第18話 不安の応急処置 Rest in Peace
脚本/Linda Burstyn
監督/Melanie Mayron
【前回までのあらすじ】
あなたの元彼とキスしたというナタリー。しかし知らなかったことでもう
しないと約束する。エイプリルはレオと喧嘩してしまいその後話すべきか
悩んでいた。彼は手術をしてから変わったし、私も変わったという。
今は誰ともつきあう気はないとするサラだが移民法の弁護士とキスをする。
エイプリルはなんとかリッチーの件を切り抜けるが、鼻血が出てくる。
ドミニクに対してがん再発の兆候だとして涙して抱きつく。
【ストーリー】
先週の血液検査では問題はなかったのになぜなのかとして病院の待合室
で結果を待つ。ブレナはただの鼻血だとし、エマもまた考えすぎだという。
再発の可能性は否定できないというエイプリルに対してまずは結果を待とう
というドミニク。推測しても意味はないと。そんな中ドミニクには何度
となく電話が鳴っていた。サラも遅れて職場からやってくる。
ハンブルグ先生は時間がかかったせいでキャンプの出発が遅れそうだと
語る中、結果はシロだと語る。空気が乾燥したせいでしょうと、血小板の
数が少し減っているが仕事のストレスだろうとのこと。99%は大丈夫だ
といわれリラックスするよう語る。心配させてゴメンとエイプリルは
集まったみんなに語る。
ガン患者の会で、再発の可能性に関して間違いだったエピソードを語る
エイプリル。その時は体の中のがん細胞の存在を感じたという。今は
自分の直感を信じられなくなったとし、ガンになって自分の体がよくわから
ないことを語る。心許ない感じがして凄くいやになるというとだからこそ
頼れる仲間と一緒に過ごしたいと語る。そこにレオもやってくる。
また別の患者で寛解したというショーナが語り始める。
私のユダヤ教の成人式に来てもらえそうねとし、本当は12歳を祝う
式典だけど信徒たちは受け入れてくれたという。入院生活をおくる間に
信仰心が芽生えたという彼女。一年前に両方の卵巣を摘出したが成人式で
女性に戻れると語る。皮肉だけどうれしいことだという。
ブレナは帰宅するとナタリーが家で待っていた。
高校に行ってきたことを語ると”地獄の一日”はどうだったかを尋ねられる。
地獄はまだ終わっていないとし、今夜ママの主宰かる進学説明会で出願
手順とか聞かされるのだという。ナタリーはそれなら一緒にライブハウス
に行こうというと説明会に出ないと怒られるという。明日はどうかと
尋ねるブレナ。私が通っていた高校なんて進学しない子ばかりだった
というと、チャートンの生徒にとって大学進学はある意味義務だという。
私よりもグリアが大変だというと彼女とはまだつきあっているのかと問われ
友達としてつきあっていることを語る。恋人探しなら手始めにこの服を
着ることだとして凄い大胆な服を渡される。
サラがブレナの元にくると片付けを手伝ってほしいと告げる。
ナタリーはこっそり隠れてた胸パットみたいだとして隠れていた彼女は
姿を現す。説明会の出席者がもうすぐ来るわよといわれるブレナ。
ナタリーはサラにあの服ならば面接でどこの大学でも受かると告げる。
■感想
エイプリルは突然仕事で一段落した後に鼻血がで出てきて再発の恐れを
心配する。
検査したばかりで異常はないとされている以上大丈夫ではないかと
されるが、ガン患者にとってはそう言った些細なことも再発の恐怖と
して蘇ってしまう。その恐怖をふりほどくために何をするのが一番
なのか。
鼻血とか普通に生きて居る中でも出ることだからね。
改めて信頼出来る仲間がいることに安らぎを求めるけれど、がん患者
と一緒に居るのは、寧ろエイプリルにとっては本当に救いになるのか
疑問な部分も有る。
精神疾患を持つ人が同じような病気を持つ人と一緒になるケースは
一時の気分としては悪くないと思うけど、相手が病気で苦しむと同時に
連動するような形になることがある。何よりもがん患者は亡くなる確率
も高いので、仲間の再発の知らせを耳にした時の辛い気持ちも同時に
共有していかねばならず、辛い結末を目にすることも自然に多くなる
のではないか。ただどうやって不安な気持ちを和らげるのかなどの
参考を聞く先輩としての関係はとても貴重なものがありそうだ。
最初にエイプリルが試したのは母親との運動。
迷走したりヨガしたり・・・この辺はハンブルグ先生からの助言。
またがん患者の会で知り合ったショーナが精神を安定化させたのは
ユダヤ教だった。
しかしラビからは「宗教と神は違う」とし、「神は心の支えだが
宗教は信者の生き方そのもの」「宗教にすがっても悩みの応急処置は
出来ない」という。ショーナが安定していた理由の一つは大麻入りの
クッキーも作用しているみたいだ。
エイプリルはレオとの関係に迷う中で、ドミニクとの関係にも悩む。
彼が頻繁に電話しているのが女性だと知り、ちょっぴり切ないエイプリル
だが実際には、出所したばかりの母親の面倒を見ている事と、更に
彼が執筆した本が出版されることで、本当に忙しかったようだ。
「ラスト・ブックストア」
ドミニクの母・マリアンは刑務所に入っていたけれど、話を聞くと
知らないウチに巻き込まれていた感じ。
マリアンが感化されたのは刑務所で読んだ「探求者の仏教」という本。
それがエイプリルに手渡された。
そこには
「全てのことは起こるべくして起きる」
「起きていることから理由を探すのではなく理由はあると信じる」
ということが書かれていて、そのことをレオにも伝えていく。
エイプリルにとってレオとドミニクの関係が複雑になってきたな。
ドミニクには家に泊めてもらったし、本人に伝わったかどうかは
分からなくても、「許す」という言葉を受けた。
レオはニューヨークにまで気持ちを整理しに行くとしていた際に、
ニューヨーク行きの列車は脱線事故。しかしその列車に乗っていなかった
ということは、ある意味では神の啓示でも有ったかのように、意味
あるものとして存在していった。
■ナタリーとブレナ
ブレナは大学進学の為の準備が始まる。
しかしブレナは意外と頭が良さそうでいて、進学校にしてはイマイチ。
寧ろ悪そうなフォードの方が成績優秀であることに母親は焦りをみせて
いた。
ナタリーと一緒にいればより悪い影響を与えると思ったのか。
ナタリーがブレナに赤い胸の開いた服を渡していたけど、なんか
ちょっぴり嬉しくなる光景(笑)ブレナって肌をあんまり見せそうにない
大人しそうなキャラクターなだけにこういう大胆な格好をすると驚く。
しかも彼女は一年間金を貯めて旅/ギャップイヤーに出たいと母親に
語っていた。
■ベスとグラハム
ベスが忙しくしていてグラハムと会える機会が少なくなっている。
そこでグラハムは別れを告げるのかと思いきや、思い切って同棲して
みないかと呼びかける。グラハムっていつの間にかドミニクとは
同じ部屋に住んでいなかったのね。
■使用された曲
・Come On Out Into The Sun by Right The Stars
・Sailboat by Ben Rector
・Right Where I Belong by Katie Herzig
・Feels Like Home by The TVC
・Don’t Let Me Go by of Verona
■出演者
エイプリル・カーヴァー (Italia Ricci) ボストンポスト誌、長女24歳
サラ・カーヴァー (Mary Page Keller) 母親、心理療法士
ドミニク・ロッソ (Richard Brancatisano) ボストンポスト誌
ブレナ・カーヴァー (Haley Ramm) 次女
ベス・キングストン (Aisha Dee) 喫茶店勤務、エイプリルの親友
エマ・カーヴァー (Rebecca Schull) 祖母
レオ・ヘンドリー (Scott Michael Foster) ガン患者、政治家の息子
ダニー (Abhi Sinha) ボストンポスト誌
Dr.スーザン・ハンブルグ (Merrin Dungey) ガン治療医
— (Illeana Douglas) ドミニクの母
ラケル・アヴィラ (Shi Ne Nielson) ボストンポスト誌
ナタリー (Jessica Meraz) 異母姉妹
グラハム (Rob Kerkovich) ベスの彼
フォード (Dylan Gelula) ブレナの元親友
ショーナ (Lindsey Kraft) がん患者、卵巣がん、寛解
メグ (Alycia Grant) がん患者、再発
リック (David Heymann) ラビ
Dr.ステイブラー (Bob Gebert)
— (Davi Santos) Guy
— (Dan Johnson) Waiter / Announcer
— (Bo Cleary) Construction Foreman
— (Michael Hagiwara) Manager
マデリン・ロッソ (Kimrie Lewis-Davis) ドミニクの母
ヴヴィアン・ゴードン (Joanne Lubeck)
ウィル・ダンヴィル (Robert Merrill)