第7話 求愛ゲーム The Hound and the Hare
脚本/Bo Yeon Kim
Erika Lippoldt
監督/Anne Wheeler
【これまでのあらすじ】
バッシュは真犯人が野放しだとして探しに行く。デルフィー
ヌと共に向かった小屋の中には3つの心臓が酢につけて有り、
殺した人物も3名だという。他のビンがカラだということは
当分はやめないのだろうと。戻って来た犯人と鉢合わせする
も逃げられてしまう。
エリザベスはスコットランドのメアリーは再婚相手を捜すはず
だとし、それもスペインのドン・カルロス王太子だろうこと。
スペインと手を組めば国際的には立場が高まること。そこで
エリザベスは罪で幽閉していたギデオン(Ben Geurens)を釈放
してイギリス大使にして、メアリーの信頼・夢中にさせて
スペインとの繋がりを持たせないように頼む。
カトリーヌはナルシスは可愛い若妻が待っているのに私は
一人・・寂しい床に・・とするが暖炉係のクリストフ
(Nathaniel Middleton)と関係を持つ。グリアはメアリーに
政略結婚をするべきことを語る。国を守るには資金が居る
こと。しかし別の人と再婚なんて考えられないというメアリー。
シャルルはメアリーにスコットランドではなくフランスで
ドン・カルロスに会えば良いとし、権力があるとスペインに
見せつけるのだという。メアリーは私の肖像画を送って
くれとしそこにはメッセージも添えてと語る。「フランスで
待つ」と。
■ストーリー
ドン・カルロス(Mark Ghanime)はフランスのメアリーの元に
やってくる。「大事なことだから確かめたかった。求婚した
女王が男だったら大変だから」と先日のエリザベスの件を
メアリーに話す。メアリーは笑いつつも、おもしろがっては
駄目ねとしエリザベスは親戚で君主同士だという。
貴族の目が冷たいのか?と問われると、メアリーはそれは
無理もないとし国王の喪に服しているように見えないから
と。愛して居たのでしょとしスコットランドが大変で他国の
営業が必要であること。フランク軍の撤退の今は特にそうだ
と。女王の務めを果たしてるだけだと。お相手選びの務めも
あなたなら苦じゃないという彼女。カルロスはオーストリア
のアンナ大大公と一週間過ごしたが退屈で逃げてきたという。
互いを知る方法としてゲームをしないか?というカルロス。
ゲームは【猟犬とウサギ】。ウサギは森へと逃げ、猟犬が
追いかけて捕らえて唇を奪うというもの。それで「性格が
分かる」とし”意思が強いか”どうか・・”冒険心があるか”
どうか・・。しかしメアリーは気が進まない事を告げ何か
別の事で知り合いましょうと語る。
カトリーヌはベルトラン卿に上手く取り入る。
メアリーはこれなら顧問官の支持を集めて摂政として認めら
れそうだという。あと一息だというカトリーヌは、スコット
ランドの軍事支援を中断したからこそ評価されたこと。
それはメアリーの犠牲を伴うものであなたの決断のお陰だと
いう。権力の座に居る限りはあなたの後ろ盾になるという。
スペイン王太子と結婚するならその必要もなくなるという
カトリーヌ。彼は優しい人だが変わっている・・それに
フランシスではないと。カトリーヌはそれは分かるが罪悪感
は捨ててあの子もそれは十分に分かって、再婚するよう進言
していたのだという。同盟を結ぶ相手を必要としていること。
そこに兄・ジェームズからの手紙が届く。
エリザベスが動いたとしスコットランドに居たフランス軍が
撤退してイギリス軍も引き上げたという。しかしイギリス軍
は国境付近に居るのでいつまで経っても脅威は消えないと
いう。なんとかスペインと同盟で立場を高めるのだという。
カトリーヌは顧問官たちの元へ。
国王が気にしているとし私を摂政に決めるのはいつなのか
ということ。ナルシスは摂政に決める投票の日取りが決まり
次第に知らせるというが、リーダーは急務だという。スコッ
トランドに居た兵士に帰国後支払いして再編成をしなければ
ならないこと。スペインと代表団は国王を失ったフランス
が混乱していると思っている。リーダーすら決められないこと
に・・と。日取りに関する動議が出てるというが、日取りすら
すぐに決められないのか?と。
カトリーヌは一つ言う事があるというと、私が摂政に
なれば先の偉大な国王2人をソバで支えた経験を活かせる
こと。事が上手く行かねば私の責任にすれば良いとし、
「女に統治に向いていなかった」と。確かに豊富な経験が
あるというナルシス。王太后の意向に添い摂政の承認の日を
決めようとし明日の正午はどうか?というナルシスに他の
顧問官たちも賛成の声を上げる。
カトリーヌが去るとナルシスは追いかけてくる。何か聞きた
い事があればなんなりと言ってくれと。
私と交渉する気になったのか?【票の見返り】のこと。
ナルシスには貴族に影響力があり私の政敵と思われていること。
この間のことは魔が差したという。情事のことかという
カトリーヌ。彼女は賛成票の見返りにあなたを【大法官】に
任命するという。フランスでは二番目に高い官職だという。
そんなナルシスに彼女は何故喜ばないのか?とすると私と
頻繁に会うのが怖いのかとカトリーヌ。
クリストフがカトリーヌの元へ。
ナルシスと話しているのを見ていたのねと。あの人とはオレと
同じで戯れなのか?それともそれ以上なのか?というクリスト
フ。私は票が欲しいのだとし実権を握り家族を守る。あの人
の前で従順だと思わせないといけないのだという。あの男に
抱かれたいのではないのかという彼。身分を気にせず迫るお前
は大胆だと。
新任のイギリス大使としてギデオン・ブラックバーンがメア
リーに挨拶にやってくる。和平を望んでる振りをしているわ
よねとしスコットランドを潰そうとしていること。突然大使
を変えてどう外交を築くつもりなのか?と。ギデオンは
ジェフリーに対して会話を記録してくれという。女王からの
指示だという。ニコラスの二の舞にはならないこと。署名の場
に証人をおかずに協定書を破棄された。ああいった失態は
繰り返さないという。それにしても噂通りに美しい人だと
メアリーを褒める。エリザベスと比べても優劣が付かない。
それも記録するのかと。エリザベスは未だスコットランドを
威嚇しているとし必ず後悔するという。イギリスの敵国が黙っ
ていないとし二国を敵に回すことになるという。カルロスと
結婚する気だなというギデオン。王太子は評判を落として
オーストリアを去ったこと。滞在期間に何があったのか。
信心深い父のスペイン国王が知ったらいけないことだろうと
し、王太子を脅して脅迫状を書くのだとジェフリーに命じる。
「縁談を取りやめて夜明けまでにフランスをされ。さもない
と国王にお前の秘密をばらす」と。
■感想
脚本は「Star Trek: Discovery」シリーズも担当している
Bo Yeon Kimみたいだ。
ソウルにも同姓同名の映画関係者の方がいるみたいだけど
別人みたい。
フランシス無き後にフランス。
前回のエピは3週間が経過していたけれど、今回はどの程度
の期間が経過していたのかな。
中盤の方に重要なこと(殺し屋のヒントか?)が描かれた。
ヴァロワ家の王族の遺体の安置の際にモレル枢機卿
(Blair Williams)が臓器を持って来たけど、フランシス2世王
の臓器の奉献と体を棺に入れるのは別々に埋葬するのが
習わしだという。
臓器の中でも心臓を奪い取る殺人鬼の存在がここの所
浮かび上がっているけれど、この臓器の流れとは何か関連が
ないのかどうか。
ただこう言っては何だけど、遺体を土葬する習慣のある
文化圏(アメリカも含む)では、臓器は腐りやすいので取り
除いて遺体の体の中に詰め物をして埋葬するってことが殆ど
じゃないのか。そのまんま防腐処理だけして埋めるっていう
のは流石に無理が有りそうだ。でもアメリカのドラマを見て
いると過去の遺体を調べて証拠を調べたい為に掘り起こす
シーンとかあるよね。あれって臓器をそのまんま残して埋めて
いるってことなのか?防腐処理した遺体から証拠は取り出せる
ものなのか。
そしてもう一つ、今回はドン・カルロスが提案したゲーム
である「猟犬と兎」というのは、まさに殺人が起こりそうな
シチュエーションだなと思いビクビクしていた。
デルフィーヌはグリアが次の被害者ではないかと思っていた
みたいだけど寧ろメアリーとかカトリーヌがヤバイんじゃ
ないかとも思って見たりして。
外部からの知らない信頼出来ない人物が今回は王宮に結構
入り込んだからね。
「愛と欲望の王宮」に負けないような欲望によってそれぞれ
求めている性格がある。性癖とも言えるのかも知れないけど
果たしてそれはどんなものなのか。
■愛と欲望
・浮気、愛人、再婚、嫉妬
愛の形はそれぞれだけどやはり夜の生活に於ける性癖の違い
は、夫婦の形を長くは保てないものなのだろうか。
そこには複雑な感情が入り乱れている。
・
カトリーヌは元々肉食系で色んな人に体の関係を求めている。
ナルシスを嫉妬させる為にカトリーヌはクリストフを利用
しているのかとも思える。カトリーヌは意図して誰かに
見られる様に痕跡を残しているんだよね。
ただカトリーヌは基本未亡人なのでダレと関係を持っても
まぁ問題はない。身分の違いはイギリスほどには拘りもなさ
そうだしね。
ただあんまり男を弄ぶと怖い仕返しに合うところがありそう
なので程ほどにしないと身を滅ぼしそう。そのままの状態でも
彼女は身を滅ぼしてしまうのかな。
・
メアリーは再婚の為に是が非でもスペインの王太子のドン・
カルロスと結ばれたいと考えて居る。イングランドの女王
エリザベスでも射止められない相手だったし、話によると
オーストリアのアンナ大公女ともお見合いのようなことを
してお引き合わせが有ったのかな。
メアリーはフランシスひと筋なので、同じ愛情を求める人
には絶対的に向かない。先日までナルシスはローラ相手に
自分が愛情を注ぐのと同じだけの愛情を求めているような
感じだったけど、メアリーの場合、フランシスのことは
忘れないのでそれを前提に”政略結婚”として相手も割り切ら
ないとならなそうだね。
・
ナルシスは完全に浮気モードに入っている。
ただしナルシスの場合、性欲だけ満たされる相手がカトリー
ヌということになるのかな。それとも彼女と関係を持って
いれば彼のもう一つの欲望である支配力・権力・称号という
ものを得られると考えて居るのかな。
ローラにバレたら不味いことになりそうだけどナルシスが
求めている性欲ってどういうものなのか。上から見下ろす形
でのオーラル的なもので関係で満たされていたので如何にも
支配力が強そうだ。
ただナルシスとしてはカトリーヌの傍に居るのは危険である。
ローラも語っていたが、ナルシスの裏切りによってカトリーヌ
は殺されそうになった訳だしね。
・
ドン・カルロスは今回爆弾を持ち込んだ人物か。
あの木箱の中身は実に気になるものが有ったね(笑)
中身を見るとなんと【セックスホース】という道具らしい。
現代の世界に於けるSM「三角木馬責め」の元祖ってヤツ
なのか(笑)
そういえばドン・カルロスが語るあのゲームに於いても、
男性は追いかけられる側で女性が追いかける側だったよね。
■それ以外のエピ
・殺人鬼は何処に?
バッシュとデルフィーヌが殺人鬼捜しに放送する。
デルフィーヌが感じ取った気配によって殺人が起きる場所
とかダレが殺されるかは分かるみたいだが、ダレが殺して
いるのかは分からないという。触れられたのに分からない
なんてね。
殺されるであろう人物がグリアであり、グリアのバーで
起きることなのでバッシュたちがそこで殺人鬼を待って
捕まえようとする。デルフィーヌが再びそんな人物と遭遇し
後ろから羽交い締めされてナイフで殺されそうになるも
彼女の思念が乗り移ったのか殺さずに逃げていった。
ただ二階に行った人物はレイスも含めて限られているよな。
レイスが殺人鬼じゃないことを祈るのみ。
・レイスとグリア
今回は上述した殺人鬼捜しの際にグリアと再会する。
話す機会が有る中でレイスがしていたパールのブローチが
クロード女王のものだとグリアはすぐに気がつく。
「愛は単純じゃない。あなたと別れた後に私は海賊と出逢っ
たが遊ばれて終わったの」。
ただレイスとクロードでは身分の違いが凄いからね。
愛は身分を超えていくのか。
・ドン・カルロスのゲーム
シーズン1の頃には、あの森に近づくなと忠告されていなか
ったっけか。あんな所に入ったら危険じゃないかとヒヤヒヤ
した。
メアリーはドン・カルロスを見つけて小川を渡ろうとした
けど足を挫いてしまった。
ああいうドレスを着ていると胸がこぼれ落ちそうでヤバイ(笑)
今回のメアリーは助けを求めて「衛兵ーーーー」は無かった
けど、ギデオンが見つけて彼女を抱えていく。
「羽根のように軽いですね」
凄い嫌みだ(笑)
しかしギデオンとメアリーが少し近づいたシーンでもある。
■イングランドの次なる作戦
ギデオンを大使として送り込んできた。
スペインとフランスを同盟を組ませることなく邪魔せよと
命じた。要するにドン・カルロスとメアリーが結ばれるのを
邪魔すること。
ドン・カルロスはオーストリアで何か粗相をして逃げる様に
して帰って来たのだろうということでそれを理由に脅迫して
追い返そうとする。それが何かは当初は分からなかったけど
変な性癖が有るみたいだね。
■その他
・遺体が更に出た
何で殺されているのかな。単なる快楽犯なのか?
・摂政になるのはダレ!?
カトリーヌが上手いこと根回しして顧問官を抱き込んだかと
思ったんだけどね。
突然最後になってフランシスの臓器からして毒殺された
可能性に言及された。カトリーヌが疑われることになり、
そこで疑いが晴れるまでは彼女の摂政の座は無くなってしま
った。そしてナルシスが新たに台頭することになる。
・ドン・カルロスがヤバイ
ドン・カルロスをいたぶるのはメアリーではなくカトリーヌ。
この辺、カトリーヌは経験豊っぽいよな(笑)。
目隠ししてメアリーが鞭で叩いているように見えて実際には
カトリーヌだった。しかし会話しているのを知られて
ドン・カルロスが縄から解こうとした際に椅子が後ろに倒れて
頭の後ろからは脳が飛び出したのか。死んだかと思ったけど
歩いて外に出て行ってしまった。
さて大ピンチをどう切り抜けるのか。
■使用された曲
・Reign End Credits Theme
Written by Trevor Morris
・I Want Your Love by The Saint Johns
・Awake by Katie Herzig
・Hardings by Sean Keane
■出演者
Queenメアリー・スチュアート (Adelaide Kane) スコットランド女王
Queenキャサリーン・デ・メディチ (Megan Follows) カトリーヌ王妃、イタリア系
Queenエリザベス1世 (Rachel Skarsten) イングランド女王、庶子
Baronセバスチャン・デ・ポワティエ (Torrance Coombs) “バッシュ” フランソワの異母兄。庶子
グリア・カッスルロイ (Jenessa Grant) SC。娼婦の館主
Lady ローラ・ナルシス (Anna Popplewell) SC。ステファンの妻
Lord ステファン・ナルシス (Craig Parker) コンデと国王に会う父
Princess クロード・ヴァロワ (Rose Williams) 王妃、カトリーナの娘
レイス・バヤール (Jonathan Keltz) 衛兵
シャルル (Spencer Macpherson) フランソワの弟
Lord ロバート・ダドリー (Charlie Carrick) イギリス貴族
Lord ギデオン・ブラックバーン (Ben Geurens) 幽閉、大使へ
デルフィーヌ (Alexandra Ordolis) ペイガン
Princeドン・カルロス (Mark Ghanime) スペイン王太子
クリストフ (Nathaniel Middleton) 暖炉係
モレル (Blair Williams) 枢機卿
ジェフリー (Morgan David Jones) イギリスの書記官
(Lucy Hill) 女性の召し使い
(Mathieu Bourassa) 伝達係
(Riley Gilchrist) 副官
(Eleni Nico) 娼婦
(Camille Hollett-French) 娼婦
エリク …… スウェーデン
フレゼリク …… デンマーク
アンナ大公女 …… オーストリア
ジェームズ …… メアリーの兄
ベルトラン卿 …… 顧問官