October 4, 2010
第9話 封印された記憶 Funhouse
脚本/Jameal Turner 監督/Daniel Sackheim
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カルは買い物袋を抱えて帰宅すると、大音量で音楽が室内に
鳴り響くのを知る。これじゃ会話も聞こえないとしてエミリー
の元に行くと、エミリーの友人だというアマンダが来ていた。
カルはアマンダの表情を見て彼女はここに居たくているんじゃ
ないんだろうと告げる。アマンダに何をしに来たのかと問い詰
めるが、やっぱりダメだと語る。カルはやりもしないのに
どうしてダメだと分かる?と語る。すると父が精神科病院に
入院しているのだという。エミリーは4年も入院しているそう
だと語ると、アマンダは5年だと訂正する。カルは今、エミリー
はわざと4年と言って君を会話の中に引き込んだのだと告げ、
ズルい子なんだという。アマンダはエミリーはあなたに頼めば
何とか出来るかもしれないと言ってくれたのだという。
5年間も入院し改善しないのは変だとし、わざと退院させないよ
うにしているんじゃないかと。治療を受けているのによくなら
ないのであれば父を取り戻したいと語る。
ラドリー病院へいくカルは、患者も多く集まる中で突然大声で
ウェイン・ドーバーの名前を呼ぶ。ウェインは何処か元気がなさそうに
自分がウェインだとするアクションを取る。私の娘は君の娘の
友人であり、その娘から君の様子を診てきて欲しいと頼まれたの
だという。何の言葉も返さない彼に無口なタイプなのか?と問う。
すると目の前で患者の一人・ハーベイが他の患者の食事のフル
ーツを騙して奪っている光景を目にする。カルはウェインの表情
が曇ったのを見て、怒りははき出した方が良いと語ると、
ハーベイの行動をウェインは止める。するとハーベイはナイフ
を持って彼に襲いかかろうとする。ハーベイからウェインはナイフ
を取り上げるが、ハーベイは調子良く、駆けつけた精神科医の
グランドン医師たちに対して、彼がナイフで襲ってくるとして
ウェインを犯人にしようとする。カルはそんな騒動を見ていた
為に、ナイフはその男のもので、ウェインは取り上げただけだ
と語る。鎮静剤を持ってくる医師の対応の早さに対してカルは
ウェインは怯えているだけだと語る。カルはナイフを持って
自らの首もとに突きつけるウェインの姿を見て、娘さんには
何と報告すれば良いのか?と問いナイフを下げさせる。
カルはグランドン医師に興味を持ったとして宣戦布告する。
ライトマン研究所。
カルは机の下でチーズを切り、ネズミ採りを作る中、ジリアン
に対して今回の依頼の件を話す。ジリアンは医師が何かをして
いるという確信があるのかと問うが、カルは今の所はないこと
を告げ、しかし今からあの医者はこの場所に来るはずだという。
そういう人間だとしてジリアンに賭けても良いとし、一時間
以内に捕まることに5ドル賭けるという。
ジリアンはカルが関与することで余計複雑な状況になるのでは
ないかとするが、エミリーの友達の父親が入院していることを
告げ、娘に父親は必要だと語る。ジリアンはそもそもなぜ
ウェインが入院することになったのかを理解しているのかと
問う。
ローカーとリアに過去の記事を調べてもらうと、新聞には
「精神障害者が娘を道連れ」と称した見出しで、ウェインが
橋の上でアマンダと一緒に飛び降りようとしている光景が
写真に写っていた。
そんな中カルが予言していたようにしてグランドン医師がやっ
てくる。カルのことは知っているが何故来院したのかを知りたい
というグランドン。ウェインの娘さんに父親のことは心配ない
ことを伝えたいだけだという。
カルは過去のウェインの異常行動の記事に対して説明していく。
この悲しげな男の顔は後悔しているというもので飛び降りる
気などないのだと語る。カルは医師に対してラドリー病院は
高額なのか?と問うと、カルはグランドンが質問を質問で返そう
としていることを指摘して心を読む。カルは今度は君の番だ
として私の心を読んでみろと告げる。不況時に高級病院を
経営していること。患者から搾り取れないあなたはウェイン
にアレを与えているのか?と問う。金儲けの為に回復を遅らせ
ようとしているのではないかと。5年も回復していないことを
指摘すると、ジリアンは診断の手伝いをするとカルは言っている
と通訳して伝える。
話を聞くためにウェインの娘のアマンダから話を聞きに行く
リアとローカー。しかし対応に出たのはウェインの妹のジーナだった。
競馬場、競走馬の調教をしているジーナに対してアマンダは
何処に居るのかと問うと、メリーランドでバレーボールの試合
が有るのだと語る。父の事件以来同居しているのだという。母は
出産時に亡くなってから、アマンダにとっては唯一の身内なんだ
と語る。ジーナは兄は無事なのかとして尋ねると最善を尽くしている
としか言えなかった。
ラドリー病院にいくカルとジリアン。
グランドンからウェインンは統合失調感情障害で心を許した人
としか話をしない事を語る。
カルは個室にいるウェインに遭うと、グランドンには部屋から
出て欲しいと告げる。カルはジリアンから口紅を貸して欲しい
と告げると、それを使って監視カメラ映像から自分達の様子を
見えないようカメラを塗りつぶしてしまう。ジリアンはウェインが
持っている娘からの手紙を読んでも良いかと尋ねる。最後に届いた
手紙は4月10日のものでもう何ヶ月も前のものだと知る。
カルは先ほどからウェインが外の眺めを気にしていたことを知り
窓を調べると抜け出せるように窓枠が外れるようになっている
事を知る。ここを出たら助けられないことを告げ、ここに居るので
有れば力を貸すと告げる。
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エミリーの友人・アマンダ・ドーバーから相談を受ける。
アマンダの父・ウェインは5年間、精神病棟に入院させられ続けて
いるがまるで症状がよくなっていないことに疑問を生じた。
父親が娘の傍にいない寂しさというものを、カルはエミリーと自分
の関係を思い浮かべては同情し、捜査の依頼を受けていくことになる。
シーズン2の頃に比べて、ホントに角が取れた感じでカルに
感情移入出来る流れが有るな。
カルの特異な行動はいつものこと。
ジリアンは何時にもまして不自然なものがあるとのことで気が付いて
いたみたいだけど、正直私にはいつものカルだろうとしか思えない
ところも有った(笑)
流石にカルの前に両親の姿が見えた時には、本当に逝ってしまった
状態だったのかと思わさせれたけど、カルの場合、何処までが
計算で何処までが天然のリアクションなのかまるで分からないところ
が有ったりするんだよなぁ。
精神病棟に潜入する。
ウェインはそもそも本当に精神的に病んでいるのかどうか。
カルは先日若年性アルツハイマー型認知症の女性の悩みを解いた
ことも有るので、こういう精神世界にも精通しているところが有る
のかなって感じで、今回登場するDr.グランドンとの対決には見物。
演じているのがDavid Costabileさんのこれまでのキャリアの中で
の役柄はインパクトのある役が多いところも、今回の
ドラマに於ける対決を上手く盛り上げた感じがする。
David Costabileは現在Dlifeで放送している「スーツ / Suits」
のシーズン2でハードマン弁護士役として登場している。
初めて訪れた施設の中でバナナを食べるカルの姿。
そしてその後バナナナッツマフィンを食べている姿が有り、バナナに
何が・・って感じがしていたけど、バナナではなくマフィンの中に
クスリが盛り込まれていた。しかもそれを盛り込んだのが実の妹
だというのだから非情なものだ。
過去の写真を見て表情を読み解くという流れはこのところ定着して
いるけど、新聞に掲載された写真って拡大しても見づらいよね。
状況としてはいくつかの可能性が存在していた。
娘が何故手紙を出さなくなったのかということ。
実は娘の方こそ病んでいるのではないかとするノートが見つかった
こと。
カルがクスリによって冒されていく状況は、このノートを読む際に
ドーバー家を訪れそこでマフィンを口にしたからだと思うけど、
そんなに長時間、幻覚作用のある行動を取るものなのかな。
病院としては法律上、患者に危険がある場合、48時間の強制拘束が
可能だということでカルが抜け出せなくなるのではないかとする
心配が有った。入院する間に亡き母と父親と会う姿が有り、
それを見た原因が、母が自殺したことに関連し、今日がカルにとって
母が自殺したとする46歳の日であり、カルはその日を境に47歳に
なること。自分も母親と同じような末路を辿るのではないかとする
不安感が有る中で、実際にはアルコール中毒・虐待していた父親に
似ることへの恐れが有ったことを語る。
「BONES」のブースと似たようなところが有るね。
薬を飲んでちょっとおかしくなっている際にカルがジリアンに
どさくさ紛れにキスしようとする姿が有って、ジリアンが”ヤメテ!”
と払いのけるシーンが有った。
またエミリーはカルの影響を受けて、他人から話を引き出したり
ウソを見抜いていく方法論というのを地味に学んでいるところが
有って、なかなか面白いシーンに繋がったね。
そしてカルが娘を過度に心配していることと同様にエミリーもまた
父のことを心配している様子が描かれて、なんだか憎めない親子
愛だなという感じだった。
最後はエミリー特製の焦げたケーキで47回目の誕生日のお祝い。
・Brand New Day
Performed by Ryan Star
・Mr. Clean by The Jam
・Better Kiss Me by Redhead Girl
・Going Underground by The Jam
カル・ライトマン (Tim Roth) 心理学者・ライトマン・グループ
ジリアン・フォスター (Kelli Williams) 心理学者、
リア・トーレス (Monica Raymund) 24歳、カルの部下
イーライ・ローカ― (Brendan Hines) カルの部下
エミリー・ライトマン (Hayley McFarland) カルとゾーイの娘
— (Paula Malcomson) Lightman’s mom
Dr.グランドン (David Costabile) 精神科医
ジーナ・ドーバー (Fay Masterson) 競走馬のオーナー
ウェイン・ドーバー (Erik Jensen) ジーナの兄
アマンダ・ドーバー (Alexa Nikolas) ウェインの娘、エミリーの友人
ジョン・ライトマン (Enzo Cilenti) カルの父
ヘンリック (Kelvin Brown) 精神科病院・警備
ハーベイ (Dave Shalansky) ナイフを持ってウェインを襲う
アーサー (John Pirruccello) 精神科病院・警備
— (Justin Reed) Hospital Orderly