第3話 迫られる決断 Tinker Bell
監督/Sheree Folkson 脚本/Daniel Shattuck
【前回までのあらすじ】
グティエレスはマイクを拷問。チャーリーはマイクに貴方を襲った
のはカザ・カルテルの新人みたいだという。ブリッグスはカザに
接触したことを問うペイジやチャーリーに幹部に会うことに合意
したことを語るマイク。取引して僕を襲った連中の黒幕を捜す為
だという。ブリッグスはカルロスの息子・通称カリートと呼ばれて
いる人物が黒幕だとし、ソラノ・カルテルの拠点はテカテだという。
麻薬はカリート宛てにバスを使って密輸しているハズ。ソラノの売人
に知り合いはいるかと問うマイクにジョニーは街の売人ではダメだ
と語ると、それならば潜入しようと語る。恋人としてチャーリーに
任務を頼むが、カリート行きつけのバーでチャーリーは今夜は無理だ
として出て行ってしまう。DJ(ディークス)は出て行くところをジョニー
は見つける。黙って出て行く気だったのかと問い、ここを捨てる
程大切なものなのかと告げると、DJは一枚の写真を見せる。彼には
息子のダニエルが居たのだった。ジョニーはDJが出て行ったことを
みんなに語るとマイクはウェインに部屋と仕事を与えることを語る。
しかし肝心のDJは元妻のカサンドラから接近禁止令を出されて結局
息子の前で逮捕されてしまうのだった。
【ストーリー】
DJは酒を飲み酩酊状態でグレイスランドに戻ってくる。
自分の部屋に鍵がかかっている事を知り、ドアを叩く。ジョニーは
物音を聞いてどうしたのかとやってくるとオレの部屋に誰かいるんだ
という。お前は出て行ったのだからここにはウェインが入っている
事を告げると、DJはジョニーに頭突きをする。激怒したジョニーは
殴りかかろうとするが騒ぎを聞きつけてペイジとチャーリーが止める。
そしてブリッグスもやってきて、ジョニーに酔ったヤツを相手に
しなければこうはならないと語る。頭突きをされたんだとして興奮
する中、取りあえず落ち着こうという。DJは眠りたいだけだとして
一階のソファで眠る。ブリッグスはDJに暫くホテルにいけというが
オレはここの住民だとして一歩も引かなかった。ウェインは銃を手に
して部屋から出てくる。安全を脅かされたんだと。マイクは何故
出てこないのかとみんな疑う。
DJに対して異動したのではなかったのかとするが・・
DJは異動願いを取り消すらしい事を告げる。しかしウェインが既に
引っ越していること。チャーリーとブリッグスは一緒の部屋なので
一部屋余っているのではないかというが・・・ブリッグスは死体を
入れる棺桶が足りないのかと。ジョニーは多数決で決めたらどうか
と語る。マイクが決めるべきではないかとするが、マイクは家のことは
作戦と関係ないという。しかしブリッグスはグレイスランドこそが
作戦だろうと語る。ジョニーは信頼出来るICEかそれともただの情けない
酔っぱらいを選ぶかだという。DJには住む権利はないという。
後日正式に残る人を決めるまでは取りあえずウェインの部屋だと
語る。
ブリッグスはD.Cで管理能力を身につけたのかというが人事は苦手だ
というマイク。
チャーリーはタバコを吸って海を眺めているとそこにマイクがやって
くる。ボクの叔父は肺がんで苦しんで死んだと語ると聖人ぶらないで
という。カリートの件はどうなったのかと問うが、潜入は失敗だと
いう。しかしジョニーは考えがあるとしていたとのこと。ジョニーは
ウェインと何処かに出かけたという。チャーリーはホントゴメンと
語るとマイクを部屋から出す。せめて報告しろというマイク。
ペイジは私ならばウェインを選ぶとマイクに語る。DJは好きだが食べ物
と寝床を求めて居着く野良猫みたいだという。ウェインは頼りになると
すると、君に夢中だしねというマイク。嫉妬深い恋人みたいな言い方
だとすると、ベーツなんて呼ばれる男に負けないという。一夜を過ごした
からといってうぬぼれないでというペイジ。ボクはうぬぼれているか
と問うと、この服はかなりそそられるという。言わば鹿を照らすヘッド
ラインと同じで、あなたも鹿になりたいかという。
そこにブリッグスがやってくると、お前に渡してくれと預かってきた
という。中には大量のビデオテープが入っていて、ブリッグスはまさか
1984年の映画パーティーでもするのかという。これはバスターミナル
の監視映像だとし、密輸品を運んでいるバスとカリートを結ぶにも
どのバスか知らないと行けないのだという。その為にVTRから見つける
とのこと。ペイジの手を借りるというマイクに、だからその服を着て
いるのかと皮肉る。しかしコカインと言えば”白い女”だとし、幸運の
売人は誰なのかと問うブリッグス。ソラノの売人のリル・トップだと
いう。仲良くなれば情報が入るというブリッグス。しかしマイクはのん
びりやる暇はないとして、やつの在庫以上に解体と持ちかけろと語る。
1kgとか次の入荷日を探るのだという。そんなことをしたら疑われる
としいつもは数グラムだという。金が物をいうだろうとするマイクに
対してブリッグスは奴らは野ねずみで習慣から外れると自分の巣穴に
逃げ込むぞという。白い女が資金不足ならばブリッグスの出番だとし
リッチなパトロンということで行こうと語る。
■いよいよ作戦の開始
マイクは自分の仮説であるバスを使ってメキシコから麻薬を密輸して
いるルートがあることを証明する為にワシントンから期限付きで
グレイスランドで調査することの許可を得る。
作戦の指揮を執るのはマイク。しかし個性的な人物たちを取り纏めて
指揮を執ることはなかなか骨の居る作業だった。
果たしてマイクはこれまでブリッグスが行ってきたようなリーダー的
行動を取っていけるのか。
■感想
DJって嫌なヤツだな。
自分からはなかなか仲間の輪に入らず距離感を保った性格をしている。
本人がそれで良いならば別に否定しないのだけど、グレイスランドとは
そもそも共同生活をすることを前提にして一つの作戦拠点となっている
のだから協調性が無いのであれば出ていくべき。
そんな男だから結局私生活では上手くいかず、また戻ってくる事になる。
誰にも言わずに出て行ったのは戻ってくることも想定していたのか。
そもそも異動届でデスクワークを希望していた彼は、そう簡単にその
辞令を覆せるのかも謎。そして折角グレイスランドの一員になったと
して喜んでいたウェインは彼の存在によって右往左往させられる。
ただこうなってしまった一端にはブリッグスの存在が有ることも否めな
いので、全てを見捨てられないところも有るし、今回の件では
バスを使った密輸ルート解明の中で彼がビデオテープを見た結果、
ティンカーベルのマークの付いたピンクのリュックの少女の存在を
明らかにし、彼のスキルの一端を示すことで存在感を証明した。
グレイスランドの中にもFBI、DEA、税関が時に共同で作業をするという
事を考えれば、税関職員のDJを追い出せないのも分かるし、まるで
日本の政治・閣僚選出に対するバランサー的感覚が求められている
ようだ。
■麻薬ルートからの捜査
末端のソラノの売人の一人・リル・トップに接触して揺さぶりを掛ける。
仲良くなれば情報が入るとするが、マイクはそんな時間が無いとして
この流れを担当するDEAのペイジとFBIのブリッグスでリル・トップ
から彼の在庫以上のブツを買いたいことを持ちかけては、入荷させて
その流れを探ろうとする。
ただ普段は数グラムを買うだけなのに突然1kgを買うともなれば当然
リル・トップは不審に思う。それでも敢えて時間が無いとするマイク
の強引な主張を元に売人と接触させた結果、痛い目に合うことになった。
ペイジはいつも売人と接触する「白い女」役。
こういう服そうって「バーン・ノーティス」のフィオナが好む服装
だよね。ブリッグスは宝くじが当たったというパトロン役だったけど
突然ながらきな臭いヤツかやってきたことで信用されることはない。
リル・トップって幼そうに見えるけど、意外にも非情さを持っていて、
白い女がテーブルの上に手を置いたところ、ナイフで釘差しにしていた。
疑われた要因の一つはブリッグスがドミニカ人だとしたこと。
しかし出身地を尋ねて来たリル・トップに曖昧な返事をしたことが
疑わしさを醸し出してしまったか。ドミニカの何処で育ったのか。
小さな湖の傍だという如何にも無難で答えをはぐらかせた意図も感じる。
ただ売人同士そんなにプライベートを開かしたくない意図も分からな
いか。ペイジがナイフで手を刺された後に、再度湖の名を尋ねられて
「エンリキージョ湖だ・・46号線沿いの・・」と語るブリッグス。
全てはマイクが捜査を急いでせいの犠牲なのか。
■ソラノ・カルテルへの潜入の流れ
チャーリーは今の気持ちではどうしても潜入は出来ないとして辞退。
変わりに先日、DJからは「大した仕事もしていないヤツ」「ブリッグス
の下で働いているだけ」としてバカにされたジョニーが潜入捜査をする
ことになる。勿論恋人としてのおホモ達潜入ではなく、カルテルの
ボス・カリートがアンティーク好きだという事を知って、ウェインと
共に何処からか仕入れてきたアンティークの銃をプレゼントにお近づき
をしようと考える。
外ではマイクが待っていていつでも突入できる体制は整えていた。
マイクはジェシカとの会話で作戦の遂行にジョニーでは実力不足だ
と語っていた。ジョニー本人はブリッグスの捜査をいつも見て来た
のだから大丈夫だと語る。
ただ彼らが用意したアンティークはメキシコ製ではなくフランス製。
鑑定書もそのように書かれている。カルテルの男がそんなものを
見るはずはないと過信した結果、実際にはカリートはバカでサイコだ
けど、アンティークを見る目は確かな様だ。
カリートのプレゼントとして渡したもの。
18世紀の品で銀の象眼。何処で入手したのか問われて競馬場で会った
男から入手した事を語る。200年前の銃を持ったおちぶれたギャンブラー。
その男の先祖が革命家だったらしく9代にわたって受け継がれたもの
だとしメキシコ革命のものだという。
しかしカリートは銃の束にNNBと書かれているのはニコラ・ノ・エル・
ブーテというベルサイユの工場で銃を作っていた男の名前が刻まれている
事を告げ、これはフランス製だと語る。完全にやばかったけど、
潜入前にジョニーが暗記していたのは、その後のストーリーをでっち
上げる為のもので、カリートは大口を叩くヤツがドツボにハマるの
は面白いとされていたけれど、ジョニーは
「1808年ジョセフ・ボナパルトはスペイン王に即位、そしてこれを
ホセ・デイ・トゥリガライに和平の印として送った。メキシコの副王だ。
その後銃はフアン・バラティスタ・デソノラの手に渡った。メキシコ
革命でサパタと共に戦った。その男が友達の先祖だ」と。
正直口数が多い人ほど怪しいものなんだよね。
ジョニーのウソがバレて、決闘を申し込まれる。
当然カリートが正攻法で戦うとは思えない中で、昔のウエスタン
スタイルでの決闘を申し込まれて断れない。シーズン1の頃に
ジェレマイア・ベロがマイクと仲良くなる過程でよく西部劇に憧れて
いたことを口にしていたけれど、ここでもそんな状況で訪れた。
シーズン1でもリーバイとかブリッグスが銃を向けられてピンチに
陥るシーンが何度となく有ったけど、最後まで冷静に対処した結果、
なんとかジョニーも乗り越えることが出来た。変わりにエステバンが
撃たれてしまったけどね。
■麻薬ルートの捜査
DEAのペイジとICEのDJがバスターミナルで監視することになる。
ペイジはDJとの捜査は嫌がり、ウェインにして欲しいことを頼むが
マイクは認めず。
酔っているけどDJは膨大なビデオテープから不可解な少女の存在
を見つけていたし、何よりも少女本人が商品であることを見抜いて
いた。
バスターミナルで待つ間、DJはペイジに昔見たアニメの話をしていた。
「鴨が砂漠で水を欲しがるが何処にもいない。とうとう諦めたときに
オアシスを見つけて多々急ぎで駆けつけゴクゴクと飲み込むが、蜃気楼
だった」というもの。「人は食って働いて死ぬ。栄光なんてない。人生
は砂だらけだ」と。
そんな中118番のバス・テカテ発のバスにティンカーベル・リサが
乗っていた事が分かる。ペイジが女子トイレに連れて行き事情を
聞くと、アメリカ人になれるとして連れてこられたという。
体内にはゴム風船を飲み込まされていてその中には麻薬が入っている。
220番のバスにのってシルマーに行けと言われていること。
ペイジは一人でシルマーに行ったけど、もう少し早くに助けを求める
べき。今回チャーリーなんて何もしていないし(笑)
またDJはバスを追いかけてきた結果、大型車両の整備工場にたどり着
いた。運転手は知っているハズだと語る。
■ルシア強し
カリートの姉だけど、彼に指図できるのは父親以外では彼女ではないか。
とても美人さんだし、肝も据わっている感じだし、果たしてどういう
役割を果たしていくのかな。
■ウェインが追い出された
ジョニーとしては友達が出来たと喜んでいた感じだけど、早速DJに
よって追い出された。酔っぱらった席でDJから頭突きを喰らっている
ジョニーとしてはDJに対する身勝手な振る舞いに対して嫌悪感を抱いて
いるに違いない。
関係ないけど、ウェインが出て行くとした際に部屋を訪れたマイク。
その壁紙はもの凄い数のカセットテープの絵なのか本物のテープ
だったのか分からないけど、なんだか示唆するところがあるのか。
置いて有ったブリキのおもちゃもまたなんか切ない。
■鹿になったマイク
ペイジの白い衣装に完全に魅了されてしまったマイク。
地位を手にしたマイクは現地妻のようにして、各地にそんな女性を
作っていくのだろうか?
ジェシカとの電話中にペイジが入って来て電話を切ったよな。
それと朝の騒動の時に間男のようにして、サササっと裸で部屋から
出て行ったマイクの光景が有ったけど、ペイジの部屋に居たのか?
■使用された曲
・Feelin’ Alright by Farmdale
■出演者
マイク・ウォーレン (Aaron Tveit) “リーバイ”、FBI特別捜査官
ジョー・タトゥーロ (Manny Montana) “ジョニー” FBI特別捜査官
ポール・ブリッグス (Daniel Sunjata) FBI特別捜査官
デイル・ジェイクス (Brandon Jay McLaren) “DJ”、税関
ペイジ・アルキン (Serinda Swan) DEA捜査官
キャサリン・デマルコ (Vanessa Ferlito) “チャーリー”DEA捜査官
ジェシカ・フォスター (Emily Rose) マイクの恋人、D.CのFBI本部
カリート・ソラーノ (Erik Valdez) カルロスの息子、麻薬
ルシア (Jamie Gray Hyder) カリートの姉
エステバン・ドミンゲス (G-Rod) カリートの部下
リル・トップ (Miguel Luciano) ソラノの売人
— (Bobby Ore) Dirty Man
— (Eric Miranda) Dirty Man
ウェイン・ゼランスキー (Deniz Akdeniz) “ベーツ”、DEA捜査官
— (Raul Colon) Street thug
— (Ellen Marguerite Cullivan) Bus Traveler
— (Michael Isaiah) Bus Traveler
— (Christopher De Stefano) Carnival Patron
— (Dave Duda) Patron
— (Jody Duda) Bus Patron
リナ (Marina Shtelen) ウクライナ人、ブツを体内に入れて運ぶ
— (Tony Villecco) Tourist
— (Austin Bollinger) Bus Passenger