第21話 獣たちの祝宴 What Happens in Mecklinburg…
脚本/Ticona S. Joy
監督/Rob Hardy
【STORY】
クリスティ・ホワイト (Colleen Donovan)は、ダニエルから
逢おうという電話が鳴るが明日は試験だから無理だと語る。
クリスティは一緒にスーパーマーケットに買い物に来ていた
デビー・マーティン (Alisha Wainwright)に対して、ダニエル
は面倒な人だと語ると、別れたらどうか?と問われる。しかし
クリスティは格好良いし舌技も凄いから・・と語る。
そんな中二人は車に乗って出そうとすると突然駐車場から出る
車の道を塞ぐ車が駐まる。デビーはどういうつもりか聞いて
くるとして出て行く。デビーは戻らない為に心配してクリス
ティも出て行くとデビーは道に倒れていた。近づく中、彼女
もまたスタンガンによって気絶させられる。
モーガンは朝、サヴァンナ・ヘイズ (Rochelle Aytes)と
夕べのことについて語る。夕べのディナーは最高だった。
デザートは更に良かっただろ?とモーガン。
眠れたか?と問われモーガンはぐっすりだというと、大イビキ
をかいていたという。俺はイビキなんてかかねーという
モーガンに対してそれならベッドの下に大きな熊でも居たの
ねと。そんな会話中にモーガンの携帯が鳴る。
事件発生によりメンフィス行きが決まったことを語ると、
サヴァンナはむくれた表情を見せる。モーガンは既にこの件
では話合っただろうというとどうして欲しいのかと問う。
これで三度目だとする彼女に、事件が起きる日は決められない
ので4度目、5度目もあるかも知れないと。両親に逢いたくな
い訳ではなく仕事なんだと。私も親も楽しみにしていたのに
飛び回ってばかり。傍に居られないのは彼氏として失格だろ?
というとお前が望むなら・・とモーガンは語る。別れたいと
思ってたら自分から切り出すとし、あなたがダメと思うなら
自分から言ってとし、私に言わすのは卑怯だという。
人間関係は自然に出来上がらないとし築いていくもので、
努力したくないならあなたの問題だという。
・ブリーティング
ガルシアから事件の概要が発表される。
メンフィスで48時間に3人の誘拐が有ったこと。
1) マイケル・スミス (59歳) (Dar Dixon)
2) トレヴァー・バーケット (23歳)(Matthew Helfer)
3) クリスティ・ホワイト (21歳)
いずれも深夜の駐車場で拉致され車はその場に残されている
という。クリスティは夕べスーパーの駐車場で浚われたが
先に襲われた友人の方は置き去りにされているというホッチ。
ガルシアは友人の名前はデビー・マーティン。今朝退院し、
供述によると犯人はブタのマスクを被っていてスタンガンで
体の自由を奪ったとのこと。ロッシは駐車場に潜んで被害者
を物色していたのか?と問う。JJは2人連れを襲うなんてかな
り大胆だという。リードは期限が有ってえり好み出来なかっ
たかもと。時間に追われているなら近場でやりそうだが、
3つの現場はそれぞれ100km離れているというモーガン。
ブレイクはターゲットを決めていた可能性が高いのではないか
と語る。ブタのマスクは顔を隠すのは当然として他にも
意味が有りそうだとJJ。ブタって色々なものの象徴だとし
「欲望」「怠惰」「お祝い」「幸運」などだとリード。
「警察への蔑称」にも使われて居ること。モーガンは拉致
された被害者は、遺体は出ていないんだろう?と。
秘密の捨て場所が有るか長期計画があるかとホッチ。
被害者は生きて居るかも知れないので急ごうと。
3人(マイク、トレヴァー、クリスティ)は鎖で繋がれていた。
ブタマスクが静かにしろとポーズを見せる。
・移動中の飛行機
トレヴァーはメクリンバーグ大学4年生だとJJ。クリスティは
リプリ大学4年生。2人は同世代の学生。マイケルは引退して
60歳手前とモーガン。全く違う立場だとロッシ。犯人は年齢・
性別にこだわりがないというホッチ。ブレイクは性的衝動に
よる犯行ではないことを語る。被害者は何かしらの身代わり
かもとロッシ。デビーを浚わない理由がある。彼女だけ黒人
で他は白人・・そこに拘っているとかとリード。
最初に浚われたのはマイケルだとロッシ。意味が有るのか?
とブレイク。一人目は最も重要でマイケルは他の2人と違い
すぎるというロッシ。ホッチは経歴を調べようとすると、
モーガンとJJは助かった友人と逢って話を聞くよう告げ、
他はメンフィス支局だとホッチ。
●テネシー州メンフィス
JJとモーガンはデビーに逢って話を聞く。
■Incident
テネシー州メンフィスで次々と3人の人物が誘拐される。
犯人はブタのマスクをしてスタンガンを押し当てて誘拐
していること。犯人は年齢や性別などに拘りが無かったが
調べていく内に誘拐された人物の中に共通性が浮かび上がって
くる。最初に誘拐されたマイケルに重要なものがあると
考えたロッシは通話記録から、救命医のエドワード・コール
ダーを調べる。誘拐の1時間前にマイケルと会話しており、
アリバイは無いに等しい所が有った。
しかしゴールダーはマイケルとは19歳の大学のアメフト部以来
の付き合いでマイケルは今でも母校の講演会に入っている
という。二人共メクリンバーグ大学だと知り、誘拐された
トレヴァーの大学と同じだと分かる。
大学を調べている最中にトレヴァーは顔に喉に塩酸をかけ
られ肛門に尖った棒状のものが刺さって発見される。
トレヴァーは大学で「ベータシグマデルタ」のフラタニティ
ハウスの会長だったことを知る。
■Impression
放送時期がハロウィンとかバレンタインデーかと思った
らアメリカでの放送日は2014年4月9日。
こういうイベントで復讐する事件・ドラマって意外と目に
しているからこれもそんな感じなのかなと。
ただ元々復讐しようとしている事件の真相を彼女自身は
ハッキリとは分かって居ない。ただ妹が語った名前が語られ
ていた事で、この時は医者も関与した為にレイプされた
という事実さえも分かっていたのかどうかは怪しいものだ。
みて居るとそんなに難しい事件ではないような感じがする。
少なくとも繋がりみたいなものはBAUならばもっと早くに
見つけられたのではないかと。
どうも分かりづらい所に、妹の事件が現在と比べて、いつ
起きたのか分からずもっと過去に起きたことかと思って見て
居た。
大抵アメリカの大学のアメフト部クォーターバックは優遇され
て犯罪が犯罪とされないことが多い。隠蔽する為に周りが
手を貸してしまうので本人も調子に乗ってしまう。また周りに
群がる人たちも憧れの人という印象が出来てしまい容易に
相手に心を許そうとしているところが問題でも有る。
今回の主役はモーガンだったのかな。
JJもモーガンと同様に活躍は目覚ましいものが有った。
女性犯人説を出したのはJJだった。その根拠としては
「毒薬」「スタンガン」を使用していること。そして冒頭では
性的暴行のない男女それぞれが誘拐された所に有った。
ただいつものパターンだと倒れた男を連れて行くという作業は
相当力の要ることだと思うけどね。
■ミスリードを誘う流れ
ドラマでは過去の事件が二つあり、一件はフラタニティハウス
で死亡事故が発生したこと。ジェームズ・リンウッド(19歳)
が屋根から飛び降りて脳に致命的な傷を負って亡くなってい
る。その亡くなった時にはフラタニティハウスでパーティーが
行われていた。その時のリストがあるかも知れないということ
でガルシアに捜させていたが、リストは忘れたい事実として
捨て去っていそうな気もするけど。
シーラとローリンはハリウッドに行く光景が有り、夢が叶った
という仲むつまじい二人の姿を目にしている。
因みにジェームズの友人は全員シロだとされ家族は西海岸に
住んでいる。
■被害者 / 加害者
今回の事件は分かってみると、シーラの妹のローリンが友達に
誘われてパーティーに出席し、一緒に行ったクリスティは
ローリンが男性に誘われるのを見て何処までこのような事件
に発展すると思っていたのかが気になる。女性同士なのに
守ってあげなくてどうするって所だけど・・
ローリンは結果として地下室に連れて行かれて犯されて、
その記憶を消すためにウォッカを思いっきり飲まされて
急性アルコール中毒などを無理矢理引き起こされた。
容疑者の一人・マーカスをリードが潜在下に存在する記憶を
呼び起こして当時の状況を思い出させる。リードは生きる辞書
だけでなく最近はこういう認知療法を行うようになっている
ね。
・メクリンバーク大学生の生徒
フラタニティハウス”ベータシグマデルタ”
・トレヴァー・バーケット
・アダム・リッチモンド
・マーカス・キンマン
マーカスは一番気の弱そうだったので先輩であるトレヴァー
や学校の人気者のアダムを前にして断れなかったというのは
本当だろうね。
この三人が犯人だった。
・2次的な加害者
田舎の町などでは街ぐるみで犯罪を隠すということがあるけど
今回アダムの犯罪に対して隠蔽に手を貸したのは二人の大人。
・マイケル・スミス / スポーツ用品店
・エドワード・コールダー医師 / セントルーク病院医師
普通は利益がないと動かないものだけど大学の繋がりが
ローリンの事件を無き者にして葬った。
■不幸なハリソン家
シーラが復讐心を犯したのもそもそもはハリソン家の不幸な
生い立ちというか境遇に有ったようにも思う。
シーラ・ハリソンは1989年3月28日産まれ。
元々シングルマザーのスーザン・ハリソンの元で姉妹は
育てられたが、7年前に卵巣癌で母を失っている。18歳だった
姉のシーラがローリンの保護者となって育ったこと。しかし
それは容易なことではなく、ローリンが2013年2月17日の
パーティーの翌日に病院に運ばれている。
ローリンは低体温症と急性アルコール中毒、そして最初の
カルテを見る限りでは首のアザがありレイプの可能性を示唆
していた。
■プロファイル
・犯人は復讐を心を抱き不正を正しているつもり。また容疑
者は女性の可能性が有りジェームズ・リンウッドの死に関与
したものを標的にしている(H)
・犯人のブタマスクはジェームズの死ぬ直前にパーティーで
被らされていたものと同じ(JJ)
・拷問はジェームズの気持ちを味わわせる為(MO)
・トレヴァーは生きて見つかったものの塩酸を喉に流し込ま
れていた(RO)
・塩酸はジェームズが死ぬ前に飲まされたアルコールの象徴(R)
・体を傷つけたのは罪を忘れさせないため(B)
・ここまで残虐な性的暴行と拷問は女性の犯罪者には珍しいが
長年の恨みが募っていればあり得なくもない(M)
・ロスで警察を殺したクリストファー・ドーナーのように自分
が不当な同性を送っていて周りからも軽んじられていると思い
込んでいる(R)
・実際には他人を責めることを不安を誤魔化しているに過ぎな
い(M)
・次に狙われるのは同じフラタニティのメンバーかジェームズ
が死んだ夜のパーティーの参加者(RO)
・メクリンバーグ大学の関係者(JJ)
・メクリンバーグ大学の学生・教職員には警戒を呼びかけて
欲しい(M)
・クリスティとマイケルは生存の可能性が高いが激しい拷問
を受けて居るはず(H)
■地理的プロファイル・・・そして結末へ
プロファイルということでもないが、犯人の全容が分かった
際に、何処に人質が拷問を受けて居るのかが問題となる。
恐らくレイプ現場に近い場所だろうというということで、
新校舎建築による建て壊し中の物件がウォルナット通りにあり
改装中の学生寮がイーストヒル通りにある。
モーガン、ロッシ、JJがウォルナット通りに行き
ホッチ、リード、ブレイクはイーストヒル通りに向かう。
結果としてウォルナット通りの建物に彼らはいた。
問題はクリスティがどの程度関与しているかということだけ
ど、妹を見捨てて先に帰った理由を尋ね、自分だけ助かろう
としたのだろうと責めた。警察に届けたとするが、その後
彼女がローリンを見舞いに来ることが無かった事から怒りを
ぶつけていた。
■その他
・モーガンとサヴァンナの関係
今回は何と言ってもモーガンがサヴァンナの両親と逢う予定
だったらしい。3度目の予定だったが、モーガンの元には
事件の知らせが入った為に逢えなくなる。今後もこういう
ことが続く為にモーガンは恋愛は出来ないと思っている部分
が有った様だ。
・モーガンの「分かってくれない病」
JJがモーガンの異変に気がつく。
帰りの飛行機の中でモーガンに対して何か心配事かと
近づいて来た。「人」「場所」「物」のどれか。
モーガンは「人」だとすると、JJは早くも
「分かってくれない病」が出たのか
・彼女が分かってくんねぇ
・俺らの仕事はすんげぇ忙しいのによ
・ベイビーどんだけキツイか分かってくんねぇんだぜ
そんなモノマネまで見せてJJはモーガンがこれまで半年で
確実にそんな症状が出ることを告げていた。
「プロファイラーになる前の方が好きだったよ」
とモーガンはJJに告げていたけど、ルールとしてはチーム
同士のプロファイリングはいないが原則だよね。
でも異変にはすぐに気がついてしまうのだろう。
「嘘だぁ~」ってJJの返事も笑えた。可愛いJJ。
JJもウィルとはどうやって上手くやっているのかを尋ねて
いた。そこには努力が有ること。サヴァンナも言っていた
よね。人間関係を築くのに努力が必要であることを。
・ガルシア
ジェームズが亡くなったことに関連してJJは酒かドラッグ
で亡くなったのかとすると、ガルシアは「検査結果は専門
用語では“超ラリッてた”と語る。
■MUSIC
・Criminal Minds Theme
Composed by Mark Mancina by Ha Ha Tonka
・Little People by The Procussions
■CAST
デビッド・ロッシ (Joe Mantegna) BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー (Thomas Gibson) リーダー
デレク・モーガン (Shemar Moore) 爆弾処理が得意
スペンサー・リード (Matthew Gray Gubler) ドクター
ペネロープ・ガルシア (Kirsten Vangsness) 解析
ジェニファー・ジャロウ (A.J. Cook) BAU
アレックス・ブレイク (Jeanne Tripplehorn) S8新加入、大学教授
サヴァンナ・ヘイズ (Rochelle Aytes) モーガンの彼女
シーラ・ハリソン (Anne Leighton) ローリンアンの姉
Dr.エドワード・コールダー (Marshall R. Teague) セントルーク病院・救命医
Dr.アルバート・マイルズ (Jason Turner) 人工呼吸器
アグネス・ケーン (Lisa Grady)
マーカス・キンマン (CJ McBath) メクリンバーク大学生
クリスティ・ホワイト (Colleen Donovan) 21歳、冒頭拉致される
デビー・マーティン (Alisha Wainwright) クリスティの友人
レイモンド・マーティン (Dwight Hicks) デビーの父
トレヴァー・バーケット (Matthew Helfer) 23歳、誘拐される
アダム・リッチモンド (Luke Loving) メクリンバーク大、クウォーターバック
クリストファー・スタッフォード (Ty LaPlaunt) 大学生・加害者・下級生
ローリンアン・ハリソン (Ella Schaefer) 妹
(Mark Vuncannon) 狩猟者、トレヴァーを見つける
マイケル・スミス (Dar Dixon) 59歳、誘拐、「スター・ギア」スポーツ用品店
ジェームズ・リンウッド 19歳、新入生、フラタニティハウス死亡
スーザン・ハリソン シーラが18歳の時(7年前)に亡くなった母