第12話 人形の館 The Uncanny Valley
脚本/Breen Frazier
監督/Anna J. Foerster
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【ストーリー】
エドとジョーは無線で連絡を取り合いながら遊園地の見回り。
回転木馬を見れば巡回が終わるとする中、ドンはタミングベルト
の交換をしているとして、回転木馬にいた。するとジョーは女性
が死んでいるのを見つける。
リードは読書しながらエリックと会話していた。
チェスをしている二人だが、リードが暫く来ない事に寂しかった
事を語る。リードは今まで対戦した中で一番強いのは同僚だった
が、ある日突然彼とは出来なくなってしまったのだという。
あらゆるパターンを全部打つことにしたと。チェスのパターン
なんて無限じゃないのかというエリックに対して無限じゃなく
無数だけで、チェスは平均40手で決まるという。チェスは結局
一つのテーマのバリエーション・・・つまり先ずは攻めて中盤
を凌いで最後にチェックメイトする。だから彼は辞めたのだと
思うという。同じパターンに飽きて他のパターンが見たくなった
のだろうと。
そんな中リードの元にはJJから事件発生のメールが届く。
被害者はリタ・スチュアート(25歳)。
アトランティックシティの事件で2件目の被害者だという。
しかし何故回転木馬など目立つところから遺体が見つかった
のか。わざわざ置いたのだろうという。プレンティスは遺体
にはキレイなネイルがしてあり、髪の毛を整えて、服も新品だ
という。モーガンは手間をかけているのは後悔の表れなのかと
語る。一人目の被害者、ステイシア・ジャクソン(29歳)は
公園で発見されたという。しかしタイプが違うとし、リタは
既婚者でステイシアは独身。暴行された痕跡もないという。
リタは脳卒中でステイシアは脳内出血だという。犯人は二人に
アトラクリウムとドナサクリウムを与えているという。脳から
筋肉への信号を遮断する薬でそれを二ヶ月も与えているという
リード。意識昏睡させるフェノバルビタールが掲出されて
いないこと。体は動かせないけど意識が有ったということだという。
意識は残して体の自由を奪う。相手を完全に支配したのだろうと
ロッシ。肉体の中に閉じ込めて・・とホッチ。
移動の飛行機の中、話合う。
意識が有る状態で体の自由だけ奪うのはサディズムだという。
人間ではなく物体として見ているのだという。でも他の点は
サディズムに見えないと。クスリを使っているところを見ると
医療的トレーニングを受けた男性かというリード。しかしプレンテ
ィスは男性と断言は出来ないという。寧ろ女性的ではないか
と。しかし女性だと遺体を運ぶのに一苦労だろうという。プレンティス
は何れの被害者も小柄で50kg満たないという。男性は性的衝動から人を
殺すが女性は違うというロッシ。元看護師ジェーン・ジョーンズ
は裸や髪の色に関係無く殺したというリード。男は色々と拘ると
いう。
そんな中、真っ赤な髪の毛をしたガルシアから通信が入る。
被害者に共通点は有るのかと問うとガルシアはどちらもシフォンの
生地を使っているとしか分からないという。警察の洞察力と私の
ファッションセンスから見て体にどちらの遺体も服がフィット
しているとのこと。小柄な体型が犯人の好みではないかという
プレンティス。
ホッチはプレンティスとモーガンに遺族と逢って被害者のライフ
スタイルと体つきについて聞いて欲しいというホッチ。リードはリタ
の遺体を見て使われた薬物から犯人の経歴が分かるかもしれない
ので調べて欲しいという。ロッシとオレは死体のステ場所にいく
という。ガルシアには最近2ヶ月の失踪者を当たって欲しいと
告げる。
アトランティックシティ警察。
対応してくれたのはコトローン刑事だった。
既に被害者の遺族が来ているとのこと。リンダは娘の外見と犯人が
どう結びつくのか知りたがっていた。犯人は特定のタイプを選んで
いることを説明する。スタイルがよくて小柄な女性を。ボブは妻
のリタのことのついて尋ねる。体型に気を付けていたこと。ステ
イシアは週3日はジムに行っていたという。ボブは服はオシャレ好き
だったという。リンダはステイシアはボヘミアン調の良い店で買っ
ていたという。彼女が好きだった場所を書いてくれと。リタは
古着を買っていたという。寸法の手直しに出したことは有ったか
と問う。こういう服を見たことは有るかとして遺体の写真を
見せるとそこで着せられた服を見せるが見た事がないと語る。
ロッシとホッチは汚れない子を象徴する場所に遺体を置いたこと。
シリアルキラーは幸せな子供時代を遅れなかった人が多いという。
遺体を運んだのは夜中だろうとし、ワゴンかSVUか。車イスを
使ったならばリスト付きワゴン車だろうと。身体障害者用車登録
を調べさせようという。
検死官はこれからならば医者でなくても看護師でも出来る行為
だという。薬は医者のサインを偽装したりして上手く手続きを
誤魔化せばくすねることは出来るが量が多いこと。二人を二ヶ月
麻痺させるだけの量を盗めばバレルという。二人共付け毛が
ついていたこと。動けなくなるショックで女性の場合、髪の毛
が抜けることが多いので、生きていた間に髪の毛をつけたに
違いないと検死官は語る。
犯人は妄想の中で生きている。被害者の体の自由を奪うのはその
為で思い通りにさせる為自由を奪うと。しかしそれならば何故
殺すのか。殺しは目的ではなく不運な副作用だというロッシ。
脳波刺激に反応し脳だけ覚醒して体が寝ていれば二ヶ月で機能不全
になるという。
そんな中ガルシアが2人の人物が現在行方不明なっているという。
シカディ・アドマンソンは古着店の人手、マキシン・ワイナンは
ヒルリッジモールで姿を消しているとのことだった。二人共
リタとステイシアの遺体か発見される一日前に誘拐されて居ると
すると変わりを確保してから手放しているという。
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遊園地の回転木馬で女性・リタ・スチュアートの遺体が発見
される。遺体から検出された薬から、犯人は被害者を動けなく
した上で、二ヶ月も意識だけを残した状態にしていたことが判明
する。それだけを見ると完全にサディズム的行動だが、遺体の
状態を見ると、暴行の跡もなく綺麗な状態で着飾っていること
からまるで正反対の状況だった。一人目の被害者はステイシア・
ジャクソンも公園から発見され、二人の共通点を探っていくこと
になる。
展開自体が映画「ミザリー」っぽく、犯人像もキャシー・ベイツ
っぽかった。
そう難しい事件ではない気がするのは気のせいだろうか。
相手は犯行を隠そうとしている訳では無いし、色々と専門的知識
が有ったり特殊なスキルを使っている訳で、普通の連続殺人鬼と
違って特色が出ている。逃げ回っている訳では無いし、同じ場所
にいる訳で、時間の問題なんだろう。
リードが主役っぽい感じだったけど、一番の功績はプレンティスで
しょうか。この犯行を男性ではなく女性だと判断したところで
この事件に於ける解決までのロジックは相当分かり易く働いた
感じがする。このプロファイルを想定したのは、他ならぬアトラン
ティックシティーにいくまでの飛行機の中でのことなんだよね。
真の犯人は父親であり、妻が亡くなったことで娘をレイプして
その記憶を消す為にロボトミーのような形で脳の前頭前野に
損傷を負わせて現実と空想の識別が出来ない様にさせていた。
やり方は違えどそんな行動をクスリを使って起こしていた彼女は、
奪われた人形を取り戻す為に、自分の思い描いた人形と似たような
人物を使ってそれを再現しようとする。
2ヶ月も動けない状態にしていたけど、食事も水も当然与えない
状況で本当にそれだけ生きていられるのかとか、動かずに
止まっているだけの状態ならば、血液の循環の問題ですぐに
脳卒中を起こすような気がする。
プロファイルは
犯人は女性、コレクターと言っても強迫性のため込みに似た精神
疾患。物に執着しすぎる病気で、反社会的、極端に内向的な人物。
空想と現実は区別出来ないけど、車の運転したり税金などは払った
り出来るという。
犯人に暴行的な意図はなく人生に対する自信を取り戻す為のもの。
一人で働き、医療訓練を受けている。対人能力で首になった看護師
で今は縫製関係についているであろうこと。
ベサニーは糖尿病故に薬が効かなかった。
動けるけれど完璧ではない。
ガルシアはサマンサの経歴を見て、エミリー・ブロンテみたいだと語る。
シェイクスピア、スタートレックの下っ端の乗組員みたいだとして、
10歳までは何も無く、10歳から電気ショック療法を受けていると
いう。
犯人のサマンサはロッシたちの姿を見て無意識に逃げて居たけど、
悪いことをしている感覚が有ったのではないのか?
自分の部屋に戻ってベサニーたちのことをどうしようとしていたの
だろうか?いざ対面してみると、それ程の恐ろしさはなく、リードが
上手い事彼女を懐柔していたけれど、リードが新たにチェスに対して
興味をもった中にはまだまだ自分の知らない意外性があると
感じたのかな。
リードが引き合いに出していたチェス最強の相手とは、ギデオン
のことだろうけど、二人が対戦するとどっちが勝ったんですかね。
■使用された曲
・
デビッド・ロッシ (Joe Mantegna) BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー (Thomas Gibson) リーダー
デレク・モーガン (Shemar Moore) 爆弾処理が得意
スペンサー・リード (Matthew Gray Gubler) ドクター
ジェニファー・ジャロウ (A.J. Cook) 広報官
ペネロープ・ガルシア (Kirsten Vangsness) 解析
エミリー・プレンティス (Paget Brewster) FBI歴10年
Dr.アーサー・マルコム (Jonathan Frakes) 父親、精神科医
サマンサ・マルコム (Jennifer Hasty) アーサーの娘
ベサニー・ウォレス (Rosalie Ward) ドライクリーニングの帰り道。糖尿病
カール・ウォレス (Gregory Marcel) ベサニーの夫
マーティ・コトローン (Jeffrey Johnson) アトランティックシティ警察
リンダ・ジャックソン (Valeri Ross) ステイシアの姉
ステイシア・ジャックソン (Venicia Saavedra) 29歳、1人目被害者、弁護士
— (Christopher Boyer) Shop Manager
— (Tacey Adams) M.E
ボブ・スチュワート (Daniel Hitch) リタの夫
リタ・スチュワート (Sasha Stuber) 25歳、2人目の被害者、ウェイトレス
シンディ・アドマンソン (Megan Duffy) 被害者、古着店の外で失踪
マキシン・ワイナン (Monique Patrice) 27歳、被害者 ヒルリッジモールで失踪
エリック (Matthew Moy) リードのチェス相手
ジョー (Leonard Robinson) 回転木馬の巡回捜査
フィリス (Joanne Casey) 縫製店、ロックステッチはハンカチに使うと
マーク (Butch Klein) 縫製店
Dr.フィン (Patrick O’Connor) 糖尿病と麻痺させる薬の関係
— (Andy Rolfes) Carousel Manager
メアリー・ニューサム (Anna Moore) 被害者、ベンチで発見
— (Baje Fletcher) 警官
— (Scott Pretty) Dry Cleaner Patron
— (Natalie Sutherland) Doll