第9話 失敗の代償 Bitter Pill
脚本/Alfredo Barrios Jr.
Daniel Tuch
監督/Bill Eagles
【これまでのストーリー】
ジェームズがリーダーだとしてマイケルはようやく会える
ことに。ミラードはジェシーを捕まえるとジェームズは
何処に居るのかと問う。施設に15年間異常者として入院させ
られていたのはあのクソ野郎によってぶち込まれたからだと
いう。ストロングは協力者はデルタ出身のピーター・ミラード。
ジェームズと同じ部隊にいたという。親友だったが地獄に突き
落とされたというミラード。
【ストーリー】
『潜入が長引くと段々と先がよめなくなってくる。見えない
ものを追いかけるのはもどかしい』
マイケルは先日の任務の際にサムからジェームズによって
引き込まれているであろうことを指摘される。敵の計画・目的・
手の内の何一つ分かっていなかった。
『先が読めない仕事不安に駆られる。ベテランのスパイでも
・・』
ミラードからはジェームズが何処までやる男か分かっているの
かとして、戦地で仲間全員を寝ている間に皆殺しにしたことを
聞かされる。
そんな中マイケルの元に二人の男がやってくると、ボスの所に
連れて行くので銃と携帯を預かるという。
マイケルは屋敷に連れて行かれると警戒心を持って屋敷内を
観察。するとなんと目の前に居たのはジェシー、サム、フィー
だった。フィーはママさん家に居たらコイツらに無理矢理連れて
来られたのだという。銃と携帯を渡したのかとジェシーに問わ
れる。ボスとのおしゃべりの雰囲気ではないなというジェシー。
逃げる算段でもするかというサム。しかしマイケルは俺たちを
殺す気ならばとっくに消して居るはずだと語る。ジェームズ
ではなく俺を信用して欲しいとマイケルは頼む。
ミダスが移動中だというジェームズは電話しながらやってくる。
ジェームズに対して何故みんなを呼んだのかと尋ねると、
話が有って呼んだのだという。お互いの身を守るためだと思って
くれと。これから連れて行く場所は何処なのかと尋ねると、
私は組織のトップであり情報が漏れたら狙われるのでそれだけ
は言えないという。今まで君たちの行動をみて居たが合格だと
語る。いつも試されていると思って欲しいという。これから
打ち合わせだという。いつもはもっと上品に事を進めるが、
強引に連れてきたことを謝罪する。マイアミでチームが必要に
なったので呼んだのだという。24時間以内に暗殺されそうな男
がいるのでそれを食い止めて欲しいという。名前はオマール・
ハメッドだとして資料を見せる。中東の改革派のリーダーか
とすると、ジェームズは去年はトリポリで和平交渉を実現させ
たという。ハメッドも仲間なのかと尋ねると、彼と関わりはない
が彼が死ねば戦争になる事は必至で、今そうなれば我々も被害を
受けるのだという。ベン・スナイダーという幹部の男をみんな
に紹介するジェームズは、中東の専門家である彼が今回の指揮
を取るという。狙っているのはリビアの過激派たちで、先週
にはサブマシンガンとSUVを手に入れていること。経済開発会議
に出席するハメッドを襲うのだろうと。本人に警告することは
出来ないとし情報提供者が消されるからだという。
警備会社に手回しし段取りをつけて置いたという。マイケルと
サムはハメットのボディガードをしてフィーとジェシーは外での
警備をして欲しいとのこと。明日の朝9時からだという。
ベンは専門家とはいえ現場の仕事は初めてだった。
マデリンは帰宅したマイケルに対してあいつらどういう連中
なのかと問う。チャーリーの目の前でフィーが連れて行かれた
のだという。幼稚園の懇談会に出かける所だったとし、いつも
木曜日に来ることを知っていたこと。3歳の子供をダシに使う
なんて・・と。機密は証せないというマイケル。あの連中は
私の予定も把握していたのだというと電話も盗聴されているのか
というマデリン。ちょっと我慢してきれというマイケル。
しかしマデリンはずっと嫌なことを我慢して生きてきたとしで
もそんな生き方はもう辞めるという。私にもそろそろ限界だ
としてマイケルは仕事をすれば良いと語る。
翌日、ハメッドは経済開発会議で発言する。
中東の民主主義についてのこと。
『ボディガードをする時は距離が決め手になる。1人は依頼人
の傍、一人は危険を見つける』
マイケルとサムは室内で監視する。サムがハメッドの近くで
密着し、マイケルは室内の不審者を捜す。また外ではジェシー
とフィーが歩いて見回りし、ベンは顔認識や携帯を傍受し
不審者が居ないかどうかを確かめていた。
講演が終わりハメッドは移動する。歓迎会は1時から続けて
あるという。ジェシーもフィーもリビア人は居ないとし敵は
こちらにビビって逃げたのではないかという。しかしベンは
ネタは確かなもので必ず来ると語る。空港で国連チームに引き
継ぐまでは我々の仕事だという。そんな中ベンはトラブルが
発生したと語る。ホテルから発信中の通話が暗号化されている
とのこと。マイケルたちの居る300m以内だと。しかし携帯を
使っているものは多かった。マイケルは不審者が居ないか探る
とイヤホンを付けたウェイターが殺し屋に位置を知らせている
のだろうとベンに伝える。ウェイターもマイケルに気がついて
逃げる。サムはハメッドを用具室に退避させて外での様子が
片付くのを待っていた。
ウェイターを取り囲む中、彼は俺は無理矢理にさせられたのだ
という。
そんな中SUVがやってくるとサブマシンガンでウェイターを
射殺し逃走していく。
『最新の野戦病院は手術室も備えていて1時間で何処にでも設置
出来る』
『監視されるのに慣れていない人間が自分は見張られていると
知ったら落ち着かない』
『監視されているか確実に突き止める方法が1つ有る。人気の
無い場所に行き相手も来るか待つだけ』
『悪党がストリップクラブに集まって相談するのはそれなりの
訳が有る。昼間から開いている。窓が無い。五月蠅くて盗聴
されない。プライバシーも保てる。違法な琴をしても目立たな
い。』
『知らない相手に近づくときは上品ぶってないで派手にやる
方が良い』
『獲物が釣れそうになったらくれぐれも無理しないことだ』
『監視されていると思いの外ストレスがたまる。』
『こっそり見張りを片付ける手は色々有るが、大ざっぱな手順
は2つ。先ずは騒がれずに気絶させて、その後静かに移動させる』
■感想
相変わらず何をしたいのか分からないジェームズ率いる組織の
存在。
マイケルのフィークポイントで有り、逆に強みになっているの
は仲間の存在だけど、この組織もまたCIAが何ら理由をつけて
4人を強制して動かしているように、組織としてもウィーク
ポイントを突いてきて、いざとなればマイケルの家族に危険が
及ぶぞとまるで警告しているかのような行動が見られた。
忠誠心という言葉を強調していたので、かなりカルトっぽい感じ
にも思えるし、今回はハメッドという中東の改革派の人物を
過激派から守る任務をしていたことで、一見すると悪いことを
しているようにも見えないけど、やはり中東と繋がりが有り、
「今戦争が起きるとダメージを受ける」ようなことを語っていた
ので、この組織に中東との繋がりは欠かせないところが有りそう
だな。
気になるのは組織のポイントとして助けたソーニャとかフィー
の彼氏だったカルロスが出てこなくなってしまったことか。
それにいつからマイケルの家族の身上調査をしていたのか
分からないけれど、マイケルは「何もかも全てを失った」と
語っているのに対して、今回のエピソードは寧ろマイケルには
色んなものを持っていて失うものが多いことを示唆している
感じがして、ジェームズとしては不自然には写らなかったの
だろうか?
マデリンの家が盗聴されていたことから見ても、マイケルたち
の会話がCIAの任務に荷担しているとか話していたりはしない
のだろうか不安になる。一度マデリンが海外で潜入中のマイ
ケルの行動をバークの仲間のパブロに話して危機になったこと
があるので多少は警戒心を出しているけどやはりその辺は素人
だ。でも素人なりにマイケルの母親というだけ有って、尾行
している相手かどうかをマデリンなりに探って銃を突きつけた
ところは流石だった。
今回はそんな銃を突きつけて相手を従わせるという行動が至る
ところで見られた。
■マイケルの良いところ
ジェームズやソーニャから問われたことが有るけれど、何故
マイケルは必要以上に人を殺さないで任務をこなすのか。
特に人を殺す銃を直接相手に喰らわせるという行動はなかなか
見られない訳だけど、その線引きは一体何なのかということ
になる。
結局自分たちに都合の悪い人物は殺しているシーンも有ったし
今回最後のシーンで忠誠心を問われたスナイダーのことを
自分の手を汚す訳では無いものの静観している姿が有り、
これはフィーを見捨てられた怒りからすればマイケルとしては
別段必要以上にかばう必要も無いし、そもそもマイケルたちが
標的としている組織の構成員であるならば、別に殺しても
問題ないということになる。
現在日テレでも放送中の「12モンキーズ」の5話辺りで、
コールがキャシーに殺しについて吐露するシーンが有る。
「自分たちは身を守る以外は殺さないこと」
そのコールがハイチで博士を銃殺してしまったけれど、それも
長い目で見ると確かに身を守るということにはなるんだけどね。
スナイダーがあまりにも現場慣れしていないところがあり、
結局はマイケルたちが主導して事を進めることになる。
唯一スナイダーの策が他の仲間以上に冴えを見せていたのは
毒を作ったハリド・マジークに対して解毒剤の在処を吐かせる
為にとった行動は、スナイダーの方法論が一番誰も傷つかず
に最短で行動を起こせたということ。
ただこういう人たちがISなんかの信念を持った人たちだとする
と、自分の死など何とも思わず、自分が助かりたいと思わず
そのまんま解毒剤を打たずに死ぬって可能性も高いからね。
■一体何度目でしょうか
敵のオフィスに乗り込み追いつめられた際には窓から飛び
降りるという行動。敵も海に向かって撃ってきそうだけど・・
まぁマイアミという土地柄建物に隣接するプールとか海とか
多いんだろうな。
■その他
フィーのことを助けたマイケルはまた関係が元に戻りそうな
感じ。逆にマデリンはマイケルのしていることに辟易して
我慢ならないとして何か行動を起こしていきそうな感じで
怖い。
■出演者
マイケル・ウェスティン (Jeffrey Donovan) スパイ
フィオナ・グレナン (Gabrielle Anwar) 元・彼女”フィー”、武器商人
サム・アックス (Bruce Campbell) 元相棒
マデリン・ウェスティン (Sharon Gless) マイケル母
ジェシー・ポーター (Coby Bell) 民間の警備員
アンドリュー・ストロング (Jack Coleman) CIA諜報員
チャーリー・ウェスティン (Wilson Pennell) ネイトとルースの息子
ジェームズ・ケンドリック (John Pyper-Ferguson) ボス、元デルタフォース
ベン・スナイダー (David Meunier) 組織の幹部、現場指揮
ハリド・マジーク (Sammy Sheik) 科学高額の技師・リビア人
Dr.オマール・ハメッド (Christopher Maher) 中東改革派リーダー
マシュー (Matthew James Nix) 子供、チャーリーの友達
タイラー (Steven Lane) 医者
— (Michael St. Pierre) Bald Man
— (Natalie Stavola) Daycare Worker /チャーリーを預ける
— (Kristian Lugo) ホテルのサービス係・強制させられたと
— (Emmett Hunter) Operative
— (G-Rod) Grizzled Operative
— (Fedor Steer) Lead Operative
ピーター・ミラード (Michael Reilly Burke) ジェームズの親友
— (Christopher De Stefano) Biltmore Hotel Guest
— (NM Garcia) 警察署員
— (Owen Meyer) James’ Operative
— (Joey Naber) James’ Operative
— (Ahmad Newman) South Beach Type
メルヴィン・ターナー (Tommy O’Brien)
— (Erick Szot) Security Guard
— (Robert Thompson) Armed Guard