第3話 セックスと人参ジュース Blood Cancer Sex Carrots
脚本/Patrick Sean Smith
監督/Joanna Kerns
【前回までのあらすじ】
叔父ジョージからガンだと言われたエイプリル。母親に話そうと
するがベンと出会いが遭ったとする彼女には話せなかった。
選挙の取材でラケルに出し抜かれたエイプリルだが、レオ・ベント
リーと遭う。ブレナがボランティアから抜け出してパーティーに
出かけた件で母は許すが働くよう告げる。
“ニーチェ語録の下に心がある”として声を掛けられたキーランが
タトゥー店で働いていてそしてそこで募集をしているので働くことを
考える。ダニーからナタリー・オルティスは誰かと尋ねられる
エイプリル。君が撮影した車の運転手の事だとして何者なのかと
言われる。エイプリルはドミニクとキスする。
【ストーリー】
その日、エイプリルはドミニクの部屋のソファーでキスをする。
ムードな雰囲気作りのためのレコードは終わっていた。裏返さない
と行けないというドミニクにレコードか私の事かと問われどっちも
だという。グラハムはカフェに行っていないこと。ボクの部屋に行
こうと言われ、エイプリルはいよいよ彼とのセックスが近づいている
事を感じる。化粧室では入念にメイクしエチケットに歯磨きする。
しかし歯茎から血が流れていることに気がついて、エイプリルは
体調が悪いとして今夜は帰って寝る事を語る。
diesel cafe。
エイプリルはベスに夕べのことを話すと、デートで出血なんて珍しく
ないと言われる。医者によるとよくある症状みたいだという。
ドミニクには食中毒だと説明したという。映画「ブライズメイズ
史上最悪のウェディングプラン」の世界って感じねというベスに
これで良かったのだという。病気を隠して彼と寝るのは後ろめたい
と。病気だと話せば拒否られるだろうし、どのタイミングで言う
べきなのかと問うと”最中よ”と語るベス。彼は波乱の恋愛なんて
望んでいないとし、ドミニクくらいに夢中になった人は久しぶり
なのに・・という。普通の恋愛を楽しみたいのにダメかというと、
病気なんだから何でも好きにやれば良いというベス。
そんな中、店長のスタンが店にやってくると、エイプリルに対して
元逃げた店長じゃないかと言われる。転職したのだとすると、ベスに
対してケヴィンはどうしたのかと問う。風邪を引いて欠勤している
とし、電話で苦しそうだったと語ると、君は甘いなとして、
冷血女エイプリルを見習えという。私は熱血女だと語る。
ベスに対してみんなを集めろとし君たちの運命を変える大事な告知
があるという。ずばりラテアートを導入するとのことだった。
社に行くとエイプリルはエレベーターでブルース・ヘンドリーと
その息子のレオと思わず乗り合わせてしまう。
オフィスに行くとテレビにみんな注目していた。ダニーに話を聞くと
現職の知事が不倫したので会見しているのだとし、浮気相手を職員が
暴露したのだという。知事は女癖が悪いというエイプリルに対して
相手は男性だという。今は沈黙を守っているというが・・まさか男性
とはねと。知事候補が今さっきここに来ていた事を告げ、レオと
一緒にボスに遭ったみたいだという。美人のラケルにも遭ったのだろう
とすると、エイプリルは仕事を取られて悔しいという。
そんな二人の元にポールがやってくる。ポールはダニーにボクのコラム
を読んだかと問うと、自分はあの類の記事は読まないのがポリシー
だという。ネズミが飲料缶の上に糞をする訳を掘り下げたので缶は
水で洗えと缶ジュースを飲んでいるダニーに告げる。
ブログの記事を書いてくれないかというがダニーは”NOだ”と語る。
テーマはがん細胞の増殖を抑える人参ジュースのことを取り上げて
欲しいとのこと。ダニーはそんな軽いネタは嫌だよと語ると、
エイプリルは自分は今手が空いているので書かせてくれと語る。
Beacon Hill、ARCONストリート。
カーヴァーには反中絶集会をパスして帰宅したブレナと友達のフォード
が来る。すると母親がソファーで寝ていて慌てていた。仮眠の邪魔を
したら悪いので行くというが、ソファーにはベンが寝ていた。
この状況だと何を言っても気まずそうだという。
エイプリルは人参ジュースを売るジェラルドの元へ。
自分は記者のエイプリルだとして取材しても良いかと許可をもらう。
この仕事を始めたのは2年前からで補代替医療を模索している時に
このジュースを作り始めたのだという。自分は悪性のリンパ腫だと
いう。科学知慮を試したが体に合わなくて、今はガンを受け入れて
生きて居るのだという。悲しい事じゃなくこう考えているという彼は
「死に向き合えば生を実感出来る」と。
■感想
ガンを抱えたまま恋愛関係を進めていくのは果たして悪いこと
なのか。
至る所で今回男女関係を巡って「違和感」と「罪悪感」が発生し、
色んな駆け引きが有ると同時に、上手く行くもの、逆に上手く行か
ないものとして結果が二分した。
男性の多くは女ったらしであり、母・サラにしてもエイプリルに
しても、周りからの雑音が影響して、自分の相手に対する不信感
やら複雑な気持ちを抱くというものが有った。
エイプリルが病院に行く映像がまるでないのがちょっと気になる。
彼女は治療に関してどこまで行っているのだろうか。
ガンの事実を打ち明けられずにいるという流れは別にして、やはり
治療や検査だけはしていて欲しいと思う。
今回は初めてガンになって以降、親友以外の人に白血病であること
を話す事が出来た。相手もガンを抱えている人物だからこそ話す
事が出来た訳だけど、それが都合良く取材相手であったり、また
同じガンを抱えたものとして、それを抱えて生きる者としての心情を
通して初めて新たな気持ちというものに気づかされる。
ガンにかかっていないものに幾らアドバイスをもらおうともなかなか
信用出来ないけれど、同じガン患者ならば伝わってくるものが
違う。
化学治療を辞めて代替医療をしているジェラルドは少しでも誰かの為
になるものとして人参を作った。結局効果は無かったけれど、その
陰で彼が存在したことで、救われる人の多かった事実がエイプリル
の記事を通して改めて伝えられるというのは良かった。
人は生まれた限り何かを残したいと思うものだろうけど、その男性
が死期を前にして大きな事を成し遂げた感じ。
母親のエマが娘にベンとの情事の最中に見られてしまっていたり、
その母親がカウンセラーの仕事をしている姿を初めて見られたけれど、
偶然にしては出来すぎの、ベンと付き合っていた女性が相談に来る。
この出来すぎ感は、ベンの彼女だとするアリアナが仕組んでいる
のではないかと思う程だったけどね。
服がはだけた状態だったけど、みんなにベンのことを知ってもらいた
くてディナーに招待することになった時には、エイプリルが「上半身
は裸で参加?」と皮肉っていたところが笑えた。
キーランは自分のことを利用されてご立腹。
でもブレナは父の小説をプレゼントして謝罪しては、彼と急接近して
いたね。
またベスとエイプリルが珍しくケンカ。
やりたいことをしていないとベスを批難した。そんなベスは今の
喫茶店の仕事をあっさりと辞めてしまった。
そして最後はエイプリルが患者の会に出席。なんとそこにはレオの
姿が有ったね。彼からはどんなことを学んでいくのか。
彼がガンだから上司たちは取材するなと言ったのだろうか?
■使用された曲
・Next to Me by Civil Twilight
・Falling by Amy Stroup
・Bite Your Lip by New Cassettes
・Driving by Sacco
・When the Lights Go Out by Go Tell the Eskimo
■出演者
エイプリル・カーヴァー (Italia Ricci) ボストンポスト誌、長女24歳
サラ・カーヴァー (Mary Page Keller) 母親、心理療法士
ドミニク (Richard Brancatisano) ボストンポスト誌
ブレナ・カーヴァー (Haley Ramm) 次女
ベス (Aisha Dee) 喫茶店勤務、エイプリルの親友
ローレンス (Vondie Curtis-Hall) ボストンポスト誌・上司
エマ・カーヴァー (Rebecca Schull) 祖母
レオ・ヘンドリー (Scott Michael Foster) 議員の息子・訳あり
ブルース・ヘンドリー (Todd Waring) 議員
アリアナ (Anne-Marie Johnson) 患者、ベンと関係
ジェラルド・レイバーン (Sam Anderson) がん細胞の増殖を抑える人参作り
ダニー・グプタ (Abhi Sinha) ボストンポスト誌・エイプリルの同僚
キーラン (Augusto Aguilera) タトゥー店
ポール・ピータース (John Ross Bowie) ボストンポスト誌・文化部
グラハム (Rob Kerkovich) ドミニクのルームメイト、振られて傷心
マロリー (Kelsey Crane) ボストンポスト誌・知事の不倫取材
シンディ (Livia Trevino)
スティーブン・ヴォン (Randy Vasquez)
フォード (Dylan Gelula) ブレナの友達
スタン (Izzy Diaz) “diesel cafe”の店長
ベン (Charles Van Eman) サラの彼、金融関係者
ダナ (Jamie Renee Smith)
— (Yolanda Pecoraro) Rocker Chick