Major Crimes ~重大犯罪課 シーズン3 第4話 消せない傷 Letting It Go

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第4話 消せない傷 Letting It Go

脚本/Jim Leonard
Damani Johnson
監督/Steve Robin

【ストーリー】

事件現場に捜査官は集まる。事件当時大音響だったとして当時の音量
を再現するタオ。フリンは近くのアパートの女性が騒音で通報した
としその時刻はPM9:35。玄関をノックしたが反応は無かったという。
サイクスは被害者はルーカス・クロス(32歳)。財布は金とカードが
残されているとし、物盗りの犯行ではないというフリン。サイクスは
コンドームもポケットに入っているという。バズは落ちているワイン
ボトルが凶器なのかと問うとケンダルは血の流れや傷の性質から被害者
はノドを切られてその後にボトルで殴られているという。死亡時刻
はと尋ねるプロペンザに対してケンダルは硬直の具合などから見て
午後9時から11時だという。
テイラーは何故会見をするのかと問うとタオはルーカスには前歴が
有るからだという。性犯罪で捕まりレイプで裁判を起こされているが
証拠不十分で不起訴になったのが2ヶ月前だという。法律では裁けない
レイプ犯を許すほど世の中は甘くないかというプロペンザ。
ルーカスは鍵を2個もつけているので一度かけたら簡単には出られない
という。どうして人を閉じ込めていたのかと問う。ケンダルは被害者
は催涙スプレーをかけられているとし目に多く浴びているという。
防御創が少ない理由も納得だと。正当防衛なら女性が通報しているハズ
だという。プロペンザはまずはレイプ被害を訴えた女性とその周辺を
調べようと語る。フリンは自分の娘が犯した男が野放しなら自分でも
何をするか分からないと語る。
そんな中テイラーがタオに来てくれと告げ記者が事情を聞きたがって
いるという。

ラスティは母・ベックと施設にいた。
母はラスティが持って来てくれたリストを作ったとして支援者に自立
することを覚えろと言われているので、リストのものにかかったお金を
書いて欲しいという。自分が払うとのこと。また検診の時に医者が
くれた処方箋の薬をもらってきて欲しいとし、その代金も書いて欲しい
とし金は返すという。薬は何の薬なのかと問うと、鎮痛剤だという。
胃と肝臓が弱まっているから・・と。アスピリン、モトリン、タイレノ
ールはよくないからだから頭痛の時にはそれを飲むのだという。麻薬や
酒を断つ時には仕方が無いのだという。シグナル・ヒルを出たら
治療用施設には戻らないこと。だから更正施設に入ってもここの習慣は
続けたいという。本気で訓練するんだねというと良い母になるという
ベック。11歳までは良い母だったとすると、あの時は最悪の母親だった
という彼女。ボクの方も悪かったというラスティ。あなたは私の人生
で一番の宝だとし捨てられないように頑張るという。”焦りは禁物だ”
というといつもここでも言われているという。

ジェフリー・リー検事がやってくる。ルーカスをレイプで起訴した検事
だというテイラー。被害者はジャッキー・チャイデス、2014年2月5日
にルーカスにレイプされ、ジャッキーのその後の態度は疑う余地がない
ほどに完璧だったという。警察に通報し自分の車で病院に行き治療を
受けるよりも先に傷口の写真を撮らせたこと。抵抗して必死だったとし
その時のルーカスの傷の写真だという。シャロンはそれなのに不起訴の
理由は何なのかと問うと、検査技師が経歴を偽っていたのだという。
南カリフォルニア大の博士号を取っていたということ。それで全ての証拠
が無効にされたという。DNA、血液、毛髪、皮膚サンプルが揃っていて
相手はコンドームを付けていたこと。他に被害者は居なかったのか
と問うと一人いたが除外されていたという。自費でシカゴから来ていた
のに、アフガニスタンで起きた兵役中の事件だったからだと。ルーカス
も民間の労働者としてカブールにいたこと。両者の言い分が違いすぎて
不起訴になったという。あの男は裁判長が棄却を下した途端に法廷で
突然踊り始めたのだという。そして変態野郎は恋人気取りで薔薇を
送って来たこと。年間何百というレイプ事件にかかわっているが、
ジャッキーは理性的で賢い女性だという。二重の鍵も常習性の証拠だ
ろうというサイクス。しかし殺したのはジャッキーではないというジェ
フリー。テイラーはジャッキーを味方にしても損はないと語る。

シャロンとサイクスはジャッキーから話を聞く。
死亡は妹からのメールで聞いてテレビニュースで知ったという。裁判後に
ルーカスとは遭ったかと問うと一度スターバックスで後ろに立っている
時が有ったという。それまでにもメールで何度もよりを戻したい、また
遭いたいとして恋人扱いしてきたという。あの日コーヒーを奢ると言われ
て受けてしまったのが問題だったという。二度デートして彼の家に誘わ
れたこと。キスして音楽をかけたと思ったら急に乱暴し始めたという。
逃げたくても鍵は外れずのど元にナイフを突きつけられて襲われたと
いう。合意の上だと言ったとし、女も喜んでいたと語ったという。腹が
立ったでしょと問うと、噛みの裁きからは逃れられないという。彼の
死について聞きたいという。夕べのアリバイを聞くとマリブのレストラン
に居たとし、カードで払いレシートもあるという。家族に男性はいるか
と問うと父はアルツハイマーで私の事も覚えていないという。家と車を
捜索しても良いかと問うと了承する。
サンチェスはジャッキーのカード記録を取り寄せる。タオく昨夜はコー
ラル・リッジ・グリルという店で53ドル50セントを払っていること。
チップは20ドルだと。サイクスに対して社会番号を調べる様告げる
プロペンザ。サンチェスは会計を済ませたのは午後10時53分だという。
店にカメラはないが、車のナンバーが控えてあるという。8時半から11時
まで駐車しているというバズ。プロペンザはあまりに立派すぎるアリバイ
だとして、事件現場とレストランまでの距離はと尋ねると9ブロックだと
いう。もう一人の被害者はローラ・デイ伍長。まだロサンゼルスに住んで
いるとし、殺しの現場から1kmのところだという。

ヒドロキシジンは抗不安薬としては弱いがベックの治療薬に使うとは
思えないとシャロンはフリンに相談する。ヒドロキシジンはヘロイン
の副作用を隠す薬だという彼。手軽に興奮を高めることが出来るとのこと
だった。

■感想

2度に渡って完璧過ぎる行動を取ったレイプ被害者のジャッキーが、
被害者としての完璧な行動と加害者としての完璧な行動を取った結果、
加害者の時の完璧な行動の時だけ捜査官によって罪に問われる様な
逮捕のされ方をしてしまうという不条理さが描かれて、改めてこの
ドラマが問うような法律と裁判が完璧なものではないというちょっと
した皮肉な形で現れた良くできたシナリオだった。

両者の間でもっとも違うのは重犯課が関与しているかしていなかった
のかの差だと思うけど、そういう意味では重犯課が改めて優秀な存在
として浮かび上がる物だったし、何よりもプロペンザ先生が初期の段階
からジャッキーのアリバイ工作が完璧すぎることに違和感を覚えていた
けど彼の観察眼の鋭さは見逃せないところだった。

今回のドラマでは二つの流れがあり、一つは母親の依存症の問題と、
今回のメインのレイプ不起訴事件の顛末の問題が描かれる。
両者の間には全く接点はないけど、何かに依存する為に人を欺く行為
を行うという点では共通するところがあり、それを一緒くたに扱うには
無理が有ると思いつつも、そこに共通するものの中に何処か全く別の
ものとしては思えないところが有ってなかなか巧みな感じを受ける。

依存することの怖さやそれに至る経緯はどんなに物語が有ったのか。

■数字の持つ意味

今回は二つの事件、二人のレイプ被害者、二回目のデート、セカンド
チャンス、二つの鍵など”2″という数字拘りを持っていたけど、2という
数字の持つ特性を考えれば、”接点”を暗喩する表現であり、その接点
を探っていく中に上手くミスリードを誘う流れが有ったこと。

接点があると言っても必ずしも両者が同じ目的意識を持っているとは
限らないんだなと思うと、一方が相手のために尽力してくれることに
対してその気持ちが伝わらずに裏切る形になる所がもどかしさも感じる
ところが有るし、接点がないといっても必ずしも違う目的意識が存在
しているとも言えない。

ただドラマではそういう行動がエゴイスティックさを持ちつつも、
一方では支えたい、愛したいという気持ちが残っている限り、立ち直れる
のではないかなという気にもさせてくれる。
金八先生の講義じゃないけど、”人”という時は支え合って生きていく
ものだからね。

■正義とは何か

今回のエピソードはそれぞれの正義とは何かを問いかけるところに
繋がっている。刑事は刑事としての正義を追い、検事は検事としての
正義の為に邁進する。息子は母親の為の行動を取るし、国を守って
いたローラ伍長は自分には出来なかったジャッキーのことを偽証して
でも守る事で正義を貫こうとしていた。

■偽証は必ず暴かれる

今の世の中で完全犯罪をするのは難しいよね。
それでも無罪を勝ち取れるというのが立証が難しいレイプなどの性犯罪
だ。
偽証には偽証を・・とばかりに今回の事件は司法が機能していない為に
ローラは民意にそれを問おうとして自分を犠牲にしようとしていた。

ただ殺しの方法に関してローラが実際に殺していないのに殺したことに
対して嘘をついているとしていたけど、ローラ自身はレイプ被害者で
有り、ジャッキーが同じ方法を殺害したことは明らかなので、ローラ
がジャッキーの代わりに殺したとしても同じ方法で殺す事は十分に
考えられるのでナイフを使って喉を切っていてもおかしくはないハズ
なんだよね。

まぁ有るべきハズの血痕とか凶器が見つからないので如何にもウソって
感じだったけど。

■サイクスの経歴は本当?

今回は過去の経歴の詐称だったり、偽証がテーマだったので何を信じれ
ば良いのか分からなくなった。
サイクスが今回はそんなローラに随分と肩入れしており、サイクス自身
も過去に於いて、経歴を語っていたけど、これがどこまで本当なのかな
と思っていた。彼女はアブガニスタンに駐留していたこと。MPとして
バグラムの前線基地にいて、カブールにもいたことがあるとしていた。
まぁサイクスが嘘をつくとは思えないけどね。

■真実と向き合うこと

至る所で「ウソ」と「真実」というワードが込められている。

ラスティは母との件で「真実と向き合うことが出来たら・・」と語って
いたし、サイクスはローラが嘘をついていたことに関して、

「兵士として国に仕えている最中に性的暴行を受けたことはウソじゃな
い。都合の悪い真実は往々にして隠される」

と語っていた。こういう言葉は全てラスティママのエピにも精通する所
があるんだよね。

■ラスティのゲイついにバレる

ラスティママが容赦なくゲイのことに触れていた。
「あなたゲイでしょ。とっくに知っていて見ない振りをしていた。
あんたは見ない振りは出来ないのか。私は不通になろうと努力している」

「オレがゲイだから彼に殴らせて動物園に置いてきぼりにされ、自分は
薬漬けになったのか。里親にも虐待された」

酷い親だ。

■使用された曲

・Change (in the House of Flies) by Deftones

■出演者

シャロン・レイダー (Mary McDonnell) FIDから重犯課へ
ルイス・プロペンザ (G.W. Bailey) ベテラン
アンディ・フリン (Tony Denison) プロペンザの相棒
マイク・タオ (Michael Paul Chan) 分析力
フリオ・サンチェス (Raymond Cruz) ギャング捜査に強い
バズ・ワトソン (Phillip P. Keene) カメラ
エイミー・サイクス (Kearran Giovanni) 特捜班から異動
ラスティ・ベック (Graham Patrick Martin) 母親が失踪中
モラレス (Jonathan Del Arco) 鑑識
ラッセル・テイラー (Robert Gossett) 新本部長

ジェフリー・リー (Brian White) 検事
ケンダル (Ransford Doherty) 検視官
シャロン・ベック (Ever Carradine) 薬物中毒、ラスティの母

ローラ・デイ (Nikki Deloach) 伍長
ジャッキー・チャイデス / キャシー (Alexis Carra) 被害者
サラ (Pam Cook) 隣人
— (Cici Leah Campbell) リハビリ患者
ルーカス・クロス () 32歳、レイプ容疑者

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