第9話 王妃の危機 Knight Takes Queen
監督/Andy Hay 脚本/Peter McKenna
【ストーリー】
アンヌ王妃は銃士隊と従者をつれてブルボンの湯治湯に行き服のまま
水の中に入る。
その頃ポルトスとアトスとダルタニアンは、王妃たちの目の届く所で
剣術の稽古をしていた。ポルトスもアトスもダルタニアンの新しい
制服が気に入らず、ダルタニアンは傷つけるなと文句をいう。
ピカピカのオニューだというアトス。ママが着せた晴れ着って感じだ
なというポトス。アラミスは彼らとは別に鳥のさえずりを聞きながら
この世のパラダイスだと語る。
その頃フランスのパリではドイツからメレンドルフ伯爵と娘のシャー
ロッテがルイ国王に逢いに来ていた。シャーロッテはルイの話を
聞いてフランス男性はみんな話がうまいのかとして持ち上げる。令嬢
も田舎に連れて来るが良いとし、これから狩りにいくがその間、庭の
散歩でもすると良いと語る。父・ダニエルは娘は狩りもなかなかの名手
だとするとルイはハンブルク娘は勇ましいなと語る。枢機卿も魅力的
なお嬢様だと語る。あれの2人の姉が大変な良縁に恵まれてお陰で孫が
9人いるという。男子が7人だとして、シャルロッテにもよい縁談を
望んでいるという。あの子の相手には持参金を大金つけるというダニ
エル。ルイは狩りに行くので犬と鷹の用意をし、護衛は銃士隊だと
語る。
留守のことは枢機卿に任せるというルイ。トレヴィルはお供できず
恐縮だとするが、部下が心得ているハズだと語る。フランス流の狩り
を見せるとシャルロッテに語るルイ。
ルイは枢機卿と二人の時に、アンヌもシャルロッテに見習うべきだ
と語る。あの積極性、好奇心、狩りまでやるという。希有なものに
価値があるという枢機卿。しかし妻なのにアンヌは触れると身を引く
女だという。王妃は秀でたものを持っているが子供なかなか出来ない
という。まだ若いし、ブルボンの湯治場からも元気だという報告を
受けているという枢機卿。子だからに恵まれる湯であること。
アンヌは何年も通っているが効果が無く妻に何故望みを叶えてくれない
のか。私は世継ぎが欲しいとし、シャルロッテが王妃なら宮殿中
子供だらけだろうと。父の銀行から戦いの費用も出るとし、シャルロ
ッテこそ完璧な妻だという。陛下は既婚者だとすると、ルイはアンヌが
死んでくれれば私やフランスの為だと呟くルイ。叶わぬ夢に過ぎない
というが・・・
湯治場近くで農家の女性が叫び声を上げる。
ギャラガーに助けを求めると2人かと問われ、女は5、6人だという。
納屋の中だというとギャラガーは納屋にいき銃を連射する。
そこにいたのは多数のネズミだった。ネズミを仕留めた彼は火の中に
いれて燃やす。
ミレディはギャラガーの元にいく。
あんたに仕事だという。雇い主は誰かと問われると私とパリで一番
の権力者だという。
その頃アラミスはパリが恋しいと告げる。先ほどまでこの世のパラダ
イスだとして寛いでいただろうことを告げるがここには刺激がない
という。
そんな中湯治場の方で銃声が聞こえる。アラミスが発砲したのかと
思ったがオレではないというと、銃士たちは急いで現場に行く。
ローブを着た女性が撃たれており、アンヌが撃たれたのかと思われた
が、従者のカロリースだった。ローブを貸してあげたというアンヌは
テントの中にいた。アトスはポルトスとダルタニアンに二人で王妃
と馬の所に行ってくれという。アラミスとオレでここは何とかする
という。
ポルトスはダルタニアンに敵はどうかと尋ねる。敵は一人なのか。
この森を突っ切ってまくしかないというが、敵の数は10人を越えて
いた。
ダニエルは枢機卿に語りかける。
婿捜しは父の腕の見せ所でしょうとし、幸運なシャルロッテの相手に
フランス人を考えてはいるかと訪ねると、良い相手ならば・・という。
シャルロッテは私の大切な娘だと。
銃士隊はみんなで彼らから逃げるが、まだ追いかけてきているという。
アンヌは心配するが、アラミスは彼女を安心させる為に絶対にまく
と語る。こんなのいつものことだという。
アトスはダルタニアンとポルトスの二人でパリに戻り援軍を呼びに
いくよう告げ、俺たちはあの修道院に籠城するという。二人だけで
大丈夫かと問うと、どんなに急いでも戻るのは明日になるという。
そして相手は10人以上だというダルタニアン。
修道院へいく、アトスたち。
修道女のエレーヌはこの門は閉めてはならないという。この修道院は
夜中でも来る日とを拒まないのだという。我々は国王の銃士隊だと
して命じるが、私は神の僕だという。守っているのは王妃なんだと語る
と、奥から修道院長がやってきて門を閉めなさいと語る。
上から相手の様子を見守っていると剣に白旗をつけたもの2名が
修道院にやってくる。話し合いをする為に代表団が来たのだろうとして
アトスとアラミスは話し合いをする。アトスは降伏するなら応じるぞ
と語るが、ギャラガーは冗談で死の恐怖から和らげているのかと語る。
望みは何なのかと問うとお前らは見逃すので王妃を手渡して消え失せろ
という。そっちこそ今引けば命は助けるぞというアトス。オレは部下
にも温情は持たないとして同行した部下を撃ち殺すギャラガー。
何故こんなことをするのかとして兵士のすることじゃないという。
白旗、将校用のブーツ、整列した部隊・・どうみても兵士の姿だった。
それは過去の話だとしてもう私は兵士ではないという。しかしアトス
は制服を脱いでも兵士は兵士で、女性を殺したりはしないという。例外は
あるというギャラガー。今立ち去れば名誉は守られると語るアトス。
ひけ受けたことは必ずやり遂げる・・信用が全てだとし、お前が死ぬか
どちらかだという。修道女を解放するが籠城する者は殺害すると語る。
■概要
・ドイツから金持ちのメレンドルフ伯爵がルイ国王の元にやって
くる。3姉妹で未婚の娘・シャーロッテを連れて来る。
社交性があり、ルイを喜ばせる娘。しかも家系的に子だくさんだと
いうことを知り、アンヌになかなか子供/世継ぎが出来ないことを
ルイは嘆く。
・アンヌ王妃は銃士隊を引き連れてブルボン湯治場に行き、なんとか
世継ぎをと考える。
・枢機卿はルイがポロっと口にしたことを思わず実行に移す。
アンヌではなくシャルロッテが王妃ならば今頃、フランス国は跡継ぎ
も出来て安泰だと。アンヌが死んでくれるのが私やフランスの為だ
ということで、枢機卿はミレディに頼み、アンヌを暗殺させようと
する。
■感想
また来ましたフランス・バカ王子と、神をも恐れぬ無法者の枢機卿の
アホアホシナリオ。
カトリック教会の聖職者だというのに、大義のために王妃を殺して国を
安定に導こうとしているところが恐ろしい。宗教戦争ならまだしも、
ホントこんな人物が神だなんだと言ってもまるで説得力はない。
ミレディからもこれは普通の殺人と違うと指摘されていたけど、
まさかここまで枢機卿が人の道を外しているとはね。
最後にルイがアンヌが居ないと生きていけない~なんてバカ声を
出して抱きしめても、お前の発言から大変な事態に発展したんだぞと
思わず小一時間なエピだった。
ブルボンの湯治場にアンヌ王妃が入るというシーンが有ったので、
いよいよこのドラマもおっぱいドラマ来るかと2%くらい期待したけど、
悲しいことに服を着たまま湯に入るという。
そこ違うだろうって感じだけど、流石にテレビではアンヌ王妃を
脱がせるなんて無理か。
アンヌ演じるAlexandra Dowlingさん、先日NHKで放送していた
「名探偵ポワロ」のS17-1で罪のない顔してちょっぴり怖い役・
マリーを演じていたけど、このドラマではとても清楚な役だね。
■聖職者はまだいた
アラミスとアトスはアンヌ王妃を連れて修道院に助けを求める。
ギャラガー率いる兵士たちは、警告を与えて、逃げるチャンスを
与えるが、そこで逃げるものなんて誰もいない。
その修道院ではアラミスの過去に繋がる大切な再会が有り、
今のアンヌの心境と同じ気持ちを味わっているシスター・エレーヌ
との出会いが有る。
アラミスが結婚に向かない性格だというのは明らかだろうけど、
それにしてはエレーヌが殺されたその日にアンヌ王妃とセックスして
しまうのだから大したものだ。
あれだけ筒抜けの施設の中では、誰かに築かれそうだけど・・
それよりもみんな戦いに備えているのに自分たちだけ愛し合うって
いうのはどういうことってかんじ。
これぞバカ王子に対する罰則的なものなのか。
アトスはオレは見ていないぞと語り、見て見ぬ振り。
まぁそれが知られたらホントに縛り首ものだよなぁ。
そしてこの時結ばれたことが実は妊娠に繋がっていくという流れが
有りそう。
■ギャラガー
この人のタトゥーからしてトレヴィルはヒューオニールの印だと語って
いた。アイルランドでカトリックの領主だったが追放されて、領地を
奪われたこと。暗殺団はオニールの護衛隊だろうこと。
ギャラガーは新教徒に祖国アイルランドを終われ土地まで奪われている。
カトリックを心底憎いんで居るのに新教徒のドイツの娘を後釜にする
ためにカトリックの王妃を殺すだろうかという疑問が出る。
■アラミスの過去
一人ずつ銃士隊の過去について触れていっているけれど、今回は
アラミスの過去が描かれた。
修道女から地下室に連れて行かれるとそこには密造酒が・・
「父はこんな蒸留器でブドウと蜂蜜のブランデーを作っていた。」
「オヤジの味そのものだ・・」
「レシピを頂いて作っている。まだ私に気づいてないの?」
アラミスと結婚しようとしていたイザベルで現在は流産したこと
をきっかけにしてシスター・エレーヌになっていた。
彼女が犠牲になってしまう時にアラミスが助けにやってきて死の淵
で語る言葉が何とも切ない。
「また会えるわ、天国で。それは分かっている。でもすぐには来ない
でね」
エレーヌ演じるAlice Pattenは、イギリス版の「ミストレス」で
弁護士のドミニクの婚約者アリス役で出演している。
http://itawind.web.fc2.com/kaigai/m/mistresses.htm
■パリでの捜索
バカ王子は狩猟に出かける。しかも今回に限って親衛隊ではなく
銃士隊を連れて行ってしまった。
湯治場から戻る際に、殺した兵士は約束手形を持っていた。
現金化はボナース通りの金貸し。
そこでトレヴィルらが探しに行くと帳簿を見つける。そこには
手形を出したのがドイツの伯爵・メレンドルフだということが書かれて
いた。
しかしそこでダルタニアンはジャスミンの香りをかぎ分け、ここに
来て金貸しを殺したのは女性だという結論を見せる。
■銃士隊の寄せ集め
独眼のフロリアン、馬屋見習いのジャック、そしてセルジュを連れて
いくことになる。セルジュは「このクレオパトラを復帰させる」と
していたけど、結果的に彼は敵の前にあっさりと躍り出て撃たれて
しまった。
敵との最終戦は地下室での攻防だった。
敵は下から穴を掘っているのは明らかに見えたのに、対応もしない
ところが違和感が有ったな。特にアラミスなんて王妃とHしてたし(笑)
■いよいよ黒幕を
ギャラガーが最後に死亡した際に、持ち金を修道院の修繕費として寄付
する。その金が入った鞍袋の中には押し花が入っていた。
アトスによると黒幕はメレンドルフじゃない。もっと大物だ。その花は
枢機卿の手足となっている女の印だという。
今回はギャラガーにも手にタトゥーが有ったし、自分を誇示する為
のポイントが多いね。
メレンドルフはバスチーユの牢獄に入れられてしまった。
来週にもシャーロッテはクレジットされているけど、シーズン1の
最後はどうなるのかな。
■使用された曲
■出演者
アラミス (Santiago Cabrera) 銃士、剣の腕、色男
アトス (Tom Burke) 銃士、リーダー、剣の一番の使い手
ダルタニアン (Luke Pasqualino) 銃士を志す青年
ポルトス・デュ・ヴェロン (Howard Charles) 銃士、パワー、情熱
トレヴィル (Hugo Speer) 銃士隊長
コンスタンス・ボナシュー (Tamla Kari) 下宿屋の女主人
ジャック・ミシェル・ボナシュー (Bohdan Poraj) コンスタンスの夫
ルイ13世 (Ryan Gage) フランス国王
アンヌ王妃 (Alexandra Dowling) フランス王妃
カーディナル・リシュリュー (Peter Capaldi) 枢機卿 “アルマン”
ミレディ・ド・ウィンター (Maimie McCoy) 謎の女
シャーロッテ・メレンドルフ (Charlotte Hope) 娘
ダニエル・メレンドルフ (Roger Ringrose) ドイツの伯爵
ギャラガー (Lochlann O’Mearain) 殺し屋、
— (Sarah Belcher) Distressed Woman
シスター・ヘレン (Alice Patten) イザベル
— (Gabrielle Reidy) 修道院長
セルジュ (Peter-Hugo Daly) 老兵
フロリアン (Robert Krejcik) 片眼の男
— (Miroslav Navratil) スキンヘッドの男、ギャラガーの腹心
— (Leigh Jones) 悪党
ジャック (Filip Nespor) 馬屋見習い
カロリース