第8話 奪われたID情報 Identity Crisis
脚本/Jim Adler
監督/Aaron Lipstadt
【ストーリー】
メンフィスサウス銀行でバッドを持って暴れている男がいるという通報で
ドワイトは現場に向かう。男は銀行が金を盗んで家も差し押さえをした
のだとしてバッドでオフィスを荒らす。ドワイトはそんな彼に対して
家族が居るんだろうと語りかける。名前はジェイク11歳だという。
ドワイトは息子の前でもそんな暴行を見せるのかと問うと、息子は元妻
とテキサスへ行ってしまったとし、家を失えばお終いだという。
ドワイトはオレが銀行に掛け合うとし、君の事を撃ちたくないのだと
するとバッドを捨ててくれと語る。なんとか彼は大人しく投降する。
支店長のジェリー・プールに話を聞くと、どうやら彼はなりすまし詐欺
に遭ったようだとし、全ての金を奪われたのだという。ウチの行員に
電話で口座情報を尋ねられて教えたら金が消えていたというが、ウチは
そんな電話はかけていないのだという。被害補償申請は却下したという
と、それだと家のローンが払えなくなると訴えるドワイト。他行のローン
なので何とも出来ず私達は規則に従って処理しただけだという。助けた
お礼だと思ってマークの口座を調べて欲しいと頼む。
そんな中ドワイトに電話が鳴り、母親がカルチャー教室を無断欠席して
いて電話にも繋がらないとのことだった。
自宅に戻り母親の元に行くが、母は話す気分じゃないとして出直して
くれという。みんなが心配している事を告げると、「トニーが・・」
というポーラ。何が有ったのかと問うと振られたのだという。
理由も告げずに出て行ってしまったとし運命の人だと思っていたのに
と涙する母。
署に戻るドワイトにホワイトはどうしたのかと問うと、トニーが婚約を
破棄したのだという。良かったではないかとして元々ドワイトはこの
結婚を反対していたのではないかという。でも母さんは幸せだったこと。
ホワイトは何も出来ることはないと語る。
ターニャは銀行のアリー・トーマスと話をしていた。
詐欺の証拠が見つかったというアリーは銀行の詐欺対策担当者だという。
マークを含む30人がお金を盗まれていたとのこと。何故詐欺を見逃した
のかと問うと、地方銀行なので人手が少なく、チェックが甘くなるのだ
という。ターニャは被害者が選ばれた理由を調べてくれと語る。
詐欺の口座情報を教えてくれと語る、ネットは繋げますかと尋ねられる。
ホワイトは隣の無料wi-fiを拝借しているのだという。
サットンはアリーに君が印刷したものだろうとして、顧客情報を郵便番号
や名前の順に並べたのかと問う。法則性は見えないというと、最後の
項目は何なのかと尋ねると口座番号だという。サットンは口座番号が
若い順に被害に遭っている事を語る。犯人は顧客情報を元に被害者を
選んでいること。つまり内部の犯行ねと語ると、一同サットンにでかした
と語る。
改めて支店長のプールに尋ねると、怪しい銀行員は居るかと問う。
するとロイ・スミスが怪しいとして先日事情聴取しているという。
マークが現れた時、ロイは顧客情報にアクセスしていたこと。彼は?
さっきまでそこに居たのに変だという。彼は28歳でハンプトン通りに
在住。彼のデスクを見るとロイ・ジョーンズ/テネシー州の免許証、
ロイ・マーティン/ミシシッピー州の免許証、ロイ・ダグラス/フロリダ
州の免許証が入っていて全部偽名だというドワイト。
第7警察管区。
ロイの経歴は7年分だけ。銀行の身元調査に必要な年数だという。
4ヶ月前の転職の時に今の家に引っ越しているとのこと。計画的犯行
だろうとし、マークの騒ぎで計画を中止したのだという。ロイの部屋
を調べるがもぬけの殻だった。近所の住民の情報によれば、女性と
同居していたという。女性からの電話で被害を受けた人もいるとの
こと。ボニーとクライドの再来かも知れないと語る。
サットンは全ての預金者に注意を促した事を語る。
ターニャは盗まれた預金の行方を調べられるかと問うと、送金を繰り
返した形跡はあるが分析には時間がかかるというアリー。サットンは
だからウチの一族は銀行を信用しないとしいつも現金払いだという。
お金はマットレスの中なのかというターニャに、まさかそこまで単純
じゃないと語る。
■感想
今回は詐欺に遭った男・マットが銀行に乗り込んで暴れたことで、
この町では同様の事件が多数発生していることが判明していく物語。
結論から言えば身内が犯罪者だった流れが、まさかトニーとポーラ
の流れに繋がっていくとは思わなかったけど、トニーは元々
胡散臭さしかなかったよなぁ。
でもトニーの愛情は本物だということで、最後はドワイトが取り計らい
ポーラに事実を告げることで母親にきっちりと気持ちの整理を
ツケさせた感じ。
■アメリカでも似たような詐欺事件があるんだな
電話を使って顧客から口座番号を聞き出すことで、口座から金を
抜き出すもの。また犯人の一人が捕まった後にも、警察官を装って
おとり捜査と称して顧客に協力を求めて詐欺を続ける。
そしてついには宝石店に力業で襲いかかるという暴挙。
そのお陰で犯人の脚が鈍るというところに繋がった。
■銀行の内部犯行
顧客情報を知っているものの犯行だということで銀行内部の問題だ
と発覚。その為に詐欺対策担当者のアリー・トーマスがメンフィス
署に協力のためにやってくる。
行員の中で不審者と言えばロイ・スミスだということを知っていた
支店長。
アリーとサットンは互いに良い感じになるもなかなか仕事上で
声を掛けられずにいた。
■人を死なせたくないドワイト
今回のマークと共に犯人のロイも最後は追いつめられて銃を向け合い
いつでも射殺させることも出来たけれど、人を見捨てたくないという
のがドワイトという人物。
そのせいも有ってか、マークのハムスター(正確には息子のジェイク)
の”ハリー”のエサを与えようとして彼の自宅を訪ねることも・・
また彼の性格を示すように、母親が落ち込んでいる際にドワイトは
母親の好きな曲をアカペラで歌って慰めた。
■犯人はレンタカーを使っている
次々と車を変えていることを知り、ホワイトが店員に扮して犯人が
来るのを待っていた。仕事が遅いとしてクレームを付ける客に対して
犯人が現れた際には、銃を突きつけて結果的に怖がらせるところなど
面白く出来ていたところだった。
■アリー役のJennifer Marsala
サットンと意気投合していく銀行の詐欺対策課の女性行員。
可愛い子で何処かで見たなと思ったら「Lie to Me」でカルとフォスター
の施設で働いているアンナ役の子だった。
「Hart of Dixie」ではウィニー役として出演している。
■使用された曲
・Sunny by bobby hebb
・It’s Now or Never by Elvis Presley
・Got My Mojo Working by Otis Rush
・You Can’t Swim in The Past by Elaine Suchow
・I’m Tore Down by Freddie King
・One Monkey Don’t Stop No Show by Sonny Terry
・It’s You Baby by Sunnyland Slim
■出演者
ドワイト・ヘンドリックス (Jason Lee) メンフィス市警
チャーリー・ホワイト (Sam Hennings) “ホワイトヘッド”、ドワイト相棒
ディヴェイ・サットン (DJ Qualls) メンフィス市警・制服警官
ポーラ・アン・ヘンドリックス (Celia Weston) ドワイトの母
レジナルド・グリーンバック (Leonard Earl Howze) メンフィス市警
Lt.ターニャ・ライス (Alfre Woodard) メンフィス市警・警部補
マーク・エイデン (Brad William Henke) 銀行にバッドを持って暴れにくる
ケイリー・スレーター (Lauren German) マークの隣人、ドワイトと?
トニー・ベリュー (Daniel Hugh Kelly) ポーラの婚約者
アリー・トーマス (Jennifer Marsala) 銀行の詐欺対策担当者
マリー・ミネッティ / アナ・マリア (Kelly Lynch) ロイの相棒、母親
ヴィック・ミネッティ (William Schilling) マリーの父
マイカ (A.J. Allegra) レンタカー店の客
ゲイリー・ハリス (Turner Crumbley) コピー店、ID偽造
ロイ・スミス (Damon Lipari) あやしい銀行員
ジェリー・プール (Jesse Moore) メンフィスサウス銀行・支店長
— (Anthony Phillips) 捜査官
— (Timothy A. Vasquez) 捜査官
アンバー (Shauna Rappold) ロイの相棒、拘置所で接触
トマシナ (Geraldine Singer) 口座詐欺の被害者
— (Margo Swisher) Female Officer
Dr.コナー (Robert Wailes) ロイの銃弾摘出
エド (Patrick Weathers) 宝飾店、ロイが襲う