ワンス・アポン・ア・タイム Once Upon A Time シーズン3 第14話 塔 The Tower

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第14話 塔 The Tower

監督/Ralph Hemecker 脚本/Robert Hull

【ストーリー】

デビッドは城に戻る。部屋に入ると子供部屋が昔のままの状態になって
いた。「こんなのあり得ない、幻だ」。そう呟くとエマが現れそうだ
よねという。大人になったお姫様が住む部屋じゃないとし、ちゃんと
した化粧台も無いという。何故ここに居るのか?と問うとエマは練習
場所を探していたのだという。今夜の事が”不安”だからだとし
舞踏会のことだという。一度も出た事がないので、父・デビッドに
踊り方を教えて欲しいと頼む。一緒に手を取り合って踊る姿。
エマは母譲りの才能があると語ると、ダンスを教えるのが上手な父は
娘の理想だという。エマにはこういう人生を送って欲しかったとする
とエマは私はここにしないとし、いるべきだけだという。全ては
貴方が手放したからだとすると、サヨナラ父さんと言って扉から
ストーリーブルックの世界へと一人飛ばされてしまう。「次の子は
手放さないで」と言われ、デビッドは夢から目覚める。
メアリーはお目覚めかと問うと、こんなに眺めが良いなんてと窓の外
を見て語る。デビッドはメアリーがご機嫌なことに気がつき尋ねると、
良い知らせがあるとして子供が出来たのだという。デビッドは天にも
登るほど嬉しいとするが、メアリーは何処かデビッドの様子が変だ
と気がつく。

— 9ヶ月後 —
ストーリーブルックでは、相手は分かったがどうやって魔女を見つける
のか話し合う。フックは「ミドリ色の肌をした女を見なかったかと
聞いて回れば早い」という。しかしレジーナは魔女は人間に成りすまし
ているハズだという。魔女の出現場所(レジーナのオフィス)を探そう
とすると、レジーナはくまなく探した事を語る。魔女の証拠は無くても
物証はあるかもしれないという。ヘンリー一人にして置けないとする
レジーナは魔女と空飛ぶ猿が彷徨いているという。フックは「猿のウチ
一匹はヘンリーへの父かも知れないしな」と嫌みを言う。ニールの
手がかりはないのかとするが、無いとのこと。誰かヘンリーを守らなけ
ればならないとすると、エマはレジーナが守って欲しいと語る。その
変わりに絶対にばれないようにして欲しいとし、私が仕事で来たとして
いるがヘンリーは疑っている事を告げ、レジーナはあくまで町長という
ことになっているのだと語る。

その頃ルンペルは閉じ込められる中、ゼリーナが近づく。
そのオモチャが気に入ったのかとして糸を紡ぐ道具のことを指摘する
と、「回してると心がキレイになる」というルンペル。相当疲れて
いるみたいだとして檻が気に入らないのかというゼリーナ。
私を殺したがっているみたいねと告げると、是非見せて欲しいが出来
ないハズだという。私がこれを持っている以上あなたは今では私の
シモベだという。いらだちは与える側には快感だというゼリーナ。
これがある以上は逆らえないとしてナイフを見せると良い子にしまし
ょうねと語る。躊躇うことはないとし私が死ねば・・というが
ゼリーナは殺すつもりはないという。身だしなみを整えてというと、
ルンペルはこれを回したいという。しかしそれを回せばかえって気持
ちが乱れると語る。
ゼリーナは突然父のことを語る。
父は手が震えていたこと。酒やもっと悪いものを使っていたから。
しかし父は毎日ヒゲを剃らないと我慢出来なかったという。だから
私が剃ってあげたと。私はよく言っていたのは心の中にどんな思いを
抱えていようといつもいい顔をしていろと。向こうの世界では出来な
かったが、顔に本性が現れていたからだという。邪悪な心を隠しきれ
ずに・・。でもこちらの世界では違うこと。ここなら色んな事が出来る
とすると、ゼリーナはルンペルのヒゲを剃り終える。しかしルンペル
は身だしなみを整えるのが目的ではないのだろうとすると、彼女は
「私の狙いはあなたが一生かけて探し出そうとしたもの。あなたの本性
に逆らうもの」だという。私にはその為一生待つ暇はないのだという。

ゼリーナはゴールドの店に行くと店番をしていたのはベルだった。
ゼリーナはゴールドさんはと問うと、亡くなった事を語るベル。
私はベルだとすると可愛い名前だと語る。ゼリーナはお婆ちゃんの店
で出会った妊婦に赤ちゃんのプレゼントをあげたいのだという。出産
まで手伝うのだという。その人物はメアリーだとするとベルは知って
いる事を語る。赤ちゃんのプレゼントにピッタリのものはあるとする
とそれを取りに行こうとしたところゼリーナはベルに魔法をかけて
止める。ゼリーナは先ほどルンペルのヒゲを剃る振りをして血を採取
してきた為に、金庫を開けることが出来てその中からあるものを取り
出していた。

デビッドとフックとエマはレジーナのオフィスを調べる。
クツ後が部分的にあるだけだという。血痕のようなものが付着。
血ではなく実だというデビッドはヒイラギみたいな茂みに出来るヤツ
だという。アニマルシェルターに居たときに犬がよくこれを嗅いでた
というデビッド。森にいけば見つかるだろうとのこと。トール橋から
北西に少し言った所辺りだというデビッド。
そんなデビッドにメアリーから電話が鳴る。助産師がデビッドにも
逢いたいと言っているのだという。「注文の多い女だ」とフックが
呟くが、デビッドには助産師の女のことだと誤魔化す。エマは行って
あげてくれとし終わればまた戻ってくれば良いという。

— 昔 —
馬蔵で酒を飲むデビッドの元にロビンがやってくる。オレも昔矢筒
に隠していたという。金の矢を持っている事を知り尋ねると、女王が
城に押し入るのを手伝ったときの褒美だという。押し入って褒美とは
なと語る。一刻も早く城から出て行って欲しいみたいだが、息子にと
っては安全な場所だという。ゼリーナが彷徨いている以上家族の安全
が第一だというロビン。少し寝た方が良いとすると、眠れないのだと
というデビッド。今までは全てが上手くいくと信じていて、前回こっち
に居たときは生まれたばかりの我が子を呪いから逃がす為に魔法の
タンスに入れたがその時もきっと上手くいくと信じて疑わなかったが、
今は不安な思いを打ち消せないのだという。ロビンは妻が死んだ後、
仲間のタックに聞いたが「ある植物の根っこを食べるとどんな恐怖心
も消える」のだという。シャーウッドの森の白いコケの下にあるもので
内部は水晶で出来た斑点がある星のようなもので「夜の根っこ」と呼ばれ
ているという。ロビンは魔法には手を出さないとし、森には幽霊が
デルと言われている事を語る。

■今回のシナリオの構成

・ストーリーブルックの人たちの魔女探し
・デビッドを中心とした”恐怖心”との戦い
・デビッドが出会う二人の人物、ラプンツェルとゼリーナとの対面。

■感想

ラプンツェルって何の物語の主人公だっけ?ってのが第一印象で、
スイーツにそんな名前が有ったなとか思っていたけど、それは
プレッツェルだなとか訳の分からないことを思いながら見て居た
エピソード。

相変わらずフック船長は、エマの恋愛話に突っ込み処を求めて、
「空飛ぶ猿の一匹がヘンリーの父親かも知れないぞ」とした時には
思わずクククっと笑えたけれど、フックがどうやってこの時代
に戻ってこられたのかについては未だによく分からない所もある
しニールやルンペルとの関係も未だに分からないところも有り、
今後の興味として存在している。

シーズン3では登場人物の内面的な心の傷に触れるようなエピソード
が多く、ヘンリーを失ったレジーナが前回、前々回と絶望の最中で
自己逃避を行った事に対して、今回はデビッドが新しく父親になる
ことに関連して、自分は父親として上手くやっていけるのかどうか、
そしてエマとの件を考えると、そんな過去のトラウマを引きずり
つつ父親になる資格があるのかどうかを自らの中で葛藤している姿が
有る。
夢占い・夢診断じゃないけど、冒頭で見たデビッドとエマが舞踏会
の前に一緒に踊りの練習をするという光景は、デビッドの願望だと
思うし、高校や大学でのダンスパーティーの有るアメリカという風土
から見れば、このシーンはある意味理想的な親子の構図というのが
その中には含まれていたことだろう。
それと同時に彼の中の不安さを上手く表現していた感じだ。

■1年間の失われた記憶の中で・・

このドラマを見て居ると先日まで見て居たDlifeの「Under the Dome」
を思い出す。これまでにもドームに囲まれた街という意味で同様の
ことを書いていたけど、今回はメアリーがいきなり妊娠して臨月に近い
状態であることや、誰の子なのか分からないこと。更にメアリー
の言葉を通して見る「気がついたらストーリーブルックにいてしかも
出産間近だ」とした際には、「Under the Dome」のシーズン3のエヴァ
の妊娠エピソードを思い出す。

そして今回魔女狩りの流れを通して、農家の庭に怪しげなハリケーン
シェルターが有った日には、ビッグジムでも出てきそうな勢い(笑)

ピンクの星が降っていたけど、ここではミドリの蛍光色の跡が至る
ところで見られる。

果たしてメアリーのお腹の赤ちゃんの父親は誰なのだろうか。

■塔に幽閉される女性

彼女がラプンツェルのようだ。
塔に幽閉されている彼女だけど、デビッドは何もあんな方法で
登って行かなくても良いのではないかと思う所もあった。

そもそも今回のエピソードは、過去なのか現代なのは見分けが分かり
づらくて、それを意図した部分も有るのかも知れないが、ラプンツェル
と同様に自己との戦いを森の中の幽霊伝説に引っかけて、デビッドが
居ない敵と戦うところなど興味深いところ。
人のことは指摘できても自分のことになるとどうしても臆する部分が
あるというのが人間なんだよね。ラプンツェルに語る言葉はすなわち
デビッド自身のことであるという流れを交互にスイッチングさせて
デビッドにも自分と向き合わせる流れを作ったところは見事でした。

■ゼリーナとルンペル

ゼリーナがルンペルに優位に立てるのは、ルンペルが影に持たせていた
闇の王の短剣を彼女が手に入れていた為のものだった。
どういった経緯でそれを手に入れたのか分からないし、基本的には
まだ所有者が亡くなっていないので、闇の王としての力をゼリーナが
手に入れているということはない。それでも二人の間には上下関係の
ようなものができあがっている。

ゼリーナがルンペルの無精ひげを剃る中で語る父親の話ってルンペル
のことを話しているのではないのかな。

ルンペルこそこのドラマの中では魔力を失ったら一番心の弱い
“恐怖心”を持つ人物だったりするんだよね。

あの植物の根っこ「夜の根っこ」は幻覚剤か何かなのかな。
ルンペルの血を使ってゴールドの店の金庫を破って取り出す程の
アイテムって感じがしないところが有った。

■嘘つき!

そのセリフに込められた感情の中に、緒川たまきさんばりの色っぽさ
はなかったけど、エマさんが語るセリフもまた萌える(笑)

それにしてもエマとフックが二人でいる機会って多いな。

「あんたと一緒に居ると決まってオレはどっかの森を彷徨って危険
を呼び寄せるハメになる」(Hook)
「あんたはいつも冒険を求めていると思ってた。だから去年一人で
船に居たのではないのか?」(Emma)
「その間にいくつも武勇伝が生まれたんでしょ?私を助けに来るまで
に。」(Emma)
「その通り!」(Hook)
「ウソつき!」<- ここ (Emma)

でも毎回フックは最後に格好良いことを語るよね。
「例によって騙されたし、傷ついたけどね。」(Emma)
「それを聞いて安心した。傷つくことは人を愛せるってことだ」(Hook)

今回そんな二人が雪の降り積もる農家に行ったけど、フックは胸毛
を露わにした寒そうな格好をしているんだよなぁ。
顔のヒゲの濃さから胸毛も濃そうだとは思っていたけど。

■ヘンリーとレジーナ

公園を散歩する姿が印象的だった。寒そうなのにアイスクリームを
買ってもらっていたヘンリー。ヘンリーは仕事で来たというエマ
が嘘をついていることを見抜いていた。流石嘘をつく人は分かると
いう超能力の血を引いたのか。レジーナは母親だと名乗れなかったけど
今のままでは幸せそうだけどね。

■出演者

メアリー・マーガレット・ブランチャード (Ginnifer Goodwin) 白雪姫
エマ・スワン (Jennifer Morrison) ヘンリー母、メアリーの娘
レジーナ・ミルズ (Lana Parrilla) 悪い女王、コーラの娘
デビッド・ノーラン (Josh Dallas) チャーミング王子、メアリーの彼
ヘンリー・ミルズ (Jared Gilmore) エマの息子。レジーナの養子
Mr.ゴールド (Robert Carlyle) ルンペルシュティルツキン、質屋
キリアン・ジョーンズ (Colin O’Donoghue) フック船長

ベル・フレンチ (Emilie de Ravin) レイシー
ニール・キャシディ (Michael Raymond-James) ベルファイア
ゼリーナ (Rebecca Mader) オズの世界の悪い魔女、レジーナの義姉
— (Sean Maguire) ロビンフッド
ラプンツェル (Alexandra Metz) 女王
— (Everick Golding) ラプンツェルの父
— (Natalie von Rotsburg) ラプンツェルの母
タック
ジョハンナ

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