第6話 よみがえり Epilogue
脚本/Rick Dunkle
監督/Guy Ferland
【前回までのあらすじ】
ロッシはキャロラインからの連絡が有り再会すると共にこれからも
もっと逢わないかと告げる。彼女はロッシに近況を聞かれ、良い人は
居ないのかと問われる。プレンティスに相談したロッシは彼女から
セカンドチャンスは早々ある訳ではないという。しかしキャロライン
が逢いに来た目的は、昨年死に至る病の告知を受けたとし、治る
望みはなくもう長くはないと言われる。そして人生を終わらせるのを
手伝って欲しいと。
【ストーリー】
カリフォルニア州リッジキャニオン湖。
ダニエルは息子のチェイスと共に夜釣りに来ていた。しかし息子は
父親に対して文句を告げもう戻っても良いかとすると、ダニエルは
急変し晩飯が釣れるまではダメだという。悪態をつく息子に対して
生意気な餓鬼だとしてシャツを脱げと激高すると、親を馬鹿にする
なんてろくな人間にならないとしてベルトをムチのようにして背中
を叩く。そんなんだから母親も出て行ったのだという。
リッジキャニオン湖の現在。
フィニー・スカーヴィンは弟のニック・スカーヴィンとキャンプに
来ていた。
フィニーは陸地にいるニックに対して起きろと告げると、警察が湖に
沢山来ていて凄い事になっているぞと。警察官のサンドラは遺体を
引き上げる中、ニックはフィニーにカヌーで戻ってきてくれと頼む。
ニックの視線が入る中でニックは後ろから何者かによって頭を殴り
付けられて襲われる。フィニーはニックに逃げろと叫ぶが・・・
JJとプレンティスはホッチらがオフィスで何か会話しているのを見て
あの顔は何度見ても嫌だという。いくつ事件を解決しても終わらない
と感じるという。プレンティスは、”ハイ、リード、今現在シリアル
キラーが何人いるのか言って良いよ”と語るが、肝心のリードは
ロッシが変だと語る。新聞の同じページを16分24秒間見続けている
という。面白い記事でも有り眺めているのではないかとするが、
ロッシは最長でも一ページ11分17秒以上かけたことはないという。
プレンティスは本気で言っているのかとリードを疑うが、JJは本当に
彼は数えていると語る。今考え得る全ての可能性をはじき出している
と。
モーガンはロッシに対してこのファイルを見てくださいと声を掛ける。
モーガンもロッシの異変に気がついて何か遭ったのかと尋ねる。
プレンティスも近づいてくるとあの夜はどうなりました?と尋ねる。
心ここにあらずだから・・と。ロッシは大きな買い物をしようとして
いるので考えていたというが、モーガンは俺たちに誤魔化しは効かない
ことを語る。リンゴスターとネット対戦で夜更かししただけだよという
ロッシ。リードは読めないなぁというと、一生無理だよというロッシ。
ホッチはブリーフィングを始めようとしてガルシアとやってくる。
ガルシアはカリフォルニア州エンジェルス国有林にあるリッジキャニ
オンレイクはマリンスポーツ好きには人気スポットでキャンパー相手
に殺人を楽しんでいるものがいるという。
今朝早くに湖の中で男性3人の遺体を発見。岩を重石にして湖畔に
生えている低木の茂みで隠すようにしていたという。人が集まる湖で
遺体を捨てるのはリスクが高いとし自信家だというプレンティス。
3人とも先週発見場所から50km以上離れた場所で姿を消しているという
ホッチ。性的暴行は有ったのか。見える範囲にはないが水の中に居たの
で洗い流されている可能性はあるという。ニック・カーヴィンが
今朝早く浚われているという。殴られるのも目撃されているとし、
白人男性で仲間が岸に戻る頃には森に引きずり込まれたという。
近くに警察がいても動じていないというプレンティス。遺体の捨て場所
が一カ所なら犯人にとって意味が有るという。しかし国有林の面積は
2600平方キロ、標高は370から3070mと起伏に富んでいるというリード。
— 昔 —
オレのせいじゃない。母親が出て行ったのはというチェイス。
あんたの竿がいかれたんだとし、母さんはそう言っていたという。
釣りの話かと思っていたが違うと分かったというチェイス。
移動の飛行機。
激しい暴行も性的行為もしていないならば被害者の溺れる姿に興奮する
のではないかというモーガン。水中に葬る意味はと問うと後で湖に戻って
犯行を思い出す為なのか、それとも証拠を洗い流す為なのかというJJ。
両方かも知れないとし、戦利品を兼ねているなら見つかった異常は新しい
場所に向かうだろうとホッチ。
ガルシアにニックの遺体が見つかったと報告する。
遺体はリッジキャニオンレイクではなく30km離れたバンターという湖
だという。エンジェルス国有林プラス殺人でググるとヒットが凄い
というガルシアはいっそエンジェルス死体捨て場に解明しても良い
くらいだという。発見が早いわねというと、遺体には重石がなく浮か
んでいるのをキャンパーが見つけたのだという。ホッチは付近の
行方不明者の犯罪者をリストアップしてくれと語ると、”ホッチロケット
よりも早く・・”と告げ通信を切るガルシア。
安全地帯の外に出たということ。被害者のタイプも変わっているとし、
ニック以外はみんな髪の毛は褐色でガタイがかなり良いとし、ニック
は金髪で体格も普通だというプレンティス。3人と違い衝動的に殺した
のかもというモーガン。しかし何故沈めないのか。これまでの自己防衛
本能が影を潜めずに出てきたのだろうというリード。
これは動揺か挑発か・・
■感想
やはり今回は死に対する固執した人物が起こした事件を取り扱った
のも、ロッシの最愛の女性・キャロラインが同様の状況に有る為だろう。
死に対する恐怖心は誰にでも有るので、自分のようにパニック症になる
のも、生に対する固執した気持ちとは反対に死に対する恐怖心に縛られ
ているからこそのことなんだろうけど、何度も繰り返しては、臨死の
経験を尋ねるという猟奇的行動を取っていた。
最近のプロファイルはあたらずとも遠からずってパターンが多いです
けど、犯人がこんな事をして何の意味があるのかって感じにしか
見えなかったので、プロファイラーもそんな心理を探り出していくのは
難しそうだな。
犯人は二度にわたって死の恐怖を味わっている。
だからこそ一度は助かったものに二度目の臨死を体験させて、感想を
聞こうとしたのかも知れないけど、そんな彼は単なる答え無き死生観
を聞き出すことだけでなく、それに加えて虐待されていた過去がある
ことでシリアルキラーとしての資質が備わってしまってのだろうか。
■キャロラインの死
ロッシが一番目の妻と別れてしまった原因はやはり息子を死産させた
ことによるところが大きいのかな。
それ以降なかなかロッシの結婚が定まらずにいたのも、キャロライン
への思いが残っていて、そして息子になるべきハズだったデヴィッド
への気持ちも強かったのだろう。
ただやはり死の直前になって手伝って欲しいとか見守って欲しいとする
のは都合が良い感じがするな。死にゆく物にはその後の生活はない
のに、生きて居るものには色んなものを背負わせていかねばならない。
■死の縁を彷徨った二人
このドラマの中でも傷ついているものが多い。
その中でもリード先生とプレンティスは死にそうな経験をしている
ことで、犯人の心情なり死生観に関しては語れることが多かった。
死を前にして「暖かみを感じる人」と「冷たく真っ暗だった人」が居る
ようで、リードは前者でプレンティスは後者の感覚を味わっている。
リードはまだプレンティスに怒っているのか
「今度死ぬときはそうじゃないと思いたい」
という彼女に
「エミリーも死んだの?」と語るリードがなんとなく冷たい。
死を前にして両極端の反応を見せられる、その違いが何なのか。
犯人のチェイスも生き埋めにされた時は苦しい思いをしていた。
そして湖に沈んでいく彼の中では光の中に進んでいく姿が有る。
まだ死ぬ時じゃないとして引き上げられていたけど、そんなに簡単に
死なせねーよみたいな意味も含まれているのか。
因みにチェイスの過去は・・
10歳の時にリンパ腫、12歳で一度回復しているが最近ステージ4の
告知を受けて余命3ヶ月の状態だった。
16歳の時に父親に生き埋めにされた為に殺害したが、18歳で出所して
いた。
■蘇生
レイシーを蘇生する中で、チェイスが過去のダニエルの件を思い出した
流れはちょっと不気味だったな。
そんなダニエルのことをチェイスは殺したのだろうけど、何処で
殺したのが分かるのかなと思って見て居た。
最初の被害者は大抵そういう父親なのではないかと思っていたので、
何処に居るのかと思ったけど、結局テレビを見たままいすに座った状態
で殺されてそのまんまになっていたのかな。
■身内のネタ
・ロッシ家
・キャロライン・ベイカー・ロッシ
(1955年6月8日生まれ)
(2011年10月26日没)
・ジェームズ・デヴィッド・ロッシ
(1979年4月26日生没)
■出演者
デビッド・ロッシ (Joe Mantegna) BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー (Thomas Gibson) リーダー
デレク・モーガン (Shemar Moore) 爆弾処理が得意
スペンサー・リード (Matthew Gray Gubler) ドクター
ペネロープ・ガルシア (Kirsten Vangsness) 解析
ジェニファー・ジャロウ (A.J. Cook) 国防総省
エミリー・ペレンティス (Paget Brewster) BAU
チェイス・ウィテカー (Sam Murphy) ダニエルの息子、犯人
ダニエル・ウィテカー (Douglas Bennett) 父親
キャロリン・ベイカー・ロッシ (Isabella Hofmann) 1人目の妻
レイシー・キャンベル (Courtney Hope) バンター湖、水上バイクで・・
サマンサ・ブラウン (Aubyn Philabaum) ガス欠の母
エヴァン・ブラウン (Ben Stillwell) 車で待つ息子
Dr.ステイシー・キャロル (Sharline Liu) 検視局
若い頃のチェイス (Drew Osborne) ダニエルに虐待
フィニー・スカーヴィン (Colin McGurk) 兄
ニック・スカーヴィン (Michael Scott Allen) 弟、殺される
キャサリン・シェパード (Karen Sheperd) 母親
— (Zach Filkins) Ranger
ジェイク・シェパード () 最初の被害者、教会の仲間とキャンプ
ソン医師 ()
カーク・ハギンズ () 被害者の一人
トバイアス・ハンケル () リードを助けた s2-14
ジェームズ・デヴィッド・ロッシ () 1979年4月26日生没
コメント
キャロラインの死が悲しかったですね。
せっかく再会できたのに…
キャロラインと2人の子供のお墓の前に座っているロッシがとても印象的でした。
クリマイ世莉さん書き込み有り難うございます。
最期の時を迎える相手にロッシを選んでくれたことは良かったのですがちょっと悲しい
エピソードですよね。ただでさえ事件で凄惨なものを目にしている彼にとって
これ以上にない悲しみでした。この手の仕事をしていると私生活を充実させるのは難しい
のかなぁ。