第4話 悪い癖 Nasty Habits
監督/David Boyd 脚本/David H. Goodman、Robert Hull
【前回までのあらすじ】
ティンカーベルに私たちを助けて欲しい事を語る。彼女は
ピーターパンの居場所は分かっているという。デビッドは
ピーターたちが放った矢の先に付着していた毒・ジリームシェ
ードにかすってしまう。フックはそれに気がついて傷跡を
見るとあまり長くは持たないことを言われる。ピーターはヘン
リーに対して君は理由があって生まれたとしてその理由を探そ
うと語る。ベルはゴールドに二度と戻らないつもりなのかと
問われ、息子のために孫を助けないといけないとして別れを
告げる。ニールはネバーランドに行く道を見つける。
【ストーリー】
フェリックスはニールを見つけて矢を向ける。ネバーランドに
帰ってきていたのかとしてお前が初めて来たのが昨日のことの
ようだに思えるという。正直もう逢いたくもなかったという
フェリックス。首を突っ込まない方が良いとするが、息子を
取り戻すというニール。元ロストボーイならばピーターのにか
なわないのは分かるっているだろうと。彼は本当に信じる者の
心を探し求めていたとし、あの子を手放さないという。そんな
ニールは甘く見るな・あの頃の俺とは違うとして縄を解いて
フェリックスを殴り飛ばすと逃走する。
— 昔 —
ルンペル(闇の王時代)は、ベルファイアの元に帰宅すると、
土産に石炭を削るナイフを持ってくる。要らないという彼は
対価を払えない人たちから奪ったのだろうという。人を脅して
奪ったものなど欲しくないという。何が欲しいのかと問うと、
ベルファイアはここから出たいのだという。こんな荒ら屋には
居たくないという。それならば城が良いだろうとして建ててやる
というルンペル。しかしそういう意味ではないというベルファ
イアは、外に出て、友達を作り、壁の外の世界を見たいのだと
いう。お前のことは信用しているが他人は信用しないという
ルンペル。俺の周りには敵だらけだとして、お前が家から出れば
餌食になってしまうという。本当の心配はボクが戻らないかも
知れないと思っている事ではないのかと問うと、ルンペルは
ここにいるのが一番だと語る。お前を失ったらどうすれば良い
のかと問う。
— ネバーランド —
ゴールドは顔にペイントする中、ベルの幻想が現れる。
あなたはは仮面を付けると安心するのねというと、仮面の内面
を見られるのは君だけだという。怪物の仮面の内面だという
ゴールド。ヘンリーを助けるには怪物に戻るしかないというと、
占い師に言われたことをベルは語る。「ヘンリーはあなたの破滅
を招く」ということ。助ければ自分の身が危険だというベル。
あなたの善意を疑っている訳ではないか、いつも我が身を守ろう
とする悪い癖があるとして、今でもそれは直っていないと語る。
ゴールドは今は事情が違うとして私は生き甲斐を失ったのだと
いう。君はただの幻想だとすると、ストーリーブルックで待って
いるという。ゴールドは待たなくても良いとすると、別れを告げ
た時に会えないと分かっていただろうと。戻ってもいずれ去る
だろうこと。私の本性が見えるから。今は善意を信じているが
いずれ私の怪物を見ることになるという。息子が死んだ今、
唯一の償いはこの身が滅びても息子の子を守ることなのだと語る。
ピーターの居る住み処の情報をティンクから聞く。
正面には見張りが居るのでウチらはティンクが入るのを待ち
裏から入るのだという。ティンクは中に入ればロストボーイと
戦わないといけないことを告げると、レジーナは棒を持った子供
など簡単にあしらえば良いと語る。心配なのは棒ではなく塗って
ある毒(ドリームシェード)だという。いつ決行するかと問うと、
いつでも良いというティンク。ただし脱出計画を教えてくれる
ならばだという。メアリーは何の準備もしていない事を語る。
この島を出られないのではどうしようも出来ないというティンク。
何とかするわというレジーナ。しかし誰もピーターの許可無しに
島の出入りは出来ないのだという。必ず方法を見つけるという
が・・。エマはティンクの言うとおりだとし、「出られない場所
に入るな」と習ったという。保釈保証人の学校で習ったのか
とレジーナは冷やかすが、ニールが教えてくれたのだという。
フックはどうやって島から出たのかと問うと、船に乗って扉を
作る魔法が必要だという。俺はそれをピーターと取引して手に
入れたのだという。許可無くして出たのはニールだけだと。
ゴールドはロストボーイの二人を眠らせると槍などの武器を
手に入れる。そこにニールが現れると鉢合わせする。ゴールド
はこれは現実ではないとし、息子は死んだという。苦しめる為
に来たんだろうとし、私の決心を揺るがす為だという。私はヘン
リーの為に命を投げるつもりだとして、ニールに槍の先を向け
ると、たのむよパパと語る。それを聞いたゴールドは本当にお前
なのかとして永遠に失ったかと思ったと語る。
— 昔 —
ルンペルは城に住むために冠を手にしてベルファイアが居る
自宅に戻ってくるが居なくなっている事に気がつく。
ルンペルは息子の痕跡をたどったらある街に来ていた。しかし
ここでその痕跡も途絶えているとし、ハーメルンでだと語る。
町人に対して息子を何処に隠したのかと問うと、夕べは街の子
たちが大勢いなくなったと語る。怪しげな音楽に誘われて
寝床から抜け出したのだという。笛の音がして、それは子供
にしか聞こえないものだという。容姿はつぎはぎだらけの
まだらなマントを身にまとった男で森の方に連れて行ったらしい
とのことだった。
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■今回のシナリオの構成
1) ネバーランドでヘンリーを探すニールとルンペル
2) ネバーランドへの脱出方法を探るエマたち
3) 闇の王として化したルンペルがベルファイアと住んでいる時代
■ピーターパンは何をしたい?
シーズン3に入って随分ファンタジー要素が増えたのは良いけど、
逆にその分つまらなくなってしまった部分も多いな。
魔法の復活を目指しているのは分かるけど、それに何故ヘンリー
が関係しているのかまるで意味不明。
ピーターパンの人相が悪さと愛嬌がまるでないので、見ている
だけで不快なところもあるけど、そもそもネバーランドにいる子
たちが子供ではなく大人に見えるというマイナス点。
大人達の身勝手な振る舞いに対する反抗心を燃やす子供たちと
いう構図ならば分かるのだけど、寧ろ我が者顔して遊ぶだけ遊んで
いる構図を見ると、単なるヤンキーの集まりにしか見えずどうも
肩入れしづらい。
■人の性格は変わるのか
ルンペルはいざとなると自分を守る悪い癖があるという。
ただ大なり小なり誰にでも自衛・防衛本能が備わっているので
無意識に自分をかばうところがあると思う。それを打ち破れる
のは親子の関係に限るというところだけど、ルンペルのしている
行動の多くは、自分の都合に合わせて息子を利用している所
は否定できない。
既に彼がベルファイアを裏切っているシーンというのは何度と
なく描かれている訳だし、それを都合良く今回に限って「変わ
った」「信用してくれ」と言われてもなかなか難しいものが
あるのは確かだ。
ニール本人も
「息子を捨てる親が変わったと言われても嘘としか思えない」
ということで、彼の元から離れる為にニールは大胆な決断を
取る。
■ピーターとルンペルはどの時代から知り合いなのか
ルンペルによると子供の頃からピーターとは知り合いで、大人
になるまではとても親しい仲だったという。
その際ピーターはネバーランドに行き、ルンペルは裏切られた
事を語るが、果たしてどんな事情が有るのだろうか?
ルンペルはエマたちと別れた理由の中に、
「きれい事ばかりで荒っぽいことをする度胸がない」として
いたけど、今回ピーターの封じ込めに成功した事を考えれば
そこで動けなくなった以上のことをすれば良かったのに、何故
荒っぽいことをしなかったのかが気になる。
■占い師の言葉
昔のベルファイアが登場するのはS1-8、S1-19、S2-21、S2-22
そして今回のS3-4だ。今のところこれ以降の登場は予定されて
いないけど、ルンペルの息子に対する愛情は確かな様子。
占い師のエピソードは、S2-14の話で、エマさんたちがニール
を探すために、ストリーブルックを出てニューヨークに行った
際の、アナザーシナリオとして描かれたものだった。
https://dramatimez.sakura.ne.jp/blog/?p=1026
>「少年が息子の元へ導くが油断してはならない。
>その少年は別の何かを秘めている。お前の願いを叶えてくれるが
>対価を伴う。その子はお前を破滅させる。殺すしかない」
■ピーターの許しがないと外に出られない
ネバーランドはピーターの許しがないと外には出られない様だ。
いわば彼が作ったルールの下で、彼の世界観満載の世界という
ことなのだろう。
過去ストーリーブルックから出ることが如何に難しかったのか
ということを考えればここから出るのも容易ではないことは
想像に難くないけど、ストーリーブルックから出ることが出来た
という事を考えれば逆にいずれは出られるのだろうし、ニールが
この世界から出たシーンは良く知らないけど、入ってきた経緯
を見ると影が導いてくれたので、ルンペルが影を使って「闇の王
の資格としての短剣」を隠したことと同様に影を呼ぶことが
出来れば連れて行ってもらえることはないのかな。
■ハーメルンの笛吹き
ハーメルンに来た男が大人との約束に騙されて仕返しに子供を
連れ去るというグリム童話。その笛吹き男がなんとピーターだ
ったという辺りのアレンジが面白い。
ただいつでも帰れるし決して拘束されている訳でもない。
ピーターはそこにやってきたルンペルとある取引をしていた
けど、取引と言うよりも取り決めという名のゲームだよな。
ベルファイアがピーターのものならば取引材料になるのかも
知れないけど、
「まだ誰のものでもありません」by井森美幸 って感じで、誰
の元に特に属している訳ではない訳だし。
「子供を奪われるのを親は何よりも恐れる。だが君が恐れている
のは違う。ベルファイアを奪われることじゃなく、あの子自身が
出て行くことだ」と。ミラにしてもルンペルの父にしても
見捨てたことを言われてルンペルも動揺していた。
■洞窟を発見
ネバーランドに洞窟が合った。フックによるとベルファイアが
この島に来た時に隠れ住んでいたところのようだ。
当時ベルファイアが隠れていたことを考えれば如何にピーター
が悪い奴だったのかを知っている筈なのに、そのピーターよりも
ルンペルを信用しなかったニール。
洞窟の中には数々の壁画と、星座の地図が作られていた。
ただこれが外に出るための地図であるという証拠もないし、
取りあえずはニールとエマたちが再会するしか問題は解決しな
さそうだ。
■後付けっぽいゲーム
ピーターはニールが出られたけど、戻ってきたので出られなか
ったのと同じようなものだと語っていたけど、全然意味は
変わってくる。
「取られたらまた取り返すゲーム」だとしているけど、ピーター
は別にヘンリーの子供でも無いんだし、ヘンリー争奪戦を無理
矢理作ってはいないか。
■その他、気になるメモ
・イカの墨から動きを止める魔法
・ホラ貝を使ってイカを呼び出す。
・笛の音は寂しい少年にしか聞こえない
■使用された曲
■出演者
メアリー・マーガレット・ブランチャード (Ginnifer Goodwin) 白雪姫
エマ・スワン (Jennifer Morrison) ヘンリー母、メアリーの娘
レジーナ・ミルズ (Lana Parrilla) 悪い女王、コーラの娘
デビッド・ノーラン (Josh Dallas) チャーミング王子、メアリーの彼
ヘンリー・ミルズ (Jared Gilmore) エマの息子。レジーナの養子
Mr.ゴールド (Robert Carlyle) ルンペルシュティルツキン、質屋
ベル・フレンチ (Emilie de Ravin) レイシー
ニール・キャシディ (Michael Raymond-James) ベルファイア
— (Robbie Kay) ピーターパン
— (Rose McIver) ティンカーベル / グリーン
フェリックス (Parker Croft) ロストボーイ
若い頃のベルファイア (Dylan Schmid)
— (Doug Abrahams) Sheriff
— (Jack di Blasio) Lost Boy Sentry
— (Jeff Mortensen) Lost Boy Dancer