第4話 復讐のフルコース Last Supper
脚本/Treena Hancock
Melissa R. Byer
監督/Frank Waldeck
【ストーリー】
人気テレビ番組”エリートシェフ”。優勝者には50万ドルの賞金と
成功が約束されているリアリティ番組を撮影していた。司会者は
ウォルフガング・パック。勝ち残った4人が決勝戦に進む。
消防士からショフに転身したレイ、名店の一流シェフのカーティス、
映画スターのお抱え料理人のシシ、大衆食堂で働くシングルマザー
のミシェルの4人。パックは4人に対して厨房で失えないものとは
何かと尋ねる。カーティスは包丁だろうというがミシェルは味覚だ
という。ここではアドバンテージラウンドだとし、味覚のテスト
を行うという。何の肉なのか当てたものは次のステージを免除する
という。一人ずつ試食していく中で、目玉を口にしたものはコンタ
クトレンズが入っているのを知り人肉だと語る。
CSIの鑑識がスタジオに入る。
フィンとデビッドは”エリートシェフ”の一視聴者だった。
この番組は6週間前に撮影するのかとして、夕べの放送では10人
が残っていたというデビッド。ミシェルが残っているのが意外だ
というフィン。生焼けのルラードを審査員に食べさせたのに・・と。
一方料理に入っていたキャビアは人の血だという。
それを知ってこのラウンドは無効だというパック。謎の肉はカンガルー
のハズだったんだと。レイは自分が当てたのだから次のステージは
免除だと訴える。何故人の肉だと思ったのかと尋ねると、動物は
コンタクトをはめないからだという。リアリティショーは何でもあり
ねというフィン。何者かが料理をすり替えたのだという。人肉と
すり変えて得する人物は誰なのかとラッセルは入手するには盗むか
殺すしかないだろうと語る。
被害者の特定は難しいとし、肉に火を通すとDNAが変性するという。
遺体を全部使った訳じゃないとし、4品に入っていただけで残りは
どうなったのか。責任者はエグザグティブ・プロデューサーの
ネイディン・ブラッドリーだった。
この番組は最も視聴率が高いのでライバルが妨害したのではないか
という。敗退した料理人が行ったのではないかというフィンに対して
過去の優勝社はレストランに開いてカリスマシェフになりみんな
大富豪になっていること。しかしネイディンは敗退した人は全員
ホテルで缶詰になっているという。ここ48時間の収録した録画を
見せて欲しいという。セット13台、住居セットには7台のカメラが
設置しているとし、住居カメラは10時まで稼働しているという。
500時間以上分の録画があるとのこと。料理を作ったのは誰なのか
と問うと、普段は調理補助チームが厨房を時間外に使っているという。
夕べは9時頃までスタッフが居たのでその後に使ったのではないかと。
イベントに出て朝6時に戻ったという。出場者と撮影スタッフ全員が
この中に入ったとし100人以上いるというフィン。鑑識も厨房から
始めるんだというラッセル。
モーガンとフィンは厨房で指紋などを採取していく。排水溝から
人血があるというモーガンはルミノールで光らせてみると、床には
大量の血液が見つかる。何者かがここで殺したのだという。
補助チームは9人、殺人はその後だという。
遺体の現場近くにジェルマットがあるとし、踏めば靴跡は12時間
は消えないという。このマットを最後に踏んだのは誰なのかという
フィン。
ホッジスはキリストが水をワインに変えたとし、ボクが血をキャビアに
変えるという。それを聞いたモーガンは自分をキリストに例える
のかという。ホッジスは血液に混合物を加えるとして、グルコン酸
カルシウム、乳酸カルシウム、キサンタン、ザントモナスキャン
ペストリスという菌によって作られる多糖類だという。そしてピペット
で液体を取りアルギン酸塩に一滴ずつ落とし、その球体を取り冷水の
中に入れると出来るのだという。分子美食学は高い技術と科学の才能
必要だというホッジス。作れるシェフは限られるのかというモーガン。
フィンは被害者の目星がついたとして・グラハム・デブローが消えた
という。分子美食学の創設者の一人で、一つ星レストランのオーナー
でゲスト審査員をしていたという。そのエリートシェフの収録を
して、今朝レストランに現れなかったという。出演したシェフの一人
と争っていたという。
「犬だって食べさせたくない皿に盛ったカオスだ」「君はシェフと
呼ぶのは業界への侮辱だ」とデレク・バーロウに語っていた。
皿に「いつか店を持ってもサルモネラ中毒で犠牲者が出る。業界から
去り賜え」と語っていた。言われた方も我慢の限界だろうというフィン。
エリートシェフが出したゴミの収集車がやってくる。
モーガンとグレッグでゴミを調べる。エリートシェフが出したゴミ袋
はグリーンのものだけだと語る。するとグレッグは腕を発見したとし
肉は殆どそぎ落とされているという。
シェフに出された料理を調べる。
ロッキーマウンテンオイスターだというデビッドに対して牛の睾丸の
フライねという。凄く美味しいですというデビッドだが、普通はこの
大きさの3倍だという。オーキドメーター・精神測定器で大きさを調べる
と成人男性の睾丸だという。日本の料理人の話で、自分の性器を勝利
してディナーパーティーに出したことがあるとし、一皿250ドルの料理
にしたという。”たま”げたわというフィン。唐揚げに色素が沈着して
いるというフィンは復元出来そうだという。なんとそれは人間の皮膚
でタトゥーだった。見覚えのあるタトゥーだとし、グラハムではなく
これはデレク・バーロウのものだという。番組だけでなく、この世界
から永遠に落とされたと皮肉る。
■感想
テレビの人気番組”エリートシェフ”の収録中に、決勝に残った4人
に出された料理の中にはなんと人肉が使われたものだった。
一体誰が殺害され、料理にされたのか。
殺されたと思っていたのが辛口評論家のグラハムではなく、そんな
彼によって罵倒されたデレクだったという辺りが驚きだった。
デレクは視聴者の誰もが良い人だと思っていたが、実際には決勝に
残るためにえげつない行動を取っていることが判明する。
編集の段階でそんなデレクの素行不良の部分をカットして放送して
いたプロデューサーのネイディンだけど、皮肉にもその頃は彼の
過去の犯罪を知らずにいたことも有り、イメージを守る為の行動を
起こしていたのに対して、これまで支えてくれていたと思っていた
彼らが実は15年前に姉のサリー・レノンをレイプ殺人していたこと
を知るという何とも人間不信にさせられそうなものがある。
■容疑者
・グラハム・デブロー
分子美食学の創設者の一人。
デレクと番組内でやり合っていたことから疑われ、そして彼のロー
ファーが殺害現場付近にあったジェルマットの靴跡として残っていた
事からも疑われる。
・カーティス・ルブラン
カーティス・ガントという偽名を使っていたことから疑われる。
しかも2001年に販売目的の麻薬所持で懲役4年の服役の過去。
しかしデレクとはブラッサード大学の学生会の親友でルームメイト
だったと語る。クルトンを食べさせて具合を悪くさせようとして
いたことも容疑の目を向けられる要因の一つ。
・ミシェル・ローランズ
デレクの部屋の血痕付きの目覚まし時計から指紋が検出。
ミシェルの指紋だと判明。ただ冒頭で死因は頭部の殴打ではないこと
は既に断定していたので、容疑者としては弱かったか。
デレクから同盟を結びたいとして部屋に呼び出された際に、リコリスの
味の酒を飲んだら眠くなり暴行されていたのだという。
■凶器は特定
デレク自身の包丁で刺されたこと。
分子美女学に精通していて、スタジオに入れた人物。
冷凍庫でルブランまで殺害される事態になり、モーガンは
「殺人コンテスト」
「復讐のフルコース」
と例えを連発していた。
■犯人は・・
番組の制作総指揮をしていたネイディンが犯人だった。
皮肉だけど、被害者の男の偽名を使っていたが、ネイディン自身も
また名前を変えていた。
番組の責任者としてVTRのチェックをしてたい際に、裸で飛び出す
ミシェルから事情を聞いたところ、微量のGHBとアニスのエキスを
飲まされたということで、15年前にブラッサード大の音楽祭で
殺されたサリー・レノンの妹がネイディンだと判明。
ルブランはアーモンドアレルギーを持っていて、それをストロー
の中に型取ったものを入れてソーダを飲ませて殺したみたいだ。
「代償を払わせただけ。妹の無念を晴らせた」
としてネイディンは悔いはないという表情を見せていた。
■ホッジスの結婚と失恋
s13-12で出会ったエリザベッタとホッジスは、S13-20を経ていよいよ
彼女の三度目の登場で結婚の段取りまで進んでいた。
しかしいざ結婚の段階で、ホッジスは結婚式は全て彼女任せだという
ことで、フィンからは
「2回結婚した経験からアドバイス。結婚は2人のもの。花婿が結婚式
に無関心だと花嫁は愛されていないと思ってしまう。愛のバロメーター
だ」と言われていた。
しかしフィンが冒頭でホッジスに結婚式にことに言及した際には何の
ことなんだと思っていたけど、まさか結婚するまでに至っていたとは
ね。
結果的に二人の価値観は埋まらずに、結婚式直前になって破談となった。
彼女は仕事はあくまで人生の一部だと考えて、出産することになった
らイタリアに戻ろうと考えていた様子。
ホッジスはあくまで科学者であり、ここが自分の居場所だと考えている
ので、イタリアに戻って彼女の実家のぶどう園を引き継ぐことなど
出来ないと考えた。
ただ確かにラスベガスで子育てってなんか嫌だな。物騒だしね。
■フィンの過去も明らかに・・
ホッジスとエリザベッタが結婚後のことで争っている際にアドバイス
にやってきた。
フィンは2度結婚していて、一度目の夫との出会いは法医学セミナーで
そこで気が有った二人は一週間一緒に過ごし、一ヶ月後に婚約したが、
人生の目標、求めることが食い違っていたということで別れることにな
ったという。
■モーガンのアドバイス
ホッジスは自分を見失いモーガンにアドバイスをもらおうとしていた。
「君はボクとエリザベッタの結婚は間違いだと思うか?」
「そんなの答えられない。しかしホッジスの決断を支持する」
「私が昨年ある結婚式に出た際に新郎が素晴らしいことを言った。」
「共に生きていける相手とは結婚するな。その人無しでは生きられない
相手としろ」と。
■その他
・ケビン・クロフォード捜査官
ブラスが出ない時に時々出てくる捜査官。
そんなケビン役を演じているAlimi Ballardは、現在DlifeでS4を
放送している「Numb3rs / ナンバーズ 天才数学者の事件ファイル」
のFBI特別捜査官・デビッド役を演じている。
■使用された曲
・Who Are You by The Who
・Radioactive by Imagine Dragons
■出演者
D.B.ラッセル (Ted Danson) CSI主任・S12より
ジュリー・フィンレイ (Elisabeth Shue) CSI・S12 #14より
ニック・ストークス (George Eads) CSI ・ S12・昆虫学
サラ・サイドル (Jorja Fox) s10で復帰
グレッグ・サンダース (Eric Szmanda) CSI研究員
アル・ロビンス (Robert David Hall) CSI検死官
デビッド・ホッジス (Wallace Langham) CSI
デビッド・フィリップス (David Berman) CSI (眼鏡の方) 検死
モーガン・ブロディ (Elisabeth Harnois) L.A市警、SID、エクリー 娘
ヘンリー・アンドリュース (Jon Wellner) DNA
ジム・ブラス (Paul Guilfoyle) 刑事、警部
ミッチェル (Larry Mitchell) 捜査官
コンラッド・エクリー (Marc Vann) CSI
本人出演 (Wolfgang Puck) “エリートシェフ”、司会者
ケビン・クロウフォード (Alimi Ballard) 捜査官
エリザベッタ (Catrinel Marlon) ホッジスの婚約者
ネイディン・ブラッドリー (Holley Fain) 番組制作総指揮
グラハム・デブロー (Alastair Duncan) 審査員、分子美食学
カーティス・ルブラン (Matthew Holmes) シェフ、一流の名店
ミシェル・ローランズ (Cynthia Addai-Robinson) シェフ、大衆食堂
デレク・バーロウ (Coby Ryan McLaughlin) シェフ
レイ (Charles Malik Whitfield) シェフ、元消防士
シシ (Kristen Kassinger) シェフ、映画スターお抱え料理人