第9話 ルビーより高し A Price Above Rubies
脚本/Eoghan Mahony
監督/Charles Beeson
【ストーリー】
ドーヴァートン宝石店に強盗が入っている頃、CBI捜査官たちの為に
チャリティパーティーが開かれる。チョウはリズと出席。チョウは
主催者は誰なのかと問うと100ドル札で鼻をかみそうな人だという
リズ。彼女だとしてエスター・ドーヴァートンに視線を向ける。
何故資金集めをするのかというチョウにお金がいるからだという
リズ。笑ってねというリズ。
リズはエスターに挨拶する。彼女はリズが誰なのか分からない感じ
だったがCBIですと語るとすぐに気がつき、仲間を亡くされて残念だ
と語る。甥のトーマスとジョージを紹介される。CBIはどんな出し物
を用意しているのかと問われ、ウチにはショービズ界にいたものが
いるのでマジシャンのようなことをして楽しませてくれるハズだと
語る。
リグズビーとヴァンペルトが遅れて一緒にやってくる。
舞台袖で待っていたパトリックと目が遭うリグズビーは彼が笑って
いる感じがして違和感を覚える。
司会者は警察官の熱唱を聴いた後、カリフォルニア州捜査局のパトリ
ック・ジェーンの名前を呼び壇上に上げる。
パトリックは手品と読心術を見せようとしたが月並みな物はやりたく
ないとし、変わりにもっと凄い物を見せるという。
「皆さんはどれだけ幸せか忘れてないか。世界には苦しみ、不平等
が存在する。毎日絶え間なく誰かが何処かで苦痛と恐怖の叫びを
あげていること。レイプされる女性、飢え死にする子供。無実の罪
で処刑される人が居る一方、我々はこの通りだ。運命が違えばバング
ラデシュの村で家の屋根に立ち洪水が引くのを待っていたかも
知れない。しかし今は豪華なダンスホールにいる。シャンパンを飲み
オードブルを断る。贅沢だ。手を挙げてください。幸運だと思う方は
手を挙げて。幸運への感謝を表す必要もないという方も手を下げて。
命を救う小切手を書きたくないという方も手を下げてください。」
ここでマジックを一つ。目の前の男性にポケットに入れて中に有る
ものを取り出して見せてというと、中からヒヨコが出てくる。
以上ですと。斬新な金の集め方だとすると、時に直接的なのが
一番だと語るパトリック。
リズは何を言い出すかとヒヤヒヤしたというが、金持ち集団の扱い
くらい心得ているという。
そんな中エスターに電話が鳴ると、カールが撃たれたという知らせ
だった。
ドーヴァートン宝石店に強盗が入り、その店の中でカールが撃たれて
いた。用意周到な犯行だとし、警報システムをかいくぐり防犯カメラ
も切っていること。指紋も出ないという。暗証番号は何時変えたのか
と尋ねると、防犯性の高い扉で誰も侵入出来ないと言われたという。
しかしリズは腕がよく道具と時間が有れば侵入出来るのだという。
パトリックは宝石を持ってこれはとてもキレイだという。
ここは良いものばかりだという。
トムとジョージに対して兄弟でしょと語る。
叔父さんが閉店後店に来たのかと問うと、厳密には叔父ではないと
いう。それなら叔母とセックスしている人だというパトリック。
トムは普段は残らないし、パーティーが有るので忘れ物でも取りに来て
泥棒と鉢合わせしたのだろうという。
カール・ウォードと叔母の二人の出会いを尋ねると、ジョージは
4年前のテニスクラブのシニアのテニス大会だという。カールは元
プロの選手で、結婚して稼業を手伝っているという。あなたは彼にむ
かついているのではないかとし、叔母を手玉に取り気がつくとビジネス
パートナーになっているという。ジョージはカールはセールスの天才
で叔母を幸せにしてくれているという。トムもそれが一番だと語る。
ジョージは何がムカツクかってあなたの物言いだと語る。
リズは謝罪するがパトリックはこれは殺人事件の捜査だから遠慮は必要
無いという。まだウォードは亡くなってはいないとし、亡くなれば
殺人事件になるというリズ。
■概要
・CBIの資金集めパーティーの最中、それを主催しているエスターが
経営するドーヴァートン宝石店が強盗に襲われ、夫のカールが
撃たれる。
・カールは元プロのテニスプレイヤーだった為に、パトリックは
プロ選手は人間が歪んでいるものだとして、共犯の可能性を示唆
する。
・ヴァンペルトは防犯カメラと付近の交通カメラから、ドイル・マー
フィの車を見つけ出す。彼が住むのはスターライトモーテル。
アパートのオーナーは、最近カウボーイハットの男がここに来た事を
告げる。
・マーフィーの部屋を調べると彼は銃弾を撃たれて殺されており
現場には凶器の銃が落ちていた。カールとマーフィーを撃った銃だと
判明する。
・改めてオーナーから話を聞くとマーフィーを尋ねて来た男は、
茶色のカウボーイハットで黒のジーンズ、パイロット用のサングラス
、ブルドッグがプリントされたTシャツを着ていたという。
・そのマークが使われているのはトゥルーブルー保釈金立替という
金貸しで経営者はダニー・カルベッパーだった。
■感想
「メンタリスト」って「名探偵モンク」同様、何度見ても楽しい
ドラマだけど、今回のエピソードはイマイチだったかな。
前回あれだけのことをされた訳だから、ちょっとしたクールダウンの
意味も有るのかも知れないし、今回はリズボンのドレスアップ姿が
見られて、随分前開きの衣装に思わず胸の谷間が・・って感じで
喜ばしい展開でした。チョウさんはキャラがブレず一切社交辞令的
にも笑うこと一つしないし(笑)
リグズビーとヴァンペルトが勝手にパトリックに関係がバレていると
して焦る姿が有るけど、捜査に行った先でもそんな会話をしている
ところを見ると、危険じゃないのかと思わず小一時間だった。
最後にリグズビーとヴァンペルトに対して、ダイヤを巡って、
パトリックが心理的な駆け引きを仕掛けるように、二人にそれぞれ
あげるよと語る姿が有る。リグズビーは罠だろうとして要らないと
していたけど、ヴァンペルトはちょっぴりうっとりしていたかな。
■どう見ても甥っ子が怪しい
カールが犯行に関わっているかどうかはともかく、トムとジョージ
は確実に怪しいなと思わせた。問題は二人とも関わっているのか。
それとも片方だけなのか。
そして共犯者が居たとしても、その繋がりを探していかねばならず、
その繋がり探しが難しかった。
時としてシンプルな方が良いとしてチャリティ集めの際に語っていた。
そして捜査に於いてもシンプルな事件だとしてリズボンは語って
いたけど、結果として見るとなかなか複雑。
カール犯人説を唱えてしまったが、リズボンはパトリックに対して
「読みが一回外れたからって・・」と語る姿が有る。
■パトリックの捜査法の封印が解かれたか?
シーズン1の頃には、リズはパトリックに催眠療法を使って取り調べ
をしてはダメだということを語っていたけど、今回思いっきり
それを行い取り調べをしていた。
またウィンドワード更正施設に於いて、パトリックとリズは恋人と
いう設定になり、リズがリハビリ施設に入院するという体で、
演技をしつつ話を聞いていた。
結局ここでもパトリックが違法な捜査とばかりにカルテをオフィス
から抜き出して、その後の捜査に活かすという展開を用意している。
そこでようやくリハビリ施設でマーフィとトムが一緒だったことが
判明する。
■第三者を利用した取り調べ
カルペッパーが叔母を誘拐したと見せかけて、トムとジョージに
揺さぶりをかける。指定の場所にダイヤを持ってこなかったり、
警察に連絡したら叔母は死ぬという。
エレベーターで意図的にカルペッパーとドーヴァートンを遭わせた
辺りが効果的だった。
脅しの電話をかけていたのは案の定パトリック。
結局トムがマーフィー殺しをしていたことを証言していた。
■アフターケア
パトリックはカールを疑ってしまったせめてものお詫びなのかな。
エスターのことを愛しているかどうかを試すようにして挑発して、
彼女への気持ちを引き出していた。
カールはウソはついていたがエスターを愛していることには間違いは
なかった。
■使用された曲
・Danny Boy by Fred Ochs
■出演者
パトリック・ジェーン (Simon Baker) 犯罪コンサルタント、CBI
テレサ・リズボン (Robin Tunney) CBIの捜査チーム・上級捜査官
キンブル・チョウ (Tim Kang) CBI捜査官・元軍人
ウェイン・リグズビー (Owain Yeoman) 放火事件のエキスパート
グレース・ヴァンペルト (Amanda Righetti) CBIの新人捜査官
Dr.ジョセフ・ゴーシャニ (Michael Benyaer) ウィンワード更正施設
トム・ドーヴァートン (Callard Harris) 弟
ジョージ・ドーヴァートン (David Monahan) 兄、エスターの甥
パット (JoNell Kennedy) 検視官
ダニー・カルペッパー (David Warshofsky) トゥルーブルー保釈金立替
エスター・ドーヴァートン (Dey Young) 宝石店オーナー
— (E.J. Callahan) Desk Clerk
— (Anthony S. Johnson) Middle-Aged Guy
— (Ryan Lockett II) UPS Guy
— (Fred Ochs) Singing Policeman
— (Brenna Gwyn Snowe) Charity Ball Attendee
ローン (James Start)
ドイル・マーフィー (Michael Sidisin Jr.) 信号無視の車、金庫破り
— (Patrick Weil) Wealthy Donator
カール・ウォード (Michael Woods) 元プロテニス選手、エスターの彼