第10話 偽りの恋 Bruises That Lie
脚本/P.K. Simonds
監督/Megan Follows
【これまでのあらすじ】
メアリーの友人のレディ・ローラが家族の身代わりでイギリス
のエリザベスの元で人質になることに同意したとウィリアム
は報告する。ダドリーとの間で妊娠したエリザベス。結婚
するしかないと言うエリザベスだが、自分は結婚しているの
だとしてダドリーはなかなか決断出来ない。しかし決断した
途端にエイミーは争った振りして自殺してしまう。ダドリー
が殺害したと噂が流れているとされることを語る。ダドリー
もそれを受けてエリザベスに絞首台には送られないようにして
くれと語る。ウィリアムはエリザベスに自己保身の為に何とか
すべきことを言われていた。レイスはクロード女王に、
確かなのは愛して居ることだというと関係を持つ。しかし
ナルシスからクロードに縁談をまとめたことを告げる。
ギデオンはメアリーに愛する妻が居たが死んだことを語る。
お嬢様はエリザベスの元にいる。あなたはエリザベスに言わ
れるがまま妨害工作しているのだろうとメアリーにバレる。
■ストーリー
エリザベスは召使い(Erin Eldershaw)が来る前にシーツに
ブタの血をつけておく。
エリザベスが化粧台に座っている中、召使いの女性は彼女
に月ものの痛みがあるなら何かお持ちしましょうか?という。
ローラはエリザベスと接見する。
ローラは国境沿いは何年も緊張状態が続いていること。陛下
は情勢が落ち着きのを待って父と兄弟を解放する時期を
見計らっているというウィリアム。しかしそんな時はこない
かも知れないというローラはそれが目的なのか?と問う。
エリザベスは互いのことをよく知るのが目的だとし詩的な外交
であることを語る。その内あなたはメアリーにこう報告する
ようになる・・「エリザベスは冷酷な女王じゃない」と。
約束を守ると思うのかとすると、賓客としてもてなしている
事を語る。非難するのは臣民だけで良いとしよそ者に責めら
れたくないとしてエリザベスは話をする気になるまで部屋に
いなさいと語る。
シャルルの元にメアリーがやってくる。
今後もここで再婚相手を捜したいという。フランスとは同盟
国でしょというと、そこにナルシスが現れ、女王のお強請り
は要注意だという。フランスとスコットランドは同盟国で
しょというメアリー。ナルシスは双方に利益があるのが同盟
関係だとし戦争で多くの命や出費が生じたのだという。
我が国の問題についてはナルシスが国王と話をするというと
メアリーを閉め出す。
グリアはメアリーの元に行くとローラからの手紙が届いた
ことを語る。
ナルシスはシャルルに対してフランシス時代の軍事支援で
国庫は不足していることを語る。増税は市民からの反発が
起きるだけだという。それならばどうするのか。姉上を
嫁がせるしかないという。ボワネル公爵はクロードの相手に
申し分がないこと。少々年の差の離れた相手だが公爵の妻は
私の前妻と親しかった。彼女によると優しい夫だと話して
いたという。奥様は私の妻同様にペストと亡くなったが広大
な屋敷を公爵に残したこと。公爵は人柄も気前も良いとして
シャルルに姉は幸せになれることを語る。頼みの綱だとして
語る。
親友を南京状態にして置いてイギリスに抗議しないといけな
いと語る。グリアはそれには話すタイミングもあるとするが
メアリーは憤怒していた。しかし目の前でジュリ
エット(Kaylee Harwood)が影から争い毎をみて居た。
争っていたのはイギリス大使のギデオンとジェフリー
(Morgan David Jones)だった。話せる雰囲気ではないと。これ
はギデオン宛の手紙からの情報で暗号が解けたのだという
グリア。上手くすればその情報を元に形成逆転出来るかも
知れないこと。そんな中従者(Celine Filion)からメアリー
にナルシスが大広間に来て欲しいと言っていることを語る。
大広間に行くとクロードはシャルルから王族のために公爵
との結婚をするよう告げる。王族のものならば愛の無い
結婚は当たり前のこと。フランシスは例外だったのだと
し僕らは望めないことだという。私はラバみたいに売られて
年寄りと暮らさないといけないのかと語る。人柄や気前は
良い人だと告げるが、カトリーヌはナルシスの受け売りねと
語る。ナルシスが会いたいとしてみんな呼ばれる。ナルシスは
みんなに聞きたいことがあるとしてボワネル公爵の結婚持参金
が消えたのたという。カトリーヌを疑っていること。結婚には
反対していたし私の失脚を望んでいるからだという。国が
財政破綻すればその望みが叶うという。馬鹿げたデタラメだと
してカトリーヌは一蹴する。バカはあなたが雇った強盗だと
いうナルシス。金貨を奪ったのは正式な文章を交わした後で
契約済み。結婚をするし金貨は取り戻すという。陰謀は
失敗に終わるというナルシス。この城で犯罪が起きると何故
私が真っ先に疑われるのか?とカトリーヌ。
母が金貨を奪った証拠が見つかれば厳罰に処すというシャルル。
メアリーも覚悟した方が良い。カトリーヌと結託している
可能性があるとナルシス。
カトリーヌはそんなナルシスとシャルルを見てまるで従者の
ように摂政の言いなりになっていることを語る。あの男は
シャルルや一族の事を考えて居ないというカトリーヌ。
メアリーはギデオン大使の元へ。
イライラの発散を剣術で磨いていた。
■感想
色々と問題が山積しているなぁ。
何よりも目立つのは王族としての立場と一人の人間として
の立場が一般の常識とはかけ離れているところに有る訳だけど
そもそも階級という名の下で働きもせずに王という座に居る
だけで苦労知らずの人たちにはあまり言われたくない。
とはいえ王室は後継者とか継承者争いに巻き込まれていて、
家族・兄弟からも信用されない事態も有って不幸としか言え
ない状況が起きている。
そんな中もっとも浮かび上がっている問題は「子供」を巡る
葛藤だったりもする。
・イギリスの女王・エリザベスは妻の居る相手ダドリーとの
間で妊娠してしまった。
・グリアは海賊マルタンと娼館マダムの間で妊娠してしまった。
・グリアはその子を妊娠出来ない妹エレンに託そうとしている。
・カトリーヌの子供のシャルルは母親よりも摂政となった
ナルシスを信じて居るところがある。
・ローラとエリザベスの間で子供の存在とは何かを語り
会うシーンがあり、何よりも大切な存在としての子供の存在
を扱う必要がある事を告げる。
フランスの問題は山積しており、イギリスとの関係。
スコットランドとの関係。
そして摂政を巡り城内では火花を散らしている現状が有るし
一致団結して国を立て直さなければならない時なのにね。
■フランスの問題
何と言っても今のフランスは金が無い。
スコットランドへの食料は多少良い感じで送られたみたいだ
が、スコットランドから戻ってくる兵士に給料を渡さなけれ
ばならないこと。
アテにしていたスペイン王太子はヘンタイ趣味があり、上手く
結婚に至ることは無かった。
当面の金策としてはナルシスの入れ知恵によって姉のクロード
を金を相続したボワネル公爵に嫁がせることで金を手に入れる
事にした。レイスとクロードはその現実は避けられないものだ
として思っていたであろうことも有るが、カトリーヌからは
無理強いしてまで結婚させないとする約束を取り付けた
クロードとしても何処か納得がいかない。
結婚したボワネル公爵はまさに意地汚いプライドだけの男だっ
た。たまたま結婚した相手が残した遺産が多大だったという
だけのことだろう。ナルシスは良い人だとしていたけれど、
クロードのことを従わせようとするところなど嫌なおっさん
そのもの。クロードは早速レイスから習った護身術を使って
公爵を打ちのめしたかと思ったけれど、後々見ると反撃されて
いたみたいだね。
ただこの流れは裏でカトリーヌが手を引いていた感じだし
公爵は金とワイン畑の土地を条件に手を貸していたみたい。
死ぬまで秘密は話さないと言っていたけど、一度脅したヤツ
というのは怪しいね。
・メアリーの問題
なんとか再婚してまた地位を築いていきたいところ。
フランスとの同盟関係を盾に協力関係を主張するもナルシス
は同盟とは同等の立場に有り助け合いの構図が有ることだと
一蹴される。また今のスコットランドの女王だとしても
彼女は帰る国がないに等しい状況だ。
仮にも彼女はフランスの前国王の王妃だったのにそんな人物
を追い出す摂政がいることが凄いね。
メアリーとしてはギデオンとの関係を利用してエリザベスを
騙そうとする。
■イギリスの問題
イギリスの問題も忙しい。
一番の問題は継承権に於いてはまだ確立したものがない為
にエリザベスとしては正当的な継承順位の高いメアリーの
方が今の所イギリスに相応しいとされている。
しかし結婚して世継ぎを生めば継承権はエリザベスの方が
有利になる。
何とか妊娠したものの相手は結婚している相手。
そんな相手と結婚しても国民/臣民は許すハズも無く貴族だ
って良い顔はしない。
そんな状況の中で相手のダドリーはエイミー殺しの疑いを
かけられてピンチの状態。更にエリザベスは妊娠すれば
別の相手・貴族との結婚もダメになってしまう。
何者かが妊娠を知って彼女に毒を盛った。
フランスで起きたクロード関連のエピソードと対比した
流れが有ることを考えると身内による犯行なんだけど、
何よりもそれを裏付けるのは妊娠している事実を知っている
人物による犯行なんだけどね。
紅茶の中に毒を入れた人物がいる。
【右の中指に指輪をしている】人物だ。
中指に婚約指輪をしている人を捜したけどみんな結構大きな
指輪をしている人が居るので該当者が見つからない。
一番怪しいのはダドリーなのかと思ったけど、エリザベス本人
かも知れないし、ウィリアムかも知れない。
ただエリザベスはローラと会話する中で子供の存在の大きさを
聞かされた。現在子供を持ちそうなグリアの妹も旦那が
プライドだけは高い人物なので相当面倒な感じに見える。
■その他
・展開は似ている
前回の展開の中で殺し屋がキーマンとなるものが有った。一体
誰が関わっているのか。
・ギデオンとメアリー?
さいしょは演技だったけど徐々に関係が迫るものがある。
最後はなんと二人は仮の関係というだけでなくキスしてしまう
光景が有った。
・顧問会議
実質的にナルシスの巣窟になっているね。シャルルが数年した時、
自分が実権を握ったときには今日の日のことを忘れないと圧力を
かけていた。
■使用された曲
・Reign End Credits Theme
Written by Trevor Morris
・Braid by Gem Club
・Dragon Joke by Pierre Herve Basle
■出演者
Queenメアリー・スチュアート (Adelaide Kane) スコットランド女王
Queenキャサリーン・デ・メディチ (Megan Follows) カトリーヌ王妃、イタリア系
Queenエリザベス1世 (Rachel Skarsten) イングランド女王、庶子
Baronセバスチャン・デ・ポワティエ (Torrance Coombs) “バッシュ” フランソワの異母兄。庶子
グリア・カッスルロイ (Jenessa Grant) SC。娼婦の館主
Lady ローラ・ナルシス (Anna Popplewell) SC。ステファンの妻
Lord ステファン・ナルシス (Craig Parker) コンデと国王に会う父
Princess クロード・ヴァロワ (Rose Williams) 王妃、カトリーナの娘
レイス・バヤール (Jonathan Keltz) 衛兵
シャルル (Spencer Macpherson) フランソワの弟
Lord ロバート・ダドリー (Charlie Carrick) イギリス貴族
Lord ギデオン・ブラックバーン (Ben Geurens) 幽閉、大使へ
Load ウィリアム (Tom Everett Scott) エリザベス女王の側近
マルタン (Saamer Usmani) 海賊、グリアの子の父
エレン (Lyla Porter-Follows) グリアの妹
Lord トーマス・キャンベル (Stephen Tracey) エレンの夫
(Norman Owen) キャンプファイアの男
Lord モレット (Jean-Michel Le Gal) 顧問会議、ナルシス派
Duke ボワネル (Clive Walton) 公爵、クロードと結婚
ジェフリー (Morgan David Jones) 大使の補佐役
ローレン (Greg Campbell) 枢機卿
(Erin Eldershaw) イギリスの召使い、シーツ交換?
(Celine Filion) フランスの召使い
ジュリエット (Kaylee Harwood) 召使い、
(Lindsay Christopher) クロードの従者
(Dave Reachill) Boinel’s Archer
ティモテ () 金貨の件、手を切られる