第21話 許されざる罪 Absolution
脚本/Chris Dingess
Drew Z. Greenberg
監督/Billy Gierhart
【これまでのあらすじ】
デイジーはもう一つの未来の情景を診たという。それはいつか
分からない。でもチームの誰かが死ぬのだという。エレナはマック
に希望を捨てないでと語る。ハイヴにシツコイ友達だなとして
時間の無駄だとして今度来たら容赦なく殺せよとデイジーに
告げる。全てのインヒューマンズは理由が有ってこの世に存在
するというリンカーン。ラッシュはこれで自由だとしてデイジー
が取り憑かれていたハイヴの菌を取り去る。デイジーはシールド
に帰還すると告げる。フィッツはどんな人間でも一発で変える
ことが出来る菌だという。ハイヴに支配されたインヒューマンズに
と。シモンズはもし空高くから菌をばらまかれたら・・という。
ハイヴによって人類は感染させられてしまうという。手にあるの
は完全な機能を備えた弾頭だというタルボット。
【ストーリー】
月が見える捌くの中にモジュールが一つだけ建っていた。
コールソンに対してデイジーは、あとどのくらい生きられると
思うか?というと、我々が最後だという。君は生き延びる道を
選んで来たこと。その血のお陰よと。誰かが死ぬのは分かって
いたがまさか全員だったとはというデイジー。ワイヤーさえ
繋げればモジュールへのコントロールシステムに入り込めるの
だという。そうすれば地球に戻れるというデイジー。
ここが地球だというコールソン。
しかしこれはデイジーが見た夢だった。
彼女はシールド施設内の格納モジュールの中に入れられていた。
その頃メイ、マック、リンカーン、エレナはハイヴの作戦を
阻止する為の作戦として前線にいた。リンカーンは僕らのベスト
のスイッチだとして手渡す。もしもの時の為に起爆するための
もの。マックは操縦するメイに持ちこたえられそうかというが
分からないと語る。メイは”コレ”用には作られていないと語る。
デイジーはシモンズとモジュールの窓越しで会話する。
知っていることは全て話したというデイジー。あなたのくれた
情報に関する進捗状況を伝えに来たのだという。あなたしか来な
いのは何故なのか?私に傷つけられていないのはあなた一人だけ
だからねとデイジー。何か新しい情報は有る?というシモンズ。
洗脳されたものはハイヴに何でも教えるけど、ハイヴは何も教えて
くれないのだという。役立たずでゴメンというデイジー。弾頭は
見つかりそうか?太平洋上にあるミサイル基地があり条件がピッ
タリの場所だという。5時間前に現地との連絡が途絶えたのだと
いう。
グレアムのうめき声が聞こえる中、ギエラは弾頭の設置が終わり
発射準備が完了だという。担当者は協力的か?というハイヴ。
ジェームズは仲間を大切にするヤツのようだとして傷ついた
グレアムの姿を見せる。シールドは大丈夫か?としステルス機で
来るぞと。対応は万全だというギエラは島に飛んでくれば必ず
探知出来るという。
そのシールドのステルス機は水面から上昇すると島の森の中に
着陸する。
マックは発射台は島の北側だと語る。デイジーは島に乗り込んでも
発射は止められないとし、「停止コード」がないと。”国防総省”
で手渡しされるものでハッキングも無理だという。
タルボットはアンガス・アンダースとミサイルコードについて
モニタ上で話し合う。ミサイルコードを教えてくれというタルボ
ットに対してこれはミサイルを発射させる訳では無く止める為の
ものだという。しかし命令がないと教えられないのは知っている
だろうと語る。命令系なんて守っていたら2週間はかかるという。
アンダースは君が細かい手続きが嫌いなのは分かるが手順がある
のはそれなりの理由が有るからで分かって居るだろうと。それに
この国防総省にある訳では無いという。管理は国防兵站局にあり
しかも武装無効命令がないとトーマス次官にコードを要求する
ことも出来ないという。タルボットは分かったとして手順を踏む
ことにするよと。フィッツは国防兵站局にあるとコールソン長官
に伝えると語る。アップリンクが間に合うと良いが・・と。
マックはミサイルを止める為にはリンカーンのアップリンクの
確保が必要だとし、コールソンは間に合ってくれるという。
上手く行くのか?とタルボットはフィッツに尋ねる。
フィッツは先ほどタルボットが会話したアンダースに映像上なり
変わってトーマス次官と話をすることになっていた。彼は私より
も3cm高いぞというとフィッツは踏み台を用意する。
モニター越しにトーマス次官と会話する。アンダース准将に変装
したフィッツは、武装無効命令が出たのでミサイル停止コードを
教えて欲しいという。手渡しでないと渡せないことを言われると
ATCUの上級官が受け取りに向かっていることを告げる。
ハイヴたちは発射シーケンスを開始させる。
コールソンはトーマス次官に会うとコードの入ったアタッシュケ
ースを受け取る。
メイはアップリンクの確保だとし、デイジーの情報通りだったと
いう。おまけにリンカーンは防犯カメラ映像まで見られるとして
コントロールセンターにいるギエラやハイヴの行動を見ていた。
ボーナスねというメイはこの顔を見る度にぶった叩きたくなる
という。フィッツはアップリングを確保出来たのでコールソンに
コードを読み上げてと語る。残り20秒だと。もの凄い長いコード
をコールソンは電話越しに伝えることになる。
シモンズはデイジーの話で一つ分からないことがあるとし、彼の
言っていた”アブソリューション”って何なのか?と問う。”赦し”
という意味なのか?彼は救世主のつもりなのよと。
そんな中コードのお陰で発射は停止する。
ギエラは誰かに止められたとし侵入者だという。ハイヴはシー
ルドだとし何とかしろという。ラドクリフは私は科学者であって
ミサイル技術者ではないというと、それならお前の体に宿り記憶
を奪うか肉だけ喰らうかだという。それなら何とかするのでどっち
も辞めてというラドクリフ。
■感想
いよいよシールド、シーズン3のラス前のエピソード。
クリー人とのエピソードに関しては何処まで決着をつけるのか
謎なんだけど、デイジーがかつて予言的能力者に触れられた際に
見た「シールドのメンバーが一人死ぬ」と言う流れを止められる
のか分からない中で、その一人とは誰なのか。そしてキーワード
とされているのが何と言っても”十字架のロザリオ”。
宇宙船に漂うロザリオの光景がこれまでのエピソードの中で2度
登場したけれど、その中に居る者が死を意味しているのだとしたら
このロザリオを最後に持っているものが該当するのかも知れない。
そう思って見ると古い時代から存在しているアナログ的
お遊びの”ハンカチ落とし”みたいな感じがして、何だか最後に
ババを引いてきたものがその死の恐怖を味わうのかも知れない。
冒頭ではデイジーが夢を見た。
コールソンとデイジーの二人だけがモジュールの中に閉じ込め
られていてデイジーはケーブルを修復してなんとかしようとして
いる。ハイヴが”檻”のようにして跳ばされたあの惑星みたいな
光景だったけど、コールソンはここは地球だと語り、まるで
その後の展開を予感しているかのように、ハイヴ菌がまき散らさ
れた後の世界を見せられているかのような情景では有る。
ただ当然今回のエピソードでも同様にケーブルを色々と操作する
流れが有ったのでその光景ともダブルものがあるし、夢そのものが
何を意味していたのかは謎。
十字架のロザリオに関してエレナから先日マックに渡された。
そのマックは一度はエレナに返そうとする。
「これは君に必要なものだろう?」
「これは幸運のお守りじゃない。”信仰の象徴”。もらったら返し
てはダメ」。
そして任務の最中にマックはそれを落としてしまいフィッツが
拾うことになった。
フィッツには至る所で死のフラッグが立ちまくっているのが
怖い所。シモンズからはロマンチックなことをさせようとして
いる。旅行して脚を立たせなくする程満足させると言われた(嘘)
だけど、この発言自体がフラッグのようで怖過ぎたな。
個人的には今回の展開を見ていると、ハイヴは宇宙に打ち上げて
宇宙の果てに捨ててしまうのではないかと思っていたんですよ。
ドラエもんの野比のび太くんが食べられると思って欲を出した
バイバインの饅頭パターンですよ。
しかしその中で誰かが一緒に行かねばならないということで
ロザリオを持つ者が犠牲者となるという展開が待っているのかな
と。
■ハイヴの野望を阻止する為に・・・
何をどう阻止するのかなと思っていた。
ラドクリフが作ったあのハイヴ菌は未完成だけど完成したのか。
既に培養して量産体制に入っているのか分からないのだけど、
あのウイルスを弾頭に乗せて空高くからばらまく作戦を取ろうと
しているようだ。そしてタルボットによるとその弾頭は既に
盗まれていて、謎のハイヴたちの基地から発射される時を待って
いる。
シールドは相当阻止する為には段取りめいたものが有った。
まずは発射解除のコードを手に入れること。
タルボットではなく持っているのは国防兵站局。
タルボットって大統領にも精通しているのだから、簡単に大統領
令でなんとかしてもらえば良かったのに・・。
そして発射台のある太平洋上のミサイル基地。
そこは当然日本同様周りは海が広がっているので近づくことは
不可能に近い。ハイヴにしもシールドはステルス機能を持っている
としたけどギエラはそれも含めて監視していることを述べている。
水中から操縦した飛行機から突然島に上陸したメイたち。
それぞれに役割があり、今回は何と言ってもリンカーンやエレナ
などの能力者もハイヴに洗脳される危険性があるにも関わらず
行動を起こした。
■ハイヴは何処へ?
ハイヴはそのままウォードの体のままで居るのだろうか?
誰かとの会話の中でウォードの体はもうボロボロなので変えても
良いようなことを語っていた気がする。
映画「ヒドゥン」の如く、誰かに別の人間に取り憑いていくのか?
コールソンはハイヴは色んな人を急襲していて、天才、兵士、
人殺しのスキルを備えている。簡単に出し抜くのは難しいとは
言っていたけど、まさにラストはハイヴの計画通りに進んでいる
ことが伺えて、前回コールソンマジックによって逆転した展開が
今回は逆にハイヴにして取られた感じだった。
ハイヴは激しい電撃光のようなものを照射されて脳の構造が
破壊されようとしていた。色んな過去に乗り移った人の記憶が
飛び出して来ては意味不明な言葉を発していた。
ギエラとジェームズも戸惑っては居たけどこれも計算のウチだ
ったのかな。
ハイヴはこの際に
「繋がりが欲しい」
「繋がりを外せ!弾頭とミサイルだ。」
そして最後にエレナがハイヴの動きを止めてゲルチェンバーの
中に閉じ込めた。
■デイジーは何処までデイジーなのか
まぁ個人的にはデイジーはもう元通りの彼女に戻っていると思って
いるけど、抜け出したのはやはり自分が責任を取ってハイヴを
止めようとしているのかな。
デイジーは色んな罪を犯してしまった。
「アブソリューション」の意味だけは分からず、しかし何故その
言葉自体は覚えていたのだろうか?
結局の言葉の意味は、ハッチを閉じるための部品である
製造場所がモンタナ州、会社名?がアブソリューションだった。
デイジーは操られている際に、ハイヴにはゼファーワンの全ての
機能のことを話してしまっている。
その荷物にはテリジェンクリスタルが入っていて、エージェント
の一人オブライエンが黒色になっていたけど、彼が確実に能力者
になるって保障は無いんだよね??
■格納庫に閉じ込められた
フィッツしか閉じた格納庫の開け方を知らない。
彼はモーションセンサーを再起動してと語るがシステムのサー
バーに行くまでは時間がかかる。シモンズは「ヴォーン教授の
コンパイラー理論」のことを口にするとそれならば開けるとして
いた。
■Dr.ラドクリフはシールドに幸福をもたらすのか
ちょっと抜けた感じのするキャラクターって感じがしない
でもない。
最初にラドクリフが助けられた際にタルボットを見て、
「そのヒゲから見てあなたはお偉い人で、ごまかしは利かなそうに
ないからこの際正直に言うが元に戻すのは無理」
それを受けたタルボットも
「その小粒な目から見てお前は虫けらだ。だから正直に言おう。
もし解決法を見つけられなければお前を彼らと同じ姿に変えるぞ」
因みにラドクリフはこのハイヴ菌で返信させられたインヒュー
マンズの出来損ないを「プリミティブズ(Primitives)」と呼んで
いた。
そして最初に出来た二人のことをロナルド、2号と呼ぶ。
■みんな早すぎるよ
弾頭のハイヴ菌は取り戻せていないのに、既に休暇の話をして
いる人が居たり、シールドを辞める話をすることが居る。
リンカーンはこれ以上エージェントになる気は無いようで、
終わったら抜けるとしていたけど、コールソンは留めたがっていた。
デイジーとマック。
彼女は彼にあれだけ酷い事をしていたけど、「あれは許す」として
ハグしていた。
デイジーにハグするなんてなんて羨ましい(笑)マックはデイジーの
相棒だけど、リンカーンはデイジーを愛して居るのかな。
マックにはエレナが居る感じだけどね。
デイジーは解き放されることに怖さを感じているのか。
「取り憑いた相手を蝕むこと。暗い考えや怒りでいっぱいにして
いたけど、蝕まれるかどうかは自分次第。心の闇を広がるままに
するか、心の中から光を放って闇を打ち負かすか」だとマックは
彼女にアドバイスする。
■その他
・シモンズは南の島への旅行計画
「あなたは息が止まるような思いをさせるのに・・」
「シュノーケリングよ。1000種類の魚が居る」
フィッツガッカリ(笑)
そもそもフィッツもシモンズも海では溺れかけてトラウマ化
していないのか。
・記憶を失う怖さ
今回はフィッツ・シモンズがウォードによって記憶の一部を
奪われた時の気持ち悪い状況を味わわせた。
デイジーにしても一部記憶が欠けている状態にしてある。
ハイヴが記憶を失ったときの光景はフィッツを意識しているのか
と思ったけど、当時助けたかったのだということを混乱した
状態のハイヴが次々と本音を言葉にしていたね。
「記憶とは魂の言葉なりっね。アリストテレスの言葉だよ」
とマックがエレナに語る姿も有った。
■使用された曲
・Agents of S.H.I.E.L.D. Theme Song
Written by Bear McCreary
■出演者
フィル・コールソン (Clark Gregg) S.H.I.E.L.D.の捜査官
メリンダ・メイ (Ming-Na Wen) エースパイロットで兵器の専門家
Hive(ハイヴ) (Brett Dalton) 元ウォード
デイジー・ジョンソン / スカイ (Chloe Bennet) S.H.I.E.L.D.、能力者
レオ・フィッツ (Iain De Caestecker) 兵器技術を専門
ジェマ・シモンズ (Elizabeth Henstridge) 生命科学に精通
アルフォンソ・マッケンジー (Henry Simmons) “マック”、メカニック
リンカーン・キャンベル (Luke Mitchell) 能力者、電撃
ホールデン・ラドクリフ (John Hannah) GT農薬、寄生生物関係の研究
J.T.ジェームズ (Axle Whitehead) 能力者、ハイヴの仲間
エレナ・ロドリゲス (Natalia Cordova-Buckley) ヨーヨー
ギエラ (Mark Dacascos) 能力者
オブライエン (Derek Phillips) エージェント
グレン・タルボット (Adrian Pasdar) ATCUの責任車
グラハム (Alan Heitz) Bookish Man / ハイヴたちに乗っ取られた
ウォルター・トーマス (Dorian Gregory) Undersecretary
アンガス・アンダース (Patrick John Hurley) 次官
オブライエン (Shahaub Roudbari) Primitive
ハドソン (Hart Turner)