第4話 情報争奪戦 I Love You, Mommy
脚本/Jason Wilborn
監督/Marcos Siega
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【前回までのあらすじ】
クリスはエレンにエレンの母・デニースをハジソンスクエア薬局
で逢ったと報告。エレンは確認にいくと確かにデニースは働いて
いて働き始めて2ヶ月だという。そんな中デニースはエレンの
元に泊めて欲しいとやってくる。ディヴィーズは「個人メールで
トレーダーの奔放なセックスライフが明らかに」という記事
が掲載されてしまったことを語る。マクラーレンはどうして情報
が公になったのか。原因が分からないが組織にとっては大きな
痛手だと語る。パティは夕べナオミが命を絶ったとして訴えを
起こす。しかしエレンは原告はあなたがナオミを意図的に傷つけ
る為にわざと個人情報をリークしたと証明しないといけない
事を告げる。ラトガーとして自ら情報を提供したのだとしてナオミ
を我々が辱める理由がないと語る。ラトガーは支援者のトーベン
と接触し、エレンのことは証言録取で失敗したら首にすると
聞かされる。サムライ7と名乗るハッカーはマクラーレンに接触
してあのリークにはあんたの知らない事が有るとして教えてやる
というが、おれが情報に金を出すと思うかとしてそれを拒否。しかし
知らない間に情報を余所に持って行かれたら困るのではないかと
語る。
パティはキャサリンにパソコンで遊んではダメだと語る。
キャサリンはゴミ箱にサムライを捨てる。
そんな中、パティはいつものようにキャサリンがオフィスのパティ
の席に座って居るのを見て今すぐにそこから退いてと語る。ママ
のイスから下りて・・あなたはそこに座ってはいけないのだと
するとキャサリンは私のママじゃないという。そしてママ愛してい
ると言ったかと思うとそこにいたのは血だらけのエレンの姿だった。
またしてもエリンが血を流してパティに訴えかける夢だった。
【ストーリー】
ロジャーはパティと会食する。まだフィルのことを引きずっている
のかと問われるがパティはそれを否定する。仕事の話をどう
思うのかと問われると、パティは当然光栄だという。
相手はアメリカ最高裁判所だぞとし、先方はその気が有るか知りた
がっているという。ギンズバーグが引退した時の為に備えたい
のだという。引き受けないとは言っていないが先ずはマクラーレン
の裁判が片付いてからだという。ロジャーに対して猫はまだ飼って
いるのかと問うと、マリエルが例のクズに付いていったときに
連れて行ったという。ネコ好きの男は信用しないというパティ。
ロジャーはパティとは付き合いが長いことを告げ、互いに成功を
認め合い、価値感も似ていること。週末にパームビーチの別荘に行く
が一緒に行かないかと告げると二人で過ごそうという。しかし
パティはレストランで人が多くいるにもかかわらず店内中に鳴り響く
声で大笑いする。
エレンは母・デニースに職場までの道を教える。
地下鉄のF線、パストレインに乗り換えたら後は分かるでしょと。
母は一緒に通勤することに喜ぶが、エレンは納得がいかないと
して不機嫌だった。働き始めたことを隠していきなり打ちに駆け込
んで来たのに理由を教えてくれないこと。何が有ったのかと
問うと、家を出たのだという。2、3週間前に出た事を告げると
どうして言ってくれなかったのかという。エレンが仕事を忙しく
していると思ったからだという。これまではジュディ・マンジネリ
のところで居候していたが、甥っ子が来たので出てきたという。
パパとは何が有ったのかと問うと、怒鳴り声や叫び声に絶えられなく
なったのだという。ひたすら機嫌をとり続けると自分がダメ人間に
なったように思えるのだという。最近父は特に酷くなったことを
告げ物を投げつけるようになったという。クリスタル製のウサギ、
キャリーが祖母からもらったものまで投げてきたとのこと。ホント
に恐かったとすると、エレンは金のことは心配しなくて良いので
住む場所を探すので絶対に帰らないと約束してと告げる。
マクラーレンはパソコンに向き合いハッキングの準備をする。
サムライ7はゲームする中、マクラーレンがいよいよ自分の
サーバーにアクセスしてきたことを知る。しかしマクラーレンは
手こずっているなとして笑っていた。恋人のベスと共にサムライ7
は語り合う。
ギッタはマクラーレンの元にやってくると情報を盗む気なのかと
問う。そうしている間にサムライ7はマクラーレンからのアクセス
を遮断してしまう。
しかし改めてマクラーレンは別の方法での侵入を試みると、
サムライ7もついに見つけられたとして、ヤツもやるなという。
データがダウンロードされていく中、サムライ7はなんとかして
それを阻止しようとする。そこにはプリンスフィールド銀行の
情報を詰まったものだった。コピーが90%のところでなんとか
サムライ7は遮断することに成功すると、マクラーレンに対して、
“情報が欲しければ金を出せ!”と語る。マクラーレンは失敗した
ことにショックを受ける。
ビル・ハーンドンとパティは補佐役として事務所にIT関係に強い
人物を採用しようとして面接していた。ジェイク・ストールという
男性がやってくる。20年近く前にMITを中退した男性。法律家に
なって5年目だった。これまでは何をしていたのかと問うと、パソコン
をいじっていたという。45歳の良い大人がかと問うビルに対して、
元々は技術系が好きだが、友人がハッキングで訴訟を起こされた時
に弁護を手伝ったのがきっかけで裁判法に興味を持ったのだという。
マクラーレンをどえ思うかと問うと、憧れていたという。世の中の
組織は腐っていて攻撃されて当然だと思ったことも有るが、それでも
プライバシーを別で背の中には守られるべき秘密は有り、全てを証
せば世界は回らなくなるという。ビルは採用すると考えるというが
ジェイクはもう雇われていますと語る。パティが勝手に雇ったと
知り相談もないところは相変わらずだと語る。ジェイクに対して
訴訟の中身は分かっているでしょと問うと、もしナオミがリークを
拒んだとするとマクラーレンがインサイダー取引の証拠の情報を
手にする方法にはどんなものが有るかと問う。するとプリンスフィー
ルド銀行のサーバーシステムから盗むのが一番簡単だという。ナオミの
個人メールにもアクセス出来るのかと問うとプリンスフィールド銀行
のシステムと繋がって居る限りは出来るという。盗んだ証拠を証明出
来るかと問うと、サーバーから不正アクセスの功績を突き止められる
という。しかしそのサーバーは証券取引委員会が押収していた。
マクラーレンは情報源のパソコンに侵入したが追い出されたことを
語る。サムライ7は高校の時にオンラインで知り逢った人物だとして
組織のメンバーに語る。情報が有るというのはハッタリではないか
とするが、アイツは技術だけはあるのだという。リークがナオミじゃ
ない可能性が出てきたということだと。ラトガーは金を支払ってデータ
の中身を調べようと提案する。しかしマクラーレンは盗んだ情報
に金を出したのがばれたら活動は台無しになるのだという。しかし
サムライ7のデータ内には訴訟で不利な内容があるか確かめるべきでは
ないかと。考えは変えないというマクラーレン。
ラトガーとゼッタは二人で話合う。彼には脇が甘いところがあると
いうラトガーはゼッタを説得する。情報を買うべきだと。
組織の金はマクラーレンの署名がないと出ないとすると、金だけの
問題ならばなんとかなるという。ラトガーはゼッタに流石金持ち
だなとすると君の父に頼めるのかと問う。信託財産で支払いが出来る
のかと問うが、あの金は結婚するまでは使えないし、私は結婚しない
のだという。そもそも情報の値段も分からないのでサムライ7が
幾ら欲しがっているのか確かめる必要が有ると語る。
パティは証券取引委員会のクラークに接触すると、プリンスフィールド
銀行のサーバーへのアクセスをしたいと要求する。訴訟の決定打が
そこにあるのかも知れないのだという。しかし証券取引委員会には
マクラーレンの訴訟のことなど一切関係が無いと一蹴される。証拠提出
命令を申請するわよというが、何れにしても我々の捜査を待ってもらう
ことになるだろうと。12から14ヶ月だとすると、そんなの遅すぎる
としてクレームを入れる。
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年商400億ドルのプリンスフィールド銀行がインサイダー取引
を行っていた件で、ナオミはチャニング・マクラーレン率いる
暴露サイトに公表するが、そのサイトは密告者の匿名性をうたっ
ているにも関わらず、インサイダー取引の情報と同時にナオミの
個人情報まで流出してウォール街の大物と性的関係に及んでいた
ことが赤裸々にばれてしまう。パティ側としては、マクラーレン側
が意図してナオミを辱めたとする証拠を提示しなければならない
が、証言録取に於いて原告のレイチェルがついたウソによって、
有利に動き始めていたパティら原告側は再び不利な状況になる。
新たにIT関係に詳しい弁護資格を持つジェイクを雇ったパティ
陣営。そんな中、プリンスフィールド銀行の情報を持つという
ハッカー界では有名なサムライ7がマクラーレン陣営とパティ陣営
に接触し、まだ公にされていない情報を50万ドルで買わないか
として持ちかけてくる。猶予は48時間。マクラーレンは組織と
しての体面を保つ為にも情報を金で買うことは絶対にしないとする
信念を持つ為に、組織としてその情報を買うことは出来ずにいた。
パティは自分のパソコンにサムライ7が侵入してきてコンタクト
してきた事を知り、情報を買うべきかどうか悩むのだった。
このドラマでやたらと多用されるフラッシュバック映像。
最近はキャサリンがパティのオフィスのイスに座り、パティが
それを止めると、エレンが血を流しながら”ママ愛している”と聞かさ
れるシーンが繰り返し描かれている。今回のドラマの中でも3度くらい
その映像を見た気がしたけど、やはりパティはマイケルが今回
アメリカンロイヤー誌の記者に語った様に、パティの支配力から
外れて弁護士事務所を辞めたことや、エレンの将来性からオフィス
のイスなり弁護士としての名声を奪われることへの恐怖心などが
潜在的な存在しているということを示唆しているのだろうか。
そして最後に血を流すシーンを見ると、過去にエレンを殺そう
としたパティの罪の意識の表れが出ているというところなのか。
“私のママじゃない”というキャサリンの言葉が示唆するところも
大きく、夢には色々とその人となりの深層心理が現れるというもの
なのかな。
情報戦ということでハッカーからの情報を巡る奪い合いはなかなか
面白かったけど、こうして見ると、マクラーレンなんて世界中の
企業が恐れている存在なので、身を隠して生活しているサムライ7
が殺されるのと同様にして、彼自身が何処かの企業に派遣された
暗殺者から命を狙われる可能性が有る。今までは相当気を使って
身を隠していた気がするけど、最近は何だかその存在自体がルーズ
になっている感じがする。
プリンスフィールド銀行の件で2人目の被害者が出た。
ナオミに続いてサムライ7が殺害された。
殺し屋は既にクレジットで名前が出ているのであれだけど、
影を見ただけであの独特のチリチリっとしたパーマと酒飲んで
丸顔になったような顔を見ると如何にもBoris McGiverさんって
感じだった。「Person of Interest」でも政府側のクリーナー
として、リースたちを狙っている姿が有る光景とダブる。
問題はこの人がナオミも殺したのかどうかということだよね。
マスコミを利用した揺さぶり合戦も始まっている。
影響力のあるエレンがテレビの中で被告が原告を襲ったと適当な
ことを話した辺りは解せないところ。勿論過去にエレンがパティ
に対して、この訴訟に於いて被告が原告を辱める証拠の提示を
求めたことに対する皮肉な形での反論なのだろうけどね。
また今回は時間的制約なり、金銭的制約なりも至るところで描かれて
切迫感を演出していた。エレンにかかるプレッシャーというのは
相当なものが有りそうで、エレンが50万ドルのローンを組んで情報を
得ようとした際に会計士との会話で明らかにされたけど、姉の
マンションのローンを払っていたり、母親の面倒を見たり、そして
個人事務所の経営に於ける金銭的支出など多数の支払いがあることが
語られていた。それでも勝てるからという前提が有っての賭けのような
行動でローンを組んだけれど、残念ながら無に終わってしまった。
また時間的な切迫感としては、サムライ7から情報を買うかどうかの
流れのことも有ったけど、マイケルの監護権に於いても、証言して
くれるかどうかに於いての圧力的なものも一部含まれていて、色んな
面でプレッシャーがかかっているなと思わせる。
エレンもパティも会話の流れの中で依頼人も人も信用しないみたい
なことを口にしていたけど、確かにどの人物も信用出来ないね。
パティほどの人ならば色んな仕込みを入れることも出来るし、
今回はそもそも情報を購入するけど、一番信用出来ないハッカーから
情報を入手するということが如何にリスクが高いのかということを
考えると、二人共よく手を出したなと思う。あの証拠には一体何が
書かれていたのだろうか。
デジタル情報なので複製は可能なので当然色んな人に情報を売って
儲けることは可能だろうけど、サムライ7はエレンには金だけもらっ
て実際には情報を渡す気は無かったのだろうか?
エレンの母は案の上父親のヒステリーが原因で家を出てきた様子。
エレンの家庭の事情も大変なことになっていますね。
案外エレンがビルの上から落ちたのは殺されたのではなく自殺では
ないのか?
父・ゲイリーはS1-8、S3-3、S5-9に登場する。
演じているのはGordon Clapp。
パティを誘っていたロジャーって誰だっけ?とか思って見ていた
のだけど、シーズン1では模擬審判の為にエレンの姉を責める役
を演じていた。シーズン2以降も継続して出演しているけど、
なんでパティはあんなに大笑いしていたのかな。かつての部下に
誘われたので笑ったのか?
・When I Am Through With You by The VLA
・Cut & Run by Duologue
・Etude Op. 10 No. 3
Written by Frederic Chopin
パティ・ヒューズ (Glenn Close) 弁護士
エレン・パーソンズ (Rose Byrne) 検事
チャニング・マクラーレン (Ryan Phillippe) ネットで暴露
ケイト・フランクリン (Janet McTeer) 元弁護士、パティの敵
ビル・ハーンドン (Judd Hirsch) 元弁護士
マギー・ホアン (Li Jun Li) パティの秘書
キャサリン・ヒューズ (Brooke Liddell) 孫
キャサリン・ヒューズ (Kiley Liddell) 孫
クリス・サンチェス (Chris Messina) 元傭兵
デニース・パーソンズ (Debra Monk) エレンの母
ヘルムート・トーベン (William Sadler) マクラーレンの支援者
ギッタ・ノバク (Gillian Alexy) マクラーレンと寝る女
ラトガー・シモンズ (John Hannah) メガネ、マクラーレンのフィクサー
ナオミ・ウォーリング (Jenna Elfman) プリンスフィールド・トレーダー
レイチェル・ウォーリング (Alexandra Socha) ナオミの娘
エンジェロ・アロロ (Adriane Lenox) キャサリンのベビーシッター
サムライ・セブン (Bill Camp) パティのPCを・・
ベス (Angel Desai) サムライ・セブンの彼女
ジェイク・ストール (Tim Guinee) 20年近く前MIT中退、IT技術系から転職
マイケル・ヒューズ (Zachary Booth) パティの息子
クラーク・レインズドーフ (Geoffrey Cantor) 証券取引委員会、サーバーを見せろ!
ロジャー・カストル (Michael Gaston) 法曹界の人、パティを誘う
— (Boris McGiver) Killer
リチャード・ギアハート (Michael Kostroff) 判事
オドネル (Lawrence O’Donnell) The Last Word Host / Tvで質問
マーク (Joshua Weinstein) エレンの会計士
— (Eliza Baldi) American Lawyer Reporter
キンズバーグ
フィル
マリエル