第12話 本音の杯 Still
脚本/Angela Kang
監督/Julius Ramsay
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【ストーリー】
ダリルとベスはウォーカーから逃げながら移動を繰り返す。
車を見つけるとトランクの中に入り込み休憩する。
しかし外からはウォーカーが車を叩く音が聞こえ、いつ彼らが
トランクを開けても言い様に臨戦態勢を取っていた。
しかし夜が明けることになるとウォーカーの姿は全く無かった。
車に置いてある水などを回収してその場を後にする。
ベスとダリルはキャンプ地にいくと、ベスはウォーカーの侵入
を知らせる仕掛けを施し、そして火をつける。
ダリルは食料を調達する為、リスを取ったりヘビを取ったり
昆虫を捕まえていく。
ヘビを焼いて食べる中、ベスは何か飲みたい事を語ると、ダリル
は無言でペットボトルを投げる。しかし水ではなく酒が飲みたい
とするベスはこれまでパパがダメだと言っていたので一度も飲んだ
事が無いのだという。しかしそのパパはもう居ないので探しに
行こうと語る。しかしダリルがまるで動こうともせずヘビに
かじりつくのを見て、”ヘビジャーキーを楽しんで”と皮肉ると
一人で森の中を歩いて行く。ベスは言っても心配して付いてきて
くれると感じて居たが来ないのを知り、”最低男だ”と呟く。
しかしベスは目の前から数名のウォーカーがくるのをみて
樹に隠れて意図的に遠くに物を投げて、ウォーカーの視線を
逸らそうとする。
ダリルがやってくるとベスのことをまた元の場所に戻す。
こんなボロい所は嫌だという彼女は何もかも終わりだと思って
いるのかと塔。一生火を眺めてヘビを食べるかなのか?。私は
ゴメンだとし、何とかしないといけないという。一人でも平気
だとする彼女は酒をなんとか見つけると語る。
ダリルも仕方なくベスと共に行動する。
森をかき分けて出たのはゴルフ場だった。ゴルフ場ならば
酒類は有るモノなのか?と問う。
クラブハウスであるPine VISTAカントリークラブ。
室内を調べると壮絶な争いがあったことを想像させる荒れ方を
していた。天井から自殺したであろう人物たちはウォーカーに
変身してまだ動いていた。
ベスは首都ワシントンDCと書かれたスプーンを見つけて持っていく。
ダリルも荷物を掛け分けて必要なものを持っていく。
ウォーカーが外からドアを叩く音が聞こえた為に、別の部屋を
捜索に行く。地下室故に灯りがなく、懐中電灯が頼りだった。
ベスはそこで未開封のワインの瓶を見つけるが、ウォーカーが
表れた為にワインで頭を殴り、殺す事に・・。
ダリルがその様子を見ていた為にベスは助けてよと語るが、一人
で大丈夫なんだろうと告げる。
更に奧の部屋を探していくと、床に落ちていたマネキンに驚く。
しかしそこは衣装部屋になっていた為にベスは上に羽織るカーデ
ィガンを着る。
室内には”金持ちのクソ女”と書かれて女性が殺されているのを
知ると、ベスはなんとか横にしようとして安眠させたいことを
語る。ダリルは放っておけというが・・・布を被していく。
突然柱時計の音が鳴り、その音に釣られてウォーカーがやってくる。
ダリルはそのウォーカーを退治していくと、その血はベスに
飛び散り折角着込んだカーディガンが血まみれになる。
そしてついに酒を飲むラウンジがあり、そこには酒が一本だけ
残されている事を知る。それを知ってベスは喜ぶがダリルに
対してバカみたいかと問う。私はそれでも良いとし、泣きわめき
たいけどそれが出来ないから酒を飲むという。ダリルはウォーカー
をぶん殴れば良いだけだが私は飲むのだという。
ピーチ・シュナップス・・・これって美味しい酒なのか?
ダリルはそれを否定する。飲もうとするがベスは涙するのだった。
ダリルは初めての酒には相応しくないとして、その酒ビンを投げて
壊してしまうのだった。
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ベスとダリルは二人だけで森の中でサバイバル生活を続ける。
悲しみの表現は人それぞれだが、ベスはダリルはウォーカーを
倒せば解消されるが、私は父親から禁止されていた酒を飲みたい
ことを語る。その為に酒を探して歩き回るベスのペースに
ダリルは巻き込まれていく。
ゴルフ場のクラブハウス、そして更にはかつてミショーンと見つ
けた一軒家へと向かって歩く。そこには密造酒が隠されている
事を知り、ダリルはその酒を飲ませる。ベスはダリルに対して、
告白ゲームを提案していく。
今の所ベスとダリルの二人しかいないのだから、やはり互いの事
をよく知りつつ生きていかねばならないというところだろう。
ダリルって口べたなので、若い女性との会話は苦手そうだし、更に
その女性はダリルと正反対の環境で育ち、親から大事にされて
育ったことからも互いに知らない世界故に戸惑うところも大きい
のかも。しかし皮肉な事に、大事に育ったものがこの世界に於いて
役に立つものなのかどうかは分からず、寧ろダリルの方に
こそ生きる為の術を身につけたであろうことも有って、なんとも
言えない所がある。
ダリルに関しては、これまでの過去がまるで描かれなかったので
酒の力を借りたとはいえ、話をしたというところは興味深かった。
ダリルが思わず金品が落ちているのを見て咄嗟に拾おうとして
いたけど、それが何の役に立つのか?というベスのセリフを
見ると、ダリルってやはり生きる為の過去の価値感や習慣が捨て
切れていないのかなと思う所も有る。
ダリルがベスからの酒を拒んでいたようにみえたのは、飲むと
人が変わってしまうからだろうなと思っていたし、アルコールに
よって抑制を失うと、意外と自分の弱さをさらけ出してしまうの
ではないかとする不安が有ったのかも知れない。
ベスから見ると、ダリルは無職で刑務所を経験したような人物
にしか見えないところが有るのだろうね。質問の内容は、やんわり
と彼女が彼に抱いている印象を酒の力を借りて尋ねたという感じ
だった。
初めての酒。
酒を飲むと失明するぞと教わったベス。ここは見る価値のない
世界さというダリル。
「フローズンヨーグルトも鳥も飼っていないしサンタも知らない。
保護者もいなかった。誰にも頼ったことはない。人前で歌った
こともないし、手首を切ったこともない。」
喋る犬のバカなアニメが原因で、ジャンキーだった頃のメルルと
その友達の間で撃ち合いになりそうになったという流れを見ると、
現状の二人が酒を飲んで行おうとしていたことにも精通していそう。
ダリルはクロウボウの使い方を教えるとして、ちょっぴり猟奇的
姿になっていた。
人は変わるのかという問題にも繋がっていきそうだけど、ベスは
過去の自分ではなく今のままのダリルで居て欲しいことを語る。
ちょっぴり年齢差は有りそうだけど、二人の恋愛の可能性とか
有ったりするのだろうか?
・The Walking Dead Main Title
Written by Bear McCreary
・Up the Wolves by The Mountain Goats
ダリル・ディクソン (Norman Reedus) メルルの弟
ベス・グリーン (Emily Kinney) 娘