第11話 ブラック・バッジ Black Badge
脚本/Mary Trahan 監督/David Grossman
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ランニングしているナオミ・シーバーの自宅に郵便が届く。
封筒を開けるのを木の物陰から男(エリス・トヨン)が監視して
いた。
ワシントンDC・CIAビル。
ナオミ・シーバーはケンドリック長官に逢いたいとして受付
に来ていた。アポがないと逢えないと言われるが、”グリーン
ブライアー”と伝えてくれという。
ナオミに対してケンドリックはまた根拠のない情報を持って来た
のだろうとして、謎の組織が世界中で行っているスパイ活動とか
そんな感じのものを・・と。しかし根拠有る情報だとし、今朝
ポストに入っていたのだという。作戦終了後の詳細な記録で
ディヴィジョンのヒトシか知り合えない暗殺のこと。マデリン・
ピアース上院議員の命令で行われていたもので、議員は車内で
爆死したと記憶しているというナオミ。ケンドリックは精査する
のでこの件は他言無用だと語る。
ケンドリックはライアンに対して、問題が発生したことを報告
する。野心家の若き分析官が機密情報を偶然手にしたのだという。
今後答えに窮するようになるとし、今のライアンのようになる
という。
一方バーコフはディヴィジョンは破滅に向かっていることを語る。
マイケルは大統領が調査に命じたのは4件だろうとするが、
バーコフはそれが5から6件へと増えていくのだという。
「我らがアメリカの為にここの閉鎖と君らの解放は延期する」
と司令室で伝えてくるのかというバーコフ。しかしニキータは
この件は人を巻き込ませず自分たちでやろうという。パーシーの
ミッションとは違うと語る。しかしディヴィジョンの存在自体
が違法で合法敵なミッションならば大統領はCIAを使うハズたどいう
バーコフ。そんな中ライアンは緊急事態だとし、ここの存在が
漏洩しているという。30分後極秘会議をするとのこと。
アレックスとショーンは休暇中だとすると、彼らも呼び戻せと
指示するライアン。
ショーンとアレックスはベッドを共にしていた。
ショーンはアレックスに対して背中に彫られている首のタトゥー
の意味はいつ聞けるのかと問う。俺は何でも話すことが出来る
という。二週間後軍に戻ることにしたというショーン。
またシールズに戻るのかと問うと、これまでは特別休暇を取っていた
だけだという。折角こうなれたし、アレックスは俺にディヴィジョン
に入って欲しいのかと問うと、俺はこれまでの人生ずっとシールズ
の一員だったとし、今まで培ってきた自分を捨てられないことを
語る。しかし俺たちの仲に変わりはないという。
そんな中アレックスたちに招集のメールが届く。
ライアンはアマンダがまた動き出したのだろうとし、ディヴィジョン
の存在が明るみに出るように糸を引いていると語る。ナオミは
ただの駒であるフラッシュドライブを受け取っていたのだという。
そのドライブの内容はブラックボックスを持つ者にしか知り得ない
情報だという。ナオミは男に見られたらしいとのこと。
ドライブにはデジタルファイル10個分の情報が入って居たこと。
マデリンとディヴィジョンと呼ばれる闇組織の関係だという。
しかしアマンダは俺たちを殺すならばブラックボックスの内容を
ニューヨークタイムズに送れば良いだけではないのかとし、
何故情報を小出しにするのかが分からないという。特にCIAを
何故巻き込むのか。
ファイルはケンドリックが持っているというと、ショーンは
その内容が見たいという。メールしてもらうことは出来ないのか
というが、マイケルはブラックボックスの情報をネットには
乗せられないという。アマンダは私たちのウチ、一人が受け取り
に行くこと承知しているのだろうと。ターゲットはケンドリック
だというニキータ。CIAの中で唯一ディヴィジョンの存在を知って
いるとし、部下の誰かがドライブ内容を托すとは思わないという。
だから自分で渡すハズで、アマンダは長官を狙うという。
しかしそんなムチャをするかと。ケンドリックは政府関係者で
私たちの一番の味方だという。とにかくファイルがいるとして
長官は多忙で警護も堅いので、明朝9時に連邦裁判所へいくので
ニキータが受け取るという。ビルに入る前コーヒースタンドにより
チップ用のコップにフラッシュドライブを入れると語る。
辺り一面潜入エージェントを配置し、半径3ブロック以内に不審者
がいないか監視してビルにはスナイパーを配置しようと。
そんな中ケンドリックの車がやってくる。ショーンは警戒態勢
を取る様指示する中、ショーンの携帯にはアマンダから電話が
鳴る。マデリンは良い人だった。死ぬべきではなかったという。
そんな電話後、ケンドリックの乗った車は目の前で爆発してしまう
のだった。
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ある時熱心なエージェントの一人、ナオミ・シーバーがCIA長官
のケンドリックの元に情報を持ってくる。ケンドリックはナオミ
が常に根拠のない情報をもってくることを承知していた為に
適当に話を聞いていたが、先日亡くなったマデリン議員の命令で
作戦が行われている詳細な記録のデータだという。ディヴィジョン
の情報であり、ブラックボックスを持つ者にしか知り得ない情報
だとして、アマンダが流した情報だろうとしてライアンは考える。
なんとかしてディヴィジョンの存在を隠さなければならず、
ケンドリックが受け取った情報がどんなものなのかを確かめる為に
接触を図ろうとしていたところ、突然ディヴィジョンのエージェ
ントが警護する中、彼は爆発して亡くなってしまう。当時その
場で電話していたのがショーンだということで、FBI捜査官や
マスコミはショーン少佐の行方を追うことになる。
ディヴィジョンが政府からの裏の仕事を任されることによって、
またしてもディヴィジョンの存在自体がパーシーが居た時の
ように法律を無視した残虐非道な組織になりえるとするエージェント
たちの不安をベースにした物語。エージェントの中にも意外と
単純にこのことを受け止めている人も居れば、バーコフのように
重く受け止めている人も居る。
ディヴィジョンの存在は、知る人ぞ知るって感じだけど、決して
表には出せない存在故に表の法律と照らし逢わせると確実に
毎回整合性の図れないところにたどり着く。
フォローしてくれる人のいないところに怖さがあるけど、
その存在を表立って認めていなくても、フォローしてくれる人が
いる限りはそれが抑制にも繋がって、暴走の歯止めにもなるのだ
ろうけど、善人としての立場の人物が居なくなる毎に、その
裏の組織の恐ろしさというものを実際に働くエージェントそのもの
が感じて行くところに複雑な心情が入り交じり、ドラマとしての
面白さを引き出している。
今回そんな状況の中でも、”今の”ディヴィジョンの正当性をよく
知っている人の一人で殺されてしまうことで、またしてもディヴィ
ジョンとしての組織の力の抑止力や正当性を失い、人の弱さにつけ
込んで国の為と称して不法な行為を繰り返す都合の良い組織になり
得てしまうのかというところでドラマが回る話だった。
今回はそんな状況の中で、ディヴィジョンとは関係ない人物の一人
ショーンがアマンダの策略にハマって巻き込まれてしまったもので、
彼の人生を壊されたという意味では不幸とも言えるのだけど、ディ
ヴィジョンのエージェントとして本格的に参戦させる為に起こした
シナリオのようにも感じる。
ショーンって立場上もの凄く中途半端だったし、アレックスを
ディヴィジョンから引き離そうとする行動に対してなんとなく
邪魔くささを覚えて居たので、仲間として引き入れてしまえば、
ある意味ではそんなことも無くなるというところか。
スパイ活動をしているものが、悪い組織によって正当的な地位を
奪われてしまうというと、どうしても「バーン・ノーティス」の
マイケル・ウェスティン状態な訳だけどね。
組織壊滅の為に動いているという状況を見ても、今の「ニキータ」
の状況は「バーン・ノーティス」のそれと似たところが有り、
マイアミではなくワシントンで起きていることという違いこそ
あれ、類似する点が多い。
ナオミ・シーバーがまさかアマンダに精通しているとは思わなかっ
たけど、こんな陰謀説をCIAに訴えるエージェントの姿を見ると、
かつてのニキータとライアンの感じにも思えるね。
あの当時はライアンが調整役を図ってくれていたのだけど、
今はケンドリック長官がダンフォースとの間に入ってくれていたの
だという。
最近では「HOMELAND」でもそうだけど、表だって活動出来ないもの
が国の為とか正当的な目的の為に行動を起こしているのに、それを
証明することが出来ないというところでもどかしさを覚えるドラマ
が多いな。
ニキータとナオミのキャットファイト。
ニキータは蹴りを一発喰らっただけで、「あなたゴーゴリね」と
確認してしまう凄さがあったりしたりけど、FBI職員が通ると
シラーっとしている姿が笑えた。最後はジェーン・ドーの遺体
として葬られてしまう寂しさを感じるものだったね。スパイは
どの国でも同様の扱いになるんだなと。
・ナオミ役のAmanda Schull
先日までDlifeで放送されていた「SUITS / スーツ」のシーズン2
から出てきた検事局から弁護士事務所への転職組・カトリーナ・
ベネット役を演じていた彼女。
「プレティ・リトル・ライアーズ」では、アリアの父と不倫して
いた女性・メリッサ役で出演。
■使用された曲
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ニキータ・ミアーズ (Maggie Q) 暗殺者
マイケル・ビショップ (Shane West) ニキータの仲間
アレックス・ウディノフ (Lyndsy Fonseca) ニキータと精通、組織員
シーモア・バーコフ (Aaron Stanford) IT関係、ニキータらと手を組む
ヘレン・コリンズ “アマンダ” (Melinda Clarke) ディヴィジョンのトップ
ショーン・ピアース (Dillon Casey) オーバーサイト
ソーニャ (Lyndie Greenwood) ディヴィジョンの分析官
ライアン・フレッチャー (Noah Bean) 元CIA
オーウェン・エリオット (Devon Sawa) 元ガーディアン
アマンダ (Melinda Clarke) 元ディヴィジョン
ナオミ・シーバー (Amanda Schull) CIA/ゴーゴリ/グリーンブライアー
モーガン・ケンドリック (Brian Howe) CIA長官、ライアンの上司
キャサリン・スペンサー (Michelle Nolden) 大統領
トーマス・レナード (Jason Blicker) ショーンの弁護士
ウィル・アーノルド (Ted Whittall) FBI本部
— (Toby Proctor) FBI Medic
— (Ola Sturik) ENN News Anchor
— (Rory O’Shea) ENN Newscaster
エリス・トヨン (Gabriel Nicolau) 車泥棒、ショーンに成りすます
— (David Christo) FBI Lab Tech
— (Earl ‘Bubba’ McLean Jr.) CIA Gatekeeper
— (Norman Owen) FBI Agent
— (Murray Oliver) FBI Medical Doctor
— (Brianna Goldie) Division Tech Agent