第5話 悪意 Malignant
脚本/Jeff Drayer
監督/Nick Gomez
【ストーリー】
刃物による肝臓損傷の疑い・・大量出血している患者が運ばれて
くる。コナーはバイタルを尋ねると95-50、140の頻脈だという。
クリスは出血が酷いので回復するぞと。エトミデートが入ったと
するがもっと輸血をしろという。
シカゴ消防局の署員たちは勢揃いでハーマンのことを心配して
やってきていた。特に赤い服を着た妻のシンディは夫の容体を
気にする。
なかなか挿管できないでいる助手に対してコナーは喉に穿刺して
ガイドワイヤーを通すからそれを使えという。もう少し待って
くれというがそんな時間はないとコナー。ハーマンの心拍は停止
するとアトロビンを投与する。ようやく挿管が終わるとザネッティ
先生を呼んでくれとし、ハーマンに頑張れと声を掛ける。
20枚のガーゼが必要だなとし止血しないと不味いというコナー。
ザネッティがやってくるとまだ出血しているのかと問う。肝臓
の出血は止めたというコナー。彼はAB型の血液でしょとしまだ
血液のストックは有るのかという。自分を責めるのは無理がない
とし、今朝真っ直ぐ検査室に連れて行かなかったからだという。
しかしコナーは肝臓の損傷だけで周辺にダメージが見られなか
ったこと。こういう時には出血がないことが多いのだという。
チューブだって乾いていたんだと。しかし別の判断ならばAB型を
確保して置けたのかも知れないと語る。ザネッティは縫合してと
いうとそのまま検査室へと語る。
サラはコーヒーを飲みに行くとメガネの男性(ジョーイ)とバッタ
リ。サラは残り一個の甘味料を奪ってコーヒーに使おうとすると
それはボクのだというジョーイ。気遣い出来る人なら遠慮するだ
ろうと言われるとそれならどうぞと言うがジョーイはもう良い
としリースという名前、覚えておくとして出て行く。
■チョイ医師の元にシャロンが来る。
患者のジェシカ・ホープは頭に袋を被った状態で発見され現場で
蘇生したが昏睡状態だという。自殺未遂なのかというシャロンに
対して殺人かも知れないとし捜査中だという。しかし問題なのは
骨髄の生検の結果、造血細胞が全く無い・・つまり抗がん剤を
使用していたのかもとチョイ。癌患者ならば自殺もあるわねという
シャロン。
シカゴP.Dのジェイとセブライドが容態を見にやってくる。
ジェシカは化学治療を受けていたみたいだが情報は無いのかと
問う。ジェイは今の所は・・と。セブライドは遺留品はこれだけ
だとしてジェイに渡す。レシートかとして手がかりはないという。
シャロンはチャーリーに見て欲しいと語る。レシートが多いとし
確定申告でもしようとしていたのか。そこにシカゴP.Dのエリン
もやってくる。鑑識の結果本人の指紋だけが現場で見つかった
とし事件性は無さそうだという。
しかしチャーリーはワールドトラベルのパンフレットを目にする。
ジェイはウィルを見つけると医学的な質問をしても良いかという。
ハーマンだけど兄貴ならばあんなになるまで放って置いたか?
と。何とも言えないというウィルは外科の研修を受けて大部
経つし俺は診察はしていないのだからという。普通ならば治療を
始めている頃だろうが、俺は診ていないからと繰り返す。
ナタリーはマギーの元にいくと何か有るのかと問う。
マギーは午後はデートよと言うが、見学は必要がないという。学校
でも習ったと。そんなナタリーのお腹の赤ちゃんが蹴った為に
思わずナタリーは唸る。この子将来はキックボクサーみたい。
私はバースパートナーだというマギーは安心して赤ちゃんが産める
ようにサポートするという。そんな彼女は第5外傷に80歳の女性
がいるのでお願いと語る。
ジェイはナタリーは小児科じゃないの?というと、マギーが小児科
とEDの両方で研修中だから誰でも診察するのよと語る。
ナタリーはジェイにウィルから何か聞いているのか?と問うと、
何も聞いていないと語る。
■ナタリーはキャロル・シェパード(80歳)の元へ。
付き添いには息子のマイケルが居た。体温が38度3分もあるとし
熱が高いのは何時からなのかと尋ねるが、自分は息子だけど
遠くに住んでいるので事情が分からないのだという。キャロルに
質問するが反応が無い為に彼女は認知症なのかと問うが違うと
思うという。最後に話をしたのは?と尋ねると、3ヶ月前の母の
誕生日だという。母の様子はよく知らないが口腔癌らしいが治療は
順調だと聞いたとのこと。ナタリーは口の中を見るとガンはなく
完治しているみたいだという。主治医は誰かと問うが分からない
というマイケル。これから熱の原因を調べるとし、尿路感染でも
認知症に似た症状が出ることが有るので抗生物質を投与して様子
を見て検査をするという。これから看護師が来ますので・・と
言って出て行くナタリー。
エイプリルはノアを呼ぶ。私の弟だとし今日から研修だから
容赦しないでとマギーに言う。身内には厳しいよとして、皮膚を
かきむしる自傷行為で精神科に入院した子、聴診器で首を吊った
子がいるという。ノアは疑惑の目を向けるがエイプリルは本当の
話よと語る。リースに対して弟を案内してと頼むエイプリル。
チョイは患者に変化がないと知ると4時間後にまた検査だという。
リースはチョイに対して骨髄抑制は私の研究テーマだとし、原因
が多く多様性があるので検査項目を追加すれば特定しやすいのだ
という。じゃあやってというチョイ。ノルアドを点滴しMAPを
60速に保てとし呼吸数設定を上げてとチョイは指示する。
チャーリーは納得出来ないという。ジェシカは半年後にパリに
往復の航空券を予約していること。症状が落ち着いているので
行けると核心がなければ癌治療中の旅行予約はしないだろうと
いう。回復すると信じていたのだと。なのに自殺か?胡散臭い
というと女性は大抵遺書を残すものだろうというチャーリー。
シャロンは刑事ドラマの見過ぎでは?というと、君がクリスマス
にDVDをくれるからだという。来年はコメディDVDにするわと語る。
チャーリーはウィルに対して刑事の弟に頼み事をしたいと語る。
リースとノアは検査室へ。
LABでリースはこのサンプルの質量分析を頼みたいとイルマに
頼むと、ジョーイを呼ぶ彼女。ジョーイは先ほどリースとコーヒ
ーの際に甘味料を巡って軽く争った人物だった。昏睡状態の
女性がいて原因を大至急突き止めたいので急いで質量分析をして
欲しいという。お願いというリース。
ハーマンの処置室でディナとコナーが治療をしている中、外では
セブライド、ガブリエル、マウチ、ジョー、シンディが話をする。
もしウィルならば搬送してすぐに手術をしていたと言っていたと
セブライドは語るとガブリエルはそしたらこうはならなかったの
かという。セブライドは確かめるというが・・
■感想
シカゴシリーズが一堂に介したエピソード。
wikiを見るとこのエビはクロスオーバーエピソードの一つ。
「シカゴ・ファイア」S4-10と「シカゴ P.D.」S3-10の内容が
含まれているようだ。海外はストリーミングサイトがやたらと
あるのでこの二つのドラマも見られるけれど、いずれも日本では
CSでも放送していない内容なので、誰も知る由もない。こう
いっては何だけど、今回集まるメンツをみるだけで、誰が退出
しているのか、していないのかということも分かる人には
バレてしまいそうだね。
ハーマンが怪我したエピソードって「シカゴ・ファイア」の中
でも初期の頃に一度有ったんですよね。だから実はそれが関係
しているのかなと思って見て居たのだけど、時系列的には随分と
先を進んでいて焦った。
この頃のハーマン一家って何人子供がいるんですか!!(笑)
テーマとしては「口は災いの元」って所なのかな。
色んなところで話した・話さないとかのやりとりが行われていた。
そういえば今回はエイプリルの弟のノアが医師の教育課程で
病院に来ていた。「シカゴ・ファイア」でピーターが来た頃の
ことを思い出すなぁ。
それにしても今回の事件ってかなりヤバイ連続的な犯行のように
思えるけど、その件はファイア&PDに丸投げして来週は全く別の
患者でシラっと進んでいくのかな。
■今回の患者
・クリストファー・ハーマン
いきなり運ばれて来たね。説明も殆どなく刃物で刺されたと
言っていただけ。
基本的にはコナーが対応した訳だけど、ウィルとコナーでは
対応の仕方で意見が割れていた様で、コナーのことをザネッティ
も含めて対応には別の方法も有ったのではないかとされていた。
特にコナーがすぐに検査室に運んでいかなかったということが
問題になっていた。
ザネッティは決して間違ったというのではなくやり方次第では
AB型の血液が用意出来たでしょとしていたけど、コナーは内出血
しているとは考えていなかったみたいだ。
ウィルは弟のジェイから内々に医学的見地から見た対応の問題に
ついて尋ねていた。ウィルも悪気は無かったのだろうけどね。
コナーは誰が要らない話しを外部に漏らしたのかでちょっと
神経質になっていた。ザネッティは一緒に寝ても変わらないとし
手技をいつも褒めてもらわないと自信喪失するのかと皮肉る。
「私のことを裏で非難しているかもって少しでも疑うなら、
私たちの関係を見直すべきかも」
後にコナーは家庭の事情を語り人間不信になっていることを
説明して理解を求めていた。
セブライドがコナーに文句を言いに来る。
こういう縄張り争いとか駆け引きは如何にもシカゴシリーズ。
コナーとガブリエルが会話している時には肺気胸で悪化していた。
チューブが詰まっていただけだった。
セブライドに対して「黙ってろ!!」と告げていた。
・ジェシカ・ポープ
自宅で頭に袋を被った状態で発見され、現場で蘇生を試みたが
昏睡状態。自殺したものなのか、他殺したものなのか。
造血細胞が全くないことから抗がん剤治療をしていたのではない
かとし、それなら精神的に自殺してもおかしくはない部分も
有る。ただしチャールズが環境要因を調べると、彼女はパリ行き
の航空券を予約していて、ガンは治る算段がついていたので
そのような行動を取っていたのではないかということ。
自殺扱いで簡単に処理してしまう辺り如何にも「シカゴPD」の
対応なんですよね(笑)このドラマを見ている人ならば、なんとなく
納得してしまう。
チョイ先生が対応に当たった。
ずっと検査し様子見しているが、反応はない。
そんな中で、リースは骨髄抑制は自分の研究テーマだったとして
検査させて欲しいと頼む。
リースが調べるとしていた結果が出て来たがチョイに報告したの
はノアだった。点数稼ぎのために自分の手柄にするノア。
質量分析とバイオマーカー。
ジョイに頼んだ結果、ジェシカの部屋からは遺書が発見。
彼に裏切られたというものだったが、チョイ先生はガンじゃない
のに抗がん剤の過剰摂取だった。
・キャロル・シェパード(80歳)
マギーが対応する後期高齢患者。マイケルという息子が付き添い
に付いているが、母親とは疎遠なのか、最近の母親のことを何一
つ知らない。熱が高い。話しかけるがまるで反応がない。
口腔癌と聞いたとするが、ナタリーが見た限りではガンはない。
鎮静剤のせいなのか更に熱が上がる。
尿毒症でアシドーシスなのかBUNが高いとして変だというナタリー。
PICCを抜いてゾシンを増やした。
全く抗生物質が効いていないのは何故なのか。そして腎臓も機能
していないことが分かる。
透析することになる。
しかし看護師のタニャによるとその結果血圧が下がっていると
ナタリーに伝える。レボフェドを増やす。
・バグダッド(銃創患者)
マギーがチョイ先生にバグダッドが来るとしていた患者。
チャウトが連れてきた。
22歳の男性で左腰に銃創、射出口はない。140-80、心拍60。
“皮肉にも”ハーマンと同じで出血が見あたらない。
ABC異常はなく、胸と腰のレントゲンを取るとKUBだと。
駆血帯を取り滅菌ガーゼをノアに行わせていた。
弾を探すと直腸の血液が見つかる。ノアに対して何処に有ると
思うかと尋ねるが答えられずアンソニーが答えていた。
ノアはチョイに謝罪していたが銃創患者などまた来るとして
慰め。
足の痛みを訴えた。
腰から入って膝で銃弾が止まっていることが判明。
膝窩動脈に詰まったのか取りあえず血管造影指示。
・発作後車にはねられた25歳の女性・ダニー
シルヴィーが運んできた患者。
GCS3点。現場で挿管、102-60、110の頻脈。喉頭鏡チューブを
確認するというコナー。胸と腰のレントゲンを取った後に
CT室で全身検査だと。頻脈なのでケプラ500mlを投与。
ウィルとコナーとエイプリルが対応。
血算、生化、HCG、薬物検査をすることに。
ウィルは頭部だけCTを取れば良いとするが、コナーは全身だと
してまたまた意見が割れる。コナーはウィルが弟に話をして
そこから話題が広がったことを知る。
しかし検査前にパートナーが駆けつけたと同時に亡くなって
しまった。コナーは最後まで諦めなかったけどダメだった。
初期の卵巣癌でガールフレンドは妊娠していた。
ウィルはナタリーにパートナーに死の説明をしてくれと頼む。
同じ妊婦だからということで。
■その他
・兄弟、姉弟のウィルとジェイ / エイプリルとノア
なんだかナタリーとジェイが良い感じの関係になっていた。
ジェイがナタリーのことを知っていたので、彼女はウィルから
“色々と話を聞いているのではないか”として、面白い表情をして
いたね。
逆にこの流れ、ノアとエイプリルの姉弟の流れにも繋がっている。
ノアがリースを裏切ったことに関して姉には話せないことだとい
うことで、”何かきいたのか”としてノアはビクビクしている所が
有る。
勉強する為に今夜手伝ってと頼む。
暗記するのではなく理論的に考えるんだというエイプリル。
・ノアが研修
エイプリルはマギーにノアを紹介していた。
ここは身内に厳しいとして最初にビビらせるようなことを語って
いたね。リースが面倒を見ることになる。
・リースとジョーイ
質量分析を頼みに行くとコーヒーで甘味料を奪い合ったジョーイ
とリースが対面。早めに昏睡患者の件を調べたいとしていた。
・セブライドとエイプリル
セブの下半身モンスターっぷりが再び発揮。
エイプリルを誘っていた。「シカゴ・ファイア」ではラテン系
のピーターの姉に声を掛けていたじゃないか。
セブライドがまた女性へのほめ方が上手い。エレベーターでは
キスする二人。食事の約束をしていたけど・・
エイプリルって見方によってはガブリエルに似てる。
弟の為に医者になるのを諦めて看護師になっている。
そして弟思いが強いよね。
・妊娠・出産ガイド
マギーとナタリーが参加するけど、マギーは強引に参加させた
が結局役に立たないと見てすぐに色々と医療的なことを指摘
して出て行ってしまった。マギーの母が授産士だったので
寧ろマギーがクレーム(笑)妊婦を一時間も立たせたらこのまま
生まれるわよと。
・抗がん剤の過剰投与事件 / 病理解剖室
ハーマン以外の患者はみんな発作。
抗がん剤を打たれていたのにガンを打たれている。
同じ日に何故同様の患者が来たのか。
■使用された曲
・
■出演者
Dr.ウィル・ハルステッド (Nick Gehlfuss) 内科医。弟はシカゴ警察
エイプリル・セクストン (Yaya DaCosta) 看護師。ブラジル出身
Dr.ナタリー・マニング (Torrey DeVitto) 小児科医。救急外来研修中
サラ・リース (Rachel DiPillo) 医学部の4年生
Dr.コナー・ローズ (Colin Donnell) 外科医、父とは長年の確執
Dr.イーサン・チョイ (Brian Tee) 感染症の専門医。海軍の予備役
シャロン・グッドウィン (S. Epatha Merkerson) 管理部長
Dr.ダニエル・チャールズ (Oliver Platt) 精神科部長
マギー・ロックウッド (Marlyne Barrett) 主任看護師
Dr.サム・ザネッティ (Julie Berman) 外傷外科医
Dr.マーティ・ピーターソン (Brennan Brown) 医者
ディナ (Amanda Marcheschi) 看護師
ドリス (Lorena Diaz) 看護師
ベス (Mia Park) 看護師・アジア系
タニャ (Camille Robinson) 看護師
アンソニー (Gordon Chow) 看護師、チョイ先生と・・
— (Xavier Armanno) Hospital Administrator
ケリー・セブライド (Taylor Kinney) レスキュー第3小隊長
クリストファー・ハーマン (David Eigenberg) 第81小隊
シンディ・ハーマン (Robyn Coffin) クリストファーの妻
ジョー・クルーズ (Joe Minoso) 第81小隊
ランディ・マクホランド (Christian Stolte)“マウチ”、組合代表
ガブリエル・ドーソン (Monica Raymund) 救急第61隊
シルヴィー・ブレット (Kara Killmer) 救命士
アレン・チャウト (Alex Weisman) 救命士
ジェシカ・チルトン (Dora Madison)
ジョーイ・トーマス (Peter Mark Kendall) ラボ/質量分析
ノア・セクストン (Roland Buck III) エイプリル弟、医者インターン
マイケル・シェパード (Billy Smith) キャロルの息子
ジェイ・ハルステッド (Jesse Lee Soffer) シカゴ P.D、特捜班刑事
エリン・リンゼイ (Sophia Bush) シカゴ P.D、21分署
ニッキー (Bria Cloyd) ジェシカのパートナー
— (Chernise Yvette) Anesthesia Tech
— (Caitlin Chuckta) Tour Guide / 妊婦向け
— (Barton Fitzpatrick) GSW Patient
イルマ・ダン (Thea Camara) ラボ/質量分析
キャロル・シェパード (Mercita Demonk) 80歳女性、喉頭癌??
ジェシカ・ポープ (Natalie M. Meyer) 自殺?他殺?
— (Aaron Michael) Hospital Patient
ダニー・フランク () 25歳