ダウントン・アビー ~貴族とメイドと相続人~ Downton Abbey シーズン4 第7話 ある夜の出来事 Episode #4.7

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第7話 ある夜の出来事 Episode #4.7

監督/Edward Hall 脚本/Julian Fellowes

【前回までのあらすじ】

ハロルドが窮地・・伯爵家に新たな問題が降りかかる。
ハロルドはコーラの弟だとし、ビジネスの才能はあると思ったが
今回はしくじったようだという。イーディスは婚約者のグレッグソン
がドイツで消息を絶ったという知らせを聞く。更に彼の子を身ごもって
いる事が分かる。コーラはそれを察して悩みがあるなら話してと語る
が誰にも相談できないイーディス。トーマスの指示で屋敷の内情を
調べるバクスターだが、これ以上嫌だと語る。領地の実態調査の為に
やってきたイブリンと上司のブレイク。メアリーの事を現実を見て
いない感傷かと告げる。メアリーはネイピアに対して裏切りものでは
なく敵を連れてきたとして激怒。そして伯爵の誕生日ではサプライズ
パーティーでバンドを呼び寄せる。そのリーダーは以前ローズを
助けたジャックだった。

【ストーリー】

モールス信号・・アメリカ最大の電信会社・ウェスタンユニオンテレ
グラムからイギリスに手紙が送られて来る。
モールズリーは表に誰か来ている事を語る。
ベイツはヒューズの元に行くとダンナ様がアメリカに行く事になった
とし、さっき電報で届いたのだという。奥様の弟君に何か有ったらしく
今日にも出発するような感じだという。アンナを置いてはいけない
というベイツは何とかして欲しいと頼む。

ロバートはコーラに対して君の母は横暴にも程があると語る。
ロバートも必ず来る様にとはどういうことなのかと憤怒。コーラは
少しでも上院委員会の心証を良くしたいのだろうと語る。ロバートは
イギリスの伯爵の肩書きがそれ程の力があるのかと問うと、少なくとも
母達はそう思っているという。親類の伯爵で投獄されたものは大勢
居るのに・・行くしかなさそうだなというロバート。

メアリーはヒューズに父の出発は止められない事を語る。ベイツを
連れて行く必要があるかというヒューズ。今のアンナにはベイツの
支えが必要だという。しかしメアリーはやるべき仕事はしてもらわな
いとダメだと語ると彼は伯爵の従者だという。今は特別な事情が有る
とすると、それは何かと尋ねる。ヒューズは私の口からは言えない
とするが、協力して欲しいなら話してというメアリー。

ベイツはアンナに自分は行かないと語る。首になったらどうする
つもりなのか。私の為に・・として荷造りをしてと語るアンナだが
陰では涙していた。

メアリーはロバートに対してベイツを連れて行かないで欲しいと
頼む。しかしロバートはアメリカでは何をするにもその場にふさわしい
装いが必要だという。ベイツが刑務所にいた時に従者をしていたトー
マスに頼んだらどうかという。彼なら断る訳はないとし船にはハンサム
な船乗りが沢山居るのだという。下品だぞというロバートだが、
私は既婚者で何でも知っているという。ベイツがどうしていけない
のか理由を説明しなさいと。言えないが聞けば納得する事だという。
ロバートはベイツが荷物を運んでくるが、今回は君を連れて行けず
に残念だとしてトーマスを連れて行くと語る。メアリーが言うには
お前はここに必要だとされているようだと。ロバートはもう行くと
語る。
ベイツはメアリーに何をお聞きになったのかと問うと、アンナが
屋敷に侵入した暴漢に襲われたことだという。ベイツは私が上で
音楽を楽しんでいた間にですと語ると、あなたのせいではないと
語る。

ヴァイオレットもロバートを見送るためにやってくる。
カーソンは現在支度中だとするとヴァイオレットは水を一杯欲しいと
頼む。ローズに遭うと元気かと声を掛ける。

イーディスとトムは書斎で会話していた。豚の話をしていたのだとし、
豚がやってくる日に当主が出国するとはねという。入れ違いで残念だ
というネイピア。養豚は良い考えかとブレイクに問うと多角経営は良い
と思うが問題は伯爵やメアリーに覚悟があるかどうかだという。
彼にはメアリーの魔力は効かないみたいだと語る。
ロバートの見送りにはイザベルもやってくる。歩いてきたので暑いと
いう彼女。

ジミーはトーマスに対してアメリカに行けるなんて羨ましいことを
語る。切符は取れるのかと問うと船は大抵空いている船室があるの
だという。俺も行きたいというジミーはアイビーとは進展はなく、
金と労力の無駄だったという。トーマスはすぐに次が見つかるという
がさっさと現れないと馬鹿なことをしそうだという。俺が戻るまでに
幸せになっていると良いなというトーマス。

ロバートはコーラから弟を救いに行ってくれるなんて心から愛して
いるという。君の愛を支えに旅立つよと告げ二人はキスする。

ロバートが車に乗る前に一人ずつ声を掛けていく。
コーラの好意でブレイクとネイピアは何週間か滞在することに
なった事を語るネイピア。イーディスには気をしっかり持てと告げ
クレッグソンは何処かにいるとし、何かやって欲しいことは母親
に相談しなさいと語る。ヴァイオレットはロバートにアメリカ人の
せいで正気を奪われないようにと語る。メアリー上泡の空だなと語る。
ローズには楽しいことは君に任せるというと、ローズはお任せを船長!
と語る。トムにはご婦人と愛犬アイシスを頼んだぞと語る。
トーマスはバクスターに対して帰ったら報告を頼むとし、ベイツが
行かない理由をしっかり掴んでおけと語る。
出発した後、ヴァイオレットは体調が悪いとして、カーソンに帰り
の車の手配をしてと語る。

■概要

主人不在の城に多くの客が訪れるという辺りがなんとも皮肉な感じ
のエピソード。
その割りに一時期ディナーの席にはメアリー、コーラ、ブレイクだけ
の状態になったけど、なんかその三人のテーブルシーンを見たかった。

「愚か者の私たちが貴方を楽しませられるかどうか」

こんな殺伐としたアウェイの中でも平然と食事が出来ていたのであれば
ブレイクは大物だな(笑)

今回は全く価値観の違う者同士を互いにぶつけて和解の為の流れを
作ったエピソードが目立ったかな。

その中でも特に、

・ヴァイオレットの気管支炎の看病を買って出るイザベラ
・養豚業や貴族階級に対して否定的見解を持つブレイクとメアリー嬢
・黒人ジャックと貴族の白人ローズの恋愛
・堕胎手術を巡って思い悩むイーディスとロザムンド

逆に価値観の違う者同士がそのまんまの状態でケンカし続けているのが

・アルフレッドを巡るデイジーとアイビー

■価値観

価値観の違いと言えば、時代の変遷によるジェネレーションの違い、
生まれ育った土地や階級、人種が違う事から生まれる価値観の違い
など様々なことが挙げられるけど・・・

今回はロバートが渡米するという事で暫くダウントンアビー城を
ルスにするという状況が訪れた。
アメリカとイギリスの価値観の違いがどのようにして現れるのか。
ピンチに陥っているのはコーラの弟のハロルドなのに、肝心のコーラ
は行かずロバートとバローだけが行くというのも違和感が有るけど、
当時の紙幣価値からすると、貴族が乗る一等船室は7、800万とあるので
財政難のダウントンからあまり多くの人を連れて行けない事情も
有るのかな。
ここ最近ロバートのイメージダウンが多く見られたのでここでちょっと
株を上げてきて欲しいところ。
最も城内ではロバートの従者であるベイツが行かずにバローが行く
ことに違和感を覚えている人も居るみたいだけど・・。

そしてもう一つ気になるのは冒頭では電報が使われていたので、
アメリカからイギリスへのタイムロスは気にならなかったけど、
船便を使うとどのくらいの時間がかかるのかなということ。
カメロニア号の切符が取れたとしていた。
N.Y <---> LONDON が5500km~5600kmだと言われているので、
船だとかなり時間がかかりそうだけど、月曜日には到着するとか
なんとか言っていたよね。アルフレッドは週末に親の病気の看病の
為にダウントンを訪れ、そしてまた料理学校に戻る気だったこと
を考えると、ロバートたちの船は相当速いのがそれとも再来週の
月曜日ということなのか。

時代の変遷を考えた場合、やはり一番この時代で感じるのは、
人や物の移動手段の発展具合という感じがするな。

■レディーメアリー嬢を巡る男性陣

本人はあまり気がついていないかも知れないけど現在モテ期である
メアリー嬢を巡って3人の男性が登場。

・以前よりアプローチを掛けている同じ貴族出のネイピア。
・ネイピアの上司であり政府の仕事で貴族の所有している土地の活用
状況を調べているブレイク。
・スコットランドに向かう途中に立ち寄った既婚者ギリンガム。

ネイピアは永遠に友達って感じの雰囲気が漂っているな。悲しいけど
優しすぎることが逆に相手の気持ちを振り向かせることが出来ずに
いる感じもする。
メイベルと結婚したトニーはスコットランドに行く前に立ち寄った
としているけれど、何か訳ありな感じもするし、単に問題児グリーン
を登場させる為だけにトニーが出てきた感じもする。

意外にもトニーとブレイクは戦地で一緒に戦った戦友だということ。
二人してユトランドに行った様で、メアリーにとってはちょっぴり
プラスに働く要素か。

■恩義

ヴァイオレットが病に倒れた時には流石に年齢からしてヤバイかと
思った。一番死にそうにないキャラなのに・・。
スペイン風邪が流行した時代があるので、もしかして村にも
そういうものがやってきたのかなと思って少しドキっとした。
結局気管支炎だったという事だけど、老人が気管支炎から肺炎に至れば
亡くなる事も珍しくないので、かなり怖かったね。

イザベルは元看護師だったこと。そしてクローリー伯爵家にはマシュー
の死後に多くの助けがあったので、恩返ししたい思いが強かった様子。

そんな気持ちも知らずヴァイオレットが毒舌っぷりを連発。

「どうして(イザベルが来てから)急に食事が不味くなったのかしら。
今のはうわごとよ」
「看護師を変えて。この人は嫌、喋りすぎるわ。酔っぱらいの司祭
みたいに・・」
「他のみんなは私を見捨てたの?」
「お願いだからあのおかしな人を連れて帰ってくださらないかしら。」
「あのおかしな人が丸二日つきっきりで看病したんです。自分はろくに
睡眠も食事も取らずに・・」
「天国で報われますよ・・・早く報われたい」

最後は二人でカードゲーム。
ヴァイオレットの自宅の外観が見られたことも良かったけど、
なんか部屋着は可愛い感じの服を着ていたよね。

■その他

・アルフレッドを巡るアイビーとデイジー

正直アイビーがもてる理由がよく分からない。
家庭的な感じに見えるのだろうか?
ジミーは嫌いだし下心も見え見えだけど、チヤホヤされていい気に
なっていたしその気になっていたけど、結局ジミーのとの関係を辞めた
かと思えば今度はアルフレッドに気を寄せる。

「どうしてアルレッドは来ないのか?」(Daisy)
「残念だ」(Ivy)
「どうして残念がるのよ」(Daisy)
「彼に会いたかった」(Ivy)
「どうして?」(Daisy)
「いけない?」(Ivy)
「当たり前よ、彼を絶望させた張本人よ。冷たくあしらったのに・・」(Daisy)

・イーディスはロンドンへ

今回は告白シーンも多かった。
ロザムンドに妊娠した事情を語り、そして中絶しようとしている事を
語る。法律違反だけど、それを請け負ってくれるトンプソン医師と
いう人物が居る。ロザムンドは最後まで付き添うことを約束したが、
イーディスは処置室で涙している女性を見てやっぱり間違いだとして
堕胎しないことを決めたみたい。

・天真爛漫なローズ

ロバート船長から楽しみ番長の命を受けたローズ。
またしてもロンドンに行きたがるローズに対してコーラは止めようと
したけど、落ち込んでいるイーディスを盾にして上手いこと取り入る
ところは事情を知らないとはいえ、状況からすると意外と非情に
思える。ジャックと船に乗るシーンは良い感じだったけど、シビルの
ように立場を越えた関係を築けるのか。もうすぐローズは社交界
デビューだという。シーズン4のタイトルの中にも確か「社交界」と
いうのが有るので、彼女のエピソードになるのかな。

・意外な一面を見せるメアリーの魅力

本人達も「発見の多い夜」と称していたこともあって、互いに真摯に
向き合い同じ困難に立ち向かった結果、これまで抱いていた先入観
を互いに払拭するに至る。
今回ブレイクとメアリーが歩きながら会話するシーンは、ダウントンア
ビー城を背景にしてとても美しい光景だった。
しかしそんな光景とは逆に一晩の大変な状況の対応に追われたメアリー。
豚が脱水症状にあっているということで、水を汲んで運ばなければ
ならないこと。
散々ブレイクが「貴族の決意」のことを口にしていたので、メアリー
に養豚のような貴族の生活とはほど遠いことを出来るのかどうか
気になっていたけど、泥だらけになり靴を脱いで対応する姿が有った。

その流れとタイアップして、イザベルとヴァイオレットの水を与える
シーンがあるのが印象的だけどね。

「今の私はどう見えるか?」
「カントリーライフの表紙みたいだ。ヨークシャーの邸宅で寛ぐ様子・
レディー・メアリー・クローリーだ」

しかも意外な面という意味では、メアリーがスクランブルエッグを
作るという光景があまりに斬新すぎた。
ツンデレもそれくらいにしてくれ。惚れてしまうやろーーって感じ。

・ロバート、アメリカに行く

映画のタイトルに出てきそう。

「特にアイシスの面倒を・・」と言い残したロバート。

・ロイド・ジョージ

全く政治に無関心になったというトム。
ヴァイオレットの看病をする前にイザベルと共にジョン・ウォード議員
の演説に一緒に行こうと車で話し合う姿は良かった。

ジョン・ウォードはアスキス氏とロイド・ジョージ首相の対立について

「党の分裂は選挙に不利だと思われているが、そうとは限らない。」
と主張。

・グリーン再び

また来たのかこの人。予告をみるとまた展開が怖いんですけど・・
グリーンが使用人部屋にいると知った時のアンナの顔。
それ以上にヒューズの顔の方が怖かった。
この状況に対して、ベイツは冷静に状況を監視。そんなベイツたちの
事をバクスターが監視。そしてバクスターのことを奇蹟の男モールズ
リーが監視しているところがまた何とも言えない!?
「ネリー・メルバの歌が聴きたかった」。
バクスターが何気に爆弾を投げていたな。

■使用された曲

・Downton Abbey – The Suite by The Chamber Orchestra of London

■出演者

ロバート・クローリー (Hugh Bonneville) グランサム伯爵
シビル・クローリー (Jessica Brown Findlay) 三女
イーディス・クローリー (Laura Carmichael) 次女
メアリー・クローリー (Michelle Dockery) 長女
コーラ・クローリー (Elizabeth McGovern) 伯爵夫人
バイオレット・クローリー (Maggie Smith) ロバートの母
イザベル・クローリー (Penelope Wilton) マシューの母

チャールズ・カーソン (Jim Carter) 執事
ジョン・ベイツ (Brendan Coyle) 従者
アンナ・スミス・ベイツ (Joanne Froggatt) メイド長
デイジー・メイソン (Sophie McShera) 料理人
トーマス・バロウ (Rob James-Collier) 副執事
Mrs.ヒューズ (Phyllis Logan) メイド長
Mrs.パットモア (Lesley Nicol) 料理長
ジョセフ・モールズリー (Kevin Doyle) 無職->下僕
ジミー・ケント (Ed Speleers) 新しい第二下僕、イケメン
アルフレッド・ニュージェント (Matt Milne) 下僕、オブライエンの甥
アイビー・スチュワート (Cara Theobold) キッチンメイド
トム・ブランソン (Allen Leech) シビルの元夫

LADYローズ・マクレア (Lily James) 18歳、スーザンの娘
Dr.クラークソン (David Robb) 医者
バクスター (Raquel Cassidy) エドナの代わりの侍女
チャールズ・ブレイク (Julian Ovenden) イブリンの上司
イヴリン・ネイピア (Brendan Patricks) 政府の土地調査の仕事
ジャック・ロス (Gary Carr) ジャズシンガー
ジョン・ワード (Stephen Critchlow) 議員、リポン市役所で演説
サラ・バンティング (Daisy Lewis) ジョン・ウォード議員演説で出会う
— (Issy Van Randwyck) 看護師
— (David Acton) 医者
グリーン (Nigel Harman) トニーの従者
アンソニー・ギリンガム (Tom Cullen) “トニー”、
— (James Francis Andrews) Liberal Supporter
— (Aisling Hughes) Crying Girl

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