メンタリスト The Mentalist シーズン2 第20話 赤い血だまり Red All Over

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第20話 赤い血だまり Red All Over

脚本/Carolyn Ingber
監督/Roxann Dawson

【ストーリー】

カリフォルニア州・アサートン・ハリントン邸。
自宅で関係者を集めてパーティーが開かれる中、ハリントンメディアの
CEOのアレクサンダーは息子の嫁・セイディにそろそろ始めようと語る。
マイクの前にして息子をハリントンメディアの新しいCEOとして紹介
するという父。しかしそう呼びかけても現れず、バカ息子は何処かと
して早くも重役出勤かとアレクサンダーはジョークで客たちを笑わせる。
エリザベスにメールしてというセイディだが、家の中からザンダーが
出てくる。しかし首から血を流し手で押さえながら現れると、彼は倒れ
て死亡する。

CBIが現場の捜査をする。
チョウはこれが凶器だとし、この場で襲われたこと。血痕がここから
始まっているという。刺し傷は首に一カ所のみ。襲われてこちらに
倒れて頭を打ちダウン。20分くらいここで出血していたが、どうやって
立ち上がったのかは検視官も驚いているとリズやパトリックに報告する。
自分の為のパーティーで大出世したばかりで妻子もいるというリグズビー
は悲劇だと語る。被害者の父親のデスクから社外秘のファイルが消えて
いるという。パトリックはその中身はと尋ねると、リグズビーは
デイリー・オブザーバーって新聞社の経費削減案とリストラ案が入って
いたという。社員はこのパーティーに来ているのかと。

社員たちの前で一回の記者まで招くとはザンダーは庶民派だと語ると
マーティは良い人だったという。リズはリストラの件は知っていたか
と問い大勢が切られるところだったと話す。パトリックは客達の顔色
を伺いながら新聞業者も大変でしょと語る。パトリックはヘザー・エバ
ンズという赤い服を着た女性に素敵なドレスだと語る。君の名前はリスト
にはないとし美人は得だと語る。君がザンダーの机から盗んだリストの
ことだとし、リストラという言葉を聞いてピクリともしないのは君だけ
だと語る。動揺を押し殺していること。何のことか分からないという
ヘザーに対して、クツの裏に血がついていると指摘する。
「輪転機を止めろ!」業界用語だろう?としてパトリックは一度言ってみ
たかったと語る。

チョウが署でヘザーを取り調べる。
彼が居たのも知らなかったという。部屋が暗く明かりが消えてカーテン
も閉まっていたのだという。私は机に近づくファイルを取ってすぐに
逃げたとしそこで人が倒れていることには気がつかなかったという。
リストのことを知ったのは?情報源は?話さないと刑務所行きになると
語ると、エドワード・ハリントンだとし、ザンダーの弟だと語る。月曜
にリストラを行うので対象が知りたかったのだという。

ハイタワーはこの取り調べを見て居た。
リズは何か気になることが有るのかと問うとみておこうと思ったという。
ハリントンは世界第7位の規模を持つ総合メディア企業で、そこのトップ
を失業させたらメディアにどれだけ叩かれるかと。
ヴァンペルトがやってくると、殺したのはヘザーではないとし、犯行時
には彼女はバーに居たそうで男性達が多く目撃しているという。
容疑者は196名の出席者と42名のスタッフねというリズ。まずは弟から
取り調べようという。ハイタワーはヴァンペルトに対してリグズビーと
行ってと語る。リズはどういうことかと問うと、あの二人が本当に大丈夫
かを確かめたいのだという。

屋敷には隈無く防犯カメラが設置してあるのに家族が停止しているなん
て何故なのかとリズは尋ねる。アレクサンダーは私の責任だというが
妻・タラと娘のエラは私がカメラを止めてもらったのだというタラ。
カメラに緊急避難室/パニックルーム、警備員までいてその上自宅でも
いつも見張られているみたいで怖いという。パトリックは赤ちゃんの
エラを抱かせてもらう。

ザンダーとは義理の親子でしょとタラに尋ねると、彼とセイディだけが
私の友達だとし、CEOと結婚して以来、私に近づく人は金やコネ目当て
の人ばかりだという。アレクサンダーは私は元CEOだとし、ザンダーに
追い出されたのだという。息子は役員会を招集し必要な票を画策して
いたという。パトリックはクーデターかというと、肝が据わっていて
人望も厚いということをザンダーは証明したという。自慢の息子だという
と、エドもそうなのかと問う。肝と心臓が大事だと語ると他に何が
あるというパトリックはジョークのつもりで他に臓器はあると語る。
彼を怒らせた為にいい絵ですねと語る。
リズはパトリックを呼び出すと大物を突っつくのは辞めてよと語る。
衝動を抑える努力をしてと語る。

そんな中突然パトリックは外にピンクのユニコーンが居ると語る。
リズはそんなハズはないと語る中、机の下に隠れていたアシュリーが
私もみたいと語る。秘密のお茶会でもしていたのかと問う。
ママとパパは?と尋ねるとザンダーとセイディだとし、住所と電話番号
もかけるという。ママはお庭にいて寂しそうにしているとして、パパが
旅行に行ってしまうからだと語る。

■概要

・カリフォルニア州アサートンにあるハリントン邸で殺人事件が発生。
ハリントン一族はハリントンメディアを経営し、CEOのアレクサンダー
は大金持ち。彼には二人の息子のザンダーとエドが居て、パーティーの
席で新しいCEOとしてザンダーを紹介しようとしていた。
・しかし殺されたのはそのザンダーで自宅で首の後ろから一突きされ
た格好だった。
・ハリントン家は複雑で、三世代が暮らしているが、父親でCEOを
引退したアレクサンダーには若い妻と赤ちゃんのエラがいる。
・ハリントン家のザンダーのデスクから社外秘のファイルが盗まれていた。
・それを盗んだのはヘザーだと判明。そしてそれを頼んだのは次男のエド
だと分かるが、ヘザーにはアリバイが有った。
・誰かザンダーを狙いそうな人は居ないかセイディに尋ねると、
デイリー・オブザーバー紙ではビジュアライズ教団について批判的内容
で報道していたことも有って脅迫されていたことを知る。

■感想

何というか家庭内の人間関係が複雑すぎるところが全てだったな。

金持ちの家庭っていうのは大抵若い奥さんをもらうので、こういう
複雑な事態が発生し、夫人を見てもそれが誰の夫人なのか。子供を
見てもまさかアレクサンダーの息子とは思えないところも有る。

金持ちは若い女性を惹きつけるけど、結婚したら女性はそんな年老いた
夫とは形式的なものになり大抵は外に本命男性を作ったりする。
そういう事情も有るので、今回のアレクサンダーも必要以上に夫人の
ことを警備したり、監視カメラを付けていたのだろう。

そして何よりも金持ちにありがちな長男と次男の扱いの違いに子供
たちは悩み、一方は父親からの愛情が希薄だと感じて堕落し、一方は
期待に応えようとしてより努力をするために社会的地位にも差が
出てしまう。

そんな事情が今回は事件に関与しているのかどうかがポイントだった。

・ハリントン家の父親を演じたBob Gunton

「24」ではアメリカの国防長官・イーサン・ケニン役、
「デスパレートな妻たち」では、シーズン1や2と初期の頃に出て来た
ノア・テイラーという大富豪の役。マイクがウィステリア通りにやって
きたのも元はこのノアからの依頼で娘のディアドラを探していると
いうものだった。。

■つかみ所がないハイタワー

どうもハイタワーの存在はつかみ所がないというか、優秀だということ
は分かるのだけど、その能力は何処までのものなのか。部下を掌握
するだけならばまだしも、上手く使いこなせるのかどうかということも
気になるところ。

今回はヴァンペルトとリグズビーを敢えて組ませて捜査させた。
反応を確かめるものだとしていたけど、結局彼女の目に二人の捜査は
どう写ったのかは謎。
リグズビーはヴァンペルトがオレと組めて嬉しそうだったとして、
まだ好きなんだろうと浮かれていた。
そのことをチョウに相談すると、チョウさんは相変わらず素っ気なく、
「オレに彼女とのこと話はするな。」
と一蹴。

■ビジュアライズ教団

ハリントン家は元々ハリントンメディアという大企業のCEOを務めて
いる富豪。傘下のデイリー・オブザーバー紙で扱ったビジュアライズ
教団からは脅迫を受けていたということで、ちょっとしたドラマと
してのアクセントとなる。

教祖のブレット・スタイルズは当初顔を出さなかったけど、やがて
パトリックたちの前にも顔を出し始める。

スタイルズを演じているのは、「HEROES」のダニエル・リンダーマン。
能力者の一人でカジノ王の大金持ち役だった。

ここでも冒頭ではいつものようにパトリックが探りを入れて彼を
怒らせるが逆に反論され、レッド・ジョン事件のことに触れてパトリック
を怒らせていた。

「ボクを怒らせない方があなたの身のためだよ。協力しないとウソで
固めたあんたの惨めな人生が尽きるまで追い回してやる。」

流石にメディア王を怒らせた時にはリズはパトリックに忠告していたけど
ここでは止められなかったね。

■爆弾事件

今回リビング/大広間に爆弾を仕掛けたとして、ハリントンにメールが
送られて来た為にどう対応すべきか、リズはパトリックを頼っていた。
いつものようにソファーで寝そべっていたパトリックは、リズからの
頼み事なんて嬉しいことを語る。

大広間なんていうくらいだから邸宅内の事情を知るものの犯行だろう
としていた。爆弾が何処に仕掛けられているのかをリズはパトリック
に探って欲しかったみたいだけど、無理な要求だなと思いつつも
爆弾を仕掛けるならばここしかないということを当てる。

ただ部屋から逃げれば良いだけだし、パトリックはどのワイヤーを切る
かなんてゲームをさせるなとしていたけど、リズも逃げるに逃げられない
状況になり結局運任せでコードを切っていた。

「あなた(アシュリー)とっても悪い子ね」(Liz)
「君(リズ)も悪い子だ」(Pat)

結果としてハリントンに送られて来た爆破予告のメールはエリザベス
からのもので、彼女の家の家宅捜索の結果、ビジュアライズ教団の信者
だと分かる。彼女が爆弾を作れるハズもないので、協力者がいたこと
は明らかだがそこまでは解決出来なかった。

■子供に振り回された事件

何と言ってもアシュリーがこの事件の鍵を握っていた。
冒頭でパトリックがピンクのユニコーンが見えると言った時には何を
言っているのかと思ったけど、アシュリーが机の下で秘密のお茶会を
していることを掴んでいた様だ。そのクセを使って、パトリックは
ハリントンの部屋でもアシュリーの秘密のお茶会で使われるコップが
落ちていることをハリントンに見せて、アシュリーはあの時事件を
みて居たはずだということを植え付けた。結果として監視カメラで
観察していた結果、ハリントンが息子を殺害していたことが判明する。

因みにアシュリー役のMadison Rothschild(Madison Moellers)は、
「ミストレス」でスポーツ記者リチャードの娘・マディ役で登場
する。

■父親が子供を殺すとき

冒頭ではザンダーに会社の役員会で根回しされてCEOの座を降ろされた
ことを語っていた。しかしそのことに関して、ハリントンは寧ろ
企業家としては強さを以て誇らしい口ぶりだった。

そして結果としてハリントンはザンダーによって妻を寝取られ、そして
子供の赤ちゃんも自分の子ではないと知ってザンダーに嫉妬した様だ。
仕事を奪われただけでは殺さなかったのに、妻を奪われて殺すという
のは皮肉としか言いようがない。更に追い打ちをかけるようだけど、
浮気していたのは出来ない次男の方。会社はザンダーの妻・セイディ
に奪われてしまったことで、父親に復讐する意図が有ったのだろうか?

■使用された曲

・Don’t Kiss Me There
Written by Wayne Jones

■出演者

パトリック・ジェーン (Simon Baker) 犯罪コンサルタント、CBI
テレサ・リズボン (Robin Tunney) CBIの捜査チーム・上級捜査官
キンブル・チョウ (Tim Kang) CBI捜査官・元軍人
ウェイン・リグズビー (Owain Yeoman) 放火事件のエキスパート
グレース・ヴァンペルト (Amanda Righetti) CBIの新人捜査官

マデリン・ハイタワー (Aunjanue Ellis) CBIの新しいボス

ブレット・スタイルズ (Malcolm McDowell) ビジュアライズ教団・教祖
タラ・ハリントン (Michelle Clunie) アレクサンダーの妻
セイディ・ハリントン (Robyn Lively) ザンダーの妻
エドワード・ハリントン (Tanc Sade) 次男、ザンダーの息子
アレクサンダー・ハリントン (Bob Gunton) 父親、元ハリントンメディアCEO
アシュリー・ハリントン (Madison Rothschild) 6歳
ザンダー・ハリントン (Stephen Snedden) 長男、新しいCEO
デーヴィッド (Steven Hack) ブラザー、鑑定
スティーブン・ウェンチ (Joseph Will) ブラザー
ヘザー・エバンズ (Virginia Williams) デイリーオブザーバー紙・スパイ
マーティ (Garret Davis) デイリーオブザーバー紙
エリザベス・スタンフェルド (Tate Hanyok) セイディの秘書、教団
— (Chris Borden) Atherson Police Officer
— (Rina Hoshino) Female Patron
— (Emiko King) Masseuse
— (Tom Strahle) Musician

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