October 19, 2009
第15話 歪んだ正義 Teacher and Pupils
脚本/Kevin Townsley、Nick Santora 監督/Roxann Dawson
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スクールバスから下りてくるソフィーのことを母・ジャニンは
迎えにくる。今度先生からご褒美をもらうことになったと娘は
母に伝えると、パパも喜ぶわねとして警察官をしている夫の
ニックに電話する。
その頃ニックは勤務超過の状態だったが、公営住宅の3階で
騒動が起きているとの通報を受け、仲間に頼まれて見回りに来て
いた。無線で文句を言いながらニックは三階へとやってくると
彼の携帯に妻からの電話が鳴る。それと同時にニックは何者
かによって撃たれてしまう。妻のジャニンは留守電にメッセージ
を入れる。”帰ったらきちんと話合いをしましょうと”。
クララ・ムッソは元夫・ビクターの会社・資産を引き継ぎ
会社を経営する。ドンとの取引に於いて、クララはカルの力を
借りて取引を有利に進めていく。カルのことを一万ドルで雇い
1500万ドルの得をする商談をまとめたとしてクララはご満悦。
クララはカルに対してそのウソを見抜く技術を教えてくれと
語ると8年間は取得に時間を要する事を語る。あなたを観察して
学ぶとし、1週間3万ドルで雇うことを告げる。するとカルは
5万ドルはもらわないと駄目だという。
そんな会話中にジリアンから電話が鳴ると、ローカーを送って
くれと返信する。カルはクララに対して警察官が撃たれ、
市からの要請で出かける事を告げると、クララは45000ドルで
カルを雇うと告げる。
遺体が発見されたのは政府所有の公営住宅だった。
FBI捜査官のベンはD.C警察のジェームズ警部をカルに紹介する
と、この状況ならばカルに頼むべきだという。撃たれたニック・
バーディー巡査は話すことが出来ず、質問しても反応しない状態
だった。犯人捜しに協力をして欲しいと告げる。
ジェームズ警部は仕方なく、これまでに起きた事件の経緯を語る。
通報の有ったのはイーストモント住宅。血だらけのシャツを着た
少年の二人がその場から逃走したとし、捕まえたのだが
問題のシャツも発砲した銃も見つかっていないのだという。
一人の少年からは硝煙反応が出たとのこと。銃がないと立証出
来ないという。ニックの命はもって数日だという。
カルは警部の表情に何処か不審な点があると感じる。
警部は少年たちはヤクの売人の使い走りで普段は銃や暴力とは
無縁のものだという。誰かの差し金であること。
目すら動かせない男の心を読み取ることなど出来るのか?と。
ニックの病室には妻子も来ていた。
カルは質問する為に、妻子には取りあえず病室から出て行って
もらう。カルを雇って勉強の為に同行してきたクララが二人を
カフェテリアへと連れて行く。去り際にジャニンは夫に愛して
いると語ると、喜んでいますよと告げるカル。
警察官と弁護士は二人の容疑の少年を連れて来ると、カルは
ニックに対して頭で思うだけで良いことを語る。後は私が
読み取るとのこと。弁護士の女性は少年たちを連れて来るのは異例
のことだとして反対するが・・
ニックに色々と質問していく。瞳孔が変化することでカルは
ウソかどうかを見抜いていく。一人ずつ少年の顔を近づけると
ポールの顔で反応する事が分かる。撃ったのはポールだろうと。
しかし弁護士は茶番だとして児童福祉施設に戻すという。
しかしカルはポールに対して誰に指示されたのか?と質問する
と恐怖の表情が出ていると指摘する。協力すれば司法取引に
すると言うと、ティボンがヤクを売っていたのだという。
その時後ろから近づいた男を撃ったが、警察だとは思わなかった
という。
其の様子をVTRで撮影していて、研究所に戻り、リアやローカー
ジリアンなどみんなが集まる前で検証する。ポールが話した
証言はウソだというカル。ウソを付くときにはかすかに笑みが
あるとのこと。過去形で話すのはティボンとは手を切りたい
証拠だというジリアン。少年は発砲時にティボンとは会って
はいないとし、それ以上に恐いヤツが居たのだろうという。
ティボンのライバルの売人なのか。
警部はそれを聞いて、警察の捜査の第一歩をするだけだと
語ると、カルは”コーヒー(でも飲むの)か”と問うと、”全てを
追え”だと語る。
エミリーとカルがいるオフィスにジリアンがやってくると、
かの自余は二人で話したいという。週末の給与が現状では
払えないとし深刻だという。クララとは一時的なおつきあい以上
の価値があるのだとすると、クララに借金を申し込めというのか
という。
そんな中クララもやってくる。
エミリーは言いづらそうにこんな時だけどダンスパーティー
の為に300ドル必要だと語る。新しいドレスに靴、ヘア、マニキ
ュアねとエミリーに援軍する形でジリアンとクララが語った為
にカルは出さざるを得なかった。
クララは話を聞いて投資会社を紹介する事を語る。
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アパートで騒ぎが起きていると通報を受け巡査のニックが調べ
にいくが、現場に到着する途中で何者かによって撃たれて
倒れてしまう。幸い命は取り留めたが、喋ることも体を動かす
ことも出来ず、余命は幾ばくもなかった。そんな中、市の要請
を受けてライトマン研究所がことの真相を暴いていく。
S2-13に出演したクララが再登場し、カルに興味を持って一日中
ついて廻るというものだった。
危険な現場での捜査も有ったのでクララがついて廻ることは
大丈夫かなと思って見ていたけど、その辺はウソを見抜くのも
上手ければ出し抜くのも上手いカルが頭を使って回避させた格好
だった。
そう簡単にカルのスキルを学べるとは思えないけど、ただ
人間の行動心理学のパターンは意外と少ない感じがして、
バリエーションもあまり多くはない感じはする。
ドラマの面白さはそんな行動心理の分析だけでなく、事件の
バリエーション自体に求めているところも有り、今回の案件を
見ると意外と単純なトリック性の下で描かれた感じがする。
一瞬で自分の能力を誇示する流れは相変わらず凄い。
ライトマン研究所への投資を求める面接の際に、ボスは誰なのか。
そしてその周りにいた4人の全ての心理行動の裏にある背景を
顔の表情一つで暴いていくところは嘘くささこそあれ、楽しさは有る。
今回はそんな面接でのボス捜しと同様に、警察官の中での不正
を暴く為に、カルが直接顔を合わせた際に4人の警察官の中から
誰がボスで、誰が罪悪感を持っているのかを瞬時に見極めるものが
有り、罪悪感を持つ人物を突くことで全てを話すであろう流れを
上手く作り挙げた感じ。
一昨日見た「 LAW & ORDER : クリミナル・インテント」S4-13と
ネタ的にはだだ被りで、刑務官と警察官とは違いは有れど、
まるでデジャブを見ているかのようなシナリオだった。
ドラマではお茶目なシーンも多く、流石のカル博士も娘には勝てない
ものがあるし、女性陣3人に一斉に言葉責めに合い1対3じゃ勝てない
と白旗をあげさせたところも面白かった。
カルはクララに対して好意を寄せているのか、それともジリアン
との関係を求めているのかまるで分からないけど、娘のエミリーは
カルの目を見て、クララとの関係を質問し、ウソを付いている
として問い詰めていく辺り、流石は博士の娘という感じだった。
ジェンキンスを殺すだけでなく、仲間の刑事まで殺してしまう
ところなどまさにあり得ないし、エミリーを巻き込んだことに
対する代償は大きかったね。
正直警部は最初から全てを知って隠蔽しているのかなと思っていた
だけで、冒頭からの思わせぶりな態度を見ると、全てではないに
してもある程度は認知していたのかな。
エミリーのドレス姿が大胆な感じだった。
金を出したのだから最初に撮影させろとばかりのカルパパが
いい味を出していたけど、コートは何処に有るんだ?とした際に
これがシュラグコートだとした際に、”短い”、”もっと肌を隠せ”
と娘に求めるのはどの国にも共通している父親の心理らしい。
リアとローカーの存在感が益々無くなってきてしまっているな。
カル・ライトマン (Tim Roth) 心理学者・ライトマン・グループ
ジリアン・フォスター (Kelli Williams) 心理学者、
リア・トーレス (Monica Raymund) 24歳、カルの部下
イーライ・ローカ― (Brendan Hines) カルの部下
エミリー・ライトマン (Hayley McFarland) カルとゾーイの娘
ベン・レイノルズ (Mekhi Phifer) FBI捜査官
クララ・ムッソ (Melissa George) 金持ち、未亡人
ジェームズ (Michael Beach) 警部
トレスラー (Theo Rossi) 警察官・罪悪感を持つ
ホランダー (Chris Tardio) 警察官・主犯
ドン・ガルパーン (Ned Schmidtke) クララと取引
ジャニン・ハーディー (Sara Mornell) ハーディーの妻
Mr.チェン (Tzi Ma) 公営住宅の管理人
— (Dana Sorman) Lawyer
ニック・ハーディー (Karl Makinen) 警察官・被害者
ティボン (Countrified Wedman) 麻薬の売人
— (Tarina Pouncy) Chick
クレイグ・スネル (Fred Ochs)
オリビア (Yara Shahidi) アパートの住む少女。人形
ポール (Rashad Hood) 犯人の青年
ソフィー・ハーディー (Nilsson Lawrence) ハーディーの娘