第7話 都会のヴァンパイア The Performer
脚本/Holly Harold
監督/John Badham
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ヴァンパイヤのメイクをしたダンテのコンサートは盛り上がり
を見せる。マネージャーのカーピオンは良かったとし、マイク
も最高だったという。出待ちの女性たちの間を通り抜けて自宅
に戻ると酒を飲み咆吼する。
タラとジーナ、そしてエドウィンは、ダンテのコンサートに来て
いた熱狂的ファンだった。”レザレクション”の時なんて会場中
の人が消えたみたいだという。エドウィンは自宅まで送るという
が、二人は断る。タラは帰宅すると、何者かに頭を打ち付けられ
て殺される。
JJは被害者の情報をみんなに語る。
タラ・フェリス(20歳)、ロサンゼルスのフリーウェイで発見された
こと。2週間で3件目の事件。朝のラッシュ時に遺体を捨てたの
だろうとし、見つけて欲しいのだろうというロッシ。しかし
服を着たままなんて不自然だとすると、殺した後に公開したもの
なのかとうたがう 。3件とも性的暴行の形跡は無いというJJ。
顔色が真っ青だというと、3人共に血が減っていること。500ccで、
最初の2人は1.5リットル無くなっているというリード。
失血死が元的ならば上達しているという。メッセージが書かれていた
のはタラが始めてで腕には、”ザ・ライアー”(嘘付き)と書かれ
ていた。プレンティスはなんで定冠詞のTheが就いているのかと
疑問に感じる。どんな嘘を付いたというのかとモーガン。首を絞め
られた後に首に開けられた穴から血を失ったようだという。その
穴は牙なのか?と問うと、それは分からないが傷口からは唾液が検出
されているというJJ。血を吸ったのだろうというリード。
飛行機で現場に向かう。
・「超自然界における邪悪な存在の中で一番タチの悪いものは
ヴァンパイア。悪魔の中でも最悪の存在である。」
(モンタギュー・サマーズ)
ロス市警には特捜本部が設置されていると告げると、ロッシは
連続殺人事件には慣れているのだろうという。キム刑事が対応
に当たるとすると、リードに対して
ストーカー事件に有ったライラとは連絡を取っているのかと問う。
(シーズン1の18話「恋におちた捜査官」参照)
http://itawind.web.fc2.com/kaigai/criminalminds/criminal118.htm
血を飲むっていう事件について尋ねるモーガン。
リードは病的な吸血行為はレンフィールド症候群と呼ばれていて
病名はブラム・ストーカーの小説「ドラキュラ」の登場人物に
ちなんでいるのだという。サディストとは限らないこと。
苦痛を与えるよりも血を吸うのが目的だという。また大抵は
統合失調症だという。症状の進行で食人行為に発展することも
あるという。真性の症例には滅多にないという。病気はレアでも
ヴァンパイアは超ポピュラーであり、現在巨大なサブカルに
なっているというガルシア。殆どはハイスクール時代のプレンティス
と同じでカッコだけ尖っているのだというガルシア。犯人とは全く
別物でヴァンピスト(ヴァンパイア信奉者)だというリード。
ヴァンパイアはどん欲で血を飲む相手と関係を持ちたがるもので、
犯人と被害者は何らかの形で接触しているだろうという。
カリフォルニア州・ロサンゼルス。
ディヴィーズ(ダンテ)の元にカンピオンがやってくる。
ディヴィーズは気分が悪いとすると、マネージャーのカンピオン
はレコード会社がCDを売る為に開催するパーティーには出席しな
いと怒るという。我慢しないと・・。20分で準備するという
ディヴィーズ。夕べ何が有ったのかと問うが覚えて居ないという
ディヴィーズ。
LAPD殺人課。
JJはキム警部補の下にいく。プレンティスとロッシは始めてキムに
逢う為に紹介する。リーダーはホッチからモーガンに変わった
ことを説明する。タラの部屋は一通り調べたこと。遺体は三体とも
モルグにあるというキム。JJがセッティングしてガルシアに連絡
し最初の2人とクロス化粧号出来る様情報を贈るよう告げるモーガン。
リードには資料を読んで精神病理学的観点での呼びプロファイルを
作るよう告げる。それ以外はタラについて調べようというモーガン。
ダンテはヘリコプターを使いパーティー会場に到着する。
JJはリードに対して証人同士の関係を調べる意味は何かと問う。
ヴァンピストは強迫観念から身近な人間を襲うので被害者に共通する
友人が見つかるのだという。タラの古い友達はジーナ・キングだ
とすると、JJは一人ずつ逢ってくるという。
メタルライフマガジンのジェフ記者はダンテに近づいてくる。
君は純粋なゴスではないだろうとし、ぶっちゃけ芝居なんだろう
と問う。僕の音楽を喜ぶ人は負け犬ばかりだとし現実と向き合え
ないような人ばかりだと告げる。ジェフはその事を記事に掲載
しても良いかとするがマネージャーのカンピオンはそれを止める。
再ブレイクさせようという所なのだとして、ダンテにも自覚を
促すが5年前に終わっているだろうと告げる。
ロッシとプレンティスは被害者のタラの部屋にいく。
ジョージタウンで始めて一人暮らしをした時の部屋みたいだと
いうプレンティス。どうしても寮から出たくて家賃を稼ぐ為に
週末ウェイトレスのバイトをしたという。しかし実際には
毎週母から口座に振り込んでくれている金に気づかないふりを
して使っていたという。タラは映画作りの勉強をしていた様だと
すると、ダンテのファンであることも分かる。ロッシに対して
今時はマイスペースやフェイスブック、ツイッターを見なければ
同行は掴めないとし、”地球イチセクシーなハッカー”・ガルシア
に頼んで調べてもらおうと語る。
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ロサンゼルスで発生した20歳の女性・タラ・フェリスの殺人事件。
首を絞められた後に首にアナが開けられていること。そして血を
失っているであろうこと。そのキズ口から唾液が検出されている
ことを考慮すると、病的な吸血行為・レンフィールド症候群では
ないかとされる。これ以前にも二件の事件が発生している為に、
犯人像をレンフィールド症候群に絞り、統合失調症を患っている
可能性が有った。更にタラの遺体には、The Liarと書かれたメッセ
ージが残されていることが分かる。
もの凄く奇抜な犯行だけど、犯人を割り出すのはそう難しく
なさそうな案件だったね。特にリードが精神病理学的な観点での
予備プロファイルを求められていたけど、レンフィールド症候群が
どういうものなのかということを知っていれば、それが即ち
犯人像って感じの流れが有り、後は被害者の共通性を探るだけ
というものだった。
ドラマとしては寧ろ、エンターテイメント界に於けるロサゼルス
の土地柄とか、ショウビズ界に対する皮肉が込められて描かれた
格好で、事件でも何でもすぐに金になると飛びついていく卑しさ
みたいなものが描かれていたり、一度頂点を極めたものがドラッグ
にハマるというありがちな芸能人の姿をミスリードの主人公に見立てて、
犯人ではないかとする流れを作った訳だけど、冒頭から「彼が犯人です
オーラ」を出し過ぎて寧ろ潔白性を感じてしまうところが有ったのかな
というものが有った。
今回ターゲットにされたのは、プレンティスとJJとリードだった。
土地柄上、若者文化の発信地であり、流行を生み出す為に彼らが
主人公になるのはある意味必然的なんだけど、リードが何でも
知っている割りに、今回は色々と映画ネタを振られたり、インター
ネットの略字(BFF=ベストフレンドフォーエバー)などを引き合い
に出された際には、リードとも有ろう人が分からないという流れを
作ってみんなからちょっぴりからかわれる姿が有った。
「トワイライト」とか「時計仕掛けのオレンジ」とか、リードは
詳しそうに思えるけど、流石のリードにも知らないことは有った
のか。
ただサブカルがテーマで有り、上述した様に若者文化も取り上げ
られた為に、BAU内では最も若い3名が主導するようなネタだった
のだけど、どう考えてもこの三人が若者代表として見るには
難しい年頃になっているところも有るんだよな。
最後にオヤジ(ロッシ&ホッチ)たちが、地味にサブカルチャーに
対する今時との見解の違いと称して、オレはFrank Sinatraとか
Dean Martinの為に人を殺そうとは思わないぞというロッシが
発言するのに対して、あなたの時代は葉巻や酒だろうとして
ホッチに突っ込まれたのに対して、THE BEATLESのホワイトアルバム
が好きな奴に言われたくないというロッシの反論する姿が有る。
それぞれに音楽的趣味が違うところもまた年齢とか時代性を
感じさせて良い所だけど、リードは後ろ暗いところがないので
ベートーベンが良いと語る姿に、プレンティスからは「時計仕掛け
のオレンジ」のことを引き合いに出されていた。このドラマの
主人公の少年がベートーベン好きで精神的に病んでいた訳だけど、
好む音楽で性格を測られるのであれば溜まったものではないな。
プレンティスとガルシアのやりとりの中で、互いに色々と呼び名
を変えて言い合う姿が有ったし、今のヴァンパイア現象に於ける
形ばかりのファンに対して、ガルシアが嫌みっぽくプレンティス
のことを、「ハイスクール時代のプレンティスと同じでカッコだけ
で尖っている」と指摘しているところが有った。それを裏付ける
かのようにして、結局プレンティスは一人暮らしをしたくてアルバイト
をしたけど、結局母親からの仕送りで払っていたようなことを口に
していたね。
そんなプレンティスがガルシアに対して「世界一セクシーなハッカー」
と揶揄仕返す訳だけど、今回のガルシアは、髪型が凄いことになって
いたな(笑)
事件はJJが会見場にセッティングとか広報の仕事だけでなく、
一人で関係者から話を聞きに行くと言った時点で変なフラッグが
立つ話だったね。フラッグが立つ瞬間がビタっと分かった
■使用された曲
・Such a Beautiful Thing by Chris Mills
・Love Will Tear Us Apart by Joy Division
・Can You Hear Me by Lions
・Evil Eye by Lions
デビッド・ロッシ (Joe Mantegna) BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー (Thomas Gibson) リーダー
デレク・モーガン (Shemar Moore) 爆弾処理が得意
スペンサー・リード (Matthew Gray Gubler) ドクター
ジェニファー・ジャロウ (A.J. Cook) 広報官
ペネロープ・ガルシア (Kirsten Vangsness) 解析
エミリー・プレンティス (Paget Brewster) FBI歴10年
ダンテ / ポール・ディヴィーズ (Gavin Rossdale) ボーカル
レイ・カンピオン (Eddie Jemison) ダンテのマネージャー
Lt.オーウェン・キム (Ian Anthony Dale) LAPDの刑事
ジーナ・キング (Inbar Lavi) ヴァンピスト
タラ・ファリス (Tonya Kay) ヴァンピスト、ジーナの親友、20歳
エリン・ヒックマン (Netta Most) パーティー会場のスタッフ
ジェフ・マンデー (Justin Grace) “メタルライフマガジン”記者
マルシア・マスターズ (Ashleigh Sumner) パーティープランナー
エドウィン (Jordan David)
Dr.ギレスピー (Eric Edwards) LAPDの鑑識、唾液のDNA検出
— (Lenny von Dohlen) Record Exec
本人出演 (Elizabeth Chambers) KYAP3で放送
— (Marc Fantini) Singer / Lead Guitarist
— (Steffan Fantini) Singer / Keyboardist
— (Rachael Lee) Punk Fan Girl
(Patty Malcolm) Caterer
— (Nicole Preston) タラの友達