October 4, 2010
第3話 相棒 Dirty Loyal
脚本/Kevin Fox 監督/Michelle MacLaren
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ローカーは二時半から時間が空くと電話をしていた。
それを聞いていたカルは職探しかと告げ、せいぜいガンバレと
語る。ジリアンはそんなカルを非難するが、街を出て人生を楽しめ
と言いたかったのだと語る。
そんな中ジリアンはカルにある監視映像を見せる。
殴られているのはギャング団の”96団”のプリンス・ジョンで、
殴っている男はファー刑事だという。ファーには殺意有る憎し
みの顔をして男を殴っていると語る。ファーの相棒はシャロン・
ワロウスキー刑事だった。ジリアンは警察の内務調査部が
ファー刑事とシャロンのことを監視していたのだという。
内務調査部はあなたとシャロンの関係も知っているとのこと。
現場に居るシャロンの顔に焦点を当てる。すると相棒に対して
怒っている顔であり止めようとしたのだと語る。しかしジリアン
は偽装工作かもしれない事を語る。シャロンは調査対象を受けて
いるのだとして、このVTRを起こしたのはカルに対してシャロン
に近づかないように警告を出しているものかも知れないと語る。
射撃訓練をしているファー刑事の元に行く。
プリンスの件で話を聞こうとする。怨みでもあるのかと問うが
それを否定し出て行ってしまう。奧にはシャロンの姿も有った。
カルは彼女に話しかけると内務監査が君たちを調査していること
を告げ何故監視されているのかと問う。私たちは容疑者を取り
押さえただけだとするが、ファーは相手を殺そうとしていたこと
を指摘。シャロンはああいう連中は車に銃を隠しているからだと
語り、貴方は内務調査部の手先なのかと逆に問う。君はタフな
刑事を見事に演じているが、犯罪者を相手にしろと語る。
プリンスは麻薬の売人だと告げるが、逮捕するのが当然ならば
何故野放しにしているのかと問う。ファーは悪くないとするが、
あのビデオで君たちのキャリアは終わりになるのだぞと語る。
あなたは私を利用したいだけなんでしょと問うと、あの暴力は
個人的感情であり、プリンスは相棒の弱みを握り、君はそれを
知っているのだという。君は私の助けを必要としているのに
頼み方が分からないだけなんだろうと問う。
カルとシャロンはプリンスの元にいく。
シャロンの相棒のことを尋ねると、”デブ”だろとして笑う。
シャロンはプリンスを連行するとして逮捕する。
ファーの”ヤキ”は個人的な感情のものなんだろうとカルはプリンス
に尋ねる。彼が賄賂を取っているのか、彼の欲しいものを君が知っ
ているかのか。プリンスはヤキではないとすると、それならば
ファーは賄賂を取っているのだろうと告げ、それをシャロンも
知っているのだろうと語る。オレを家まで送っていけという
プリンス。”市民の保護と奉仕”だとして、シャロンが送っていく
ことになる。
リアやローガン、ジリアンは改めてシャロンのことを調査して
いた。するとカルはシャロンを調査されるのは迷惑とばかりに
邪魔をしてくる。ジリアンはカルに対して彼女が潔白だと言える
のかと問うと、二人きりで話すことに。あなたと付き合い始めた
ら調査部が調べ始めたことを告げ、ジリアンはカルが心配だと
語る。
そんな中、プリンスが殺害されて発見される。
シャロンは一時間前にプリンスを車から降ろした事を告げる。
カルはシャロンに対してファーによる仕業なのかと問うと、そんな
ことはするハズないという。彼は勤続20年のベテラン刑事だという。
しかし彼は何かウソを付いているし、君には悪夢だと語る。
そんな中内務調査部のジェンキンスがカルとシャロンの元にやって
くると、ジェンキンスはシャロンを逮捕するという。窓から目撃
した人物がいるのだという。
留置場に入れられるシャロンに逢いに行くカル。
看守の気をひいておくので穴を掘って逃げるんだというカルは
スプーンはあるかとジョークを飛ばす。相棒について真実を
話せというカルに対して、私もファーも無実だという。しかし
プリンスの死は私たちが連行したせいだとし、私だって
悔しいのだという。ギャングは君が殺したと思っているとし、
そうだとすればここに留置されているのは危険だという。
ファーもまたシャロンの元にやってくる。
カルはジェンキンスの元にいくと、シャロンは相棒のことを売らない
だろうと語る。君の目的は出世なのかと問うと、私を操る気なら
あなたとシャロンのことを抹殺するというジェンキンス。
無実の彼女を牢に入れるなんてくだらないことだと告げると、
彼女を見たという目撃者の証言があり彼女にはアリバイがない
のだと語る。
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警察の内務調査部がファー刑事のギャング団のプリンス・ジョン
を暴行した件で、ファー刑事と相棒のシャロンを不正で調査
していることを知る。内務調査部はそのVTRをライトマン研究所
のジリアンの元に送り調査を依頼したことで、カルに対する
シャロンとの関係を疑い、捜査の妨害をしないような警告的意味
合いの元でVTRが送られて来たのではないかと疑いの目を向ける。
ジリアンはこれ以上シャロンと関わるべきではないとし、
VTRの表情を見れば明らかに彼女もこの一件に関わりがあると
する中で、カルはジリアンの制止も無視してこの調査をしていく。
一番研究者がやってはいけないことの一つをカルが行ったという
ことで、最早この研究所にどれだけの価値があるのかという所に
繋がってしまうエピソードだった。少なくとも公的機関に於いては、
このグループを使うことへの信憑性に対するリスクがあるだろうし、
調査している人物に肩入れしたことに対して、完全に司法妨害の
域に達しているので、誰かが口を開けば途端に捕まるような感じ
はする。
ファーが一体何をもってギャングのプリンスを脅していたのか。
そうしている間にもプリンスは殺害され、彼を取り調べした後に
送っていったシャロンが殺害に関与したとして疑われていく。
正直ファーなんて庇う価値があるのか?みたいな感じにも思えるし
自分に容疑の目が向けられてまでも秘密を貫くに値する関係なのか。
シャロンがピンチの時には何も助けようともしない。
シャロン自身も彼が不正をしていた(非番中に愛人との間で子供を
作り、その孫がギャング団でボスになろうとしている)時点で、
コンビを解消すべきだったのに、ずるずるとこの関係を引きずって
しまったのが問題なのかも。
ただアメリカのドラマを見ると、相棒を裏切った刑事の末路という
のは相当厳しいみたいな描かれ方をすることも有るので、これを
裏切りと見るのかどうかというところなのかも。
これは同様にカルに対するジリアンにも、カルとの今後の付き合い
に対することを示唆しているところに繋がって居るのかも知れない。
信頼している人物に嘘の証言をさせることへの罪深きことを
カルはどれだけ自覚しているのだろうか。
益々カルというキャラクターが嫌いになっていくエピソードで
肩入れするのが難しい。これでシャロンとベッドで寝ていたり
するシーンを見せられたら壊滅的なものが有ったけど、思わせぶり
なシャワーシーン(笑)は有ったものの、関係はなかったのかな。
ただ特殊な訓練を受ければ、専門家相手にしてもかなりの確率で
表情を騙せるということは明らかになるものが有り、日頃から
彼が唱えているものとは相反するものがあるような感じにも思えて
しまう。
シャロンが殺害したのを目撃したというものの証言は心理学とか
脳科学の分野に思えるけど「変化の見落とし」というもので、人は
予期したものだけを見てしまうものが関係しているようだ。
脳がその変化に反応しないというものだと分かる。
この目撃情報って、偶然が引き起こしたものだったのだろうか?
それとも「変化の見落とし」という脳科学的分野に長けたものに
よる意図的なものが有ったのだろうか。
・内務調査部・ジェンキンス役のAnna Gunn
最近では「ブレイキング・バッド」のスカイラー役でお馴染み。
・Brand New Day
Performed by Ryan Star
カル・ライトマン (Tim Roth) 心理学者・ライトマン・グループ
ジリアン・フォスター (Kelli Williams) 心理学者、
リア・トーレス (Monica Raymund) 24歳、カルの部下
イーライ・ローカ― (Brendan Hines) カルの部下
エミリー・ライトマン (Hayley McFarland) カルとゾーイの娘
シャロン・ワロウスキー (Monique Gabriela Curnen) 捜査官
ジェンキンス (Anna Gunn) 内務調査部
プリンス・ジョン (Joseph Julian Soria) “96団”
ファー (Michael Dempsey) 刑事・ワロウスキーの相棒
Mrs.フィリップス (Carole Gutierrez) 目撃者
ルイス (Bobby Soto) フィリップスの孫、”96団”
スアレス (Shahine Ezell) “96団”
サラ・ラング (Shoshannah Stern) 社会心理学
チャールズ (Fahim Anwar) 行動科学
— (Sonny Mario Ayon) Stomper
フラコ (Rene Moran)