第11話 パーティープランナーのいちばん長い日 A Farewell to Barnes
脚本/Jon Sherman、Michael Rauch
監督/Michael Rauch
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カサビアンの脊椎の痛みを取るための手術の為に記念病院へと
運んだハンクは、担当医であるバンダイクに対して、患者は
糖尿病持ちであり経口ステロイドだけは処方しないよう告げ
後のことを任せる。バンダイクはディヴィヤにカサビアンの
カルテを手渡すと、術後ケアを任せる。
するとディヴィヤはカルテに軽く目を通しただけで糖尿病で
あることを見落とし、経口ステロイドを処方した結果、急性
糖尿病性ケトアシドーシスになる。
ハンクは様子を見にカサビアンのギャラリーを尋ねると倒れて
いる彼を目にし、処方ミスで経口ステロイドが処方されている
事を知って憤怒する。処方したのがバンダイクであることも
記載されていた。ハンクは911に電話すると挿管している最中で
急いで来て欲しいと語る。血糖は危険値を指していた。
ディヴィヤとジルは逢う。
ジルはセラピーに逢ってきたことを語ると、本来自分探しのため
にセラピストは誘導するハズなのに彼女はセラピストの考え
を受け入れる旅を求めたのだという。私とハンクとの中途半端
な関係を口実に街を出ようとしていない事を指摘され、無意識に
ウルグアイでの仕事を避けていると言われたという。
プライベートが仕事に影響をしたことが有るか?というジルだが
ジルはセラピストが言っていることが正しいと感じて居た。
理想の後任が見つかり、ウルグアイには夢だった仕事が待って
いること。それなのにまだ私は街に居るとして、ハンクとの
関係を終わらせないといけないという。このままだと自分たちを
騙すだけだという。ディヴィヤはジルが一人で自己分析をして
言ってしまった為にジルのセラピストへの批判がそのまま彼女に
あてはまることだと感じる。
そんなジルの元に病院の患者の件で連絡が有り急いで病院に
戻ることになる。
ハンクとバンダイクは言い争いをしていた。
患者の既往を伝えて有ったのに病院に逆戻りしていると非難する。
患者が死ねばあんたのせいだとし、患者には一切近づくなと語る。
ジルは二人が争っているのを知って、ケンカするならばアイリッシ
ュパブにでも行ってと語る。ジルはハンクに対して問題が有れば
対処するので、ウチの病院のドクターをバカ呼ばわりするのは
辞めてくれと語る。証拠ならばここにあるのだとして、ハンクは
バンダイクが処方した経口ステロイド薬のカプセルを見せるのだった。
ハンクの元にエバンがやってくる。
ハンクに対してエバンは患者の事を聞くと、容体は落ち着いてきて
いるが依然として昏睡状態であり、今は待つしか無いのだという。
ERの患者なんて肉の塊だとし、患者の気持ちなんて二の次なのだ
と語る。それを聞いたエバンは一年半前には兄もERにいた医者
だと指摘する。そんなエバンは兄に相談があるとして、これから
ウィリアムとゴルフコースを回るが命の危険がある事は否定出来ない
状況だという。黄色とピンク、どちらのゴルフウェアが良いか
と問うと黄色を差すハンク。エバンはそれならばピンクを着ていく
という。
そんな中ハンクの元にはパーティープランナーからSOSが有るので
行く事を告げる。エバンは明日は異常なイベントがあることを
聞いて居るといし、バーンズ夫妻の離婚式のパーティーだろう
という。高級ガーデニング用品店で成功を収めた二人・グレッグと
オードリーが円満離婚の為に最後にバカ騒ぎをするパーティー
だという。エバンは自分とペイジも連れて行って欲しいとするが、
駄目だと断る。
バンダイクはディヴィヤの元にいくと、君はエリックに何か怨み
でもあるのかと問う。点滴と経口ステロイドをしただろうとし、
彼はケトアシドーシスに陥ってしまい現在ICUにいる事を語る。
まだジルにも報告はしていないが、すぐ帰って後ですりあわせ
をしようと語る。
ハンクはパーティーをプランナーしているルーシーの元にいく。
ルーシーはケータリングサービスのサンプルを食べてから、
突然胃もたれと腹部の痛みを感じているのだという。牡蠣を
食べる前には何もなかった事を告げ、ボタンエビ、バイソンの
タルタルソース、野生のシャントレル、フォアグラのロリポップ
など全部食べた事を語る。ルーシーは突然NUGよと告げると、
No Unhappy Guestsのことだという。味見してから必ず出すこと
にしているというルーシー。他に具合の悪い人はいるのかと
問うと、ハンクはスタッフたちに向けて腹痛や嘔吐の症状が
ある人は来て欲しいと語る。するとドニー・シャナシーは
8歳の時にコニーアイランドでコースターに乗った時にクソと
ゲロを吐いたと語る。それを聞いたハンクは期間を言わなかった
ことを後悔する中、具合が悪いのはルーシーだけのようだ
と語る。食べ過ぎとかプレッシャーから来ているものかも
知れないとして様子を見ようという。もしも”コニーアイランド
系症候群”にかかったと思ったら真っ先に電話してくれと語る。
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ハンクは患者のエリックをハンプトンズ記念病院の医師に
托したところ、患者の既往を伝えていたにも関わらず、それを
見落として処方したことに憤りを感じる。しかしそのミスを
犯したのは他ならぬハンク・メドの一人、ディヴィヤだった。
一方ハンクは今回、ハンプトンズの富豪カップルの一人
バーンズ家が円満離婚のために離婚式を行うことになり、ハンク
はパーティープランナーのルーシーに頼まれて診察に行く。
上司が居ない状況のルーシーは、このパーティーを上手く取り仕
切ることが出来れば昇格もあり得るとして気を張っていた。
ルーシーはケータリング用のサンプルの食事を食べて胃もたれ
や腹痛の症状が出たということで食中毒を疑うが・・・
一番気になっていたのはディヴィヤの件。
ハンクに内緒で記念病院で働いていたことで犯してしまった致命的
なミス。
この流れは随分と前から続いていた(7話より)もので、
シーズン3の序盤を引っ張ってきたボリスのエピソードから
後を引き継いだ形で存在しているエピソードなので、どんなタイミ
ングでハンクに伝わっていくのか。
ジルがいつ居なくなってもおかしくない状況の中で、記念病院に
いつまで彼女がとどまれるか分からないものが有ったし、最悪の
形で伝えなければならない状況が出来てしまった。せめてもの救いが
自分からハンクに伝える機会が与えられているということかな。
ジルがディヴィヤを首にしたように、ハンクがどう対応していく
のか。ディヴィヤの件が明らかにされれば、当然ハンク・メド
という肩書きを持つことで、これまでバス事故での名声が一気に
吹っ飛ぶ可能性だってある。
ハンクが患者のエリックに対して、医者は完璧な存在ではない
ということを話した上で、例え懲罰的制裁を与えるにしても
再度チャンスを与える様な形を望むということを語るところが
心に響くところだった。
離婚式に関しては如何にもハンプトンズであり、そして現代社会
だなと思う。金に余裕のある人たちがパーティーやりたさに
人を集める口実をしているんじゃないかと思う所があるところも
有るけど、日本で行われる生前葬とか、アメリカで行われる二度目
の結婚式みたいなイベンドを見ると、人間社会は豊になったから
こその行動なんだろうなと思わせる。離婚式に立ち会うニセの牧師
が適当に言っているようで的確な指摘をしているところも面白い
ところ。
そしてなんといってもエバンとペイジの流れだった。
この二人、絶対うまくいかないと思っていたのに、シーズン3では
ホントに急展開でドラマが回っている感じ。離婚式があるので
有れば、今の価値感を盛り込んだ格好でペイジ側からエバンに
逆プロポーズして跪くところがなんとも言えなかった。
一度はペイジの父・ウィリアムに認められたエバンだったけど、
本音でぶつかった結果、父親からの公認は取り消されてしまった
けど、まぁそれは如何にも一時的なものであることは感じるし、
エバンのペイジに対する気持ちは伝わったのではないかなと。
■患者
・ルーシー
パーティープランナーの彼女。
主任はバーレーンの王族の式に出席する為に5日前から
セーシェル諸島に行ってしまったという。
明らかに精神的なものかなと思っていたけど、ハンクが口の中を
見てカンジタだと語っていた。
このルーシーというキャラクターが面白く「落ちたケーキを食べた?」
と尋ねれば「3秒超えて居たし・・」と語ってみたり、パーティー
中にも容体を見ていて欲しいと頼まれたハンクが5人分の予約を
頼んだ時には、「2股なのか」と語る姿があるところは笑えた。
カンジタならばナイスタチンを処方するという。しかしケーキ作り
で徹夜したことで、声は枯れて指の感覚が失う所など、病状が
悪化。ケーキのデコレートが壊れてショックを受けて居る際には
パニック発作だとしていたけど、涙する彼女が出るハズの涙が
出ないことや、ドライマウス、鼻の粘膜も水分気を失っている
ことでシェーングレン症候群の兆候が有るとし、体がグルテン
(小麦・穀類に含まれるタンパク質)を受け付けないという病気だ
として、低カルシウム血症に陥っていることを知る。
栄養士に指導してもらえば日常生活には問題がないということで、
なんとか解決。
ハンク・ローソン (Mark Feuerstein) 長男、医者
エヴァン・ローソン (Paulo Costanzo) 次男、会計士
ジル・ケイシー (Jill Flint) ハンプトンズ記念病院の美人病院長
ディヴィヤ・カダイ (Reshma Shetty) 医療助手(PA)
ボリス (Campbell Scott) ドイツ系の大富豪
ペイジ・コリンズ (Brooke D’Orsay) エバンの彼女
Dr.マリサ・カサラス (Paola Turbay) キューバの研究員
ディーター (Dieter Riesle) ボリスの執事・メガネ
Dr.ポール・バンダイク (Kyle Howard) 記念病院医師
エリック・カサビアン (Wilmer Valderrama) 画商
ルーシー・ウォーカー (Kathleen Rose Perkins) プランナー
ジャック・オマリー (Tom Cavanagh) プロゴルファー
— (Mo Rocca) Officiant
サム・レズニック (Rob Breckenridge) 選挙参謀
ドニー (Joe Coots) パーティーの準備
— (Kearran Giovanni) Greeter
アミール (Mikhael Bassilli)