第1話 終わりの始まり You Want to End This Once and for All?
脚本/Todd A. Kessler、Glenn Kessler、Daniel Zelman
監督/Matthew Penn
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【前回までのあらすじ】
ウィリアムズとオルティス捜査官は血だらけで半分裸の女性を
発見したとし、朝7時に彷徨っていたという。その女性は恋人
を殺されたエレンだった。ホリス・M・ナイ弁護士の名刺を
持っていた彼女。オルティスはあなたはやっていないのでしょ
と問う。パティはキャサリンの法定代理人は私で監護権が欲しい
ならばマイケル側が私が不正を行ったことを証明しないと行け
ない事を語る。マイケルはママの不正は自分が母親に相応しいと
裁判所に思わせたことだという。マイケルの代理人・マースデン
は証人リストを送るという。エレンは居なくなってからクリス
のことを考えたとして、無事帰還したクリスに寄り添う。しかし
クリス本人は今オレの精神状態はあんまり良いとは言えない
事を告げる。あなたがそういう気になるのを待っているという
エレン。パティはエレンに対して私の支配から逃れたがっているが
それは不可能だという。誰か見つけたいと考えていたという
パティは女性で私の後を引き継いでくれる人をという。それを
エレンにしたいとしてパティの方から手を差し出していることを
語るが、あなたは何よりも勝利を優先したこと。夫・息子・私よりも
勝利を優先し、人生に残されたものは次の訴訟だけ。そんな立場
に興味はないという。それを聞いたパティは何処まで恩知らずな
子なのかと激怒しきっと後で後悔すると語る。そんな中、証人
リストとして届いたのはエレンの名前だった。
【ストーリー】
ビル・ハーンドンはパティの事務所で正式に働いていた。
マギーはパティに挨拶する中、パティはオフィスに戻ると
キャサリンがパティのイスに座っている事を知る。そこはお婆ちゃん
の席なので今すぐに退いてという。キャサリンは私のママじゃないと
語る。あなたはそこには座ってはダメだとすると、キャサリンは
誰のママでもないと繰り返し唱える。とっととドキなさい!と
いうパティはそこでソファに血だらけで座るエレンの幻覚を目に
する。
パティはソファで寝てしまっただけだった。ビルは大丈夫かと
して声を掛ける。不動産業者から話を聞いたが、最近エレンは事務所
を開いたという。既に何軒かの以来があるが、エレンは全部断って
いるのだという。パティはそれを聞いて待っているのよと語る。
名前を売る為の大きな訴訟を・・と。ビルはエレンに拘り過ぎ
だとすると、もう拘るなと忠告する。しかしそれは出来ないと。
キャサリンの監護権で裁判で敵に付いたからからなのか?と問う。
彼女は私を傷つけたいのだというと、そんな力は無いだろうという
ビル。エレンは知っていると語ると、ビルはそれならば話は違って
くるなと語る。
クリスは高校時代の友人の結婚式の祝いの為にバーにいく。
トニーとシェリルの結婚式の二次会で、トニーがシェリルのこと
を高校1年の時から狙っていたのはみんなが知っているとし、
15年後結婚までこぎ着けたことを語る。お前はホントにラッキー
だとして花婿の執念に乾杯する。エレンもそのパーティーに来て
いてトニーに挨拶する。クリスもエレンを見かけ声を掛けるが
彼女は明日仕事があるのであまり話が出来ないのだという。
今日はあまり話が出来菜無くてゴメンというと、エレンはいつでも
あなたを次第だという。
エレンは車に乗って帰宅しようとすると助手席にクリスが乗って
くる。二人はキスをしてHするのだった。エレンはクリスのこと
を心配するが彼は最高だと語る。それよりもここは何処なのかと
いうクリスに対して私の新しい事務所だと語る。
今日はこれから裁判があるというエレンは、私が証言台に立つ
ことになっているという。エレンの孫のキャサリンの監護権争い
でパティに不利な証言をするのだという。パティは孫を息子から
取り上げたのだという。彼は取り返したいのだという。それって
召喚なのかと問うと任意で協力するという。今から楽しみだという
エレン。
ウォール街のトレーダーで「プリンスフィールド」社で働く
ブルース・ディヴィースは株式ロングショートについてオタクの
新聞のお気に入りだっただろうと語る。ファンドの成功に自身を
持っているというブルースはポジティブな報道をしてくれと
要求する。
そんなブルースのオフィスにナオミがやってくると、彼から
また情報が入って居るという。いつもの手順で頼むとし、
このフロアの外には絶対に広まらないようにしろと。不景気の時代
に22%の利益を出しているとし、戦略が当たったというブルース。
ナオミはメールでマクラーレンに伝えてとメールする。
その頃マクラーレンは海外でギッタという女性とベッドで
寝ていた。テレビではインタビューでマクラーレンはアメリカ
国籍を持つのに外国暮らしをしていることを尋ねる。アメリカ
国務省はイラクで外交官3名が死亡した責任はあなたのサイト
「マクラーレントゥルース」にあると言っているという。
テレビのテロップには「情報サイト創設者C.マクラーレン」と
紹介されていた。それを否定するマクラーレン。盗まれた情報
のリークをしていると問うとリークはしていないとし、情報公開
を望む内部告発者に安全な場を提供しているだけだという。し
かしマクラーレンは人目を避けるように暮らしていること。脅迫も
多いのだという。このインタビューをアメリカでの放映を許す
のかとしてギッタに問われる。
そんな中ラトガーがマクラーレンの元へやってくると連絡が来た
事を語る。決心したのか?と問うと直接逢って話したいと言って
いるという。しかしマクラーレン自身が微妙な時期だとするが、
彼はニューヨークに行って彼女に逢うという。ラトガーは懸命な
判断ではないと語る。
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マイケルの子のキャサリンの監護権でのパティの母親としての
資質を巡り、それを反証する為にマイケルが証人として依頼
したのはエレンだった。パティに振り回されてきた人生のエレン
にとっては、パティに仕返しするチャンスでも有る。召喚では
なく任意の形で証言をすることを約束する中、パティとしては
これまで彼女に握られた数々のことを考えると不利だと考えて
なんとか口止めしようとする。
そんな中、世間ではインターネットを使って、匿名で内部告発
することが流行していて、その場を提供していたチャニング・
マクラーレンには賛成派と反対派で分かれる。アメリカ政府は
内部資料を流出し公開したことで、イラクに於ける外交官が
殺害されたのはマクラーレンのサイトに掲載された内部告発文章
に問題が有ったとして目を光らせる中、彼はアメリカ人なのに
アメリカには戻らず、逃げる様な生活をしながら支援者と協力
して、内部告発サイト「マクラーレントゥルース」を開設して
いた。そんな折りウォール街で創立100年以上の老舗投資銀行
プリンスフィールド社が不正をしているとの内部告発をしたいと
して社員のナオミは彼に連絡を取る。直接逢って話をしたいと
するナオミは彼をニューヨークに呼び話を聞こうとするが・・・
いよいよ最終シーズンの始まり。
このドラマではフォーマットを完全に踏襲していて、冒頭では現在
の3ヶ月後の事情に於ける重要人物の死なり現実を見せつけて、
それに至るまでに何が有ったのかということに迫っていく方式だ。
証言されると困る人物が殺されるのではないかとする流れが提示
される中で、どういう状況になっているのかですね。
シーズン1のネタを掘り起こしてきただけ有って、エレンがパティの
して来た過去を掘り起こす作業に於いて、何を掘り起こそうとしている
のかがイマイチ思い出せないところも有る。色んな悪いことをして
きた記憶もあるし、シーズン1というと思い出すのは、パティが
フロビシャーの弁護士と逢う際に彼がパティのオフィスで頭を打ち
抜いて自殺してしまったシーンだったり、やはりエレンの恋人が
殺害されてしまった事件だけど、とにかくデカイ案件を扱っている
だけ有って関係者側の被害も大きいものが有る。
エレンは言葉だけパティが不正をした証拠を持っているが物的証拠
がないとしていた。刑務所に入れなければならないとしていたけれ
ど、どの件に該当するのだろうか。
一応シーズン1から3までは本家でレビューを書いて有るので
その辺を参照アレ。
http://itawind.web.fc2.com/kaigai/damage/damage.htm
取りあえず見た限りでは、エレンとパティが法廷に於いてぶつける
ような流れを意図的に演出させた感じ。当初そのぶつけあいを
マイケルの娘の監護権を使って利用するのかと思ったけど、監護権
程度では流石に最終シーズンを飾るに相応しい対決になるとも思えない
ので別の事件を用意した格好だった。
テーマとして見ると「世代交代」という言葉がキーワードとして
浮かび上がってきそうだ。シーズン4でもラストでパティは後継者
を探していたし、今回のエピソードの中でもウィキリークスの
創立者らしき人物から、弁護士として一線で戦う為(延命する)には
僕と手を組むことだとして上から目線で指摘されたことがある。
パティは自分がコントロールする側の人間でないと気が済まない
性格をしていると思うので、流石にこの人と手を組むとはないと
思ったけど、被害者側の人物の方に寄り添って上手い事取り入って
いった。
■
過去にエレンに親身になってくれていた捜査官のウィリアムズと
オルティスが解決事件案件と称してシーズン1の事件の頃の証拠品
を持ってきてくれた。持ち出しは本来規則違反だとしているけど、
その辺の違反をいざという時に突かれなければ良いけどね。
ホリスナイの名刺の裏には”私は警告を受けました”と書かれている。
血の突いた名刺。
ホリスから「パティの事務所にいけばダメになる」とし、「パティ
にとっては自分が全てで一目で才能を見抜く」としていたけど、
最後までなかなかエレンの才能を見出すことが難しいドラマだ。
当時パティは、ピート叔父さんにエレンを殺害するように言った
ことを告白していたけど、それを明らかにしようとするのだろうか。
■
さて事件ではナオミが自分の勤める投資銀行・プリンスフィールド
が不正(インサイダー取引)をしているのではないかということで
内部告発しようとしたことがきっかけ。チャニング側のメンツは
誰が投稿したか分からない様にするとして、ナオミに対して投稿
の手順を示唆していたサーバーにアップロードさせようとは
していたけれど、本当に彼女がアップロードした情報なのかどうか
もよく分からない。本人がかなり躊躇していたので途中で辞めた
可能性も有るし、怪しいのは投資銀行側の人間と、チャニング側の
人間どちらにも可能性が有る。投稿するかどうかの状態でパソコン
の入力を止めていたので、娘のレイチェルが「投稿する」を
クリックした可能性も排除出来ない。
チャニング側としては私生活は暴露しない方針なのに、ナオミが
持っていたパソコンの情報の全てが公開されてしまったのだろうか。
正直ナオミが投稿したということを隠す為に意図して、自分も被害者
みたいに装っているのかなと思ったのだけど、そうでもなかった
みたい。
2人の人物がナオミを殺害していた。
彼女は元々不安やウツ症状を患っていた病歴が有る。
それを考えるとパティもかなりトラウマとして抱えているものが
有るし、時折フラッシュバックして流れる映像としては、視聴者に
過去の事情を思い出させる演出なのかも知れないけど、それでも
彼女自身も精神的には辛い状況であることには違い無いと思う。
唯一のエレンの光明はクリスが立ち直ったことで、彼が元兵士だ
ということを考えると、襲い・襲われという状況に於いて、良い
ボディガードになりえるところかな。調査員としての活躍にも
期待出来るかも知れない。まだ立ち上げたばかりの事務所だし、
エレン一人で今回の件を対峙するのは難しいよね。
・When I Am Through With You by The VLA
パティ・ヒューズ (Glenn Close) 弁護士
エレン・パーソンズ (Rose Byrne) 検事
チャニング・マククラレン (Ryan Phillippe)
クリス・サンチェス (Chris Messina) エレンの同級生
ビル・ハーンドン (Judd Hirsch) 元弁護士
マイケル・ヒューズ (Zachary Booth) パティの息子
マギー・ホアン (Li Jun Li) パティの秘書
キャサリン・ヒューズ (Brooke Liddell) マイケルの娘
キャサリン・ヒューズ (Kiley Liddell)
ジャクリン・エリス (LaTanya Richardson Jackson) 判事
ギッタ・ノバク (Gillian Alexy) マクラーレンと寝る女
ラトガー・シモンズ (John Hannah) メガネ、マクラーレンのフィクサー
ナオミ・ウォーリング (Jenna Elfman) プリンスフィールド・トレーダー
レイチェル・ウォーリング (Alexandra Socha) ナオミの娘
ダン・ウィリアムズ (Casey Siemaszko) 捜査官
ロサリオ・オーティス (Maya Days) 捜査官
ブルース・デイヴィース (David Gautreaux) トレイダー、ナオミの上司
スーザン・マーズデン (JoAnna Rhinehart) マイケルの弁護士
— (Joe Kernen) Squawk Box Host
— (James Riordan) British Interviewer
デイヴ (Kohler McKenzie) Groom
シェリル (Meredith Holzman) Bride
ピート叔父さん (Tom Aldredge) 回想シーン
— (Anthony Guerino) ドアマン
— (Raymond Mamrak) 捜査官