第7話 アバターの正体 Primacy
脚本/Julie Hebert
監督/Chris Hartwill
【ストーリー】
「アバター一億、市場60億ドル、仮想世界54、テクノコートピア主義者2名」
屋上で装置を使って何かを探すものがいた。壁に書かれたバーコード
を読み解きついに見つけたかに思われたが、男は後ろから押されて
地上に落下。タクシーの上に落ちる。
事件の知らせを受けたコルビーとドンが現場入りすると既に捜査を
していたメーガンから現状を聞かされる。被害者は35歳・白人男性
で90分前に落とされたか飛び降りたかだという。転落して即死。
コルビーは目撃者はなく、身元は連邦検事補のピーター・ウェイバーン。
カンザスの第10巡回区所属。ロスに来て自殺などするかというドン。
独身の公務員で専門は税法。過去の記録もクリーンで家族も同僚も
何故ロスに居たのか分からないとしているという。
ミーガンはリズは?と尋ね、デビッドは研修でしょとドンに尋ねるが
答えをはぐらかす。
チャーリーはまたエージェントからインタビューを受けろという電話が
入っているという。アミタに宣伝は来週からのハズなのに・・と語ると
あなたの本が凄く売れているとし、ネットショップではトップ100に
入ったと語る。アミタは講義に行くのであの荷物を置かせてと語る。
チャーリーは荷物の中に下着が入っているのを知りセクシー下着を持
ち込んで講義は出来ないよねと語る。学生には組み合わせマトリクス
理論に集中して欲しいのだという。今日はお父さんがいないので2人で
過ごせるわねというアミタ。チャーリーは思い切ってウチに引っ越して
こないかとし、3人暮らしをしようという。父さんなら上手くやれるよ
と語るが、アミタはこういう大事な事は一時のノリではなく話し合うべき
だと語る。
するとラリーが戻ってくる。お帰りと語るアミタ。お帰りということは
寺から戻るのかというチャーリーに、ゼミを1つだけ受け持つことにした
という。一歩ずつじっくりと歩くというと、これはベトナムのお坊さん
から歩く修行を教えてもらったのだという。庭を横切るだけで3時間、
一歩一歩意識することで新陳代謝を緩やかに鳴り集中が高まるのだとい
う。言わば有益なエクササイズだと。飛び込めば良いだけだよという
チャーリー。しかしラリーは物が溢れている自分のオフィスを見て
やっぱり無理だと語る。こんなの酷すぎる。秩序も何もないと。
コルビーは屋上で子供のオモチャみたいなものがあるとしてドンに
報告。
そんな中、アンソニー・ブラクストンが州の法律で権利が認められて
いるだろうとして屋上に入れてくれという。ミーガンは彼は
こっそり入ろうとしていたというと、ボクはプライマルキーを探しに
来ただけだという。あんたらは見つけたのか?ウェイバーンも見つけた
のか?と尋ねられると、彼を知っているのかと逆に尋ねる。
彼は同盟のリーダーだとし、ミッドウェスタン・ブッチャーズ、プライ
マシー、MMO、PVPRPGだと周りのみんなには分からない言葉を並べ
立てる。インテグレーテッドARGで残り72時間だという。賞金100万ドル
をかけてARGで戦っているのだとすると、ピーターは何処に居るのか
と問う。すると彼は死んだことを語るとリアルに逝っちゃったのか
と驚く。君は彼と賞金を山分けしたくなかったのではないかと問うが
それを否定する。
受信機のようなものに捜査官たちが何の装置か悩んでいるとアンソニー
はエレクトロニックリーダーだという。代替現実のことだとして、
リーダーを使いバーコードを読むとそこに数字が現れるのだった。
チャーリーとアミタが現場にやってくる。
ミーガンはチャーリーの本を半分読んだが人間関係の分析は鋭いと
称賛する。チャーリーは助走したのでなければ押された以外あり得ない
状態である事を語る。自殺の可能性を否定出来ると助かるというミーガン。
代替現実ゲームをしていたみたいだというミーガンは”プライバシー”
とかいう名だというと、アミタがプライマシーかと語る。アミタは
学部生の頃からやっている事を告げ、一時的なものだという。
これはMMORPG(多人数同時参加型オンラインゲーム)の宣伝の一種だと
いう。チャーリーはアミタがゲームをしていたなんて初耳だとすると、
ウチらは週に2、3時間だけで、同盟の仲間達とだと語る。学部生の頃
からずっとやっていたし、理詰めのゲームじゃないからチャーリーには
合わないと思ったとのこと。
屋上にいるコルビーたちの元に逝くと、チャーリーとアミタにこれが
何か分かるかと尋ねる。アミタはメディアを使って現実の世界でやる
宝探しゲームのようなものだという。その機会はオプティカルスキャナー
で、ゲーム会社のサイトからダウンロードしたソフトが入っているという。
カメラ付き携帯を使うゲームよりも進んでいるとのこと。その数字は
ヒントだという。これがウェブサイトだと自動的に私達がいる場所の
データをメインフレーム側に伝達してポイントをくれるが、これは違う
ものでGPSだろうと。208525138・・・16進法のアルファベット暗号で
はないかというチャーリーは、”ザ・ビーチ”だと語る。あの型は何かと
問うと、ビーチのある郵便番号エリアのことだろうという。同盟たオンライ
ンで現実でヒントを追い、プライマルキーを探し、隠されたターゲット
の宝を見つけていくのだという。コルビーはそのゲームで100万ドルを
かけて取り合っていることを語る。何人で取り合っているのかと問う
コルビーに対して何千人かは居るでしょうという。チャーリーは進化的
アルゴリズムを組み立てることで異常な行動的なプレイヤーを特定出来る
かも知れないと語る。ゲーム上自然なものは排除して、異常なものを
抜き出すのだという。微妙なパターンを察知して問題の原因を突き止める
のだと語る。ゲームでいう異常攻撃とは何なのかというミーガンに
対して、ポイントよりも快感のために襲う人・・グリーファーだという
アミタ。何日も休まずプレーするキャンパーなんかも居るのだという。
このゲームの会社のサーバーにアクセス出来れば殺人しそうなプレイヤー
を特定出来ると語る。
■感想
今回は仮想現実の中で競うものたちが現実世界で競うことで、
色々と混同・混乱しているのではないかとするものが有った。
ゲームとかアバターと言えば確かにその世界観は仮想現実内にある
し、MMOなどを通して仲間を作って楽しむなんて事はよくあること。
MMOでなくても、自分はよくオンライン麻雀ゲーム「東風荘」で
遊んでいたことがあるけど、あの中でさえ次第に顔なじみの人が
増えていき、一緒に閲覧したり、共に麻雀をしながらみんなで
話す事がある。
MMOの宣伝目的でそういうARGのようなことが行われるというのは
知らなかったし、ゲームの世界と連動しているという割りには
なんだか何をしているのかイマイチよく分からないものが有った。
■ゲームが与える影響
チャーリーの本が売れ始めたというのが驚き。
まぁドラマとしてはありがちなことだけどね。
今回の犯人が目的としていることとか、仮想現実の世界に於ける仲間
の存在などを取り上げたことなどを見る限り、ゲームとARGの連動性よりも
寧ろ、チャーリーの本の流れの方と連動していた感じが強い。
チャーリーは本の中で「友達作りが簡単」という本を出版している。
また彼が出版したのは紙による媒体。今回の犯人のゲイリーは
エマージェンスを求めていた。また今回登場したこのゲームの主催者
は新しい電子メディアの時代を予測し、ARGを行うことで誰もが
新しい教養の形を見つけられるものとして、ゲームを主催していたこと
を語っていた。
■愛する人にも知らない一面が有る
アミタとチャーリーが今回は主役だったのかな。
冒頭からアミタがセクシーランジェリーを持って大学に来ていたり
するけど、彼女がMMOにはまっていることは知らなかった様子。
彼女のアバターはカーリー。「殺害と破壊の女神」でセクシー衣装
のアバター。彼女によると19歳の時に選んだものだという。
■キャラクターの変化
テクノロジーの変化によってアナログからデジタルに時代は完全に移行
した。その波に乗り遅れてしまった日本の電子産業が壊滅状態に有り、
得意のゲーム産業でさえも縮小の一途をたどっている。
・ラリー
寺から出てきて講義を始めることを決めていた。
ヨガをしていた事からも、モノへの執着を捨てる断捨離を決行して
自分の研究室のものを片付け、本は図書館に寄贈していた。。
また新たな話としてヒッグス粒子を探索するチームに入らないかと
誘われていること。アミタは是非超対称粒子の発見を目指すべきだ
と語る。光速の99.99%のスピードで陽子と衝突させたった一つの粒子
を見つけること。そうすればあらゆる物理学を統一してこの宇宙の
誕生を説明出来るかも知れない事を語る。崇高な使命だと語っていた。
・アミタとチャーリー
チャーリーがどんどん顔が丸くなっていることに気がつく今日。
チャーリーはアミタに一緒に暮らさないかと提案する。
アミタがその返答に拒んでいたのは、やはりアランの存在が負担に
なるものとして見て居るところがあるのか。
最後になって二人で話し合っていた。
「私達のゲームは次の段階に変化させる?」
「ゲーム理論を適用して考えよう」
「選択肢を列挙して価値を付与して順位を決定する」
・リズとドン
ドンはリズが部下である以上付き合っていても良いのかどうか
悩んでいる。その関係がどうかは分からないが前回のエピソードでは
ドンはリアとの関係に少々深入りしていた。勿論捜査上の関係で
あり、それ以上はなさそうだったけどね。
■チャーリー先生
・進化的アルゴリズムの組み立て
ゲームでの普通の行動を除いて異常行動しているものを探して、
犯人を限定していく。
その中で「シャドーハウンド・ブリケード」という10名からなる
同盟チームか異常行動を取っていた。ゲーム会社の方にはスパミングや
妨害工作で苦情が来ていた事を語る。
その中で10人いたメンバーは2人しか実際には居なかった。
フランクとスペクター。ただしフランクの元に行くと彼は殺害されて
いて、スペクターだけが活動している事を知る。
アミタとスペクターがゲームの中で戦い思わず勝利して彼の宝を
手に入れる。ノースゲートダムで取引しようということで、
アミタ、チャーリー、コルビーで行くが、なんと放水の時間に思わず
巻き込まれて逃げ遅れたコルビーが死にそうになっていた。
チャーリーは天然かも知れないけどそんなコルビーを助けた時に
「怪我はない?」と語っていたけど、どう見ても怪我はしている(笑)
負傷の程度の問題だけ。
・ミラーサイトの構築
犯人を上手く誘い込んでマッカーサー公園におびき出そうとしていた。
犯人は「チェーン・ファクター」という別のゲームを始めるつもりだった
こと。
犯人はハッキングのスキルを利用してアミタの情報を全て抜き出して
いた。
当初はミーガンがアミタの代わりに行くことを考えていたけど、アミタ
が犯人に情報を握られてしまっていた為に、行かねばならなかった。
ただ所詮は犯人も捜査官とは違う訳だから、ネット上では出し抜けても
現場では出し抜けそうにはなかったな。
・アンソニー・ブラクストン役のDJ Qualls
私が現在見て居る「メンフィス・ビート」でサットン捜査官を演じて
いる人。個性的だけど、とても面白い役割。このドラマではオタク
系の人だった。
■使用された曲
・
■出演者
ドン・エップス (Rob Morrow) FBI捜査官
チャーリー・エプッス (David Krumholtz) 数学者
アラン・エップス (Judd Hirsch) 父
デビッド・シンクレア (Alimi Ballard) FBI捜査官
ラリー・フラインハート (Peter MacNicol) 物理学者
アミタ・ラマヌジャン (Navi Rawat) 学生
メーガン・リーブス (Diane Farr) FBI捜査官
コルビー・グレンジャー (Dylan Bruno) FBI捜査官
アンソニー・ブラクストン (DJ Qualls) “ミッドウェスターンブッチャーズ”
ビンキー・ムーア (James Urbaniak) ゲーム会社
ゲイリー・マンヤーズ / スペクター (Nick Toren) 犯人、元社員
Mrs.エリザ・マクナマラ (Mimi Cozzens) HN”XULULU”、ゲーマー婆
リチャード・ヘルゲンサー (Robert John Brewer) ゲーマー
ジャニス・チョウ (Jennifer Chang) ゲーマー
オードラ・リーガル (Hilary Ward) TVの司会者、チャーリーにインタビュー
— (Luba Tatiana) FBI Tech
ピーター・ウェイバーン () 連邦検事補、カンザス第10巡回区、”タイコンZ”
ルビー () エージェント
マックス・バーンズ () “ブルドッグ747”
フランク・リガート