第2話 すがるべき相手 Help Wanted
脚本/Susanna Fogel
Joni Lefkowitz
監督/Steve Miner
【前回までのあらすじ】
小説家の父トーマスの墓の前で誕生日の日に誰にも告白できない
ことを語りかけに行くエイプリル。報告は仕事で昇格したことと
そして病気が判明したこと。ジョージ叔父さんから君が倒れた後に
血液検査をしたらガンだと言われたこと。近いうちにパパに逢う事
になりそうだと語る。ドミニカのショーの取材に同行するという名目
で彼との関係も回り始めた矢先だった。妹ブレナにショーンと
遭っても時間の無駄だとして、あなたが家族を苦しめていることが
分からないのかと語ったこと。そんな中、真っ赤な口紅をした女性が
トーマスの花に花を供えに来る。エイプリルはさりげなく尋ねると
父親の墓だという。
【ストーリー】
エイプリルは色々と調べる為にさりげなく詮索していく。
その墓はあなたの父の墓なのか。あの小説家・トーマス・カーヴァー
の娘なのかと問う。エイプリルは大好きな作家だとして悲劇だった
わねと語る。しかし彼に育てられるなんて羨ましいと語ると、
女性(ナタリー・オルティス)はエイプリルを不審に思い何をしに
来たのかと問う。祖母の墓参りだとするが、目の前の墓は
リセット・スミス(1746-1810没)。祖母の曾祖母だと誤魔化す。
あなたに聞きたい事があるとして逃げる彼女を追いかけるが、白血病
の影響か息が上がって逃げられる。エイプリルは彼女の車を撮影する。
親友のベスはエイプリルに大ニュースだと語る。昨日マイクと寝た
こと。付き合っている時には嫌いだったとし彼浮気していたからと。
もしかして寄りを戻すのかと問うと、私は彼を利用するだけのつもり
だったのに、彼は勘違いしているという。元彼とのセックスは最高
だという。別れる度に移住ばかりしていたから・・と。エイプリルの
話は何だったのかと問うと、「私は白血病だ」という。面白い冗談ね
というベスに本当の事だと告げ、私も2日前に分かって、このことは誰
にも言っていないのだという。それだけでなくパパを殺した男と再会
するハメになったという。ジョージに遭ったなんてことは家族には言え
ないとし、ママはやっとデートし始めたばかりだし、私も大きな仕事
を任されたばかりだし誰にも言えなかったという。病気だと知れば
今の仕事を交代させられるとし、ドミニクにも何と言えば良いのかと。
2回目のデートでガンと言わねばならないのかと。だからあんたにしか
言えないと語るとベスは号泣する。悲しすぎるとして、絶対に死なな
いでと言われる。ウェイターは二人が抱き合うのを見て不自然な視線
を送る。
エイプリルは帰宅すると母・サラから何処に行っていたのかと尋ね
られる。ベスに遭いパパの墓にも行ったと語る。あなたたちの事を
パパは誇りに思うわねという母はあなたは記者になりブレナは成長
したという。
しかしブレナは頭が爆発しそうだとして二日酔いの状態だった。
サラはベンからメールが来たとして嬉しそうにする。祖母のエマは
後ろからメールをのぞき見するとなんで小文字ばかり使っている
のかと島。それが普通だとするが、まるで誘拐犯の手紙みたいだと
いう。エマはこれからシナモンロールを持ってブリッジしに行く
のだと語る。
ブレナはエイプリルに対して緊急事態だと語る。
携帯がないとし昨夜のパーティー会場に忘れてきたので連れて行って
欲しいという。私は仕事に行くので無理だというエイプリル。
行きだけ乗せていってくれれば帰りは地下鉄で帰るからというが、
エイプリルも今日は病院に行く予定だった。妹は今回だけの頼みだと
すると、昨夜は何が遭ったのかと問い、私にも言えないことなのか
と問う。助けてくれたら話すとして携帯は私の命なんだというが、
エイプリルは行く所が有るとして、土曜日に二日酔いで寝ている
貴方とは違うのだと語る。
ボストン小児病院。
エイプリルは病気の子たちの様子を横目で見ながらジョージ医師の
オフィスへと向かう。白血病の説明を受ける。骨髄が正常な白血球
を作れなくなる病気で、血液細胞には3種類有り、大半が赤血球で
他に血小板と白血球があること。血小板は出血時に血を固まらせる
もので白血球は病原体と戦うこと。白血病では骨髄が未熟な白血球
を大量に作り出すものでガン化していて病原体とは戦えないのだと
いう。早く骨髄に生体組織検査をしたいとし、化学療法の治療計画
を立てようという。仕事なんてダメだとし入院の必要があるという。
数日化学療法を受けて血小板の輸血をし副作用が遭った場合の経過観察
が必要だという。今治療を始めないとダメなのかというエイプリル。
体調は悪くないし3日前まで健康だと思っていたこと。ジョージは
告知する方だって辛いんだとしてサラたちもショックだろうと語る。
とにかく骨髄の生検をしようとし早い方が良いのだという。今から職場
に行かねばならないのだというエイプリル。
■感想
このドラマ、スタート時から白血病が分かってしまうけど、もう少し
人生が周り始めてから発覚しても良かったのではないかな。
ドラマの流れを通して見ると、至る所で出鼻をくじくようにして白血病
の流れがシナリオの前に立ちふさがって、これでは手足を縛られた状態
で何も行動を起こせないのではないかという感じがしてくる。
仕事のこと、家族のこと、恋人のこと、そして新たに疑惑として発覚
する謎の父親の娘のナタリー・オーティスのこと。
全てを解決していくには少々彼女に課した課題というのは多すぎて
処理出来なさそうだ。
父親の死を乗り越えてようやく家族も仕事も正常に動き出したのに
またしても長女が白血病になる。
叔父のジョージが家族との関係を取り戻すには良い機会だと思う
のだけど、今後精神的支柱のようになっていたエイプリルが病気だと
分かった時の家族のダメージは計り知れない。
そういう意味では今回親友のベスにその事実が伝わったことでどれだけ
ダメージ性の高いものなのかが判明したしね。
当面の問題は化学療法などの治療計画をしながら今の仕事を行えるのか
ということと、何処で家族にエイプリルの事情が伝わっていくのかだ
よね。
エイプリルの先輩の政治記者ラケルによると
「特ダネを得るよりも候補者の信頼を失わないことが大事。ヘンドリー
を知りたいならばじっくりと彼の事を調べるべき」ことを告げられる
も、じっくり調べた結果、彼女がヘンドリーにインタビューをすること
になり裏切られた格好だった。
母親は本当に心理療法士をしているのか分からない程に娘のことを
知らずにいる。エイプリルやブレナがどんなことで悩んでいるのか
まるで理解していなかった。
祖母のエマがブレナに対して話をするシーンが良かった。
「サラは私の娘で、彼女はあなたの母。彼女は時々鬱陶しいことをする
けど彼女なりに必死なの。大目に見てあげて」と。
またエイプリルはナタリーの問題だけでなく、ヘンドリー家の息子の
レオに対して何故それ程言及してはいけないのか。
上司から直属にレオにだけは触れてはいけないとしているけれど、何が
あるんだろうね。
ブレナはボディアート/タトゥーの店で働くことになった。
母親は当然最初は認めなかったが、娘と真摯に向き合った結果、ブレナ
が何を思っているのかを聞き出すことが出来た。昔の事ばかり言われる
ので今の自分はママの期待していた通りに育っていない気がしている
こと。しかし母親としてはあの頃は毎日一緒にいたので成長している
娘に寂しさを覚えている感じだった。
■使用された曲
・Can’t Stop Won’t Stop by Harper Blynn
・Dark Matter by Andrew Belle
・Think You’re Pretty by Sacco
・Kerosene by Sacco
・The End Of Romance by Daniel Ahearn
・On The Other Side by Peter Bradley Adams
・Get Out Tonight by TVC
・Let Me Be by Javier Dunn
・Here’s the Thing by Javier Dunn
・This Is Ours by Lesands
・Break My Heart by DA & The Jones
・Spirited Away by Lily & Madeleine
■出演者
エイプリル・カーヴァー (Italia Ricci) ボストンポスト誌、長女24歳
サラ・カーヴァー (Mary Page Keller) 母親、心理療法士
ドミニク (Richard Brancatisano) ボストンポスト誌
ブレナ・カーヴァー (Haley Ramm) 次女
ベス (Aisha Dee) 喫茶店勤務、エイプリルの親友
ローレンス (Vondie Curtis-Hall) ボストンポスト誌・上司
エマ・カーヴァー (Rebecca Schull) 祖母
レオ・ヘンドリー (Scott Michael Foster) 議員の息子・訳あり
ラケル・アヴィラ (Shi Ne Nielson) 政治記者
ダニー (Abhi Sinha) ボストンポスト誌・エイプリルの同僚
キーラン (Augusto Aguilera) タトゥー店
ナタリー (Jessica Meraz) トーマスの子??
Dr.ジョージ・カーヴァー (Steven Weber) ボストン小児病院・ガン専門医
グラハム (Rob Kerkovich) ドミニクのルームメイト、振られて傷心
ジュリー (Gwen Holloway) 雑貨”なつかしい時”の店主
ショーン (Jake Picking) ブレナが好きな不良男
タイラー (Justin D’Abbraccio) ショーンの居候
フォード (Dylan Gelula) ブレナの友達
— (Richie Moriarty) ウェイター
ナタリー・オーティス (Jessica Meraz) トーマスの娘??
ベン
コメント
正確で精密、すばらしい解説をありがとうございます!
俳優さんの名前など、知りたかったこと、完璧にカバーされていらっしゃるので、感謝感激です。
こういう情報は英語版では明示されているのですか?
日本語版でも掲載してほしいですよね。
ほんとうにありがとうございました!
Kyotoっこさん、書き込みありがとうございます(^^)
俳優名などはIMdbなんかに細かくクレジットが乗っていますが、それに補足するように
して役柄などを隣に書いてます。PCでこのblogを見て居る方は良いのですが、俳優名を
書くとスマホなどで見て居る人には長くて邪魔になるらしいので、一時期外そうかと
も思いましたが、検索する時に便利かなと思い、今のところ掲載しています。
今後このブログをご贔屓によろしくお願いします(^^)ノ