第9話 富豪の遺言 Ten Little Memphians
脚本/Bill Chais
Blair Singer
監督/Anton Cropper
【ストーリー】
ドワイトはライブのリハーサルだったがホワイトに連れてられ車を
走らせる。ラジオではBuddy GuyのMoneyが流れる中、DJは12時間以内
に大雨が降るので気をつける様訴える。
ドワイトはホワイトに対して一体何処まで付き合えと言うのかという
と、友達を弔問するのは結構だというが、ホワイトは友達ではない
とし、豪邸の持ち主はヴァージル・アーチャー(82歳)だという。
数日前に亡くなった富豪だという。”髪”で財を成した人物。髪の毛
を買い取ってカツラを世界中で売って儲けたのだという。卑劣で
強欲な野郎だというと、オレに何かを残したらしいという。
ドアを叩くとそこから出てきたのは未亡人だというマデリーン・ディ
アマンテだった。ホワイトを見ると抱きついてくる。女優時代の
芸名だという彼女。
いよいよ本格的に嵐がやってくる。
市の中心部を直撃するようだというグリーンに対してターニャは市長
からの陽性で避難誘導が終わったら手の空いた警察官は3分署へ応援
に行って欲しいという。交通整理の人員を残して置かないといけない
というグリーン。ドワイトたちはどうしたのかとすると出かけてまだ
戻って来ていないという。サットンが帰宅するとずぶ濡れだった。
ターニャはそんな彼に早く着替える様告げ、まるでずぶ濡れのヒヨコ
みたいだと語り風邪を引くわよという。グリーンはオレの服がロッカー
に入っているので着替えると良いというが、オレは大人だとして自分
で何とかするという。
サットンは制服をドライヤーで乾かしてするとグリーンがやって
来て乾くはずがないと語る。ターニャが世話を焼くのは分かるが
何故あんたが構うのかという。オレはマスコットじゃないという
サットン。ドジを踏んだら甘やかさずに怒鳴れば良いのだと語る。
グリーンは警察官としても男としても認めているのに怒鳴って欲しい
なんてばかげていると語る。
ホワイトたちに一家は奥の部屋に集まっていると語るマデリーン。
誰か撃ち殺したくなったら手を貸すわという彼女。
そこでは亡くなったヴァージルの遺言を聞くために家族が集まって
いた。
マデリーンは一通り説明していく。
女性は二番目の妻のクロエで、クロエの息子のジェレミーとパートナー
のドミニク。そして叔父さんのフランクはヴァージルの兄だった。
フランクは突然「ベルダンの戦いで凍える私にブーツをくれたと叫ぶ。」
フランクは自称元海兵隊員だという。
早速遺言を開封しないかというドワイトだが、弁護士が今から持って
くるのだという。他の親戚もかけつけているとのこと。しかしデビッド
が居ないことに気がつく。朝から出かけたきり見かけないという。
デビッドは最初の妻の子だという。母親は10年前に死んだとのこと。
父さんからのご褒美を逃すハズはないというジェレミー。
弁護士が来るまでデビッドを探してきても良いかと問うホワイト。
しかし外は激しい嵐がやってきていた。
署内で雨漏りが激しかった。
市長に対してターニャは人員が足りないことを語る。グリーンも電話で
渋滞を解消させろと語る。そんな中奥の留置場の方から声が聞こえて
くる。ターニャは警察官ならば首だというが、そこに居たのは拘置され
ている男性だった。酔って豚箱入りさせられたのか。今はクリスマス
じゃないよというサットン。貴方の名前はと尋ねるが分からないという。
■感想
いよいよ残り2話。
今回は珍しく2つの事件を扱う流れだった。
といっても特別なエピソードという訳ではなく嵐で移動が分断され、
それぞれの仕事でそれぞれの事件を扱ったという感じ。
相棒の知らないことが改めて描かれたし、サットンとグリーン
の相棒の可能性というものを示唆するところが有ったのかも。
■事件A
富豪のヴァージル・アーチャーが亡くなったことも有り、そこに
ホワイトとドワイトが行く事になる。正直ホワイトが何故この屋敷
を訪れるのかなという感じで、最初にドアを叩いたときに出てきた
女性・マデリーンとホワイトがハグした理由さえも分からなかった。
聞くところによるとホワイトが18歳になるまで、彼の母は家政婦として
この屋敷で働いていていた様子。
その後はフロリダキーズにいっていたという。
ヴァージルの母親への仕打ちをホワイトは恨んでいて、正義を求める為
に警察官になったという。母親は亡くなる前にヴァージルに「解雇は
過ちだった」ということを伝えて欲しいと言われていたがとうとう
伝えられずにいた。
しかし話の流れを見ていくウチに、ホワイトが思っていたことが起きて
居たわけではなく、恨むべきはヴァージルではなかったことが判明。
彼は遺言で「老人と海」の初版本と、高級な釣り船を受け取っていた。
・遺言書の開示でデビッドが死亡
遺言書の開示という時になって突然デビッドが殺害される。
最初の妻の子でその母親は10年前には亡くなっているという。
ワインセラー内で刺されて死亡。
現場に居たのは2番目の妻・クロエだったが、彼女は殺害を否定。
こういう状況だと必ず殺される人とかいるけど、ナイフで刺していたら
まず返り血を浴びるはずなんだよね。
クロエの息子のジェレミーと一緒にやってきたのは囚人のタトゥーの
彫られたドミニク。
マデリーンもまたちょっときな臭い人物で如何にも金目的でやってきた
って感じ。
色々と容疑者は居たけれど、ジェレミーが現場からナイフを持ちだそう
としていたことから容疑の視線を次々と変わる。
突然ドミニクがオンラインで弁護士の資格を取っていたりして囚人らしさ
はなかった。アメリカの資格ってオンラインで簡単に取れすぎじゃない
か?結婚の神父的なものもオンラインで簡単に取れるみたいだし。
ドワイトとホワイトでピザ生地を使って指紋を採取するとし、後々
照合すると語ったことで、逃走した人物が犯人ということになる。
結局の殺しは痴情のもつれ。
クロエはデビッドのことを愛していて、デビッドは拒絶していたことから
発生した事件だった。息子はクロエの為に凶器を隠そうとしていた。
デビッドが突然屋敷から居なくなり家族写真に写らなくなったことから
異変を感じるところに繋がった。
■事件B
停電の中、署に残されたサットン、グリーン、ターニャが留置所に
収監されている自分で名前も分からない人物のことを調べていくこと
になる。
今日留置場に入り移送されることになっていた8人の内の一人は
危険人物だということも有り、彼がその該当者ではないかと疑うところ
も有った。
ポーラが嵐の中で差し入れにサンドイッチを持ってくる。
アメリカ人のサンドイッチとピザの食べる量って相当多いのだろうな。
しかもやっぱりドワイトのものはピーナッツバター。
ポーラが謎の男と接した時には心を開いて話したところがあるので、
三人も打ち解けて話を聞こうということになる。
しかしなかなか上手く行かず・・
所持品の中に写真が有ったこととキーボードに触れていると男は
落ち着くことから、そんなことを駆使して打ち解けようとする。
結局所持品の中にジョンドーであったケイティの写真が有り、看護師の
姉と写っていたのをグリーンが看護師のシューズから見分けた感じ。
■使用された曲
・Stormy Weather by Etta James
・Money (That’s What I Want) by Buddy Guy
・I’m Tore Down by Freddie King
・Sweet Sound Of Memphis by Mark Cook
・It’s You Baby by Sunnyland Slim
・Please Give Me Someone To Love by OC
・It’s Now or Never by Elvis Presley
・Hold On I’m Coming by Dwight
■出演者
ドワイト・ヘンドリックス (Jason Lee) メンフィス市警
チャーリー・ホワイト (Sam Hennings) “ホワイトヘッド”、ドワイト相棒
ディヴィー・サットン (DJ Qualls) メンフィス市警・制服警官
ポーラ・アン・ヘンドリックス (Celia Weston) ドワイトの母
レジナルド・グリーンバック (Leonard Earl Howze) メンフィス市警
Lt.ターニャ・ライス (Alfre Woodard) メンフィス市警・警部補
クロエ・アーチャー (Gail O’Grady) 2人目の妻
ロニー (Andre Royo) 躁鬱症、”ジミー”
マデリーン・ディアマンテ (Aja Evans) 3人目の妻
ドミニク (Nicholas Gonzalez) ジェレミーのパートナー、元囚人
ジェレミー・アーチャー (Graham Norris) クロエの娘
フランク叔父さん (Grant James) ヴァージルの兄
ケイティ (Amelia Jeffries) ロニーの姉、看護師
— (Timothy A. Vasquez) 捜査官
ヴァージル・アーチャー (Jay Oliver) “カツラ”メーカー富豪、訃報
デビッド・アーチャー () 殺される