第21話 アラスカのハンター Exit Wounds
脚本/Rick Dunkle
監督/Charles S. Carroll
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【ストーリー】
アラスカ州・フランクリン。
キースはブレンダに今日はよくやったと語る。大漁だったわね
というブレンダは二人共漁師として働いていた。キースは
送っていくというが、ブレンダは残っている仕事をしていく
という。リサに気を使わなくても良いとするが・・・
そんな中、ブレンダは燻製の荷物を運ぼうとすると、何者かに
後を付けられていることに気が付く。急いでその場から逃げる
が、突然犯人によって矢で刺されてしまう。
プレンティスとJJ、そしてガルシアは休みの日に女子会をして
いた。JJはプレンティスにミック・ローソンとの関係を進めて
みたらどうかとするが、彼何か偉そうだという。ギラギラして
いて自己中だとするが、JJはイケメンでセクシーなイギリス人で
捜査官で銃の達人だという。貴方のタイプでしょとし、プレンテ
ィスって時々分からないというJJ。お互い仕事が忙しいので
関係は難しいというと、JJは私とウィルを手本にすれば?という。
ガルシアは買い物袋を大量に抱えていた。全部セール品であり、
経済の活性化に貢献しているのだという。これはケヴィンのものだ
し、子を甘やかすのは後見人の義務だという。ヘンリーがやっと
プレゼントに反応するようになったという。
ガルシアはプレンティスに対してコーヒーを買っておいてくれた
と語ると”ハーフカフ エクストラショット ベンチ ツーポンプ
ノンファット ノンホイップのキャラメルアート”でよかったか
と尋ねる。そんな中JJの元に電話が入り、女子会はお預けだと
し、BAUからおよびだと告げる。
プレンティスは猫でも飼おうかしらとつぶやく。
みんなが集まる中、最後にきたのはロッシだった。
正装をしていた彼に対してホッチはお楽しみのところ申し訳
ないという。モーガンは4人目の奥さん捜し?と茶化す。
JJは今回の事件要請の概要を語る。
アラスカ州アンカレジ支局からの依頼でフランリンという
小さな町で一週間に3人殺害事件が発生したというもの。
人口1476人だというリードは町で初めての殺人事件だという。
被害者はハンターのジョン・ベイカー、教師のディディミア・
スワンソン、漁師組合員のブレンダ・ブライトだという。
一日おきに殺害されていること。被害者の関係は小さな町なので
殆ど全員が繋がっているというJJ。でも手口は違うというモーガン。
最初の2人はライフル銃で、ブレンダは矢で刺されているという。
同一犯の根拠は?というロッシに対して、全員交通量の多いところ
で発見されているという。ジョンの遺体は無造作に捨てられ
女性2人はゴミ箱に埋もれていたという。プレンティスはどうして
そうなのかとするとロッシは後悔の表れかもしれないとし、モー
ガンはむしろ敵意かもしれないという。女性はゴミだという
表れではないかと。
フランクリンは過疎化の進む漁村で厳しい経済状況にあるとし
ピリピリしたムードになっているのだという。アラスカのシリアル
キラーは80年代のロバート・ハンセン以来だとホッチは語る。
今晩出発しようとし、ガルシアにも衛星通信を使うことになるので
着てほしいという。町はパニック寸前、今のパターンだと次の
殺人は一日だというホッチ。
移動中の飛行機
プレンティスは犯人はめちゃくちゃだとし、性別も人種も手口も
一貫していないとし無秩序だという。ロッシは現場から指紋は
一つも出ていないこと。目撃者もいないこと、手袋を使い人目を
避ける知恵があるのに・・という。モーガンはそこで気になるの
は殺しの進化だという。ターゲットの難易度が変わっていること。
最初の男性は60代半ば、次は女性で50代前半。銃で撃ったから
男は関係ないのではないかとするが、二人は遠くから撃たれている
こと。三人目のブレンダは若くて体力もあるし、前よりも手強い
のになぜ銃を使わなかったのか。最初の2人が物足りないのかもしれ
ないというロッシ。しかも弓は使わず矢を突き刺したこと。
アンカレジからフランクリンまでは水上飛行機で移動だという。
ホッチはモーガンとプレンティスは現場に行って待ち伏せする手口
を探ってくれという。リードとロッシは遺体の検証。JJと俺は
被害者、ガルシアは町の記録を調べてほしいという。ガルシアは
現地は携帯受信が極めて悪いので皆さんに衛星電話を配ると語る。
現場ではフラック保安官助手が待っていて案内してくれる。
ブレンダの仕事場に連れて行ってほしいというモーガン。
ローズ保安官に挨拶するBAUの一行。ローズはきてくれたことを
感謝するとし、小さな町だが一触即発だという。
保安官事務所は狭いのでキャロルのホテルを捜査本部として
使えるようにしてもらったという。
フラックに日用品の調達について尋ねると、水上飛行機が週に一
度町から雑貨や何かしら
届くと語る。魚や肉は現地調達出来るという。そんな中、港には
クレイ・グレイミーの姿があった。モーガンとプレンティスは
話しかけると、釣りに行くのではなく殺される前に妻とここを
出て行くのだという。
ブレンダは良い子で漁の腕は男顔負けだったとのこと。
キース・グレイヴスがブレンナが死んだ夜に一緒にいたという。
キースに話を聞く。
事件の夜に変わったことはと尋ねると、俺は彼女を送っていくと
いったのに、ブレンダは燻製の下ごしらえをしていたという。
帰る時は歩きでストレスが解消されると言っていたとのこと。
町までは7、800mたせという。
総合病院のジョンソンは遺体はすべて氷で冷やしているという。
地元民が死んだなんて信じられないという。
リードとロッシはジョンソンに対してどうして凶器が矢だと思った
のかと問うと、傷口の向きだという。銃ならば全部下から撃ったこと
になるとし、ジョンの遺体はかなり動物に食われて残骸から
尿を検出したとのこと。女性からは出ていないという。ジョンは
3発撃たれ2発はかすって1発は頭に命中したという。ディテミア
は1発で殺されたとのことだった。
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1400人程度のアラスカの小さな漁村・フランクリンで殺人事件が
発生する。1週間に3人の死亡事件が発生したことで、これまで
一度も殺人事件の発生が無かった村の保安官も対応に苦慮し、
BAUに協力要請が入る。小さな村故に互いのことに少なからず
精通している中での事件故に村人たちの間でも衝撃が大きく、
この島から出ていこうとするものまで出始める。
なんとかして犯人像をプロファイルする為に殺害現場、遺体の殺し
の手口などを検証していく。銃を使っていた最初の2件に対して
何故次の事件では矢を使い始めたのか。最初の事件では3発の
銃弾を使っていることや、残骸から尿が検出されていること。
最初は躊躇いが有るが、突然エスカレートしていること。
殺人事件の捜査をしたことのない街故に、遺体現場の血痕の跡を
砂で隠していたり、レイプ検査など考えてもみなかったという医師
の姿が有った。
殺害を巡り早くも互いの住民の間で疑心暗鬼の状況になり、
ケンカが発生していた。ホッチは事件が続くと自分たちで解決しよう
とする心理が働くのだと言うが・・・
今回のドラマを見ると、「TRUE DETECTIVE / 二人の刑事」
を思い出すのは私だけか。ラストが捜査の過程で、田舎町の学校
の生徒が事件に巻き込まれていたことを捜査していくことになったけど、
なんだかそんなワンシーンを見ているかのようだ。
折角冒頭では、女子会と称して3人の女性たちが恋バナに花を咲かせ
ていたり、買い物に興じる姿が有ったのに、もっと長いこと見て
いたかったぞ。ロッシは一体正装して何処にいっていたんだかね。
ガルシアの首からぶら下がっている13番目のビリヤードのボールの
ネックレスがまさに彼女の個性を表しているな。
孤島と化している田舎町で発生した事件ということで、正直警察の
記録など殆ど電子的な記録として残っているかどうかも分からない
状況なので、ガルシアが何処まで活躍するのかなと思ったけど、寧ろ
ガルシアは今回デジタル的にもアナログ的にも活躍を期待された
役割りだった。そんな機器を設置する姿を見ていたジョシュアからは
人に聞いた方が早いのではないかとされていたけど、「コンピュータは
嘘は付かないが人は嘘を付くもの」だとして、「Dr.HOUSE」のハウス
ばりの主張を唱えていた。
興味深いのは2人で一つの部屋しか取れないとした際のBAUの反応に
有ったのかも。モーガンはリードとの相部屋はゴメンだとしていたけど、
なんでリードってそんなに敬遠されているのだろうか。
モーガンがリードとの相部屋となり、ケヴィンに思わず許可を
もらうというシーンが描かれ、彼ってマッチョのジェームズ・ボンド
だろうとか、ジェイソン・ホーンだと語っていたけど、彼にマグナム
だけは抜かすなというケヴィンの下ネタジョークは、60年代とか
70年代くらいのところを言っている気がする(笑)
衛星電波の信号が消失した際には完全にジョシュアが犯人だと見せか
けて実は母親なんじゃないのかと思わせたけど、結果的には完全に
ミスリードを誘う流れだった。
犯人はハンターだとしていたけど、保安官に寄れば狩りやサバイバル
の技術を持つ人物などここの住民ならばほぼ全員が持っていることを
示唆していた為に容疑者は絞れない。
犯人がサイコパスであることを示す流れとしては、脾臓を抜き出した
り、人の内臓をえぐり出している姿が有ること。
結果として見ると虐待されていた少年は唯一の話し相手であり懇親
にしていたジョシュアが大学進学の為に出て行ってしまったことに
有ったのだけど、それ以前から動物を虐待するようになり、そして
人間へとエスカレートしていくという、連続殺人鬼にはありがちな段取り
を歩んでいるところが有ったのかな。
村人たちの繋がりということを考えれば、父親によって虐待されて
いた少年のことに気が付いてあげて欲しかったし、それを止めてあげ
てこその絆と言えるものがあるんだろうけどね。
ジョシュアの大学での小論文を見ると犯人のオーウェンに対する
気遣いの姿が見て取れる。しかしオーウェンはそんなジョシュアから
唯一の肉親である彼の母親を殺してしまうのだからなんとも言えない。
殺すならば父親だろうって感じだけど、何よりも悲しいのは、
ジョシュアが自分の手でそんなオーウェンのことを始末しようとして
村の仲間たちと組織して森を追い回すシーンだった。
最後はガルシアが以前の事件の時との自分の違いをモーガンに語って
いた。強くなるというのはこの手の事件・人の命に鈍感になること
なのか。しかしガルシアがガルシアであることを示す例えとして
この土地の原風景を見せて、その人となりから眺める光景が美しい
と思えるところにその主張を織り交ぜていくところなど上手く
出来ていたと思う。
■使用された曲
・I Made a Lovers Prayer by Gillian Welch
■検索用キーワード
・ラファイエット湖
デビッド・ロッシ (Joe Mantegna) BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー (Thomas Gibson) リーダー
デレク・モーガン (Shemar Moore) 爆弾処理が得意
スペンサー・リード (Matthew Gray Gubler) ドクター
ジェニファー・ジャロウ (A.J. Cook) 広報官
ペネロープ・ガルシア (Kirsten Vangsness) 解析
エミリー・プレンティス (Paget Brewster) FBI歴10年
ケビン・リンチ (Nicholas Brendon)
ローズ (Wings Hauser) 保安官
ジョシュア・ビアーズリー (Eric Ladin) キャロルの息子
キャロル・ビアーズリー (Dale Dickey) 民宿の女主人
オーウェン・ポーター (Mark L. Young) 16歳、
スーザン・フラック (Scarlett McAlister) Deputy / 副保安官
ジョンソン (David Carpenter) 総合診療所・医者
キース・グレイブス (Robert Dolan) 漁師
マーサ・ポーター (Karen Strassman) オーウェンの母
Mr.ポーター (Pete Colburn) オーウェンの父、DV
ブレンダ・ブライト (Kimberly Estrada) 漁師、燻製を作る、被害者
Missブラウン (Pat Caldwell)
クレイグ・レイミー (Steven Montfort) 漁師、引っ越しする、被害者
キャット・アレン (Natasha Sims) 引っ越し予定、大学
トム (Mark Casimir Dyniewicz) Prisoner
ボブ (Shaun Guttridge)
— (Indra Patel) FBI Agent