第20話 希望の家 To the Bone
脚本/Rene Balcer、Warren Leight、Charlie Rubin
監督/Jean de Segonzac
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【ストーリー】
デピーナ家では娘のティナが初めてのお泊まり会だとして
ポーラが迎えに来てくれる。母親のススはポーラに娘を任せる
中、息子のルーカスは30分で映画が始まるのだとして急いで
出かけたいことをススに要求する。
ルーカスの名前は一緒に映画を見る予定だったが、ルーカスが
ドタキャンしたとして激怒する。
そんなデピーナ家は”売り家”となっていた。
君らに会えなくなるのは辛いとしてエリスに話しかける隣人の
男。通勤のために引っ越しするというのである。
一方ティナはお泊まり会だったが、自宅の誰に電話しても連絡
が付かないとして心配していた。しかしポーラとレンは金曜日
の夜なんだから夫婦二人きりにさせてあげようとして誰にも
邪魔は出来ないという。
翌朝、ポーラたちはティナを送っていく。
するとススの様子が変なことに気が付く。素っ気なくドアを
締めてしまったこと。
不動産業者はデピーナ家が売りに出されていることで、顧客に
部屋の中を見せて回る事に。ここには地下室も有りスタジオ
も出来るという。350万ドルはくだらない物件だった。
しかし室内を調べて回ると一同悲鳴をあげて出てくるのだった。
ローガンたちは現場へとやってくる。
被害者はデピーナ家の両親と子供が二人。犯人は裏口から
押し入ったのだろうとし、警報機が切れていたという。
もの凄い惨状だぞと言われる中室内に入ると、一家全員が
惨殺されていた。しかも金庫をあける為に手首を肉切り包丁の
ようなもので切断されていた。恐らく鉈だろうという。
全員の傷後が骨にまで達しているとロジャースは語る。
父親は硬直が解けている事を告げると、最初の犠牲者だろうこと
をシメしていた。ローガンは24時前だろうと語る。娘と母親は
死後約8時間が経過。暴行の跡はないという。強盗と虐殺、
これは計画的犯行だというバレク。体温と硬直からして最後に
殺されたのは少年・ルーカスだという。タバコの火を押しつけられて
指詰めされているという。リンチされた形跡だった。何か情報を
引き出そうとしたのだろうと語る。娘のティナは昨夜友達の家に
泊まっていたらしいことをスケジュール帳で知る。住所を
知りたいというバレク。裏口だけが警報機がオフになっている
ことを何故犯人は知っていたのか。売り家の見学にきたものなのか。
不動産屋から話を聞くと、客の身元は精査していると語る。
バーチャルツアーとは何の事なのかというローガンに対して、
ウェブ上で物件を見学出来るようになっているのだという。その
映像からも裏口の警報装置がオフになっていることが確認出来る
ものだった。奥さんは出入りが激しいからと言って切っていた
のだという。ウェブにアクセスした人物のリストを知らせて欲しい
と告げるローガン。バレクに対して恐らくホームページで下見をした
のだと語る。
4月4日(火)・レン&ポーラ・チョパウアー家
二人から話を聞くと、確かに当時追い立てられたとし、命を
救ってくれたのだという。人差し指をこめかみに当てるような
ジョスチャーをしていたとし、その時”頭が変になる”と言っていた
のだという。その際指を4本立てていたということを聞くと犯人の
数を知らせたかったのかと告げる。
バレクたちはディーキンスに事件の概要を報告する。
家にはティファニーの壷や金貨に宝石など総額70万ドル相当が
盗まれているという。闇で売れば5万ドルくらいのものだろうと。
ホームページからも壷があることは確認出来た。高価な電気製品
があることも判明するが、盗まれたものは全てリュックに入る
程度のものだというバレク。ホームページにアクセスした人物
リストを入手したとし、ベッドスタイにあるネットランドリーから
アクセスしているとのことだった。
4月6日(木)・ランドロネット
店員の男によると先週月曜日に来たという。2人で一台を使って
いたとのこと。年齢は19歳か20歳くらい、身長は190cmと170cm
くらいの子だという。肌の色は薄かったとし、最近は誰も同じに
見えるという。常連なのかというローガンの問いかけに騒がしい
客なので最近は断っているという。身長の高い方が低い方の
イヤホンで嫌がらせをしていたとのこと。低い方の男は何処か
に電話すると、その誰かが高い方の男を黙らせていたという。
冷静なボスがいるみたいだなという。
デピーナ家に戻る。
IT Tech捜査で容疑者は200万ドル以上の物件ばかりを見ていること
を告げ、最後に閲覧した癒えはデピーナ家だったという。
またネットで標的を探すかもしれないと語るが、ローガンは
次の標的はデピーナ家の息子を拷問して得たのかも知れないと語る。
テニスクラブの写真が壁に貼られていること。バレクはカーペット
にタバコの灰が落ちている事を告げる。これで拷問したものなのか。
壁に貼られた写真が数枚抜かれていることに気が付き、次はクラブ
の友人宅を狙うつもりだろうと語る。ベンジャミン・プライス、
デビッド・ファイスト、ラビンス・ロビー・カーンというインド系
の家などが候補に有った。バレクはヒンドゥー教の神像が写真に
写っていること。これはガネーシャ神だという。それを知った
ローガンは次に狙うのはラビンス・カーンの家だとし、住所を
調べる様要求する。すぐにスネークヒル通り248だとすると、
ローガンはスタテン島勤務が役立つときが来たと語る。
急いで現場に直行すると、既にカーン家は一家惨殺されていた。
8万ドル相当の翡翠製ガネーシャ像が盗まれているとバレク。
ロジャースは殺されてからまだ一時間も経過していないことを
語る。すれ違いだったことに悔しがるローガン。犯人の中に目利き
がいるようだとし、まがい物の像には手をつけていないという。
また被害者の少年には肛門に出血と裂傷が有るとし、異物を入れられた
のだろうという。テニスラケットの柄に血が付着していたこと。
しかしそんな中争った形跡があり、仲間の誰かが途中で邪魔に
入ったのかも知れないという。低い方は音楽を聴いていたという
ランドロネットでの話を聞いて、落ちているヘッドフォンは
犯人のものでDNAが取れるかと尋ねる。
するとイヤホンからは皮膚細胞が検出。アントニオ・マティーニだ
と判明する。2年前プールのトイレで11歳の男児に暴行した前科が
あるというバレク。ディーキンスに報告すると2年前まで里親の
家にいたようだとし、彼は去年の12月までベイサイドのバーガー店
て勤めているという。
バーガー店に話を聞きに行くと店長のペジーは、アントニオが
働いていたことを認める。彼はゴミ袋をクラウェーで満タンに
するバカ男だったという。失敗作バーガーは廃棄されるが、この
男はわざとバーガーを焦がして店の裏で野良犬たちに与えていた
のだという。チビ犬は滅多に良い思いをしないからだと言っていた
とのこと。即首にしたとし、それ以来廃棄物を確認すること
になったとし、その名称を”サンティアゴルール”と名付けた
という。ヤツの名前からとったとのこと。
そんな中、ローガンの携帯にロジャー・レモイン警部補という
警察官から電話が鳴る。しかし目的はバレク宛だった。ローガン
はレモインのことを知っているか?と尋ねると彼のオフィスに
いく事を告げる。
4月11日(火)・ロジャー・レモインのオフィス
レイモンにアントニオを追っているのかと尋ねられる。里親が
現在このオフィスに来ている事を告げる。里親の名前はチェスリ
ー・ワトキンスだという。彼女はトレモント里親センターの元
署長でその後自身も里親をしているという。捜索している理由を
聞きたくて来たのだという。アントニオは2年前に成人したので家を
出たきりだという。ローガンは彼はあなたにとって失敗作だった
らしい事を告げる。
4月14日(金)・技術支援班(TARU)
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高級住宅街で突然一家が惨殺される。その頃され方が尋常では
なく、ナタのようなもので腕を切り落とされたり、また
指を切り落としたりして拷問する姿が有った。
裏口の警報がオフになっていたことを知っている人物。
この家は売りに出されていて、市場価値は350万ドル以上のもの
が有った。不動産業者の話では顧客にはインターネットでも
物件を見られるようにしていたという。ネットで確認すると
バーチャルツアーの中でも裏口の警報がオフになっているのが
確認出来る状態だったことが分かる。
ネットで閲覧していた人の記録を辿っていくと、ランドロネット
で接続していて、2人組の男性だったという。
また被害者と家族ぐるみで付き合いのあるチョパウアー家による
と殺害された当時に彼女たちの家を訪ねていて、その際に彼女は
室内で酷い事が起きていることをジェスチャーで伝えていたこと
を証言する。
なんだか凄く壮絶な話になってしまいましたね。
ローガン編になって初めての大騒動だったのではないかな。
なんと言ってもローガンが囮捜査官・タークマンを発砲し、射殺し
てしまうという事態にまで発展してしまうこと。
この件では流石のローガンも精神的にダメージを受けて居た
様で、バレクを自宅に誘う姿が有ったり、娼婦らしき女性に
誘われて思わず誘惑に乗りそうになったりもしていた。
この辺はバレクから今の精神状態は普通ではないとして自制心
を求められたことから大事には至らなかった。
でもあの状況ならば寧ろ一人にしておく方が危険とは考えなかった
のかな。ローガンはベテランなので滅多なことはしないだろうと
の考えが有ったのか。その辺は”壁を作る”とされているローガン
とバレクの中にはまだコンビとしては交わっていない部分も有る
のかも。
そんな中ローガンが助けを求めたのが、なんと本家「LAW & ORDER」
でホアンのようなことをしている精神科医のオリヴェットだった。
オリヴェットは本家ではシーズン2からの準レギュラー登場だけど、
ローガンとの出会いも印象的で、シーズン1の相棒だったマックス
を失ったことでそのカウンセリングを受けるシーンから始まっていた。
彼女が下した診断は、「時間が解決してくれる」とのことだけど、
これまで散々ローガンは左遷の件も含めて時間と戦って来た印象が
あるのでそんな言葉にはウンザリしているところも有ったのだろうな
という感じがする。
「スタテン島勤務が役立つときが来た」とローガンは語っていた
けど、何が役に立ったのか分からなかった。
また今回の容疑者を捜索する過程でネットの黒人の男から話を
聞いている際に「肌の色が薄かった」「最近は誰も同じに見える」
としている際にニヤニヤとして話を聞いているところが有ったね。
黒人同士でも肌の色で嫌みを言い合うところが有ったりするのだ
ろうか。マイリノティ同士のぶつかり合いで、里子は不幸で
凶悪犯になるということを立証するような事件になっていたな。
さて今回はなんと言ってもゲストはWhoopi Goldbergだった。
映画だけでなく、テレビ・エンタイテイメント界でも幅広く活躍
している方なのでそれ程の驚きはないけど、良い人役が多い
彼女もなんと今回は里親として子供たちに親への愛情をエサに
して里子を操る狡猾な人物としての登場だった。
前回のゴーレン&エイムズさんのエピソードとも似たように
親の愛情を求める子供たちの心理につけ込む汚い大人の物語だった
けど、こちらの方がより狡猾でえげつなさを感じる。人はそこまで
非情になれるものなのかとさえ思うものも有り、なんとも
言いきれない後味の悪さを感じる。
ローガン&バレクの捜査は直感と洞察力を駆使しているけれど、
ちょっと嗅覚が鋭すぎないかという感じもする。
特にバーチャルツアーから鍵が開いていることを掴んだとか、
その辺は鋭すぎる感じがした。
バレクが犯人の中には目利きの人物がいると語ったり、おとり捜査
をしている刑事が、”兄弟”以外の人物から電話がかかってきて
殺されるように仕組んだのを見破った辺りは凄かったのだけど、
チェスリーはどういう形でタークマンを始末しようと考えていたの
だろうか。
正直チェスターとローガンのやりとりはよく分からないニュアンス
が多かった。冒頭でオレには里親は必要がないとしたローガンに
対して彼女がネクタイをクリーニングに出した方が良いみたいな
皮肉を語っていたけど、駆け引きにおいてローガンとチェスター
が互いを理解し合っているという設定には少々説得力が有ったのか
は謎。本家のローガンを色濃く見ている人ならば、分かるって
ところも有りそうだけどね。
互いに許し合う姿というのも変な感じ。
取調室に於いて容疑者に嘘を吹き込んで色々と情報を引き出そうと
するところとか、一番図体がデカイ相手が実は心理的に脆く、
親からの愛情を求めていることを知り、集中して心理的に揺さぶり
をかけるところは上手かったのかも。
電話で大人しくされられるという行動を見ると、前回のゴーレン
&バレクの中のエピソードを思い出させる。
最後にフロイドが窓から飛び降りとしまうとか、最後に整合性を
測る様にしてIABが動き出すとかちょっと分かりづらかった。
しかし今回はローガンを守るディーキンスの格好良い姿が有ったね。
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ロバート・ゴーレン (Vincent D’Onofrio) 天才刑事
アレクサンドラ・エイムズ (Kathryn Erbe) ゴーレンの右腕
ジェームズ・ディーキンス (Jamey Sheridan) 警部
ロン・カーバー (Courtney B. Vance) 検事
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視局
マイク・ローガン (Chris Noth) 刑事
キャロリン・バレク (Annabella Sciorra) ローガンの相棒刑事
— (Steven Zirnkilton) Opening Announcer (voice)
Lt.ロジャー・レモイン (Robert Clohessy) 警部補、バレクの知人
アントニオ・マルティーニ (Octavio Gomez Berrios) “チビ”、犯人
ポーラ・チョパウアー (Marsha Dietlein) 父親
レン・チョパウアー (Andrew Dolan) 母親
ペジー (Jayce Bartok) ベイサイドのハンバーガー店
— (Tasha Lawrence) Antonio’s Attorney
Dr.エリザベス・オリヴェット (Carolyn McCormick) 精神科医、ローガンの
チェスリー・ワトキンス (Whoopi Goldberg) 里親
キーラ (Kate Blumberg) 不動産業者?
カンデル (Ed Onipede Blunt) 捜査官
Sgt.エヴ・サイデス (Colman Domingo)
チェット (Craig muMs Grant) ランドロ・ネット
フロイド・ボルトン (Mohamed Dione) 犯人
カルロス・エスピラ (Mike Santana) 犯人、斧を持つ
ジェームズ・ダンカン (Chael Sonnen) “ジンボ”、犯人
ボーン・タークマン (Eddie Goines) おとり捜査官、アントニオと兄弟
ジャニス・ゴールドバーグ (Fran Lebowitz) 判事
スス・デピーナ (Alana Jerins) 母
エリス・デピーナ (Wayne Maugans) 父親
ティナ・デピーナ (Lydia Jordan) 娘、初めてのお泊まり会
ルーカス・デピーナ (Ty Thomas Reed) 息子、映画に行きたい
ラビンス・カーン (Neil Jay Shastri) インド系、テニスクラブ、襲われる
— (Marc Damon Johnson) Pippenger
Sgt.ダン・ベテア (Jim Coope)
スコット・ストロル (Zachary Knower) IT Tech / アクセス記録を調べる
マルティネス (Diego Lopez) 捜査官、タークマンの相棒、目撃
ローランド (Sean Grennan) IAB・内務調査課
(Robert C. Kirk) Chief of D’s Yarrow
ポロニック (John Fiske) 看守
マーティン (Ted Koch)
マーテル (Cole Hawkins) 里子、一人で留守番
— (Gabe Doran) Court Officer
— (Christopher Mann) First Detective
ブルック (Amanda Rowan) バーでローガンを誘う?
ベンジャミン・プライス (Graham Patrick Martin) ルーカスの友?
ヴィック (Frank Anderson)
ルイーズ (Tony Vitucci)
ジャマル (Melvin P. Huffnagle)
— (Paula Rittie) Crime Scene Investigator
— (Sonny Vellozzi) Internal Affairs Agent