第13話 誘拐 Abduction
脚本/Christopher Fife 監督/John Scott
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【前回までのあらすじ】
ダニエルはエミリーを襲ったのではなく守ったのだとして
ヴィクトリアは妊婦のマルゴーに話をする。そしてエミリーが
実はアマンダであり復讐していること。そんな会話を病院に
いたベンが耳にしてしまう。ルイーズは安定剤を飲まされて
いたが、エミリーは彼女が飲まされている薬の中にはメフロキ
ンと呼ばれる薬が混ざっていることを語る。ノーランはルイーズ
に話すと家族に騙されていたとし、私に判断能力がないされ
れば父の私の信託財産を母が自由に出来るからだという。
マルコム・ブラックが生きている限り安心出来ないとされる中
デビッドは方法は有るとジャックに語る。万が一の時には彼の
犯罪の全ての記録が書かれてるUSBがあること。ジャックはその
USBを匿名で警察に渡したことをデビッドに伝え、あれがあれば
一生刑務所暮らしになるだろうとするが、ジャックに対して
大きな間違いを犯したことを語る。
ジャックはネルソンに対してマルコムの件を尋ねると、既に
FBIは保釈したらしいことを聞く。エミリーはモントークの灯台
にヴィクトリアを呼びだす。二人が会話しているのをマルコムが
聞いていて、デビッドを捕まえるよりも良い事を聞いたとして
二人を吹き矢で眠らせて拉致していく。
【ストーリー】
エミリーとヴィクトリアは目覚めると檻の中に入れられていた。
ヴィクトリアはエミリーが何かをしたのではないかとするが
それを否定する。何か海の近くのゴミ処理場みたいだという。
灯台にいたら突然に襲われたと話していると、そこにマルコムが
現れる。マルコムは死んだハズだとするが、オレはこの通りピンピン
していると語る。お前も生きていたとは驚きだとしてエミリーの
ことをアマンダと呼ぶ。長い間正体を隠して生きて来たのだろうが
それもここまでだという。ヴィクトリアは金ならば払うとするが、
金などいらないというマルコムは手伝って欲しいとし、デビッド
に伝言を送りたいのだという。するとマルコムはエミリーを殴り飛
ばす。
ジャックはデビッドの元へ。
マルコムがもう釈放されることを語るとデビッドは今の内に
エミリーと身を消すという。しかしジャックはもう釈放された
と連絡が有ったこと。デビッドはだから言っただろうとして
ジャックを非難する。内通者は一人ではないのだとし、USBも
無くなった事を語る。警告したのに勝手なマネをしたとする
ジャックに失望する。エミリーには話をすべきだったとし、彼女
は訓練も受けているし一緒に動けたのだという。マルコムの居場所に
繋がるものは何か無いのかというジャックに何も無いと答える。
電話だけは使うなとして行動は監視されていること。ヤツは近く
に居るハズだと言う。ケイトは生きていると思っているから
連れて帰ろうとしているハズだと。後でグレイソン邸で逢おうと
語る。
ベンの元にいくジャック。
ジャックは彼に大事な話があると語り人を捜して欲しいと頼む。
相手はマルコムだとすると、FBIに引き渡されたのではないか
という。しかし既に釈放されていること。デビッドを狙っている
ヤツかとして監禁は嘘なんだろうというベン。死んだアマンダ
もエミリーのことだとしてベンは全てを知っている事を語る。
人の命が掛かっているとし誰にも言わないで欲しいという。あんな
ことをしてまで嘘を付いた人間を助けようとは思わないという
が、本部長の失踪もマルコムが絡んでいるのだという。ベンは
本部長は恩人だとすると、FBIにはマルコムのスパイがいて警察
の内部にも同様だという。だから助けて欲しいのだという。
マルコムはデビッドに電話すると、動画ファイルを添付する。
身の程知らずだなとし、今夜はオレのやり方に従ってもらうと
いうと、娘を返せとし生きて無傷のまま明日の正午までだという。
オレは人生最後の夜をもてなさなければならないとして、エミリー
とヴィクトリアを監禁していることを見せる。二人を痛みつけて
いる映像だった。
デビッドの元にジャックとベンがやってくる。
ベンは全てを知っていることをジャックは説明すると仲間は一人
でも多い方が良いと語る。二人共人質になっていることをジャック
に話す。ケイトは返せば無事に解放すると言っているが期限は
今日の昼までだという。ケイトが生きているように見せれば
時間を稼げるとし、ボイスメイルを編集して聞かせれば良いと
いう。ノーランに頼んではどうかとするが、これ以上は巻き込みたく
ないという。ジャックを呼んだのはケイトの音声が他に無いか
確認する為だという。
マルゴーはヴィクトリアと病院にいた時のことを思い出していた。
私には何も見えていなかった。エミリーは卑劣なやり方で
みんなを騙していたこと。私の父やダニエルもエミリーのせいで
死んだのだというと、犯罪者なのにどうして見逃すのかという。
ヴィクトリアは20年前ダニエルの命を守る為に私はエミリーの
父を裏切り破滅させたのだという。デビッドに償いたいので
内密にして欲しいというヴィクトリア。
しかしマルゴーはあるところに電話すると、今夜逢いたい旨を
語り頼み事があるという。
エミリーは何とか檻の中から逃げようとするが、マルコムは
無駄なことに力を使うなと警告にくる。
大体マルコムは30分置きに確認にしていること。エミリーは
ヴィクトリアに脱出するのを手伝って欲しいとするが、ヴィクトリア
は何もする必要はないという。あなたの計画に付き合うのは気が
進まないこと。あなたを助ける理由もないという。2人が生きて
いないとみんなが苦しむと語るが、ヴィクトリアはあなたの言葉
は信じないという。しかし笑えることによりにもよって私たち
2人が一緒に死ぬなんてねと。
「ライマン・エリス、ニューヨークに到着」
の記事を目にするルイーズ。そこに母・ペネロペが現れる。
ライマンの記事に気が付いたのねとすると、ママではなく幻覚でしょ
という。しかしノーランがやってくると、彼がペネロペの姿が
見えたことから実在するものだと分かる。お嬢さんにまた薬を
私に来たのかなというノーラン。ペネロペは時間が出来たので
親子で過ごしたいとするが、ノーランはこれから二人で出かける
事を語る。ペネロペは夏の間ハンプトンに家を借りることにしたの
で、一緒に過ごせるとし、家族ならば近くに居なきゃダメだという
母だった。
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エミリーは父・デビッドがヴィクトリアを殺そうとしていた事
が分かり、父の代わりに彼女と逢いに灯台に行くとマルコム
によって捕まってしまう。
デビッドに対して、マルコムはケイトと引き替えにエミリーと
ヴィクトリアを返すとして取引を持ちかける中、ジャックは
ベンにも協力を仰ぎ、なんとかして取引前にマルコムやエミリー
たちの居場所を捜し出そうとする。その際、ノーランを巻き込み
たくないとするデビッドの意向でジャックとベンと3人で居場所
を突き止めていくことになる。
なんたる茶番劇!(笑)
あまりにシナリオに対する引き延ばし感がありありと出すぎていて、
マルコムとの対決はかなり間延びがするダルさと、歯切れの悪さしか
感じ無かった。
これまで遠慮なく人を殺した残虐的マルコムの姿は影を潜めて、
デビッドが恐怖に感じて居る程にマルコムには組織としての規模も
脅威も感じない状態だった。
これならば正直、エミリーがまともに戦略を立てていれば簡単に
倒せたなという感じがするし、エミリーにしてもデビッドにしても
マルコムにしても何度でも相手を殺すタイミングは有るのに、何故か
トドメだけは刺そうとせずピンチを意図して起こそうとしている
のかとさえ思う程。
エミリーとジャックにだけ伝わる宝の地図に於ける印なんかも
印にはなっておらず、結局襲いかかってきた男・アイヴァンの
靴の下の石炭と監視カメラの映像に映っていないとする事情から
船でやってきた、船で立ち去ったことを知り、更には石炭を
使った焼却炉で起きていることだということを掴んで行くものだった。
結局今回の流れは、ヴィクトリア編を終了させて、新たに発生した
復讐の復讐という形でマルゴーの復讐の流れを引き継いだ格好だし、
ノーランとルイーズの流れを新たに発生させて、ルイーズを巡って
の攻防の方にシフトしていく様子。
気になるのは、エミリーがジャックとの関係に進まず、状況的には
ベンの方がこの一件ではヒーローのような扱いになっているので、
ジャックがもの凄く脇役感として存在していたこと。
マルゴーが電話してジェームズに処理を頼んだ流れの中に、復讐する
対象者が誰なのかということをなかなか言わず、これまた小手先の
演出で引き延ばして興味を持たせようとするところに末期的症状の
ように感じてしまう。
唯一驚くべきは、ヴィクトリアが本気で復讐の連鎖を終わらせよう
としていたことか。あのヴィクトリアがエミリーの計画に乗っかっ
ていたし、エミリーのことを庇って自分がケイトを殺害したという
嘘を付いたことは、これまでの流れからすれば考えられないように
も思うけど、結局の所問題の発端がヴィクトリアにあるということや
デビッドはヴィクトリアに殺意を抱いていること。そんな事実が
彼女に伝わったことで、それを受け入れての行動だと思うけど、
これで一応デビッドのヴィクトリアへの殺意は解けたのかなという
感じはするね。
マルゴーの復讐の件にヴィクトリアがどれだけ乗っかっていくのか。
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・End Credits Theme
Written by Fil Eisler
・Grizzly Bear (Lakechild Remix) by Angus & Julia Stone
ヴィクトリア・グレイソン (Madeleine Stowe) 母親・女王
エミリー・ソーン (Emily VanCamp) アマンダ・クラーク、娘
ノーラン・ロス (Gabriel Mann) IT長者、エミリーの父に恩
ジャック・ポーター (Nick Wechsler) 酒場の息子、”アマンダ”を思う
ダニエル・グレイソン (Joshua Bowman) 長男
デビッド・クラーク (James Tupper) エミリーとシャーロットの父
マルゴー・ルマルシャル (Karine Vanasse) ダニエルの幼なじみ・フランス人
シャーロット・グレイソン (Christa B. Allen) 娘
ベン・ハンター (Brian Hallisay) サフォーク郡警察警察官
ルイーズ・エリス (Elena Satine) 金持ち?ヴィクトリアと精神病院
マルコム・ブラック (Tommy Flanagan) ケイトの父、悪い奴
ペネロペ・エリス (Carolyn Hennesy) ルイーズの母
ジェームズ・アレン (Ed Quinn) パスカルが頼りにしたフィクサー
アイヴァン () マルコムの部下