第6話 人身保護令状 Freakin’ Whack-a-Mole
監督/Bill D’Elia 脚本/Michael Foley
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【前回までのあらすじ】
ライラ殺害事件でレベッカを弁護することにしたアナリーズ。
しかしレベッカはライラの携帯を所持していてロックのかかっ
た携帯を解除するとそこにはライラと関係を持っていた人物
の下半身の映像が映されていた。サムだとすぐに分かった
アナリーズは被害者の携帯に陰部が写っていることを指摘。
レベッカが何処まで知っているのか尋ねる為に、ライラが
どんな男性と逢っているのか尋ねると、奥さんのいる人で
Mr.ダーシーと呼ばれていたという。しかしレベッカはその
家のトイレを見て顔色を変える。ローレルはフランクと良い感じ
の関係になりキスするが、私らは彼氏がいるとしてローレル
は彼を遠ざける。アナリーズはボニーに対して警察から自白
ビデオを手に入れた方法が分かっている事を告げ、この家に住む
もう一人の人の為にやったのだろうと語る。
レベッカは仮釈放の身ながら居なくなるとウェスに電話する。
アナリーズは信用出来ないとして、彼女の家のトイレの壁紙
を見て欲しいという。あの写真の背景に写っているものと
同じだという。アナリーズの夫・サムがMr.ダーシーだと語る。
ウェスはアナリーズにその事実を伝え彼女を責める。
【ストーリー】
— 5週間前 —
アッシャーは一人室内でミドルトンアメフトチームの為に
顔にペイントして盛り上がっていた。アリシアから電話でかがり
火には何時に行くかと問う。勉強なんて必要ない。俺にはトロフ
ィーがあると語るが、有るハズの所にトロフィーがないことに
気が付く。アッシャーは事務所にいくと、ミカエラたちに俺の
トロフィーを返せとして外に車が駐まってあるので室内にいる
ことは分かっていると告げて激しくドアを叩く。中に入れるべき
ではないかとして、その場に居たコナー、ウェス、ローレル、
レベッカ、ミカエラは相談する。しかし中に入れたにアッシャー
も共犯になり5人目の目撃者になるという。コナーは粋がって
ヤツの父も味方につけるというが、彼は関係無いのでダメだと
反対するウェス。しかしコナーは俺だって好きで関わったと思う
のかと告げる。そんな中、ローレルはアッシャーは立ち去った
様だと語る。ミカエラは彼に図書館にいることをメールしたの
だと語る。
— 現在 —
アナリーズの授業。
そこにウェスの姿はなく、トロフィーが置かれていた。
アナリーズはテーマは「ヘイビアスコーパス(人身保護令状)」だ
と告げると、フェイ対ノイア裁判ではどのように適用されたのか
として生徒に尋ねる。その頃アナリーズはウェスとの夕べのこと
を考えていた。
「ご主人がMr.ダーシーですね。あなたはウソばかり付いている。」
「訳を聞いて・・」「聞きたくない。」「この家から出て行か
ないで・・」。
ボーっとしているアナリーズのことをフォローするようにミカエラ
はその裁判では原告側が不法に拘禁されているとして釈放を求めた
こと。その時人身保護令状が発せられたことを語る。アナリーズ
は適用されるとどのようなことが起きるのかと尋ねるが、そこに
ボニーが入って来てアナリーズに耳打ちする。するとアナリーズ
は今日の授業は終わりにするとして、キーティングファイヴは
残りなさいと語る。しかし5人でなく4人だろうとしてウェス不在
に関して風邪なのか、プレッシャーで逃げたのかとそれぞれ適当
なことを語り合っていた。
アナリーズは4人とボニーの前で仕事の件を話す。
21年前私がロースクールの学生だった頃、デビッド・アレンという
男性がいて、恋人のトリシャ・スタンリーを殺した容疑で裁かれた
こと。検察側の話ではトリシャが上司と恋に落ちたと思い込んだ
デビッドがアパートで射殺したという。しかしこの説を裏付ける
ものは状況証拠のみで有罪だったこと。
この裁判でアナリーズは悟ったとし、
「司法制度は必ずしも正直者の味方ではない。真実をねつ造する
力のある者が勝つ」と。このことを思い出す度に腹が立つの
だとするが、しかし今回、不正判決を覆すチャンスが来たのだと
いう。
1時間前にペンシルベニア州最高裁判所がデビッドの判決の見直し
請願を承諾したのだという。つまり再審が認められたということ。
三日後に緊急審理が開かれるので全員集中し、万全の体制で挑もう
と語る。私たちの努力がデビッドの運命を決めてしまうと。
アナリーズは収監されているデビッドに面会に行く。
デビッドは面会に来てくれた人全員に聞いていることがあると
告げ、最後の晩餐は何が良いかと問うているという。アナリーズは
裁判がもう一度チャンスをくれたことが話す。冤罪を晴らさない
と二週間以内に死刑が執行されるという。デビッドは努力に対して
お礼を告げるが、その言葉はここを出られた時に言ってと語る。
全員で当時の裁判記録を読むキーティング4。
「デビッドが被害者のアパートから出てきて、何か恐ろしい事を
したかのように怯えていた。私は恐怖で塊ました。38口径が見えた
からです。」「異議あり、証人は凶器となった拳銃の光景まで認識
していたのか?」と。そんな中、裁判記録にはミルストーン裁判長
と書かれていた。ウィリアム・ミルストーンってアッシャーの父
のことではないかという。
サムはアナリーズに対して、ウェスは今頃警察に行ったかも
知れない事を語る。しかし今の彼は混乱しているだけだと告げる。
サムは弁護士をつけて先手を打って警察に行くべきではないかと
するが、そんなことすべきではないという。それに今は大事な
裁判を抱えている事を語る。サムは俺が危険なときに裁判なのか
と文句を言うが、請願を出した時には浮気していたなんてしらなか
ったのだと語る。
サムはボニーがいることを知り、お礼を述べると、私はアナリーズ
の為ならば何でもすると語る。
ウェスのアパートにアナリーズがやってくる。
みんな寂しがっていること。今日次の仕事が入ったとし、死刑
囚の再審理だという。貴重な経験の機会を逃すべきではないと
語る。しかしウェスはもう帰ってくれというと、トロフィーも
要らないという。何が望みなのかと問うと、アナリーズは寧ろ
私がそれを聞きたいという。もうこれ以上辞めましょうとし、
全てを聞いたとして、いつでもコピーが電話一本で警察に届く
ようにしてあるという。条件は何なのかというアナリーズに
レベッカを探すことだとし、正義の為だという。
麻薬の売人を守るのが正義なのかと問うと、よくも知らない隣人
を闇雲に信じるのかと問う。あなたは分かっていないがサムを
守ることはレベッカを守る事になるとし、私はレベッカのことを
第一に考えているのだという。それならば証明してくれと告げる。
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ウェスはライラの携帯の中に入って居た男性写真の件でアナリー
ズは夫・サムだと知りつつもその事実を隠しているとして、
レベッカは完全に彼女に不審さを覚えて家を飛び出す。ウェス
もまたアナリーズを信用する事が出来ず、ボイコットすることに
なるが、レベッカを連れ返すことが出来れば警察に通報することも
なく戻るという。
そんな状況の中、アナリーズが21年前のロースクール時代に起きた
恋人・トリシャ殺害事件に於いて、被疑者だとされ収監させていた
デビッドアレン事件に関して、捜査・法律が状況証拠だけで決して
しまったことも有り、請願していたところ、それが通って再審が
行われることになったという。なんとかしてこの冤罪事件を証明
しようとして、アナリーズたちは動き出す。
今回の単独案件は、アナリーズが学生時代に目にした恋人殺害事件
に於いて有罪判決を受けたデビッド・アレンの件を担当する。
状況証拠だけで当時のこの事件が有罪になってしまったとのこと
だけど、肝心の物語の状況設定自身が意外と曖昧だという皮肉。
アナリーズと被疑者との関係(出会いのきっかけとか)はまるで描か
れていないし、彼女は学生時代にこの事件をどの立場で眺めていた
のだろうか?
自分が裁判を初めて担当したとか、この案件に触れたみたいな
事実が語られることもなく、淡々としていてこの案件に関わって
いたけど、ただそんな事件が学生時代に裁判として存在していて
そんな裁判の不公平さに対する憤り感から、よりアナリーズという
人格・性格を形成づけていったのだろうか?
21年前の事件ということも有り、「コールドケース」ばりに当時の
証拠が何処まで残されているのかということが気になるものが有る。
僅か3日でそれを覆さなければならないとのことだったけど、
あまりに当時の捜査が杜撰過ぎて、こんなことでよく検事局も死刑囚
になる程の事件をごり押しできたなという感じ。まぁそんな杜撰さ
のお陰で冤罪を証明出来る訳だけどね。
ありがちだけど目撃証言が如何にいい加減なものなのかを証明して
行く流れをミスリードとして利用していくのかと思ったけど、
「銃の口径」のネタとか「視力の問題」、「辺りが暗い」などに
関しては殆どスルー状態。目撃証言者の財政状況くらいは当時の検察
も捜査しましょうよって感じで、ドラマは、アナリーズが法定侮辱罪
を覚悟に最高裁判事の制止も聞かずに機関車の如く語りかけること
を持って”天性のもの”としてしまうところに違和感の有った。
まぁ確かに度胸はあるんでしょうけどね。
冒頭で目撃者の女性にアッシャー&ボニーのチーム”ボッシャー”で
逢いに行った際に、背後であまりに不自然なくらいにデカデカと
“グリーンアッシュ不動産”と書かれていたので、100%これが関係
していると思ったけど、まさに不動産開発が関与している話だった。
判事が隠匿、刑事が不正、そして今回は教師が偽証ですよ。
興味深いところは、身内の件に触れだしたことかな。
今回は其の中でもアッシャーが対象だった。
アッシャーの父は連邦裁判所の判事であり、幼少期から尊敬すべき
父親の姿が有ったけど、今回どれだけその幻想から解き放たれて
しまったのか気になる。身内のことになると守ろうとする意地汚さを
感じつつ、アッシャーという人物は実力でも何でもないところで、
アナリーズと取引して、父親の不正を証さないことを条件の一つとし、
トロフィーをもらうという条件を付きだしたことで、彼の性格の一端
を知ることになるけど、父親を守る行動を見ればあの父親有って
アッシャーの姿って感じで、事実の隠蔽をしてしまった。
父親に対して不正を問いただす流れの勇気さは一応は持ち合わせて
いる様だけど、それに対する父親の反応が連邦判事と思えない反応
で「恩知らずめ!」って凄いリアクションだったので驚いた(笑)
そして気になるのは、フランクとローレルの男女の関係。
ボニーとアッシャーの男女の関係。ボニーとサムの関係も気になる
ものが有るけど、ボニーがローレルにフランクに気がないのに気を
持たせるなと警告しつつも、サム殺害事件の時には、この二人は
体の関係が成立しているところがあるんだよね。
■ライラ殺害事件
取りあえずフランクがアナリーズに頼まれて通話記録を改ざんして、
警察に携帯を見つけさせた様子。
ネイトが実行犯のフランクの様子を撮影していたので、この件が
どう使用されるのか。個人的にはネイトを応援したい(笑)
■未来の出来事
サム殺害事件に関しては相変わらず進んでいない。
上述したようにアッシャーとボニーが寝ていたけど、ボニーは
アナリーズの為ならば何でもするようなことを口にしていたので
感情もなく単に協力した格好だったのか。
ただアナリーズ自身はサムの居所が分からずパニクっていた様だし、
アナリーズがサムのことを必要としている理由の中にどんな事情
が隠されているのかだよね。
■使用された曲
・Evil Voices by Todd Fink, Jacob Thiele, Michael Dappen, Clark ・Baechle and The Faint
・Tumbling Lights by Adam Freeland, Steve Nalepa, RY X and The Acid
・Briar Path (Instrumental version) by ERAAS
・Dress Walker by Aaron Hemphill, Angus Andrew, Julian Gross and Liars
・Burn It by Skee-Ball and Di’Alo
アナリーズ・キーティング (Viola Davis) 弁護士
ネイト・レイヒ (Billy Brown) 刑事、アナリーズの浮気相手
ウェスリー・ギビンズ (Alfred Enoch) 学生
コナー・ウォルシュ (Jack Falahee) 学生、ゲイ
レベッカ・サッター (Katie Findlay) ウェスリーの隣人
ミカエラ・プラット (Aja Naomi King) 学生
アッシャー・ミルストーン (Matt McGorry) 学生
ローレル・カスティロ (Karla Souza) 学生
フランク・デルフィーノ (Charlie Weber) アソシエイト
ボニー・ウィンターボトム (Liza Weil) アソシエイト
サム・キーティング (Tom Verica) アナリーズの夫、心理学教授
オリバー (Conrad Ricamora) 広告代理店のIT部門、ゲイ
ベットストローム (Robin Gammell) Chief Justice
デビッド・アレン (Peter Macon) 21年前恋人殺害で不当逮捕
ビル・ミルストーン (John Posey) 連邦裁判所判事、アッシャーの父
アート・トゥルック (David Gautreaux) 上院議員
ジョージ・ゲイブラー (Jim Turner) 21年前デビッドの弁護士
ヴィンス・トラバース (John Burke) 地方検事補
クラーク・バイヤーズ (Eric Davis) 最高裁判事
リンダ・モレリ (Donna Pieroni) 目撃証言・偽証
— (Nicole Pettis) Court Crier
— (Christopher Underwood) ニュースキャスター
グロリア (Rosalyn Sidewater) ミルストーン家のメイド
デビッドの母 (Hilda Boulware)
デビッドの姉 (Ungela Brockman)
— (Lisa Dawn Rogolsky) Court Observer
チャド () ネイトの協力者
ジェイソン・ワトキンス () Jワット、ボランティア活動メンバー