第14話 不況の波 Recession Proof
脚本/John C. Kelley
監督/S.J. Clarkson
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バートは殺人事件の有った現場を清掃員として掃除する。
妻のダイアンから帰宅が遅いとする電話が鳴る名か、バートは
会議が長引いている事を告げ、レストランで直接会おうと語る。
捜査官のスミスからは仕事をするよう言われ、部屋が臭うので
喚起のために室内を解放しているのだという。これはあくまで
つなぎの為の仕事だとバートは語る。
ダイアンとレストランで合流する頃にはバートは不動産業者
としての振る舞いをする。ダイアンはタコの前菜を頼んで置いた
とするが生きたまま食べることにダイアンは抵抗が有る。
バートは美味しいのだとして食べる。結婚3周年に乾杯する。
しかしそんな中、突然バートは息が出来なくなり倒れてしまう。
手に発疹が出来ているのを知る。
ハウスはエレベーターに乗ろうとして待っていると、下りてきた
エレベーターにはカッディが乗っていた。ハウスはカッディに
気が付かれないようにしてエレベーターに乗るが閉まる直前に
カッディはハウスに気が付くと、隣のエレベーターで彼を追いか
ける。なんで私のことを避けているのかと問うと、避けている
原因は金曜日のチャリティパーティーに出席しないつもりなんで
しょと問われる。忘れていた・・というハウスは君に行かない
ということを忘れて居たという。私が病院から授賞するのに
恋人のあなたが見に来てくれないのかと問う。ハウスはオレには
賞にもチャリティにも体裁にも全く興味がないのだという。
カッディは「いつも貴方は・・・」と言いかけたところで、
ハウスは2日前に出席することを返信で送ったと語る。いつも
オレのことをロクデナシのように扱うなとクレームをつけるハウス。
それならば何で逃げるのよというカッディに「前儀だ」と語る。
タウブはフォアマンの家に同居していた。
フォアマンはタウブが自分のネクタイをしていることに気が付
く。クローゼットの中に有ったので借りたという彼。そんな
やりとりを聞いていたチェイスたちは同性婚に一方踏み出したか
のか?と問う。ハウスはリベラルだから反対はしないぞという。
コンサルを行う。
運ばれて来た患者バートがアレルギー反応を起こしたが、どの
アレルゲン慶沙も陰性だという。環境要因なのか。チェイスは
患者は開発業社で建設業者なので有毒物質が関係しているので
はないかという。しかしマーサはそれは嘘の情報だとし、患者は
ホワイトカラーじゃない事を告げ、手にはタコや傷だらけだとし
手を良く使う仕事だという。
それを聞いたハウスはマーサを立たせると「ウチのチビが良く
成長した」としハグする。しかしその直後、この事実を患者から
聞いてこいと命令する。ウチじゃなければ患者を怒らせてしまう
ことは明らかだった。心配ならば兄を連れて行けとし、
“強面”、”チャラ男”、”チビ助”から選べという。
マーサはチェイスをチョイスし、ベッドにいるバートと付き添って
いるダイアンの元に行く。マーサはあなたの夫のことで話がある
ので席を外して欲しいというが、大変な病気ならば私も聞きたい
というダイアン。しかしチェイスは職場でどんなランチを食べて
どんな便だったのかを聞くのだとすると、ダイアンは席を外す
ことに。
バートもチェイスたちが気を使ってくれていると思いつつ、
妻には何も言わないと約束して欲しいと頼まれる。マーサは状況
次第だと言おうとするが、チェイスは約束すると方。
バートは不況のせいで全てを失ったこと。勤務していた不動産業者
も倒産したことを妻は知らないのだという。大学生の時に清掃の
アルバイトをしていたが、40歳前にして再び金の為にやり始めた
のだという。しかし何で妻に嘘を付くのかというマーサは理解が
出来なかった。仕事は産業関係、犯行現場、浄化槽の清掃、カビの
除去だという。それを聞くとやはり環境要因ではないかと疑う。
仕事上腐食性の洗浄剤に下水、真菌に囲まれているというマーサ。
昨日は殺人現場を掃除し血液や体液の清掃をしているという。現場
を調べろとフォアマンに告げ、チェイスは一週間後に検死結果が
報告されるという。仕事をしていない時に患者は何をして時間を
潰しているのか?と問うハウスに対して、倒産したオフィスではない
かという。オレはカッディに検視報告書の件を急かすよう告げる
が、バート(フォアマン)とアーニー(タウブ)はオフィスを調べろ
という。チェイスとマーサは二人がルームメイトって所も同じだ
として、「セサミストリート」のことを引き合いに出す。
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40歳目前の清掃員の男性・バートが患者として運ばれてくる。
妻との結婚3周年を迎えようとしていたバートは、食事中に突然
息が出来ずに倒れてしまう。
一方ハウスは病院主催のチャリティーパーティーへの出席を
求められる。そこでカッディは病院から表彰されることになって
いた。出席を渋っていた彼だが、カッディの為に出席することに
なり、ウィルソンとしてはハウスが出席するよう発破をかけ、
そしてハウスがパーティーで悪さしないかどうかを監視していく
ことになる。
そろそろ表面化すると思っていた、ハウスの診断能力とカッディ
との恋愛との因果関係の問題。ハウスが人の気持ちに寄り添う
ことになれば、診断としてのスピードにも影響を及ぼすのではない
かとする懸念はこれまでにも視聴者として思い描いていた部分がある
けど才能自体がそげ落ちてしまうというものがあるのかどうか。
しかし色んなところでコンサルするのがハウスらしいところだけど
タウブとフォアマンが揃ってタウブが作った食事によってお腹を
下す中、腹痛で苦しむトイレの中でコンサルをするという辺りが
笑える。マーサが後ろで凄い顔していたけど(笑)
ラストではハウスはウィルソンに対して、「愛とか幸せってヤツが
邪魔をしている」「カッディと付き合ってから唯一変わったのは
腕が落ちたということだ。」とし、カッディに対してもその事実を
正直に語る。「みんなの命を救うか君を愛して幸せになるか
どちらか選ぶならば、君との幸せを取る」ということでハウスは
結論を出すも、カッディの膝枕で酔って寝ているハウスにとって
の本音なのか。それともカッディがハウスの決断を許すのかどうか
が気になるところだ。
今回はそれぞれのキャラクターが対となって人間関係に関して模索
する流れが有った。
・ハウスとウィルソン
第一段階としてウィルソンはハウスがパーティーに来ないのでは
ないかと懸念する。ハウスの中の競争心を煽る為に、「オレはハウス
がパーティーを欠席するのに100ドル賭ける」としたけど、
あっさりとウィルソンの案ではなくカッディからの案だと見破られた。
第二段階として、ウィルソンはハウスがパーティーを滅茶苦茶にする
と考え懸念を示す。ハウスはウィルソンに対してオレが幸せになる
ことが不満か?と問う。
ウィルソンは診断している際に、隣の部屋で楽器の音が聞こえている
事を知りハウスだと考えて駆けつける。フアン・ガブリエルと共演し
たバンドだとするが、ウィルソンとしてはマリアッチバンドを呼ぼう
としているとしてカッディに話すと、逆に「良い案」だと言われ、
実はカッディの性格をハウスの方が知っていて、かつてのハウスでは
ないということを示す流れがある事を感じる。
患者を死なせて酔ってパーティーに出席しなかったハウス。
ウィルソンは誰でも助けられる訳では無いとするが、ハウスは
カッディを愛することで診断が遅れていることを認めていく。
・チェイスとマーサ
患者のバートは不動産業者として失業しており、現在清掃員として
働いていることに関して、妻には隠している。
マーサは懸念を示し、チェイスは患者の私生活には必要以上に関わる
べきではないとする立場を取る。
チェイスはバートの気持ちを汲んで、なんとかバレないように
話を聞き出そうとするが、マーサとしては患者の守秘義務は家族が
共有すべきものが有ると思っている感じ。
チェイスとしては過去、結婚に於いて失敗していることも有り、
今回のバートの気持ちは痛いほど分かる様子。
チェイスとマーサはカッディが表彰されるパーティーに出席しよう
と考えていたが、互いに同伴者がいないこと。チェイスは当初
相手がいることを語っていたけどね。
髄膜液のサンプル検査の際に、結果が出るまでに時間がかかる為に
タウブが腹が減ったとして食事に行こうとみんなを誘う。
マーサだけが空いていますと手を挙げていた。
その際マーサとチェイスとの間でちょっぴり険悪なムードになった。
「患者から嘘を聞き出すのに付き合わせて怒っているのか?」(M)
「新人には厳しくしないと・・」(Ch)
「患者が妻に嘘を付くのはよくない・・女だから考え方が違うのかも」
「あなたが女性を尊重して尊重していないってこと。数日おきに違う
女と寝ている」「無意味な男女関係に意味を見出しているのか?」(M)
マーサは本当のことを話せば妻は分かってくれると考えたが、
「妻よりも先に話すなんて・・・」とし結果としてはバートの妻・
ダイアンは離れていってしまった。
病状が悪化する中、ダイアンは二人に対して「夫には二度と会わない
ことを言っておいて」として出ていく中、患者は妻が来るのを待って
いる際に、マーサは本当のことを言うべきだと考えるが、
チェイスは「瀕死の患者には優しくするのが基本中の基本だ」と
してマーサの行動に疑問符を投げかける。
「私、勉強する為に人間関係を後回しにしてきた。友や恋人を
作るのはいつでも出来るかと。でも今になっていざ作ろうと思った
らチャリティパーティーで一緒に行く人さえいない。」
「私生活で人間関係を築けないのに、どうやって患者と付き合えば
良いのか?」
とチェイスに相談する流れが有り、患者に希望を与えてこいと
するアドバイスがあった。
チェイスは最後に無意味な男女関係は辞めるとしていたけど、
マーサとの関係を進めていったりするのかな。
結果的ではあるけど、妻側も赤ちゃんが出来ていた事実を隠して
おり、記念すべき食事の場で話そうとしていたものの、そのタイミング
を逸してしまい結果的にはそれを知らずに死なせてしまったこと
での後悔というものを感じたようだ。
・タウブとフォアマン
この二人はホント面白い関係を築いているよなぁ。
タウブが住むところがないと知り、前回フォアマンは彼を家に
住まわせることになる。しかしフォアマンが思っている以上に
タウブは相手のパーソナルスペースにグイグイと入ってくるタイプ。
フォアマンのネクタイを勝手に使ったり、そしてフォアマンに
予定があると知ると、デートなのか?と問う姿が有る。
ハウスからは、「セサミストリート」のバートとアーニーに例え
られたり、ホモコンビ扱いされたりする。
患者のオフィスからバイコディンが見つかった際に、ハウスは
タウブに対して「お前のウザさには利くかも」と語るところは面白か
った。ハウスもバイコディンを軽く舐めただけで本物かどうかを
見極められるところがまたプロの麻薬捜査官レベル(笑)
タウブはフォアマンの服を見ただけで、「デートは中止?」「アレを
着ていない・・週末デートで着る勝負シャツ」と見極める洞察力
が凄かったけど、フォアマンは「その鬱陶しさが鼻につき始めた」
と語る。
タウブとしては、レイチェルが正式にネット上での相手と付き合い
始めることを知り寂しかった様子。
ゲームをして仲直りしようとするが、タウブはご機嫌取りの為か
手加減しているという。「その仏頂面は仕事用かと思っていた」
「楽しくやろうぜバート」としてフォアマンとの温度差を感じさせ
るものが有った。
フォアマンとは友達で居たいので出て行くという。
しかしフォアマンは自分の問題点も自覚しており、「オレは長年
一人だがハウスのようにはなりたくない」とし、タウブ側も
妻との一件で自分の問題点を受け入れ、再び違いを受け入れる
行動を取り始めた。
■今回の患者
・バート
清掃員として働いている人物。元々は不動産業をしていた。
仕事上、環境要因が今回の引き金ではないかとする中で、
取りあえず現場を調べて、清掃していた犯行現場の被害者の病気を
調べる為に検視報告書が来るのを待つ。
患者の元オフィスにバイコディンが有ったり、ホウ酸があること
からホウ酸中毒を疑う。
発疹があるのはそのせいだとして皮膚を消毒しようとしていた所、
バートは急に熱が出始め、関節痛を訴える。
抗生物質を与えて悪化したことは髄膜炎菌血症だろうとして、
腰椎穿刺で確定させようとする。
その際ハウスが、これは「ずい」で始まり「まく」で終わるという
言い方が面白かった。
髄膜を調べていると一つめのサンプルはグラム陰性。
しかし二つめを調べているとリンパ球が多い事が分かる。
それと同時に脚の感覚がなくなったという。脚が壊死したかと思われ
たすぐに血流を回復させて治す。髄膜からの細菌は見つからず、
何らかのウィルス感染か(F)、それとも血清病か(M)。
ハウスは血清病を疑い、抗生物質を辞めてコルチステロイドの
投与を求める。
バートは妄想に取り付かれたようになり両側性結膜炎を起こして
トイレから出てこなくなる。
発疹は消えたが脳に影響を与えたことを考えると神経系が冒された
のではないかという。ステロイドが排出されたら幻覚が止まった
こと。自分達の治療で影響が出たのだろうという。
フォアマンたちもトイレから出られなくなるという辺りの流れが
笑える。
関節の腫れに白血球の増加、熱、結膜炎を引き起こすものとは何か。
家族制地中海熱か、全身性の真菌感染症なのか。
今度は検査が患者の体に影響を与えないようにホルムアルデヒドを
使って検査させる。患者と妻に抗真菌薬の投与。
今度は熱が発症し更に聴力が失われる。
真菌は陰性だと確定。腫瘍壊死因子症候群なのか。
脳腫瘍あるいはウィルスが脳に達したのではないかということで、
検査するが検査中に患者は「寒い」とつげ、更に発作が起きる。
腫瘍は見つかっていないがそれが原因ならば化学療法をしろと
いうことで放射線治療を始める。
再発に関して、改めて診断することになり、透析、ICU移動、
部分的MRIの結果発疹が起きている事を知る。
患者がMRIの検査中に寒いと言っていたことを知り、ハウスが
下したのはCAPS。遺伝子の異変が原因で寒さがきっかけに炎症発作
を起こす自己炎症性疾患のマックルウェルズ症候群という
国内では症例数2、3千の疾患だという。リロナセプトで治療を
すれば治るというが、時既に遅かった。
マーサが最後まで蘇生する姿が印象的だったね。
■使用された曲
・
グレゴリー・ハウス (Hugh Laurie) 偏屈な医者
リサ・カディ (Lisa Edelstein) 院長
エリック・フォアマン (Omar Epps) 黒人、野心
ジェームズ・ウィルソン (Robert Sean Leonard) 冷静、がん専門医
ロバート・チェイス (Jesse Spencer) 金髪・美形、オーストラリア
クリス・タウブ (Peter Jacobson) 元整形外科医、浮気
レミー・”サーティーン”・ハドリー (Olivia Wilde) ERから来た医者
— (Bobbin Bergstrom) Nurse
レイチェル・カッディ (Kayla Colbert) カッディの娘・2歳半
レイチェル・カッディ (Rylie Colbert)
マーサ・M・マスターズ (Amber Tamblyn) インターン、天才
バート (Adrian LaTourelle) 元不動産業者、現在清掃員
ダイアン (Ashley Jones) バートの妻、妊娠
スミス (Tom Connolly) 捜査官
— (Mike Moh) Waiter
— (Bobbin Bergstrom) Nurse
— (Frank Drank) Bartender