Major Crimes ~重大犯罪課 第8話 曖昧な証言者 Dismissed with Prejudice

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September 17, 2012
第8話 曖昧な証言者 Dismissed with Prejudice

脚本/Jim Leonard 監督/Jon Tenney
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エレイン・ライクマンの悲鳴に対して夫のウィルは襲われた妻
に近づくと911に連絡する。男が侵入して妻を刺したとして助け
を求めるものだった。
エレインは刑事たちがやってくると、今に居たる事情を語る。
自分は飛行機に乗り遅れた為に家に戻り、室内は電気が消えて
いたのでガレージに居たら突然悲鳴がしたという。室内に駆け
つけた時には暗くて相手の顔も見えなかったが裏口へのドアを
開けて逃げていったという。妻に金庫を開けさせて逃げたのだろ
うと語る。当時刑事として捜査に当たっていたひげ面のタオは
その事件の責任者だった。ウィルに対して手に付着する傷はど
うしたのかと問うと、エレインの胸に刺さっているナイフを
取り除こうとした際に傷ついたものだという。
夫婦の娘・リディアは二階の階段のところにいるのを見た
タオは話を聞く。すると両親はいつもケンカをしていたことを
語りこの日もケンカしていたとのこと。部屋は電気がついて
いなかったので懐中電灯を持って悲鳴のした方にいくと、パパ
がママのことをナイフで刺していたのだという。
裁判でもリディアはそのことを証言する中、当時の判事のブラ
ックは、陪審員長から話を聞く。陪審員が下したものは、
ウィリアム・ライクマンを第一級殺人で有罪にするというもの
だった。事件は2004年12月3日のことだった。ウィルは無実だ
と訴えるが・・・

— 現在 —
クレイグリッチウッド裁判長の下、捜査官たちは国旗に向かって
誓いを求める。有罪判決を取り消す申し立ての最終弁論を
求める。検事はミークス、そしてウィルの弁護士はコーベット
だった。コーベットは血痕が新たに発見された事を受けて、
事件当時からこの血痕は有ったものだが、警察が捜査を怠った
ためのものだという。自分の依頼人は8年半も自由を奪われていた
と告げ、建築事務所も失った事を語る。彼は常に無罪を訴えてきた
こと。10歳の娘が証言を取り消したことで、ようやく警察も
DNA検査をしてくれるようになった事を告げ、他にあの現場には
侵入者がいた事を語る。しかもそのDNAを調べた結果、FBIも
捜査対象にしている人物だとして当時の警察の対応を責める。

遺体付近の血痕は調べたこと。今回の血痕はシンク当たりで
見つかったもので、被告自ら手を切ったとする報告が有った
のだという。ミークス検事はまだ新証拠が出てから検証する
時間もないために30日間の捜査期間が欲しいと訴える。
しかし判事は全員に静粛にするよう語ると、捜査の杜撰さに
ついては愕然とするものが有るとして今日限りで悪夢を終わら
せるという。カリフォルニア州は被告として扱ったことに
謝罪し、2004年の殺人事件による訴えは却下すると語る。

法廷から出てくるライクマン家の人々。
サイクスは自分は”ライク・アッド・ファイブ”の記者であり
リディアに話が聞きたいとして接近する。その光景をカメラ
マンのバズは撮影していた。タオはリディアに逢うと父の件
では済まないことをしたと謝罪する。リディアは確かに父も
疑わしい事をしていたとつげるが、リディアは突然タオの
捜査に対して私を操って父を裏切らせた事実は消えない事を
語る。捜査をしくじったこと。もっと深く話を聞くべきだった
が、これ以上リディアのことを傷つけたくはなかったと語る。
真犯人は他にもいるとするとまだリディアは証人であること
に間違いはない事を語る。リディアに対してどうして当時の
証言が間違いだと思ったのかと問うと、当時怖い映画を
見ていた為にそのテレビの中で殺害している映像を父親と混同
したのだろう事を語る。タオは最後にこれを見て欲しいと
して、当時リディアに事情聴取した際の映像を於いていく。
そこには決して不当に彼女を誘導するような尋問はなかった
のだった。

シャロンはタオに対して一連の件で色々と説明する。
8年半前に血痕の捜査が見落とした件で8年前当時のDNA検査
には1件辺り千ドルの検査量がかかったこと。血縁サンプルは
200以上有り裁判費用は5万ドルしか出ていなかったこと。
当時は弁護士とロス市警でそれぞれ25の血痕を選んで捜査する
事になったのだとタオは語る。寝室に向かうドアの近くで夫人
が刺されていること。夫人は応戦し這ってガラス戸から逃げよ
うとしたが髪の毛を引っ張られて喉を切り裂かれて胸を4回
以上刺されたことから、激しい怒りを感じるものだという。
当時、凶器の先端が折れていてどこからも発見されていないこと。
凶器自体は発見され、キッチンの横に有ったが既に折れていた
という。ウィルが容疑者となった要因の一つとして、娘の証言
だけでなく、事件の起きる一週間前にビニールシート、シャベル、
セメントを購入していたことも有ったという。本人は庭用だと話し
ていたという。更に娘には睡眠薬が飲まされていて父親が出張
する際には不安定になることが多かったことから飲ませていたこと
が判明する。普段はココアの中にアンビエンを入れているが、
娘はココアを全て飲む前に寝てしまった為、そのココアも娘の部屋
のナイトテーブルに置かれていたとのことだった。
タオは被告のいう通り、侵入者のことを調べて居らず端から夫が
犯人だと決めて捜査していたことを認める。
プロペンザはヤツの犯行に間違いないと語ると、復活したサイクス
は、なんでそう言い切れるのかと問う。プロペンザはそう言える
要因には3つ有り、「夫に決まっている、夫に決まっている、
夫に決まっている」と3度唱えるのだった。
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8年前に妻殺しの容疑で第一級殺人の判決が下った父親のライク
マンだが、娘のリディアが目撃証言を今になって覆したことと、
新たに発見された血痕・DNAの証拠から現場にいた第三者の存在
が明らかになり、その人物が会社の金を横領した上に逃亡して
いる事を知って判決は覆り、裁判所は彼を無罪にする。
当時捜査をしていたタオは責任を感じて、改めて捜査に乗り出す。
当時のDNA検査が高額過ぎたことや、捜査に於いて夫が犯人だと
決めつけてかかったことも冤罪を生み出す要因だったのではないか
としてタオはこの事件の解明に心血を注いでいく。

8年前と紙幣価値が変わったとは言わないけど、未だにロス市警は
金がなく、捜査に於いても自腹を切らねばならない事情まで存在
している辺りは皮肉かも。
そして何よりもプロペンザが「夫に決まっている」と語って
いたように、タオもまた其の様な視線で捜査をしたことが、結果
として間違いではなかったのかと自問自答していくことになる。

ちょっぴり笑えたのはタオがひげ面だったこと。
警察の捜査の怠慢さを表すのに、ひげ面をさせて”胡散臭さ”を
表したのだろうけど、なんかホントに胡散臭い。ひげ一つで
これだけ人格が変わるような雰囲気が出せるというのも流石だ。

サイクスが復帰したことが何より嬉しいところだった。
プロペンザ&サイクスのコンビの復活に一番喜んでいるのはやっぱり
プロペンザだろうな。タオがこの件で追い込まれる中で、自腹を切って
まで捜査をするということに対して、プロペンザは援軍を出して
シャロンに対して味方をすべきことを提言していくところなど、
プロペンザの役割は、「クローザー」以上のものになっている。

正直ドラマでは、幼い頃母親の死を目の当たりにしたことで精神的に
異常を来しているであろうリディアに対して、何ら異常性がある
のではないかと疑ってしまうものが有ったけど、そんな子供の心を
操っていたのは、父親であり、リディアは振り回された格好だった。
そんなリディアに対してタオを中心としてロス市警全員が振り回される
というのだから、如何に裁判に於ける証言の大事さというのが
伺えるものがあるな。

ドラマではそんな親子関係を通して、ラスティと父親・ダンの関係
にも言及し、長い間面会していなかった父親のことを信用出来る人物
なのかどうかというところに精査・クローズアップしていくところは
流石である。正直ダンも信用出来ないのではないかと思うところも
有るけど、シャロンが太鼓判を押している部分も有るし、二人が
一緒に生活したいであろう状況の中で、法には従わねばならないと
する切なさは、感じるところだね。

今回の事件と同様に母親がちょっと問題を抱えているところは
ラスティも一緒。

プロペンザの元にラスティが歩み寄り、ネクタイの結び方を学ぼう
とする。ネクタイを締めるようなヤツに見えるか?というフリン
もまた面白いけど、「貴方は100年はネクタイを締めているだろう」と
語るラスティの発言もまた笑えた。一体プロペンザは何歳なんだと。
質問を47個用意したとするラスティに対して、じっと座っていれば、
大目に見てやるという気になるハズだとアドバイスするプロペンザ
の経験談ってところなんでしょうかね。

シャロン・レイダー (Mary McDonnell) FIDから重犯課へ
ルイス・プロペンザ (G.W. Bailey) ベテラン
アンディ・フリン (Tony Denison) プロペンザの相棒
マイク・タオ (Michael Paul Chan) 分析力
フリオ・サンチェス (Raymond Cruz) ギャング捜査に強い
バズ・ワトソン (Phillip P. Keene) カメラ
エイミー・サイクス (Kearran Giovanni) 特捜班から異動
ラスティ・ベック (Graham Patrick Martin) 母親が失踪中
フリッツ・ホワード (Jon Tenney) FBI捜査官
モラレス (Jonathan Del Arco) 鑑識
テイラー (Robert Gossett) 新本部長
ケンダル (Ransford Doherty) 検死官

ダニエル・ダン (Ian Bohen) ラスティの父

リディア・ライクマン (Tina Ivlev) ウィルの娘
10歳のリディア (Paleigh Knight)
ウィル・ライクマン (William R. Moses) 父・建築業
ミークス (Chris Butler) 地方検事補
ジェームズ・コーベット (Erich Anderson) ウィルの弁護士
クレイグ・リッチウッド (Steve Tom) 判事
Mrs.ザパタ (Maria Russell)
ベニート・ザパタ (Efrain Figueroa) 横領罪で逃亡
— (Barry Livingston) Defense Attorney
ブラック (Laura Leyva) 判事
— (Denise D. Williamson) Court Clerk
— (Summer Sagan Perry) Reporter
バルデス () コロンビアのナショナル銀行

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