第6話 闇の兵器売買 Lockdown
脚本/Josh Schaer
監督/Jon Cassar
【ストーリー】
チャンスは空中から地上に向けて凄い勢いで落下する。殆ど前が
見えないというチャンス。海に突っ込むことはないよなとすると、
ウィンストンはそのまま投下しろと語る。
— 12時間前 —
ウィンストンは今仕事が入ったとしてチャンスに語るが、彼は
今からジュリアとデートだという。ガムシャラレスキューだと
して高度な作戦が必要だという。時間の制約もあるとのこと。
しかしチャンスは彼女とは書店で普通に出会った普通の女の子
だとし、オレを楽しい人だと言ってくれたのだとして、デート
くらいさせてくれという。仕事とプライベートのバランスは必要だ
ろうと。今回の仕事は本社に侵入するものだとしてセントロニクス
本社だという。
マーティン・グリーソン、兵器開発部門の主任エンジニア。
救助するのはその人だという。会社がトップエンジニアを監禁して
いるとし、最近彼の父親の元にマーティンから変な手紙が届いたの
だという。社外に手紙を送る際には情報漏洩を防ぐために激しくチェ
ックされるのだとし、修正・検閲のようにして黒く文字が消されて
いる手紙だった。しかしその黒く消したところがモールス信号
になっていること。彼はMITでクラストップ、29歳で天才賞を取って
いる人物。手紙のモールスを分析すると
「逃げられない、コジンスキーが殺された。次は自分助けて」
と書かれていた。マット・コジンスキーはマーティンの同僚で38歳
で心臓発作で死亡しており、マーティンはその死を疑っていた。
捜査機関に知らせれば良いのではないかとするが、国の安全を
脅かさない限りセントロニクス社には干渉しないことになっている
という。マーティンは最大手の軍事メーカーで極秘プログラムを担っ
ている人物なので、個人的メール、電話もなく、絶えず監視がついて
いるという。腑に落ちないことだとして弱みでも握られて突っ込まれて
いるのか。
— ビル侵入前・空中 —
着陸まで1分41秒だというウィンストン。そこにゲレロがやってくる。
ゲレロは新しいセントロニクス社の上空の衛星から撮影した写真を
持ってくるとこれまで用意していた写真とは違うことが分かる。
ゲレロはオレが持って来たものが最新のもので正確だと語る。
その写真を見ると侵入するのは不可能に近かった。
セントロニクス社のビルの見取り図は存在しないという。
ウィンストンはsanta maria artesian spring water社という飲料水
メーカーに扮してロビーに事前に偵察していた。自動追尾カメラ、
熱感知機、入り口のテラヘルツスキャナー、武装警備も巡回で元軍人。
そんなセキュリティを正面から突破するのは無理だった。
そこでウィンストンとチャンスは「ジャカルタの銀行」侵入計画で
行こうと語る。入り口には厳しいセキュリティがあるが、屋上にいく
程に警備は緩くなるというものが有った。衛星写真を見る限り屋上に
はカメラがないと考えていたのである。
ウィンストンとチャンスは無線で問題について語り合う。
屋上にはないとされた防犯カメラが有ったと報告し、一台のカメラ
が設置してある事を告げる。死角は僅か60cm程の場所だとし、相当
難儀が予想された。パラシュートを開くとチャンスはなんとかその
60cm幅の屋上の縁に着陸する。
しかしパラシュートが引っかかり屋上のカメラの作動に影響が出て
しまう。クリースは屋上カメラに異常があるとしてティモンズに
いかせろという。ティモンズはコードが切れているが異常はないと
報告。しかしその直後にチャンスはティモンズを気絶させてビルの
中へと侵入すると、ウィンストンからは一度ビルに入ると電波妨害
装置のせいで外部と通信が不可能になるのでこの先連絡が取れない
事を告げ、死ぬなよと言われる。
マーティンは部屋に軟禁された状態だった。
金魚の”メレディス”と会話するマーティン。すると”ナイトオウル”
(NiteOwl)からメッセージが入る。また金魚と会話しているのかと
問われるとマーティンはあの子がおしゃべりなんだという。メッセージ
を送っていたのはセキュリティ室のレイラだった。
入り口は網膜スキャンが必要だと知りチャンスは警備員の一人を
拉致してスキャンしマーティンの部屋に入る。
マーティンに対して自然に振る舞えとして、チャンスは清掃員の振り
をして部屋に入る。マーティンの部屋はセキュリティで全て監視され
ていたのである。お父さんに雇われて助けに来たことを語る。
■今回の任務
難攻不落のアメリカ屈指の軍事企業・セントロニクス社のエンジニア
のマーティンは、この会社の開発を一挙に任される人物だが、その分
だけ会社からは決して逃さないとばかりに会社内に軟禁された状態で、
不正にミャンマーに自分たちが開発したプラズマ砲をマンダレーにある
病院で使用し崩壊させたことを知って抜けたいと考えていた。
外部との連絡を遮断されているマーティンは父親に向けて暗号のような
手紙を送り、そのメッセージを受けてウィンストンたちに依頼にやって
くるのだった。
■感想
如何にもアメコミっぽい展開の数々。
こういうのが好きならば本当に楽しめると思うのだけど、展開が完全
にコミック化していてリアルっぽさは皆無。
屋上から潜入するとして上空のレーダーに引っかからない場所から
侵入する行動を見せるも降下していく描写を見ると「エージェント・
オブ・シールド」でかつて落下するシモンズを助ける為に降下した
ウォードの光景を思い出すな。
元は志を同じくしていた経営者のビビアンが金儲けのために不正に
武器を輸出して金を稼いでいることが分かるが、政府から支援のある
企業故になかなか立ち入れないということを利用している現状が
ある。
エンジニア・マーティン役には、「エイリアス」でマーシャル役を
していたKevin Weisman。一体同様の役で何度目にしたのかって
感じだけど、彼はエンジニア顔をしているのかな。
ビビアンは現在の40億ドルのプロジェクトの為にマーティンは欠かせ
ない人物だということで軟禁しているけれど、せめてもっと良い暮らし
でもさせていればいいのにね。
パラシュートで窓から逃げようとするも銃撃戦で穴を開けてしまい
残念ながらプランB。
難攻不落な正面から突破ならぬ正面から脱出する為には何をしていけ
ばいいのか、チャンスの元アドリブ的感覚と、天才エンジニアとして
のマーティンのスキルが必要となっていく。
指向性マイクロ波は物質を内から破壊するとして開発していたものを
持ち出していたけれど、今回のドラマを象徴としている兵器だった
のではないかな。
熱画像にてビル全体が監視されていて、よく建物潜入する系列のドラマ
(「24」辺りはその傾向が強い)のように、建物の何処に人が居るのか
どうかを探られて元軍人たちがわんさとやってくる中、果たして
どう交わせるのか。
またこの会社の悪事を暴くためにはFBI捜査官の協力は不可欠だと
いうことで、ウィンストンはゲレロを情報提供者に見立てて、セントロ
ニクス社の悪事を暴露していたけれど、なかなかFBIが食指を動かす
程の情報を持たせられず、結局現在ミャンマー政府は仲介者が
邪魔だとして傭兵に頼んでウィンストン社が襲われ、エンジニアの
マーティンが拉致されていることを暴露していた。
そんなことをしなくても、上手くこの会社に爆弾でも仕掛ければそれ
だけで捜査の査察に入りそうな感じもするんだけどね。
国家安全保障省も非常事態宣言を出していた。
しかしこう言ってもなんだけど、軍需企業の武器の生産・開発拠点
なんて、こういう都心部の高層ビルの一角で行うものではなく、広大な
敷地のある郊外の施設で行うものなんじゃないかな。
マーティンと心を通わせていたレイラ役にはAutumn Reeser。
「The O.C.」でテイラー・タウンゼント役で当初は嫌な役で出演して
いたけれど、とても可愛らしい人だよね。
■使用された曲
■出演者
クリストファー・チャンス (Mark Valley)
ウィンストン (Chi McBride) 元サンフランシスコ市警
ゲレロ (Jackie Earle Haley) 元ハッカー
マーティン・グリーソン (Kevin Weisman) セントロニクス兵器開発
レイラ (Autumn Reeser) セントロニクスセキュリティ”ナイトオウル”
ビビアン・コックス (Garcelle Beauvais) セントロニクス社
ファウツ (Zak Santiago) FBI捜査官
レオナルド・クリース (Mitch Pileggi) セントロニクス社
— (Fraser Aitcheson) 守衛
マット・コジンスキー (Raymond Chan) セントロニクス社
ボブ・ハス (Dean McKenzie) 警備、屋上を調べる
ティモンズ (Sylvesta Stuart) セントロニクス社・警備
— (Lee Tichon) Patrol Guard
— (Cameron K. Smith) FBI Driver