ダウントン・アビー ~貴族とメイドと相続人~ Downton Abbey シーズン3 第3話 天国と地獄 Episode #3.3

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第3話 天国と地獄 Episode #3.3

監督/Andy Goddard 脚本/Julian Fellowes
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【前回までのあらすじ】
株の投資に失敗した伯爵はコーラの持参金の全てを失い、
ダウントン売却の窮地に立たされてる。ヴァイオレットは
メアリーに対してもう一人の祖母に助けを求めたらと告げる。
コーラの母・マーサに援助を頼むが、お爺様はこれ以上クロー
リー家に財産を渡さないように制限をかけていたことを
聞かされる。カーソンはアルフレッドに対して少々下僕の
君に仕事を任せるのは早すぎたとして失望されるが、オブライ
エンはトーマスの策略である事を知る。使用人たちの間では
トーマスとオブライエンの対立による不穏な空気を感じて居た。
カーソンはヒューズに対してメイドを教育するよう告げるが、
ヒューズは体調が優れずパットナムと共に病院にいく。
ガンの可能性も有りクラークソン医師からは検査してもらう。
イーディスはストラランのことが忘れられず、ロバートたち
にシビルは運転手と結婚したのに何故私だけがダメなのかと
して訴える。ストラランは腕が不自由なだけでなく年齢が
2周り以上違うのだとしてロバートもヴァイオレットも反対
する。しかしそんな反対を振り切りイーディスはストラランと
の結婚を決める。

【ストーリー】
ダウントン城では大掃除が始まる。
ヴァイオレットはイーディスの元にやってくると、結婚すること
に対して不満だが孫の手前喜ぶ。イーディスは興奮していること
を語るがヴァイオレットはこの年で興奮するのは程ほどにしない
といけないと語る。イーディスは夢みたいだと語り、ついにこの
家で私が主役になれる日がくるなんてと語る。
ヴァイオレットとイーディスはコーラと共に結婚式のドレスに
ついて話す。ヴァイオレットはイーディスに金を出すのでパトゥ
のドレスにして欲しかったことを語るが、コーラはルシールの方
が無難だとして、踊りのような服はダメだと語る。ストララン
も喜んでいる事を告げると、彼は変わらないと思っていた人生を
やり直せると思っている事を語る。

オブライエンは甥っ子のアルフレットの仕返しの為にトーマスに
意地悪していた。オブライエンはトーマスに対して今度はシャツが
盗まれないと良いわねと語ると、予備の為に一式隠し持っているか
らこれ以上無駄だと語る。
ヒューズはアンナに対して花を飾ったかどうかを尋ねる。
土曜日の朝、枯れたものを摘み取るが、つぼみのものを買って来た
ことを語る。パットナムはヒューズに対してクラークソンから
何か連絡は有ったかと尋ねるが、まだないことを告げ何か有れば
教えてくれるだろうと語る。そんな会話をカーソンは耳にする。

モールズリーがやつてくるとトーマスが声を掛ける。
モールズリーの友達の娘が仕事を探しているが侍女の働き口が
ないのでメイドになるしかないと言っているのだという。
そんな彼にトーマスは耳寄りな情報があるとし、オブライエンの
手前秘密にしてくれと語る。

コーラとロバート。
城を売る事が現実的になる中、どうやって城を売るのかと訪ねる
と、ロバートは広告に「貴族所有の大邸宅と領地を売ります」と
か書かれるのだろうという。トムは引っ越し先は決まっているのか
と問うと、ダラムとの州境にあるエリーホルムに土地があると
いう。曾祖母の土地でそこの屋敷を改名して「ダウントン・プレイ
ス」とでも名付けようという。
そんな会話をしているとメアリーは部屋に入ってきてモールズリー
が話が有ると言っているという。マシューは自分なのかと問うが
コーラに話があるという。モールズリーがやってくると、
突然彼は言いづらそうにして、オブライエンの後任として推薦
したい人がいる事を語る。オブライエンから聞いていないのかと
問われ、コーラは聞いていると嘘を付くが、必要な時になったら
検討するとモールズリーには語る。まさかオブライエンが辞める
ことを考えているとはショックだという。ロバートもまた今
辞められるのは複雑だという。メアリーは全然平気だという。
シビルはオブライエンに辞める様に素振りは有ったのかと語るが
コーラは分からなかったとして水くさいという。しかしロバート
は終わりが近いと使用人たちにも伝えることになるという。しかし
まずはイーディスの結婚式であり、みんなに伝えるのは式が終わって
からにしようとメアリーは語る。

カーソンはクラークソン医師の元へ。
ヒューズの体調が悪いことを告げ、私に出来る事は無いのかと
問う。今は仕事を減らしてやることだという。どのくらい深刻
なのかと問うと、今は分からないし分かっても守秘義務で言えない
事を語る。

マシューはメアリーに対してチャーカムから電話が有ったことを
語る。チャーカムはスワイヤー氏の弁護士で、インドから死亡証明書
が届いたのでこちらに持って来たいとのことだった。直接手渡さず
送ってくれたら良いのにと告げるメアリーに対して、明日は居る
だろうというマシュー。明日はピクニックがてらエリーホルムの家を
見に行くと話あったばかりでしょと語る。遺産はやっぱり寄付する
のよねと語ると、マシューはメアリーに寄付する場所を決めて
くれないかと頼む。私が決めるなんて、私は父親にあげたいのだ
と語る。マシューは僕の気持ちも理解して欲しいとするが、理解
出来る訳がないと語る。

コーラの元にオブライエンが来ると、私に言いたいことはない
のかと問う。無いというのであれば無理強いはしないというコーラ。
一体何の事か分からないオブライエン。
ロバートは何故辞めるか言ったのかと問うが、言わないと語ると
次の職場が決まってから言うつもりなのかもしれないと語る。

そんな中、クローリー家の関係者一同はエリーホルムの家を見に
出かける。

ロバートはストラランが来ることに難色を示す。しかしコーラは
イーディスはこの州に住むし、立派な屋敷で財産も有る相手と
結婚するのだと語る。しかしやがては看護師だとし50歳になる
頃には腕の不自由な老人の世話に追われることになるのだと語る。

カーソンはパットナムに対して話をする。
クラークソン医師に遭ったというカーソンはヒューズが心配だと
語る。医者からは仕事を減らすべきことを言われた事を告げる、
どうすれば良いかと問う。パットナムはまだ検査結果が出ていない
のだからそんな話はどうかと思うという。ガンだとまだ決まった
訳では無いとすると、パットナムはクラークソンが話したことを
知ったらヒューズは怒ると語るが、カーソンは医師は何も話して
いないとし、君が全て話したことだと語る。
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伯爵の株の投資の失敗によって、ダウントン城を人手に渡さな
ければならないという中、イーディスがストラランとの結婚を
すると言い出す。シビルは運転手と結婚したのだから、私が
ストラランとの結婚を許されない理由はないとするが、誰もが
イーディスは何れ老人介護をさせられるとして、それが幸せなの
かを疑う。しかしそれでもロバートは認めざるを得ず、城を
手放す前に、イーディスの式を挙げて、城で盛大に祝いたいと
考えていた。式の準備をする過程で、カーソンはヒューズが
病気であることを気にする姿が有り、色々とそれとなく病状を
聞いて回るが・・・

噂っていうのは無責任に出回るものだし、その噂に尾ひれが付いて
どんどん情報が巡り巡っていく様子が面白く描かれた。
何処かで真実を聞き出して、正しい情報に修正していけば良いのに
なかなか真実・真相を聞けないという辺りは、人間の持つ優しさ
だったり、怖さだったりが作用するものなのか。

カーソンが上手い事、クラークソン医師やパットナムから事情を
聞き出す流れが有るが、それが正確な情報かも分からぬまま、
過剰に心配している姿が有ったり、オブライエンに何か有ると
した際にはコーラが真っ先に反応して、信頼関係を揺るがせようと
する所など、なかなか面白い流れが出来ていた。
オブライエンにしても「何か」がありすぎて、コーラがそんな話を
し始めた際には、どのことを指摘されているのか分からなかった
部分も有るのかも知れないな。

そして何よりも、そんな情報の伝達に於ける信憑性・信頼性に
関しては、マシューのスワイヤー氏からの手紙に於けるやりとりが
象徴的だったようにも思う。
内容の正確性なり、その手紙がメアリーによって偽装されたのでは
ないかとする疑いまで発生する。
元々メアリーとマシューの間には、結婚する以前から、何かと
ラビニアの話題が持ち上がれば、こういう言い争いになることは
互いに周知していたのだろうけど、見ていて辛いものが有った。
決してメアリーの味方というものでもないけど、マシューのマジメ
過ぎるその性格に対して、寧ろ野暮ったさを感じるところも有り、
色々と複雑な気持ちを喚起してくれるところが良かったな。

さて今回はいよいよダウントンを手放すのかなと思ったけど、
流石に手放したらドラマにならない気がするので、こうなる流れ
はある意味必然性を帯びていたのかも知れない。

寧ろサプライズとして描かれたのは、イーディスとストラランの
結婚の流れの方に有った。
結婚をすると決める流れがあまりに急ぎすぎたことも有るので、
失恋するのも早かったけど、時代性を反映しているのか、結婚式
直前に逃げるのが女性ではなく男性側に有ったというところが
なんとも妙な感じだった。
いつもは策士のヴァイオレットだけど、ここでも彼女の役割が
大きかったと思う。ことある毎にチクチクとストラランに常識と
いう名で非難した結果、彼の中の良心を引き出したのだろうけど、
イーディスにとってはタイミングの悪さも有ってちょっと可愛そう
だった。結婚式の当時には、ロバートに対して「あなたをイジメて
楽しんでいる」と語っていたし、教会でのヴァイオレットは
「校長先生のお仕置きを待つ子供みたいだ」と語る姿が有る。
アンナとデイジーが最後の中で、デイジーが「女が自己主張する
のは良い事だと思うか?」と問うのに対して、アンナは「時代は
変わって来ているし、女性の参政権も夢じゃない。だから女性も主張
すべきだと思うけど、殆どの男は女性から言い寄られると尻尾を
まいて逃げちゃいそうだ」と語る姿が有った。

しかし前半からイーディスが幸せオーラ満載過ぎたので、
落とし穴があるところは想像出来ないワケでもなかった。
「私とあなたは決して仲の良い姉妹とは言えないけど、今日は心から
幸運を祈る」というメアリーの言葉はフラッグめいたものも有った。
メアリーだって何度も結婚に関しては紆余曲折しているので、
イーディスにも頑張って欲しいけどね。

式の前日には、ヴァイオレットとシビルのやりとりも面白かった。

イーディスに対してヴァイオレットは
「明日は式なのでもう休みなさい。式でやつれた顔で来たら、
心配症かお盛んな女だと思われるわ」。
今日は眠れそうもないというイーディスに対してシビルは
「明日も眠れないでしょう。」

「はしたない発言は止して」(ヴァイオ)
「おばあさまが先にした話だ」(シビル)

イーディスの結婚が破談になったことで、一番得をしたのは
使用人たちだっただろうね。
まかない料理のハズが、もの凄い豪華な料理が並べ立てられていた。
そこには
「カナッペの前菜、トリュフエッグ、ロシア風オイスター、ロブス
ターリッソールのムースリーヌソース、鴨のカルヴァドス風味、
アスパラガスサラダのシャンパンビネグレット」などが食べること
が出来る訳だからね。料理は教会に寄付するとしていたけど、
ヴァイオレットが少しはウチに残して置いてみたいな感じで
物惜しそうに語っているところが笑えた。

しかし「ダウントン・プレイス」も良い場所だったよね。

それ以外に気になるところと言えば・・・

ベイツの本当の人物像

アンナがヴェラの友人で隣人だったバートレット夫人を捜し出して
話を聞いていた。その中で、ヴェラはベイツのことを恐れていたと
いうこと。

ベイツを狙うクレイグの本音は?

囚人のベイツに対してハメようとする流れが有る。
デントはベイツに警告してくれたけど、クレイグが何か葉っぱの様な
ものをベッドに隠し持っていた感じで、タイミングよく刑務官の
デュラントとターナーがガサ入れに来た。

エセルの事情

娼婦となっている彼女。イザベルの救済施設に尋ねるシーンが
有るけど、問題はエセル本人ではなく子供のことなのかな。

トーマスとオブライエンの対立

これはホント面白いね。
デイジーはモールズリーがトーマスにハメられオブライエンに
目を付けられた際には、「絶対絶命、マズイ人を怒らせましたね」
と語る姿が有った。
オブライエンはイーディスが教会で逃げられた際に、
「私ならば耐えられない」としていたけど、トーマスは、
そんな相手は居ないだろうと毒づいていた。
「いつか私も何か勘違いする事があるだろう。」としてオブライエン
はトーマスに復讐することを誓っていた。

カーソン大喜び。

カーソンはヒューズが好きなのかな。
良性のものだとした際に、カーソンの歌声を聞こえてきた。
ヒューズはコーラから優しい言葉をかけられて感動していた。
コーラの笑顔ってなんかはにかむ感じの可愛さが有るんだよなぁ。

■検索用キーワード

・Downton Abbey – The Suite
Performed by The Chamber Orchestra of London
・Trumpet Voluntary in D, Op. 6, No. 5 Andante Largo
By John Stanley
・Dashing Away with the Smoothing Iron
Performed by Jim Carter

ロバート・クローリー (Hugh Bonneville) グランサム伯爵
シビル・クローリー (Jessica Brown Findlay) 三女
イーディス・クローリー (Laura Carmichael) 次女
メアリー・クローリー (Michelle Dockery) 長女
コーラ・クローリー (Elizabeth McGovern) 伯爵夫人
バイオレット・クローリー (Maggie Smith) ロバートの母
マシュー・クローリー (Dan Stevens) ロバートの遠縁
イザベル・クローリー (Penelope Wilton) マシューの母

Mr.カーソン (Jim Carter) 執事
ジョン・ベイツ (Brendan Coyle) 従者
サラ・オブライエン (Siobhan Finneran) 侍女
アンナ・スミス (Joanne Froggatt) メイド長
デイジー・メイソン (Sophie McShera) メイド・新人
トーマス・バロウ (Rob James-Collier) 第一下僕
Mrs.ヒューズ (Phyllis Logan) 家政婦長
Mrs.パットモア (Lesley Nicol) 料理長
エセル・パークス (Amy Nuttall) 新人メイド
ジョセフ・モールズリー (Kevin Doyle) イザベルの従者

トム・ブランソン (Allen Leech) 元運転手、シビルの夫
アルフレッド・ニュージェント (Matt Milne) 下僕、オブライエンの甥
Sir アンソニー・ストララン (Robert Bathurst) 右手を負傷、次女と・・
デュラント (Neil Bell) 刑務官
トラヴィス (Michael Cochrane) 牧師
クレイグ (Jason Furnival) ベイツと同房
デント (Karl Haynes) 囚人、ベイツに忠告してくれる
Mrs.バートレット (Clare Higgins) ヴェラの隣人
メービス (Emma Keele)
Mr.チャーカム (Mark Penfold) スワイヤー氏の弁護士
Dr.クラークソン (David Robb) 医者
ターナー (Ged Simmons) 刑務官
— (Roman Green) British Army Battlefield Amputee
— (Christopher Longman) 囚人
— (Brian Woodward) 囚人

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