第4話 紅の涙 Ladies in Red
脚本/Gary Glasberg
監督/Chris Long
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サンフランシスコ・ジェイソン・サンズ邸。
リズボンは現場の邸宅にやってくると、地元捜査官のマルヴェ
イに状況を説明して欲しいという。マルヴェイは自分達だけ
で解決出来る事件だとしながらも説明する。家の持ち主は
ジェイソン・サンズ。大口の政治献金者で夕べから行方不明
になっているという。検事総長はこの手の事件に力を入れて
いる為にリズボンは呼ばれた事を語る。妻・ジェニファーは
夕べ9時頃、娘のジュリーと帰宅したが夫が居ないのに気が付いた
という。部屋が荒らされていたこと。現在はまだ犯人から連絡
はないがその内身代金の脅迫電話が有るのではないかという。
マルヴェイによると妻子は友人宅に現在するという。
押し入ったとする形跡は特にないとリグズビーは語ると、マル
ヴェイは玄関から入ったのではないかとし、業社などを装った
のだろうと語る。パトリックは荒らされた室内を見てまだ
サンズはここに居ると語る。あなたが噂のサイキックなのかと
問われると、サンズはここに居るがサイキックなんていない
と語る。犯人は彼に暴行した跡が有るというパトリックは暗証
番号を聞き出す為だという。パトリックはマルヴェイに対して
そこにある紙を拾ってくれないかと頼む。紙を取ろうとするが
本棚の下に引っかかっていた。つまり本棚を動かしたということ。
犯人は何らかのことに気を取られた隙にサンズの元を離れ、
その隙に彼は暗証番号を入力して隠し部屋に入ったのだという。
その隠し部屋は本棚の裏に有ること。現在有り触れた暗証番号の
トップ10を入力しているというパトリック。なかなか暗証番号
から扉を開かなかった。リグズビーは隠し部屋ならば警報シス
テムと連動して警備会社に連絡が入っているのではないかと
するが、秘密主義にはそれはないという。
パトリックは「スペインのレディ~」と口ずさみながら暗号番号
のヒントになりそうなものを見回すと、そこの額縁には
数字が書かれていた。それを入力すると無事に扉が開く。
しかしその中で彼は暴行を受けて息絶えていた。
葬式が行われる。
CBIの捜査官たちも葬式に出る中、容疑者がいないか目を配る。
ペンチで拷問するようなヤツはいないというリグズビー。
裸で虐めるのが好きなヤツならばいるかもよと語る。サンズは
拷問死ではなく隠し部屋で失血死したというチョウ。奥さん
のアリバイは有るのかと問うと、事件当夜は娘とコンサート
「ピーターと娘」を見に行っていてチケットがあるという。
妻のジェニファーの隣に居る人物は誰なのかと問うと、サンズの
弁護士のマイケル・ベネット3世だと語る。奥さんは何かに怯え
ているか、他に怯えているものが有るのだろうとし、心配しない
ように彼が安心させているようだという。
リズボンはヴァンペルトとサンズのパソコンを調べるので、
男3人はここにいて見張る様告げる。
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ジェイソン・サンズという投資家の男性が強盗に襲われて
誘拐されたという事を受けて、CBIが捜査に乗り出す。
誘拐された現場を調べた限り、押し入った形跡がなかったこと
や、現場に置かれていた暗証番号用のリモコンがあったことから
パトリックは室内に隠し部屋があることを掴む。そしてあっさり
と暗号を解き明かして、隠し部屋を見つけ出す。するとその
中でジェイソンは失血死して亡くなっていた。強盗によって
拷問を受けたが、隙を見てなんとか逃げ込んだのではないかと
するものが有った。
葬式に出ると妻のジェニファーと弁護士のマイケル・ベネット
の間に何かあるのを察するパトリック。妻のアリバイを尋ねる
と娘と共にコンサートに行っていたとのことだが・・・
無いはずの金を有るように見せかけて二人の女性の心理を見極める
という興味深い内容ではあった。
その人にとって一番大切なもの・価値あるものとは何なのか。
今回は選択すべき二つの物事に対して、個々の判断・決断を求める
ものがテーマとして存在していた。冒頭から意味がないかと
思われたミネッリのコーヒーとデカフェを言及する流れからして、
それを象徴としていたのだけど、それぞれに決断を迫る流れが有る。
一番ドラマとしてポイントとなった選択は、コンサートの「ピーター
と娘」に置いて、ジェニファーに質問した答えということになる
のだろう。
一連の事件に於いて主導権を握るものが誰なのかとして描かれて
いて、パトリックは葬儀の時から疑っていたとを語っていたけど、
その演技力によって騙されていたこともまた明らかだし、やはり男は
美女には弱く、夫を失って弱っている女性には特に男性の心理を揺さ
ぶるに十分なものが含まれているのだと思う。
無いと思っている金はそもそも本当にあるのかないのか。
そして突然怪しいまでに登場してきた愛人・アドリアーナの存在
など、なかなか視聴者的には真相を想像するのが難しい案件だった。
ペンチとタバコの火で男性に拷問できる女性がいるとしたら誰か
なんて問われれば、先入観を与えるようにしてアルメニアの収容所
に2年間居た事があると語っていた愛人のアドリアーナに視線が
向けられるけれどね。
携帯電話に送られてきたメールには「娘は預かっている。アレは
あるか?」という抽象的な言葉だった。アレが意味するものが何なのか。
金のことなのかダイヤのことなのか。送って来たものにとっては
アレがなんなのか自分にも分かっていないのだろうし、本当にある
のかさえも理解していなかったのかも。
抽象的なことと言えば、ミネッリの態度もまた中途半端で、
リズボンはこれからパトリックが計画したことを実行するが、
非難されても庇ってくれるか?とリズボンが尋ねた際に、ミネッリは
結果が第一だが裁判沙汰はゴメンとして語っていた。どっちなのか
と突っ込まれてようやくミネッリも君たちを擁護するということを
確約が取れた。
二人の愛人と正妻が居なくなった時には、二人の女性が共謀した
のかとさえ思ったけど、結果的には愛人はジュリーの傍にいて、
正妻がダイヤを探して回っていた。
最後にパトリックに対する選択が行われて、彼女の誘惑によって
惑わされるシーンが有るけれど、流石に妻子を失っている彼には
そう簡単に誘惑に乗るとも思えないところがある。
しかしリグズビーに100ドル賭けていたし、主人公がそう簡単に
そういう勝負に負けることってないとは思うんだけどね。
リグズビーに告白するよう告げたけど、結局ヴァンペルトに対して
気持ちを伝えることは出来なかった。まだドラマは4話なんだから
ゆっくり関係を築いていきましょうぜって感じだね。
・アドリアーナ役のAngela Sarafyan。
アルメニア出身の方のようで、アメリカには居ない感じの顔付き
の方でしたね。別の意味で魅力のある方な。
「ニキータ」のS2-9でオクサナ役で出演したみたいだ。
・Spanish Ladies by Simon Baker
・Amazing Grace
Written by John Newton
パトリック・ジェーン (Simon Baker) 犯罪コンサルタント、CBI
テレサ・リズボン (Robin Tunney) CBIの捜査チーム・上級捜査官
キンブル・チョウ (Tim Kang) CBI捜査官・元軍人
ウェイン・リグズビー (Owain Yeoman) 放火事件のエキスパート
グレース・ヴァンペルト (Amanda Righetti) CBIの新人捜査官
バージル・ミネッリ (Gregory Itzin) 警察・局長
ジェニファー・サンズ (Lisa Brenner) ジェイソンの妻
ジュリー・サンズ (Jade Pettyjohn) ジェニファーの娘
カーラ・マルヴェイ (Denise Dowse) 捜査官
マイケル・ベネット (David Newsom) サンズ家の弁護士
ディーター・ウェブ (Reynaldo Rosales) 売春
アドリアーナ・ジョノビッチ (Angela Sarafyan) ジェイソンの愛人
— (Mike Grief) Bailiff
アンジェラ・ラスキン・ジェーン (Maxine Bahns)
— (Mark Craig) 警官
— (Matthew L. Sobel) Memorial Service Attendee
— (Michael A. Templeton) Memorial Service Guest