第17話 やさしい嘘 Better To Lie
監督/Joe Chappelle 脚本/Matt Olmstead
Ryan Harris
【前回までのあらすじ】
ダーデンを失った。ヘザーは14年も勤務したのにそれだけなのか
と憤怒する。アンディは消防士が好きだったというセブ。あんた
の夢を追いかけていただけよというヘザー。ピーターは父の影を
追って消防士になった。私はそんな人生は歩んで欲しくないとい
うイングリッド。金庫のことはステファンデスは何も言っていな
かったという。宝探しの為に買ったんじゃないんだぞと。
ハーマンは縁起が悪いので金庫は開けないままで壁で塞ごうと
するが、ガブリエラは金庫を開けるという。箱が入っていて中を
見ると”開けるんじゃなかった”とため息。セブに対して
必要な時に居てやれなかったという父・ベニー。アドバイス出来る
立場ではないがレスキュー隊に変わるものはないという。ピーター
はガブリエラに対してケイシーとの仲を邪魔している?と問うと
彼とは友達、本気なのはあなただけだというガブリエラ。
クラリスはダニエルから私は赤ちゃんがニューヨークに来れば
親権は半々にすると言っているという。レズは闘おうというが、
クラリスはニューヨークにいくとしてまたししても一方的に
決めて出て行く。
【ストーリー】
レズリーは深夜に掃除機をかけているとセブが起きてきて電源を
外す。オヤジは少ししか泊まらないのだから気にしないという。
ゴミ袋はクラリスとの思い出を捨てようと思って用意したとし、
前に進む為だという。ベッドは取っておくというと、私は赤ちゃん
が欲しいのだという。クラリスに二回も心を引き裂かれたお陰で
ボロボロだという。赤ちゃんを抱いた時に初めて感じたこと。人生
にはなかった目的。誰かと絆を持つ事。金はかかるが出せるように
頑張るという。レズリーに対してセブはすぐに決めなくて良いだろ
とするが、もう決心しているとし赤ちゃんを産むという。
ベニーはシカゴ消防局51分署にやってくる。
懐かしそうに昔の職場を見るベニー。セブは父の姿に気がついて
声を掛ける。立派な消防士になって誇らしいと息子を称える。
その頃ハーマンはガブリエラやオーチスに対して呪われていると
語る。これを契約書と呼ぶにしても昔のものだという。内容は
「ステファニデスとクリフ・ベイラーなる人物と50%ずつ所有して
いる」と書かれていた。しかし手書きのもので下書きで有って
正式じゃないのかも知れないと語るガブリエラ。金庫なんて開ける
もんじゃないなとマウチは笑う。更に箱の中に箱が入っていた。
ガブリエラはどうしようかというと地獄の入口を開けるなという
ハーマン。しかし開けようという。
●消防士のお客さんですと署内アナウンス。
みんなが集まってくるとベニー・セブライドだという。セブは
新人のピーターにベテランに荷物を持たすなと命じる。
ボーデンが来ると久しぶりだなという。消防学校の晩餐会に出る
のかというボーデンに出るよという。ボーデンは開会の挨拶を
することになっているという。お前は作り話が得意だからなと
いうベニー。そんな彼にボーデンはどのくらい街にいるのかと
問うと一週間くらいだという。出入りして迷惑ではないと良いが
というベニー。
ベニーは息子にピーターってヘンリー・ミルズの息子なのかと
問う。
そんな中通報が鳴るとセブは父も一緒に現場に行こうと誘う。
●建物で危険物質が投げられる
現場につくと煙の出る化学物質を投げ込んだヤツが居て大勢が
閉じ込められているという。ボーデンはLV1の危険物だとし全員
にマスクの着用だという。
これはオービタル(orbital)だなという。警察が来る前にある
主のドラッグを投げて逃げるんだという。オーチスは出口に中
の人たちが殺到している状況だというと、裏口から逃がそうと
いうセブ。クルースとミルズはセブについて残りは俺と来いとい
うケイシー。ミルズに対して10mのハシゴをかけろという。
女性が窓から落ちそうな状態になっていた。
建物内へといくと裏口から非難させるよう上に誘導して裏口から
逃がせという。女性が落ちそうになるところをセブライドが
手で女性を持って支える。なんとかハシゴがかかるとそこから
下に避難させる。ハーマンはケイシーに対して危険物処理班は不要
だとし催涙スプレーだという。ボーデンにもそれが無線で伝わる。
署に戻るとベニーは落ち込んでいた。みんなが脇目もふらずに
現場に飛び込んでいるのを見たら思い出したんだという。戻って
こなかった仲間のこと。何故戻らなかったのか理由が分からない。
職務中命を落とした仲間の事が・・。シフトが終わるまで中でゆ
っくりしたらどうかという。
ケイシーに対して外に客だと声がかかる。
ソコにいたのはヘザーだった。最近の互いの様子を聞く。
問題はないか?子供たちは?生活は?。ヘザーは元気にしているとし
元の生活に戻って来たという。あなたはステキねと。ちょっと
したお願いがあるというヘザー。消防学校の晩餐会の招待状が
来たこと。最高のパーティーだとしいけば喜ばれるよという
ケイシー。しかしもう涙にくれる妻はお終いにしたいとし、過去
にしたくても一人で行くとお悔やみの嵐で上手く行かないのだと
いう。あなたとハリーと一緒に来てくれないかと。ハリーとは
数ヶ月前に別れたんだというと、ヘザーは済まなそうにする。
とにかく来てよと歓迎する。
■感想
いよいよピーターの父親の件で何か進展があるのか気になる所。
ピーターの父ヘンリーとボーデンとセブライドの父親・ベニー
の三人は同じ消防署員でかつてはチームだったようだ。今回は
消防学校の晩餐会に於いて、ベニーも招待される。
また三人組と言えば、世代は違えどセブライド、ケイシー、
アンディの三人である。奇しくもアンディはピーターの父親
のヘンリーと同じくして亡くなっており、アンディが亡くな
った時には妻のヘザーはアンディの死について、信奉して
いたセブライドのことを責めていたことが有った。そろそろ
前に進もうと考えているものたちが集まる中で、過去は否応
なしに迫ってくる。
そんな過去の流れに於いて、感動するのはハーマンら三人が
投資しているバーの件。バーの改装をしている際に金庫が
見つかりその中からは箱があって手書きでステファニデスの
共同経営者の存在が発覚。
クリフ・ベイラーの存在が有ることが分かる。
40年前に交わした約束でしかも手書きで書いたものなので
証拠になるかもどうかも分からない一枚の紙。それを無視
することも出来たけれど、中からは勇敢さを称える第三位の
勲章・シルバースターまで見つかり、クリフの消息を調べる
事になる。
クラリスがニューヨークに逃走してレズリーがかなり壊れて
いる状況の中、今回は事件は少なく、ディスパッチの館内
放送もお客さんですみたいなアナウンスばかりが鳴り響いた
感じ。
■事件・事故
・ビル火災・閉じ込められる人が入口に殺到
この件は冒頭では危険物が使われたのではないかとして
マスク着用が義務づけられた。結果的に見ると危険物処理班
は不要で催涙スプレーが使われたらしい。
それでも逃げる際にクルーズとセブライドとミルズがハシゴ
を使って窓から逃げる人を助けた。その光景をベニーは
同行したので見ていた。
・体調不良・原因不明の痛み
頭が痛いということで脳しんとうではないかと考えて居たが、
コブからは出血。銃弾を受けているデイヴに報告すべき
銃を所持しているかを問う中、発砲が再度有った。
更にもう一人が撃たれていることが判明。捜査官によると
ここの家からはしょっちゅう通報が有ったのでいつか起きると
思っていたという。そう言っている間にも発砲があり急いで
外に運んだ。胸腔内に空気が流入している・・・気胸だと
して胸が潰れて苦しい状態であること。空気を抜いて後は
救命士に任せた。
・車の事故、メッセンジャーと衝突
運転手は逃走。助手席にいた男は脚が挟まれて逃げられず
助けが必要。
怪我しているハズなのにそれ程遠くは無いということで
ミルズが探しに行くと、運転手はメッセージを轢き殺して
しまったということで自殺使用としていた。
車の下を覗くとメッセンジャーは死亡していた。
ピーターはサムに優しく声をかける。
ピーターはメッセンジャーの彼は死んでいないという嘘を
ついた。かつて凍った湖に落ちて溺れた少年を引き上げた
時には10分後に再生したこと。
「人間の体は時々シャットダウンし、再起動するんだよ」
。更にピーターはやってきたボーデンとケイシーに対して
メッセンジャーの容体を話してもらう。
助けた後にミルズは確保するのが優先だと判断したことを
告げるとケイシーからは褒められた。
■それぞれの問題点
・ベニーが51分署へ
ベニーが息子と一緒に暮らしたがっている・・とまでは
言わないけど人生に於いて関わりつつ生活をしたい気持ち
というのは伝わってくる。その為にこれまで世捨て人の
ようにしていた。しかし結果として彼は消防隊としての
プライドが高く、息子がそれになったことに誇りを感じて
いる。まずやってきた際にベニーの顔色が変わったことは
ミルズという人物が働いていること。
上述したけどベニーとボーデンとミルズの父・ヘンリーは
三人のチームだったようだ。
ミルズは何故父親が死んだのか聞かされていない。
ベニーがセブライドやボーデンと語っていたが、どうやら
ヘンリーは助けに来なかった感じでボーデンはヘンリーと
競う理由が有った様子。
ベニーはレズリーのことを気にして色々と質問していたね。
レズビアンなのかとしてそれでもかなり寛容的な感じがした。
何かこれまでに問題は無かったのかと問うと幸いレズリーは
問題がなかったという。両親は離婚しているとのこと。
そんなレズリーに対してベニーは誰が息子に良い相手はいない
かとして孫娘が欲しいようなことを語っていたね。
・ハーマンの投資
この投資話に乗ったのはオーチスとドーソン。
バーをステファニデスから購入したのは良いけど、そこから
出て来た金庫。中には50%ずつ所有しているクリフ・ベイリー
という人物がいた。金庫の中にはその証書が有ったが手書き
の正式なものではない。
更にその中には箱が入っていて中にはシルバースター勲章。
笑えたのはハーマンがトイレで用を足している時にオーチス
がこの件を話しにいったところだね。
クリフとビジネスを始めたのは事実だが大喧嘩して決別して
40年以上連絡を取っていないという。
エルジンの老人ホームにクリフは入居していた。
実際に会いに行く事になり、ステファニデスとの事業のことで
話をする。最初はメダルを渡していた。朝鮮戦争で仲間を
亡くしたという。話を聞く中で問題は解決。
因みに店を手放したのはステファニデスは店を取り、クリフは
女性を取ったという。所有権は君たちのものだとして、確認
する。最後にドーソンが奥さんの名前を尋ねると、店を
クリフの妻・モリーの名前に因んで「Molly’s」と名付ける
ことになった。
・レズリーの精子提供問題
クラリスと一緒に子育てしようとして逃げるように元彼の
元に行ってしまったクラリス。正直本当にクラリスは
疫病神としか言いようがない。他人の人生をズダズタにして
いくだけね。
ドーソンとかセブライドもすぐに諦めるだろうと高をくくって
感じだけどなかなか辞める様子もない。
更にレズリーは職員たちの前で生死提供者を捜しているとし
て、後々面倒にならないように予め話して詮索はするなという
オーラを出した。
・恋愛問題、ケイシー
今回は色々と過去に大事な人を奪われたことへの向き合う必要
性を説くような流れになった。
特にケイシーはドーソンとミルズがキスしているところを
目撃してしまいショック。しかし後にミルズに会うと彼はドー
ソンを大事にしろと声を掛ける。
またヘザーがケイシーに会う。
ヘザーは暫く憧れていたセブライドに感化される形でアンディ
が死んだとして責めていたけど、なんとか立ち直っていたね。
全てを許していく中でケイシーはヘザーが現在フリーだと知っ
てキスする光景が有る。
・ヘンリー・ミルズは何をしたのか?
ベニーは激怒している状況だし、ボーデンはヘンリーはヒー
ローだったことを語る。そもそも消防士になった時点でヒー
ローであることをスピーチの中で語る。それに耐えられなく
なったのかベニーはその場から立ち去る。追いかけて行く
ボーデンとベニーがヘンリーの死について話合っていた。
それをドーソンが聞いてしまうのだからまたタイミングが
悪い。
「この年になってもおとぎ話を聞きたくない。よく聖人ボー
デンの不利を続けられるな。」
「あいつはお前に対抗して負わなくても良いリスクを負った。
自分の妻の不倫相手に勝ちたかったんだろう」と。
それを聞いたらドーソンはミルズに話さない訳にはいかないね。
■使用された曲
・Fly Away by the Joel Evans Big Band
■出演者
シカゴ消防局51分署
マシュー・ケイシー (Jesse Spencer) 第81小隊・小隊長
ケリー・セブライド (Taylor Kinney) レスキュー第3小隊長/救助
ガブリエラ・ドーソン (Monica Raymund)救急第61隊、現場責任
レズリー・シェイ (Lauren German) 救急第61隊、ゲイ
ピーター・ミルズ (Charlie Barnett) 第81小隊・候補生
クリストファー・ハーマン (David Eigenberg) 第81小隊、4人の子
ハリー・トーマス (Teri Reeves) レイクショア病院・研修医
ウォレス・ボーデン (Eamonn Walker) 51分署大隊長
ジョー・クルーズ (Joe Minoso) ピーターを案内する、ハゲ、ヒゲ
ブライアン・スヴァナチェック (Yuri Sardarov) “オーチス”、81
ランディ・マクホランド (Christian Stolte) “マウチ”、組合代表81
キャップ (Randy Flagler) 第3小隊ロープを垂らす、ハゲ
ケヴィン・ハドリー (William Smillie) 第3小隊ロープを垂らす
— (Anne Lockhart) ディスパッチの声
イングリッド・ミルズ (Linda Powell) ピーターの母
ベニー・セブライド (Treat Williams) ケリーの父
クリフォード・ベイラー (Anthony Mockus Sr.) 共同経営
ヘザー・ダーデン (Chaon Cross) アンディ(殉職)の元妻
アンディ・ダーデン (Corey Sorenson) 殉職した消防士
デイヴ (Jurgen Hooper) 銃弾を首に受ける
サム (William Patrick Riley) メッセンジャーと衝突した運転手
リベラ (Dale Rivera)
アンバー (Caroline Neff)