October 19, 2009
第14話 英雄の正体 React to Contact
脚本/Daniel Voll 監督/Michael Zinberg
——————————————————–
雷が鳴り響く夜、退役軍人のジェフは銃を手にすると、息子の
ジェイクに対して起きるよう告げる。外に誰かが居るのだとい
うジェフに対して、ただの雨だというジェイク。ジェフは息子
にそこから動くなとして外に人がいないかどうかを確認しにい
くが・・・そんな中ジェイクがジェフの元にやってきたのを
不審者だと勘違いして発砲するジェイク。妻のベッキーが
かけよってくると夫に対してどうかしているとして信じられない
という表情を見せる。
バージニア州ハンプトン、退役軍人病院。
ジェフは病院に入れられる中、パウラー大佐によってカルと
ジリアンは彼の病室に連れてこられる。ジェフは半年前に帰還
した私の有能な部下だったという。カルに対してジェフを救って
あげてほしいという。
病院にはジェイクと妻のベッキーも来ていた。
ジェイクはパパは銀星章をもらうのだとして、勇敢なのだと語る。
カルはジェフが拘束具によってイスに縛られているのを知り
原因を尋ねると、不法所持の銃で息子を殺しかけたからだという。
原因はPTSDではないかとするが・・・
カルはジェフと会話する。
大佐の話ではあなたはウソの権威なんだろうと問う。
カルはジェフの顔を見せ拘束具をハズして会話することになる。
ライトマン研究所では、ジェフの経歴を調べる。
彼はイラクで14名の兵士を救ったこと。しかしPTSDの診断には
なっていないというリア。ジリアンの話では病院が患者で溢れて
いるのでまだ検査をしていないのだという。
ローカーは検事と話したことを告げ”大物”を使う事になったと
語る。fMRIをジェフに行う事になったのである。
カルとジェフは改めて面談する。
君は徹甲弾で家を破壊したことも有り、誰かに狙われていると
しているが誰に狙われているのか?と問う。自分にも分からない
というジェフ。カルは彼にオレのことはどう見えるかと問うと
“うぬぼれやの英国野郎”だという。そうではなくオレは敵か
味方どちらか見えるのかと問う。最後にぐっすり寝たのはいつ
なのかと問うと1、2ヶ月前だという。軍のクスリは効果がない
とのことだった。カルはこれから脳の写真を撮るので”チーズと
思って笑え”と語る。
fMRI検査を行う。
ジェフに色んな写真を見せて脳のどの部分が反応するのかを
調べるテストだった。怒った時の反応は扁桃体が明るくなって
いるとしてジリアンは説明。闘いの本能を支配する神経細胞の
発火・・闘争-逃走反応だという。無表情の顔の時には変化が
なく感情が発生する神経レベルにないことが有った。無表情なの
に敵に見えているのだろうとし、戦闘を見過ぎたせいたせろう
と語る。ジェフに対して妻が肩に手を置いて励まそうとするが
“回避”の行動が見られることを告げ、人との接触を避けている
こと。しかもそれが自分の妻でさえもそうだという。
銀星章を受ける理由をカルは尋ねる。
するとカルは普通は誇りたいハズなのに恥の表情が見えると
見抜く。それならば”戻るしかない”という。
ジリアンは”ウソは付いていないがウソを付かれている”とし
自分の脳がそのような状態になっているのだという。激しい
トラウマでは脳の一部を遮断させることがあるのだという。
ジェフの唯一の正しい記憶は悪夢の中に現れるのだとし、安全
な環境の中でトラウマを再体験させるのだという。
「記憶の復元」作業で、回復に必要なのは真実だという。
それを使うために国防総省の援助を受けてジリアンが開発した
バーチャルリアリティの機械を使うことになる。
——————————————————–
イラクから帰還した退役軍人のジェフは日夜敵が自分を狙って
いるのではないかとする不安感に苛まれ、連日熟睡出来ず、
ついには子供を敵だと感じて撃ってしまう。幸いにして子供に
は当たらずに壁に当たった格好だったが、PTSDではないかとして
病院で見てもらうことに。大佐はカルに助言を求め、ジェフ
の中で何が起きているのかを解いてもらうことに・・・
正直カルたち科学者がどんなことをするのか仕事内容の範疇が
イマイチよく分からないのだけど、こういうところでもウソを
見抜くとする能力が必要とされ、効果的に適用出来るのかという
ことで、意外にも思えるエピソードだった。
そもそもこの案件をライトマン研究所に依頼しようと考えた人
の発想は凄い気がする。科学者だけど医師免許をもった訳では無いし
普通に見ればどうみてもPTSD案件として処理されそうなものだよね。
追体験させることで、戦場で起きた真実というものを探っていく。
何故ジェフが勲章をもらうに値する人物なのか。
現場で彼が行った行動とは一体何なのか。
fMRIなどを利用して脳の電気信号の流れを調べてみたり、
記憶の復元のためにバーチャルマシンを利用したけど、このマシンの
開発にはジリアンが関わっているようで、彼女は一体何をして
いるのかって感じ。
当時軍用車(バンピー)に乗ってイラクのザマーヤ近郊に行ったこと。
当時の上官のレンショーが関与しているのか、それとも親友だった
ロニーが関与しているのか。
敵側の襲撃に遭い軍用車から脱出した際のジェフの行動が彼自身
の中での羞恥心を引き立ててしまっただろうことで、その後の流れ
も全ては自分の責任だと受け取ってしまったのだろう。
赤いドアが象徴的に描かれており、バーチャルでは拉致があかない
と感じて、実際に現場のセットを再現して実験を行っていたけど、
そこまでしないとなかなか真実を引き出せないという辺りは、
人間の脳の複雑さを感じさせる。
夜な夜な彼が行っていたのは、墓参りであること。
ロニーが彼の息子を殴ったのではないかとした際には何が起きている
のかという感じだったけど、結果としてみると、ジェフの当時の記憶
はかなり交錯していて、現場を再現したことで全てを思い出した。
あの異常下ならば、例え子供を撃ったとしても罪に問われるもので
はない気がするし、上官が味方の兵士レイモンド・ダデスを
例え撃ってしまったとしてもある意味では仕方がない気がするもの
が有った。ただその後に隠そうとして空爆させたという辺りが
相当ヤバイ事実として浮上してしまった。
相変わらずカルの娘のエミリーが可愛らしい。
サボテンを見たら父だと思ったとして研究所に持ってくる姿。
カル自身がfMRIを体験して、エミリーの写真を見ている時には
愛を感じて居る反応が出て、元妻の姿を見ている時には
「闘争-逃走反応」が出ていた。ジリアンの時の写真は果たして
何だったのか。
脳って醜いわというエミリーにこれはオレの脳だとした際には
「ハンサムな脳ね」と切り返すエミリーには、もっと登場して
欲しいところだ。
・ジェフを演じたEnver Gjokaj
「イーストエンドの魔女たち」で古地図を手にしてフェアヘイヴン
のことを探っていたマイク役を演じていた。
・ベッキー役のAlona Tal
「ヴェロニカ・マーズ」ではメグ・マニング役、
「スーパー ナチュラル」ではジョー・ハーベル役、
「バーン・ノーティス」ではソーニャ役で出演。
カル・ライトマン (Tim Roth) 心理学者・ライトマン・グループ
ジリアン・フォスター (Kelli Williams) 心理学者、
リア・トーレス (Monica Raymund) 24歳、カルの部下
イーライ・ローカ― (Brendan Hines) カルの部下
エミリー・ライトマン (Hayley McFarland) カルとゾーイの娘
ベン・レイノルズ (Mekhi Phifer) FBI捜査官
ジェフ・ターリー (Enver Gjokaj) 軍曹、父親
ベッキー・ターリー (Alona Tal) ジェフの妻
ジェイク・ターリー (Sage Ryan) 息子
ロニー・バッカ (Michael Irby) 軍曹、ジェフの親友
スタン・レンショー (Khary Payton) 大尉、ジェフの上官
パウラー (Eric L. Haney) 大佐
— (Sharon Blynn) MRI Tech
— (Mark Correy) Lightman Group Tech
— (Coby Seyrafi) Insurgent Kid
— (Zachary Stockdale) Specialist Taw