第6話 コーチやります The Little c
脚本/Hilly Hicks Jr. 監督/Jennifer Getzinger
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【前回までのあらすじ】
ミアはアダムに対して身体の関係を求めずゆっくりと関係を
進めることを約束して欲しいと言われ、プロの売春婦と関係を
持つ。ショーンはそんなアダムのことを知り一体どういうつも
りだと激怒。アンドレアはキャシーに「タフなオバサンシャツ」
をプレゼント。ポールはまた仕事を見つけて保険に入らなけれ
ばならないことを告げる中、仕事を決めたとして電気量販店
の販売員になる。これからももっと条件の良いところを探すと
いうがキャシーはそんなポールに感動する。
【ストーリー】
キャシーはプールで泳いでいると、隣にグレタという高校生が
泳ぎ出す。キャシーはそんなグレタと競争するようにして泳ぎ
出す。プールに入るのは久しぶりだというキャシー。グレタは
水泳部で練習しているが、今までのコーチであるギブソンが
奥さんの転勤と共に辞めてしまった為に新しいコーチが見つかって
いないのだという。自己流でやるには限界が有り時間のムダだろう
として次のコーチが来るまでにダメになってしまうと嘆く。
キャシーは校長のMsベンソンの元を尋ねるとコーチをやりたい
事を語る。そんなキャシーに水泳部のコーチは大変な仕事で
早くに起きて凍えながら朝練をして遠征で色んな所にいくこと
になるとし、そんな負担に耐えられるのかと告げる。高校の
時は水泳部のキャプテンをしていてあだ名は”トビウオキャシー”
だったとし、かなりの選手だったとアピールする。しかしベンソン
はウチのチームは州大会で2年連続優勝している事を語ると、コーチ
と言ったらプレッシャーが凄いのだと言われる。キャシーは次の
コーチが見つかるまだ私が指導するという形でも良いとし、
経歴もミネソタ大学で4年水泳代表、400m個人メドレーで大学ベス
トを出してパーティーを開いた事を語る。それではやってみるか
と言われ引き受けることになる。
アダムとミアは自宅でイチャイチャ。
キャシーはレイチェルに地下室の昔の水着が使えないかなと
語る。アダムは母さんはコーチであり誰もビキニ姿なんて見たく
ないとするが、コーチだって水に入るのだという。レイチェルは
私もビキニを着たいとし、赤ちゃんが産まれたらリゾートにいく
という。しかし産まれたらどこにも行けず睡眠もろくに取れなく
なるわというキャシー。
キャシーの荷物の中には凄い数のメダルやトロフィーが入っていた。
ミアは凄いと絶賛。アダムも水泳をやったらどうかとし、ビキニパ
ンツが似合うのではないかとミアにからかわれる。
それを見ていたレイチェルはキャシーに対して、もうあの二人は
やっちゃっているわと語る。青いセックスの臭いがプンプンすると
いう。何か有ったら勘でわかるというキャシーは、ミアとは凄く
仲が良いのだという。今はどちらからもHの感じがないというが、
レイチェルは私の勘ではやっているとし、母親になったので鋭く
なったのだという。そういうことは子供が出てきてから言ってね
というキャシー。毎日やっているとし親の目を盗んでだという
レイチェル。
ポールは会社に行く為に制服に着替える中、アダムはそういうのは
ギリギリに着替えるべきだという。恥ずかしいとするアダムに
対してキャシーはお父さんは一生懸命必死で仕事をしているのだと
語り大人になりなさいと告げる。ポールは今の仕事に限界だと
思っている時に息子にまでコケにされたと語る。キャシーは水泳
のコーチになった事を告げるとポールは今は体力を温存すべき
ではないかとするが、体力はハッピーなことに使いたいという彼女。
それに水泳コーチをやると5千ドルの手当が付くというと、2回
もスキャンが受けられる額だなとして凄いと言われる。
レイチェルは帰宅するとショーンはプールに水を張っていた。
病院で産むことに納得してくれたのではなかったのかとすると、
病院は縛りつけて鎮痛剤でコテンとなるのでダメだとし、病院に
プールを持ち込んでも違法ではないという。試して見ようとして
ショーンは水に入る。クレイジーだというレイチェルにも産む体勢
でプールに入ってもラウと気持ちが良いことに気が付く。これぞ
自然の摂理だとすると、それならば一緒にプールに入ってくれる
のかというレイチェル。入って欲しいならば・・というショーン。
販売店MAX BUYではポールは若者相手に3Dテレビを販売しようとする。
“ロード・オブ・ザ・ダンス”も3Dで見られるとしアイリッシュ
ラップダンスみたいでビックリするよという。チーフはポール
に対して声をかける中、慣れれば買いそうな客は分かるという。
そんな中ウクライナから来ているミカイロは土曜日のシフトを
平日に変えてくれないかとチーフに相談する。しかしチーフは
一つ変わると全体がおかしくなるのだとして無理だと語る。
ポールはミカイロに声をかけると、ウクライナよりはこの環境が
マシだと語る。でもウクライナは良い国で家族も居るという
でもアメリカの方がチャンスがあると語る。
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キャシーは久しぶりにウェストヒルのプールで泳いでいると
そこの学校の水泳部のコーチが奥さんの転勤に伴い辞めてしまった
ということを聞く。早速校長に掛け合いコーチがやりたいことを
語ると、キャシーのことをガンだと知っている校長はコーチの
仕事は大変だとして諦めさせようと説得するが、次のコーチが
来るまでの間で良いことを告げ、キャシーは自分の過去の実績を
語り何とかその職を掴む。
一方ポールは新しい職場で働くことになったが、なかなかその
職種になれない状況の中、ウクライナからチャンスを掴もうとして
やってきているミカイロ(ミッチ)という在庫管理をしている若者
がいる事を知る。職場でアシスタントマネージャーをしている
オーウェンはそんなミッチやスタッフたちへの扱いを軽視して
いた。ポールは憤る姿のミッチに冷静になる為の方法について
教えていく。そんな中、ジェイミソン家では下半身に痒みを訴える
ものたちが出てくる。アダムが招いた娼婦から毛ジラミを移され
それが家族にまで移っていたことが分かる。
メインタイトルのThe Big Cに対して、今回のサブタイトルは
The Little Cという象徴的なタイトルの付いたエピソードだった。
大きなガンと小さなガンということで、いずれにしてもキャシー
にとっての”問題”が一体何なのかということとして描かれている。
繊細な視点で見ていればガンになってからのキャシーの心情の移り
変わりなんかも見てとれて、状況に伴う彼女の態度の変化なんかも
分かりそうなものだけど、シーズン2の問題はガンだという事実に
よってキャシー自身の身体の問題だけでなく、彼女に下される周り
からの視線との戦いなんかも比重多きものとして描かれている。
これこそまさにキャシーが懸念していたことの一つなんだろうけど、
今回は息子のケジラミの流れ、子育ての流れも同時に存在していた
ところを見ると、水泳部のコーチに関してはかなり微妙な状況だった
ようにも感じる。
それぞれの立場があるので、子供が病気をウツされたらと思うと
当然懸念するものがあるし、キャシーがコーチに関しては素人で
あることに加えて、ガンというハンデを背負っていることも考える
と、コーチとして本格的にやっていけるかどうかの不安な
ものが有るのも事実で、グレタという生徒の父親が相当ウザイ
存在だったけど、奨学金がかかっている状況の中、キャシーという
人物に懸念を示すのは分からないでもない。ただ素人が五月蠅く
指示するという意味では父親の存在もまた同様であり、今ある中
でどの選択がベストなのかということを選択していかねばならない
というところだった。キャシーの学生時代のスキルが上手くここに
来て活きた格好で、やはり学生のウチには色々とスキルアップを
図っていくことは大切なんだなと感じさせる。
今回のテーマは、子育てに関するものと同時に、尊敬されたいと
するポールの子供への視線が存在していた。
大きなプールで泳ぐキャシーと小さな子供用プールで出産の準備
に備えるレイチェルとショーン。
ショーンはここに来て大人に成長してきたのに対して、アダムは
未だに子供の域を抜けられないでいる。
ただケジラミに関して、ショーンも相当不潔だった過去を考えると
彼が持ち込む様々な”リサイクル品”と称したエコなアイテムは
正直ちょっと不気味だ。
ショーンがキャシーに対して自分の考えが正しいかどうかを聞きに
来た際に、キャシーがテーブルの角でこすっているのを見て、
性的なことを指摘していたり、今回は職場でもポールがボリボリ
下半身を掻く姿が有ったりしたけれど、アダムのセックスの問題
は如何ともしがたい。キャシーがガンと戦っているのにアダムは
どうしても向き合えずにいる。ケジラミがウツったことで先走り
してしまったキャシーはミアに伝えてしまい、皮肉にもミアが
語っていたように”焦って物事を進めるとろくなことにならない”
ことがそのまんま該当してしまった格好だった。
ミアというと前にも書いたかも知れないけど、現在見ているDlife
の「ダメージ」で訴訟の原告となっているナオミの娘のレイチェル
役を演じているので変にシンクロしてしまっているなぁ。
ポールの流れに於いては、ミックのような外国からの労働者に
対してアシスタントマネージャーのオーウェンは嫌っている姿が
有った。作者の意図からすると、外国からアメリカという巨大な
国に仕事を奪われている現状を失業中の兄のエピソードを交えて
語っていた。キャシーは首になりそうな状況でも戦ってそれを
勝ち取ったという意味では対象的な感じにも思えるし、何よりも
外国人によって職が浸食されていく状況をガンのような感覚で
捉えていたのかも知れない。ポールの祖父はアイルランドからの
移民だとしていたので、テレビを販売している時にアイリッシュ
ダンスのことを口にしていたのかなと思うけど、キャシーが
戦う姿を見せる時には、あのアンドレアからもらったタフなオバサン
シャツを何処かで着て欲しかったな。
アダムが家族に問題が有るとした際に、両親は代数のテストのこと
なのか、それともドラッグか、ゲイなのかとして三段論法的に心配
している姿が有った。
アンドレアに対して付き合いたいとするミックに対して、彼女も
また自虐的ではないけどポッチャリ専門ならがっかりするよとして
お肉を使ったトリックはしない、自分がガリじゃないのは知って
いるがレディーだとは思っているとしてその辺の理解を求める姿が
有った。アダムはアンドレアと付き合っていくことでもう少し
大人になってくれるかと思ったけど、まだまだ道は遠いね。
そしてキャシーにはその道の遠さが延々とした手の届かないところ
にあるような気がしているのかも知れない。
■使用された曲
・
キャシー・ジェイミソン (Laura Linney) 43歳、妻、高校の教師
ポール・ジェイミソン (Oliver Platt) キャシーの夫
アダム・ジェイミソン (Gabriel Basso) 高校生、15歳
ショーン・トルキー (John Benjamin Hickey) キャシーの兄
アンドレア・ジャクソン (Gabourey Sidibe) 生徒、デブ
レベッカ (Cynthia Nixon) キャシーの親友
ミア (Alexandra Socha) アダムの彼女
ミカイロ (Boyd Holbrook) ウクライナ人、販売店、”ミック”
コニー・シューラー (Connie Ray) 校長
グレタ・ジョンソン (Brittany Underwood) 水泳部
— (Ben Levin) 若者
— (Ann Sanders) Another Parent
レイ・ジョンソン (Peter Benson) グレタの父
オーウェン (Nick Blaemire) 販売店の上司
— (Peter Michael Biondolillo) 水泳のコーチ
— (Lucy Spain) Cathy’s Swim Team