ダウントン・アビー ~貴族とメイドと相続人~ Downton Abbey シーズン2 第5話 運命とともに Episode #2.5

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第5話 運命とともに Episode #2.5

監督/Brian Kelly 脚本/Julian Fellowes
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マシューはラビニアと、メアリーはメディア王のリチャードと
の関係を選択し互いに別々の道を歩むことになる。戦地で
メアリーの婚約を知ったマシューはその後ドイツ軍の包囲され
行方不明になる。一方シビルは、運転手のブランソンから一緒
に駆け落ちしてくれるまでここにいると言われる。メアリーは
その動きに感づきシビルを問い詰めるが、シビル自身自分の
気持ちが分からない事を告げる。療養所と化したダウントン
では不祥事が発生。ブライアント少佐とメイドのエセルが男女の
関係になり、それを知ったヒューズはエセルを解雇する。しかし
エセルは妊娠したことを告げ助けて欲しいとヒューズの元を
尋ねてくる。ロバート伯爵はベイツを見つけると、彼に対して
闇を照らして欲しいという。ベイツはまた戻ってくるとアンナ
から何処にも行かないで欲しいと言われる。マシューとウィリ
アムはなんとか見つかるも、再び戦地に戻ることになる。
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1918年・アミアン
マシュー大尉はウィリアムを始めとして、ここで一気に相手
を蹴散らそうとし、ここを制すれば勝利は見えてくることを
告げる。風邪を引いているトンプソンに声を掛ける中、突撃
することを訴えると、みんな最後の頑張りだと考えて奮起する。
軍曹は銃に着剣を求めると、兵士たちに突撃の指令を出す。

その頃ダウントンで働くデイジーは急に寒気がしていた。
またメアリーも同時に背中がゾクっとする思いがしたことを
語る。

マシューとウィリアムは突撃の際に砲弾を受け、ウィリアムは
マシューをその砲弾から防ぐ。二人共その砲弾の爆風によって
激しく吹き飛ばされる。

深夜オブライエンはロバートとコーラの寝室を尋ねる。
モールズリーの元に電報が届いたとし、急を要する電報なので
起こしたことを語る。マシューは生きているが重傷を負って
いること。村の病院に移送しようとしていること。イザベルに
はどのように連絡を取れば良いかと問う。
一方カーソンら従者・スタッフたちもロバートの寝室に集まる
と我々にも話を聞かせて欲しいことを訴える。ロバートは
寝間着のまま集まるスタッフたちに数日前にマシューとウィリ
アムが砲弾を受けて重傷を負ったこと。重傷だが命はあるという。
これから村に運ばれてくることになるが、今夜我々には出来る
ことはないとして休むことを告げる。ウィリアムの容体が
気になっていたが情報がなかった。ウィリアムの父・メイソン
に電報が届いているかも知れないという。メアリーはロバート
に対してマシューの件で詳しい事が分かれば話して欲しいこと
を告げ決して隠さずに話して欲しいと念を押す。

翌朝。
ウィリアムの消息も入ってくる。リーズの病院に入院している
ことが分かる。アンナはベイツに対して、この家ばかりが
平和であることに引け目を感じていた。イーディスによると
ウィリアムの容体は相当悪いようだとし、アンナはベイツに教会
に行って二人の無事を祈りたいので付き合って欲しいと頼む。

クラークソンは町の病院は将校の為の病院である為にマシュー
はともかくウィリアムの受け入れは出来ない事を語る。それを
聞いたヴァイオレットは、私は過激派でも文明社会を壊そうと
してる訳では無い事を告げ、この町の青年にベッドを一つ開けて
くれるだけで良いのだと語る。ウィリアムの父は農場を捨てて
リーズに写るほど金銭的余裕はないのだという。しかしクラークソン
医師は軍の規則なので私に決定の権限はないのだという。
イーディスは私が世話をするので迷惑はかけないというが、
クラークソンは一度例外を許すと大変なことになるとして認められ
ない事を語る。
バイオレットは帰宅する際、「ああいう小さい人間に力を与える
とこれみよがしに力をひけらかすもの」だとして愚痴る。

トーマスとオブライエンはウィリアムたちのことについて会話
していた。トーマスも二人の怪我には同情の立場だった。トーマス
はマシューは良い人だという。オブライエンはウィリアムも悪い
人間ではないと語る。しかしオブライエンはこんなタイミングで
ベイツが戻ったことをヴェラに密告してしまったとして言うべき
ではなかったと後悔する。
デイジーはオブライエンに対してウィリアムの移送が認められない
事を語る。不公平だというトーマスの言葉に一同驚く。しかし
トーマスはオレだって労働者階級だとし、そういう国の不公平な
扱いにはウンザリしている事を語る。

メアリーはマシューを見守る為に病院にいく事を告げるが、
ロバートはラビニアを呼んだ事を語る。イザベルの家ではなく
ウチで止まってもらおうと語る。

ベイツとアンナは教会にいく。
ベイツはアンナに教会で式を挙げたいかと問うと、ドレス姿の
君とマヌケヅラの私の式だという。しかしアンナは大切なのは式
ではなく相手だと語ると、ベイツは繰り返し「もうすぐだよ」と
語る。仮判決は済んだし、離婚判決は目の前だという。アンナは
奥さんが引き下がるのであれば身ぐるみを剥がされても良いと
語る。しかしアンナは私だけが幸せだとして心苦しい心情を取る。
その分ありがたみも感じるとのこと。今はとにかく祈ろうと語る。

パットモアはデイジーに対してウィリアムは大丈夫だと語る。
あの子に淡い夢を見せられて良かっただろうとデイジーに語る。
しかし寧ろくだらない嘘で彼をその気にさせて酷いことをしている
自分が恥ずかしい事を語る。
そんな中、城にはヴェラがやってくる。

バイオレットは大臣に電話。フリントシャー侯爵に連絡して
ウィリアムの件をなんとかしてもらおうとするが、なかなか
電話はたらい回しで繋がらず。リーズ総合病院の理事の中に誰か
顔の利く人はいないのかという。

ヴェラはベイツに何も終わっていないとし、屋敷で女と暮らし始めた
なんてタダで済むと思うのかと告げる。望みは何なのだと問うが、
メアリーと外交官の一件を暴露してやるという。そしてアンナの
ことも話すという。ベイツは金と引き替えに約束しただろうと
するが、私が戻ったことが原因なのか?それで約束を反故にしよう
とするのか?私が幸せになるのが許せないのか?と問うベイツだった。
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メアリーとマシューは互いの相手との関係を進める為にそれぞれ
の相手と結婚に向けた流れが有る中で、マシューは一度は助かった
命だったが、無傷の為に再びアミアンへの送り出される。
塹壕での激しい戦闘が行われている中で、攻勢を強めようとして
彼の所属する師団も突撃を試みる中、砲撃を喰らい、重傷を負って
いく。その瞬間、デイジーやメアリーは遠いダウントンアビーの
地に有っても背筋の凍る思いがしていた。
命こそ助かったものの、マシューを庇ったウィリアムは肺を傷つき、
回復するのは絶望的だとされる。
一方マシューも助かるもののマシューは背中を負傷し、診察では
脊椎損傷の可能性が有るとされるのだった。

これまで戦争の悲劇は間接的なものとして受け取って(伝わって)
きたけれど、いよいよハイクレア城に居る身近な人物の死や重傷者
が出ることで、その心理的影響も大きいものとなった。

相変わらず「この状況下」に於いても軍としての規律が優先され、
負傷したマシューはともかくとして、風前の灯火に有るウィリアム
が地元の病院に入れないことへの憤り感を感じるけど、厳格さを求める
クラークソン医師が語る様に、この状況下だからこそ寧ろ規律を
守るべき時でもあるし”例外を認めることが出来ない”事情も有って、
その辺のルール厳守の正論・正当性とは対象的に存在する個人としての
モラルや情といったところのボーダーの間で揺れ動いている様が
面白い葛藤点として描かれている。

今回は地位や身分から来る特権的力技を、より市民の心情に近づけて
利用したバイオレットの活躍が至るところで描かれた格好で、
そんなボーダーを乗り越えようとして奮闘しているところを見ると、
まさに応援したくなるところが有った。
そんな特権階級に対して普段は憤りを感じて居る労働者階級のトーマ
スも珍しく同情的立場であり、それでもやっぱり”特権的不平等さ”に
は憤りは感じているけど、今回のバイオレットの行動を見れば、
彼らに対しては”例外を認めたくなる”程のことをしているし、
彼らに対して牙を抜く必要も無いのではないかという感じがしてくる。

ルール厳守と個人的モラルとの戦いはそれぞれのエピソード
の中でも葛藤点として上手く盛り込まれていて、デイジーが死に往く
ウィリアムに対して嘘を突き通すことが正しいことなのかで
思い悩むところや、教会の牧師が戦没者年金目当てに結婚しようと
しているのではないかとして勘ぐる流れの中に有って、ここでも
バイオレットの”心地良い”圧力が見て取れるものが有った。

パットモアのデイジーに対する無理強いする気持ちというのが
かなりの部分で解せない感じがしているところも有るのだけど、
この辺は何とも言えないところが有ったな。

トラビス牧師が
「正当な理由で異議のあるものは申し出よ!さもなくば永遠に沈黙
を守るように・・」と教会で語る中、デイジーが自ら名乗り出るの
ではないかと思いちょっぴり恐いものも有ったけど、デイジーは
今後戦没者年金を受け取る度に罪悪感を抱えてしまうのだろうか。

デイジーの結婚式での髪型が、イーディス嬢っぽくて、最初見た
時には”本当にデイジーなのか!”と思わず目を疑りたくなった(笑)

罪悪感と言えば、赤ちゃんを認知しようともしないエセルとブライ
アント少佐のエピソードに有って、ヒューズがその流れに組み込ま
れていく辺りも興味深い流れが有った。
ヒューズだけが従者の中でエセルの赤ちゃんの事実を知っているの
だろうか。ハイクレア城としてはこれ以上この空間の中で
起きているスキャンダルが品格を落とすものとして公にならないこ
とを求めるものが有り、ヒューズの心にだけ留めておきたい事情な
んかも有るのかな。
無責任な少佐が地獄に堕ちるのをただ静かに願うばかりって感じだ
けど、こういうもの程意外と成功者としての地位を確立していった
りするんだろうな。

このドラマの持つ「家督相続権・継承権争い」のことを念頭に置く
と、マシューの下半身不随から来る性生活の不能な状況というのは、
このドラマに於いては死に等しいものが有るような感じだ。
ラビニアに対するマシューの気持ちも分かるし、ラビニア自身は
「結婚出来なければ死を選ぶ」というくらいにマシューに対する思いを
寄せている中で、それに挟まれている格好で存在しているメアリー
としては相当複雑な思いがしているだろう。

メアリーはロバートに対してマシューのことに関して秘密はなしだ
と約束した次の瞬間、いきなりロバートが脊椎損傷に関して秘密
を貫く辺りがなんとも言えないけど、マシューにしても、
「君との結婚話を断っておいてこのざまなんだ。汚物の臭いに
まみれたヤツに成り下がるなんて・・」と現状を吐露し、
愛しているものに対して、生き恥をさらしているような感覚を持って
いるだろう辺りは本当に辛いと思う。

今後気になるのはメアリーとリチャードの結婚だけど、取りあえず
スキャンダルの流出に関してはヴェラの封じ込めには成功した。
ただ気になるのは、ヴェラが何故そこまでベイツに対して憤り感
を露わにしていることと、リチャードに対する弱みを握られた
メアリー嬢がどのような扱いになってしまうのかということだと
思う。リチャードがそれなりの品格を持っていれば別だけど・・ね。

また先週ロバートがベイツに再会した際に「君が闇を照らして欲しい」
と語るものの、ベイツ本人はどの程度の黒歴史が有るのか、実に
気になる。そもそも闇そのものがベイツということはないのだろうか。
その辺は追々現れていくか。

ブランソンとゾーイは現状維持。
ただ皇帝が殺害された件に関連し、「未来のために犠牲は必要」説
をしきりにゾーイに吹き込んでいたので、色んな意味で前振り
感は有る。私の個人的政治的思想は今は封印しておくみたいな
ゾーイの中に有る気持ちがいつ爆発するのか。

そして今回変わったのはジェーンという女性メイドが新たに城にや
ってきたこと。夫をソンムの戦いで亡くした子連れの女性。
エセルと入れ替わる様にして入って来た辺りはなんとも言えない
ね。
ジェーン役のClare Calbraithはイギリスの女優さん(基本的にイギリス
のドラマなのでイギリスの俳優陣ばかりだけど)なのであんまり
よく知らないのだけど、AXNチャンネルで放送していた
「ヴェラ~信念の女警部~」でシェパード捜査官役で出演している
ようだ。録画してあるのでそのウチ見ようと思う。

■検索用キーワード

Downton Abbey – The Suite
Performed by The Chamber Orchestra of London

ロバート・クローリー (Hugh Bonneville) グランサム伯爵
シビル・クローリー (Jessica Brown Findlay) 三女
イーディス・クローリー (Laura Carmichael) 次女
メアリー・クローリー (Michelle Dockery) 長女
コーラ・クローリー (Elizabeth McGovern) 伯爵夫人
バイオレット・クローリー (Maggie Smith) ロバートの母
マシュー・クローリー (Dan Stevens) ロバートの遠縁
イザベル・クローリー (Penelope Wilton) マシューの母

Mr.カーソン (Jim Carter) 執事
ジョン・ベイツ (Brendan Coyle) 従者
サラ・オブライエン (Siobhan Finneran) 侍女
アンナ・スミス (Joanne Froggatt) メイド長

ウィリアム・メイソン (Thomas Howes) 第二下僕
デイジー・メイソン (Sophie McShera) メイド・新人
トーマス・バロウ (Rob James-Collier) 第一下僕
Mrs.ヒューズ (Phyllis Logan) 家政婦長
Mrs.パットモア (Lesley Nicol) 料理長
エセル・パークス (Amy Nuttall) 新人メイド
ジョセフ・モールズリー (Kevin Doyle) イザベルの従者

ジェーン・ムアサム (Clare Calbraith) 子持ち、メイドの面接に・・
トラヴィス (Michael Cochrane) 牧師
Mr.メイソン (Paul Copley) ウィリアムの父
ヴェラ・ベイツ (Maria Doyle Kennedy) ベイツの妻
Sir リチャード・カーライル (Iain Glen) メディア王、メアリーと婚約
トム・ブランソン (Allen Leech) 運転手
— (David Maybrick) Stretcher Bearer
チャールズ・ブライアント (Daniel Pirrie) 少佐、アルマダの間へ
Dr.クラークソン (David Robb) 医者、少佐
— (David Sibley) Hospital Doctor
— (Matthew David Hearn) Injured Soldier

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