第8話 暴かれた秘密 Our Undoing
脚本/Gretchen J. Berg
Aaron Harberts
監督/Lee Rose
【これまでのあらすじ】
ローラが風呂に入っているとネズミの遺体と共に
「ネズミ一匹駆除、残りは三匹」。と書かれた脅迫状とも
取れるものが有った。ローラはナルシスに告げ、カトリーヌ
にも脅迫は辞めて欲しいことを語る。しかしネズミなど私が
命じたものではないとカトリーヌ。カトリーヌはナルシスに
あなたもどん欲でしょとしもっと欲しいならば奪い取って
という。そんなナルシスは王太后の行こうによって摂政を
承認する投票日を決めるという。それと同時にこの器の中
にはフランシス王が殺害された証拠が入っており、肝臓の
黒ずみは毒を盛られたことを示すものだというモレル枢機卿。
私が権力欲しさに息子を殺したというのか?というと、
フランスにはリーダーが必要だとしてナルシスは私が主導
すると名乗り出る。我が国の統治を円滑に進める為だという
ナルシスにカトリーヌは絶体絶命。生前フランシスはメアリー
にシャルルと結婚する以外にどんな手が有るのかと語る。
メアリーはスペインの情報によると次の国王のドン・カルロス
王太子がお妃捜しを始めたこと。そこでメアリーは受けよう
とするが彼には秘密が有った。セックスホースと呼ばれる
道具に王太子は座り、いたぶられるのが好きだという性的嗜好
を持っていたのだった。メアリーとカトリーヌが二人で
密かに彼を満足させようとするがバレてしまいパニックを
起こしたドン・カルロスは椅子が後ろに倒れて木の木片が
後頭部に刺さってしまう。
■ストーリー
メアリーとカトリーヌは急いで部屋から逃げる。
頭の後ろに木の破片が刺さっていたし血が沢山出て居たこと。
メアリーは逃げずにやっぱり残るべきだと語る。しかし
カトリーヌは意識が戻った方が困るとし父親・フェリペ王は
世界の権力者だし信心深いのだという。ドンはきっと嘘をつい
てあの道具はメアリーとフランシスのものであり、あなたが
王太子に勧めて私も参加し招待されたとされる。そうなれば
フェリペ王からの復讐は免れないこと。アリバイ工作を
しなければいけないとしてチェスをしていたことにして、
私の勝ちだったということにするのだとカトリーヌ。ドンの
部屋に尋ねることを誰かに言ったのか?。メアリーはそれを
否定する。彼は自分の性的嗜好を秘密にしたがっていたので
ダレにも話していないだろうと。ドレスの裾に血痕がついて
いるので処分してという。彼の部屋に残したものはないか?
と問うと目隠しした際にサッシュベルトを忘れたという。
私は今でも毒殺の容疑者で保管してある毒薬やそれを使いこ
なせる知識が不利に働くという。フランシスは英雄だとする
中、どうすれば容疑を晴らせるのかとメアリー。
カトリーヌは毒を暖炉に捨ててとしその際煙は吸わないでと
語る。
そんなカトリーヌの部屋に摂政として命令だとしてナルシス
がやってくる。私から奪い取った立場でしょとすると、国王
殺しの申し立てに来たという。私を弁護することさえせず
にか・・とカトリーヌ。モレル枢機卿がそう主張しているから
審問を行い裁判にかけるという。十分な証拠があるか確認
するのだという。証人はシャルル国王、私がフランシスを
殺す訳が無いと証言してくれるだろうとカトリール。
シャルルは顧問会議で安全な場所に移したという。それじゃ
有罪も当然だとメアリー。裁くのは私ではなく【パリ高等
法院・最高司法機関】だという。フランシスを殺す動機はない
とし私はやったと言っていないという。フランシスは病に
倒れたあなたを幽閉したこと。息子を愛も権力も失った。
あなたが返り咲くには殺すしかないというナルシス。牢獄に
居て猛毒を飲ませるなんて不可能だとすると、かつて我が妻
の風呂にネズミと脅迫状を入れるように命じただろうと。その
話はまた別で私がやったことではないのは分かって居るはず
だというカトリーヌ。死ぬまで幽閉するのかというと
ローラに証言してもらうというメアリー。カトリーヌは
ネズミを仕込んだのはヘントはナルシスだという。私と思わせ
て怖がらせて結婚するように仕向けたのだろうと。
するとナルシスは「衛兵!!」を呼んでカトリーヌたちを部屋
から追い出す。
脅迫状は私じゃないとメアリーに語る。メアリーもナルシスの
目を見てウソだと気がついたという。でも毒の告発は葛藤
しているみたいだったというメアリー。黒幕が彼じゃないと
したらどう説明するか?ナルシスが入る前に抜き取ったが
これは有毒な硫酸で窃取すれば肝臓が黒くなるもの。これが
部屋に仕込まれていたという。ナルシスが仕込んだのか?
それは難しいことだとしてメアリーは扉の外には衛兵がいる
というと、私が彼を招き入れたのだという。
ナルシスはカトリーヌが摂政になるのを阻止すること。
フランシスや国王をも反することだと。ローラに説明をする
というメアリー。不倫をしたとすれば考えも変わるかもと。
そこまで悲しい思いをさせることはないというが・・
メアリーはローラに会って話をする。
全てはナルシスの仕業であること。幽閉されたカトリーヌが
ネズミを入れられたならフランシスにも毒を盛れることに
なるというメアリー。ローラは彼女じゃない証拠は?と尋ねる。
毒を盛るはずはないとし借り所の型を持つ気はないという。
しかしローラは夫を亡くして落ち込んだメアリーにとっては
カトリーヌは大きな支えでしょと。でも彼女がナルシスを
脅迫して一番得するのは誰か?とメアリー。脅された後、
ナルシスに守って欲しいと思ったなら偶然だと思うか?
彼がそんなことをする人なんて信じないとし、結婚への冒涜
だというローラ。
■感想
フランス国王・フランシスが亡くなり、早急にフランス国を
率いる人物が必要とされるが、継承権を持つフランシスの弟
のシャルルは幼いが為に摂政を必要とされていた。
スコットランドの国境にはイギリス軍が駐留し、食料を奪って
兵糧攻めの中、待った無しの状況になる。フランシスの遺言
によって当然カトリーヌが摂政になるかと思われたが、
ナルシスの企みによってカトリーヌがフランシスを毒殺した
容疑をかけられる。カトリーヌはフランシスが病気の時には
幽閉されていて近づくことも出来なかったと主張するが・・
一方メアリーはスペイン王太子のドン・カルロスとの関係を
深めようとする中で彼には特殊な性癖が有り、それを知られた
ドンは焦って倒れた所、後頭部に木片が刺さってしまう。
もしも王太子をこのようにしたと知られればスペイン国王
のフェリペ王からの復讐は免れない。
そんな状況の中でカトリーヌがフランシスを毒殺したかどう
かの関係者への審問が行われ、結果次第では裁判/パリ高等
法院・最高司法にかけられることになる。
うーーーん。
いい加減ナルシスもまたウザイ存在になってきましたね。
顔はイケメンなのにこのずるがしこさ(+_+
フランシスは上手く彼の力を使う為に死刑に処すことは
無かったけど、これだけ王室を妨害していればいつ処罰に
有ってもおかしくは無さそうだよね。そもそも王は亡くなった
とはいえ王族であることに違いはない訳だし、その辺の感覚
が難しいところ。男の王が居なくなれば一気に全てを失って
しまうという感覚がね。
今回も問題があまりに多すぎたけれど、結局の所権力を
握る為にライバルに対してどんなことをして、その結果実権
を握るのがダレなのかというところに集約している感じだ。
■カトリーヌの問題
彼女は色々とこれまでに酷い事をしてきたのでナルシス同様
に周りからの信頼はあんまりない。力を持っているウチには
従うものも多いけど敵になれば見捨てる人も多いのだろう。
フランシスがいた頃にはメアリーとの間で度々衝突が起きて
きたけれど、彼が居なくなった途端互いの存在が必要になっ
て協力する姿が有る。
勿論フランシスだったかノストラダムスだったか忘れたけど
今の状況を乗り越える為にはカトリーヌとメアリーの二人の
女帝の協力は欠かせないと言われたことが有ったよね。
カトリーヌは戦略家だし政治にも長けている。
これはナルシスにも負けない程の策略家だ。
そしてメアリーは王妃でありスコットランドでは統治者でも
ある。この二人が力を合わせれば確かに強いんだけど、
これまでの対立の歴史があるからね。
信頼関係の問題でも有るが、メアリーは実直な性格をして
いるのに対してカトリーヌはかなり欲望を満たすためには
歪んでいる一面が有る。
フランシスを毒殺したのはカトリーヌ?
今回のカトリーヌが問題視されているのは、カトリーヌは
牢獄に入っていたにもかかわらず内部から糸を引いて
フランシスを毒殺したのではないかとする容疑をかけら
れたこと。
それを裏付ける為にローラは風呂に入っていた際にネズミを
入れられたことを証言する。カトリーヌによってやられたもの
だとしてメアリーの説得が有ってもその主張に揺らぎはなか
ったが徐々にカトリーヌも信用出来なければナルシスも
信用におけない人物だということに気がついていく。
何と言っても権力欲の為にシャルルの土地を買い取り摂政と
しての資格を得るためにローラとの新婚旅行を利用していた
ところが有ったからね。
カトリーヌに味方するものたち
シャルルは最大の味方となり得る所だったけど、予めナルシス
が手を回して別の場所に追いやってしまっていた。
更に問題とされるのはクロードとカトリーヌの関係だ。
過去にクロードの食事の中にカトリーヌは毒を入れていたこと
が有った。クロードはカトリーヌはフランシスばかりに肩入れ
して自分を殺そうとしたことに反発心を抱き素行の悪さを
見せていたが、やはり母親への愛情というのは存在するのだ
ろう。
クロードは偽証してカトリーヌから毒を盛られたことはない
としていたが、勝手に日記を見られてしまい過去に実の娘を
殺そうとしたカトリーヌの性格を証明させられることになる。
・ピンチの後にチャンスあり
カトリーヌがすぐに負けを認めるはずもない。
バッシュも庶子ということでカトリーヌからは相当酷い待遇
を受けて居たけどそれでも協力する姿が有る。
カトリーヌは室内に毒が置かれていたことを受けて、誰かが
自分をハメたことを察する。
フランシスの居たいが埋葬されている【サンドニ大聖堂】に
いって遺体処理をしたものを捜して事情を聞こうとするが、
既に男は逃亡していてフランシスの遺体を再び掘り起こすと
遺体は腹部が切開された形跡すらなかった。
誰かの臓器とすり替えられていたこと。
それを受けて自身の潔白を証明出来たカトリーヌ。
バチカンの男も謝罪していたが、謝罪だけで済むものなのか?
■メアリーのエピソード
メアリーには二つのピンチが同時にやってくる。
・1つ目はスコットランドの件
メアリーとしてはスコットランドのことを第一にフランシス
の持つ権力と同等以上のものがないと祖国がイギリスによって
滅ぼされてしまう。
現在のスコットランドの状況が悪いということを南アップラ
ンドの領主たちが城に来て訴えていた。その中でもラザフォ
ード卿は、メアリーの兄・ジェームズが権力を欲しいままに
していて国の為になっていない事を告げる。今必要なのは
スコットランドの女王の力。
証人だと称して飢えた子供、疫病にかかった子供を連れて来
た。
・ドン・カルロスが死の縁に・・
前回の流れからは一転して取りあえず容体は安定したみたい
だ。ただカルロスには変な性癖があること。このまま帰国
すれば、カルロスもフレデリコもフランス王宮内で起きて
いるスキャンダルや不義を利用して、カルロスが持っていた
道具の件は全てメアリーに押しつけられる。その上で死にそう
になったとなれば面汚しというだけでなく、スペインからの
報復があることは必至だ。
幸いカルロスは生き返ったものの障害を負ってしまった。
このままスペインに帰国してもスペインは強さの象徴の筈
が諸外国に弱みを見せることにも繋がるので歓迎される筈
もない。メアリーが出した提案はウィンウィンになれる
もので結婚すること。メアリーには贈り物としてスコットラ
ンドへの穀物が約束される。
■真実は白日の下にさらされてしまうもの
スコットランド繋がりでローラの家族がイギリスの捕虜に
なってしまった。奪われた穀物を取り返そうとして襲撃した
結果なんだけどね。
そんな手紙が届き、なんとしてでも助けが必要となる。
イングランド側・エリザベスは捕虜を解放する代わりにローラ
をイギリスに送るということ。捕虜の中にはローラの父と
三人の兄弟がいて手紙を送ってきたのは母親。ただローラ
の家族って酷い扱いしてなかったっけか?
手紙を送ろうとする中で、代筆しているナルシスの秘書で
宮廷書記官セドリックの文字を見てローラは気がつく。
ネズミの死体を入れられた際に一緒に送られた脅迫状の文字
がセドリックと同じだということ。セドリックは宮廷書記官
ならばダレもが同じ文字を書くことを語っていたが、
当然ローラはナルシスへの不信感を募らせる。
何よりも決定打となったのはそんなセドリックをナルシスが
クビにしたこと。父親を亡くして以降セドリックは酒浸りに
なったとしていたけれど、ローラはそれなら尚、力を貸して
あげるべきだとして雇い直すことを提案。しかしそれが
出来ない事を知ると、ナルシスが彼を殺したであろうことを
悟る。
・
また事実と言えば一連の流れに置いて王室の失脚を犯した
モレル枢機卿が最後の段階になって殺されてしまった。
ダレが殺したんだっけか。どうも顔が分からない(笑)
■その他
・スコットランドの情勢
ナルシスは情報を語っていたけどスコットランドでは急速に
プロテスタントに改宗している。カトリックのメアリー/
フランス側としては戻るにも相当な策が必要な感じがするね。
・衛兵ーーー衛兵ーーー
今回はナルシスとメアリーが一度ずつ「衛兵」コール(笑)
なんか衛兵を呼ぶ声を聞くと不思議と笑ってしまうのだが
何でだろうか。
・ローラはイギリスへ
セルカークでジョンを母親に預けることを条件にローラは
イギリスに行くことを決めた。これまでのローラは
カトリーヌに怯えていたのに今ではナルシスが追ってくるよ
うで怖いことを述べている。
■使用された曲
・Reign End Credits Theme
Written by Trevor Morris
・The Hunt by Yael Meyer
■出演者
Queenメアリー・スチュアート (Adelaide Kane) スコットランド女王
Queenキャサリーン・デ・メディチ (Megan Follows) カトリーヌ王妃、イタリア系
Queenエリザベス1世 (Rachel Skarsten) イングランド女王、庶子
Baronセバスチャン・デ・ポワティエ (Torrance Coombs) “バッシュ” フランソワの異母兄。庶子
グリア・カッスルロイ (Jenessa Grant) SC。娼婦の館主
Lady ローラ・ナルシス (Anna Popplewell) SC。ステファンの妻
Lord ステファン・ナルシス (Craig Parker) コンデと国王に会う父
Princess クロード・ヴァロワ (Rose Williams) 王妃、カトリーナの娘
レイス・バヤール (Jonathan Keltz) 衛兵
シャルル (Spencer Macpherson) フランソワの弟
Lord ロバート・ダドリー (Charlie Carrick) イギリス貴族
Lord ギデオン・ブラックバーン (Ben Geurens) 幽閉、大使へ
Princeドン・カルロス (Mark Ghanime) スペイン王太子
Lord カニンガム (Giles Panton) 新任のスコットランドの側近
モレル (Blair Williams) 枢機卿、殺される
Dukeフレデリコ・デ・トレド (Richard de Klerk) スペインのアルバ公
セドリック (Gregg Lowe) ナルシスの秘書、宮廷書記官、殺される
(Robert Dodds) 法廷医師
(Bruno Verdoni) Mysterious Man
(Scott McCulloch) イギリスの従僕
Lord ラザーフォード (Rod Wilson) スコットランド・南アップランドの領主
ジュベール一家 …… ヴァロワ家に懇親