第14話 ギャングの血 Blood in, Blood Out
脚本/Ken Woodruff
監督/John Polson
【ストーリー】
パトリックはリズとリグズビーの前でコイン投げを行う。パトリック
のはじいたコインが20回連続して表だったら20ドル払うというもの。
リズが立ち会いの元でリグズビーはそれを見る。どんなトリックを
使っているのかとして聞いたら金を払うと言うが、僕は超能力だと語る。
両面表のコインなのか?コインに仕掛けたんだろうとして気になって
仕方が無いリグズビー。
そんな中リズは女性が来た事を知る。何の用事かと声を掛けると
キンブルからここに居ろと言われたとして、名前はエリース・チェイ。
友達ですと語り初めましてと語る。リグズビーと挨拶するとやっと
本人に会えたという。パトリックとは誰かと問うと、ソファーで休憩
している人だという。もっと怖い人かと思ったという彼女。
チョウがやってくるとエリースはみんなに挨拶をしていたことを語る。
リグズビーはこれから質問攻めにするというが、そろそろ出ようと
して8時に予約していることを語る。
しかしそこにチョウの携帯に電話が鳴る。これを出てから行こうと
いうが、電話してきたのはオークランド警察・殺人課刑事のフローリー
と名乗るものだった。イーストサイドで射殺対が発見されたとすると
CBIの捜査依頼なら責任者と話して欲しいという。しかしあなたと話し
たいのだという彼女は、被害者の身元の確認はまだ出来ていないが
携帯からあなたにこの数日3回電話していること。それを聞いてチョウ
はどんな容姿をしているのか尋ねる。アジア系男性、30代でタトゥー
有り、ギャングでしょうと。住所を尋ねるとオークランドサミット通り
だということですぐに行くと語る。パトリックは何が有ったのかと
尋ねる。オークランドに遺体の確認にいくという。美女とのデートを
放って死体に遭いに行くというのか?。一緒にいくというパトリック。
カリフォルニア州・オークランド。
雨が降る中現場に到着する。フローリー捜査官と会うと、被害者は
後ろから3発撃たれた事を語る。サイフはないが物取りの犯行ではない
とし、携帯と現金は後ろポケットに入っていたという。
そして数字のかかれたメモが入っていたとのこと。
チョウは彼の名前はデヴィッド・ソンだとし、半年前にフォルサム
刑務所から仮出所した人物。ギャングのエイボン・パーク・プレイボー
イズの構成員で、オレも昔はいたという。ソンの家族は祖母だけで
同じ名字でテレグラフ通りに住んでいるという。オレは13年間話を
していないという。助けて欲しいとする伝言が入っていたのだという。
昔は親友だったとし、兄弟分だったとパトリックに語る。
CBI本部・サクラメント。
リグズビーはコインを調べていた。チョウに対してこのコインは何か
変かと問う。いつも表に出るようにパトリックが細工したんじゃないか
と思っていること。でもオレがはじくと半分は裏が出るという。
性的欲求不満なのかというチョウ。
そんな中デヴィッドの祖母のスアンヌがチョウを尋ねてやってくる。
会えて嬉しいという彼女。面会に行かなかったのでしょとすると
刑務所に12年間は長かったという。あなたの話をしたこと。軍に入って
警察官になったとしてあの子はずっとあなたを尊敬していたと語る。
殺した犯人を見つけてというと、チョウは無理だという。これはオーク
ランド警察の案件だという。しかしあの女刑事はギャングの抗争だから
殺されたとしか言わないのだという。あの子はギャングを抜けて働いて
いたのだという。私に嘘をつく子ではなかったというが、あなたに
嘘をついていたとし僕もそこに居たのだからというチョウ。チョウに
助けてというが僕には何も出来ないという。
リグズビーは被害者は友達なのかと問うと昔の知り合いだという。
オレは関わらないというチョウに対してヴァンペルトは友達でしょと。
アイツはギャングだとし、ギャングは撃たれるもの。これは珍しい
ことではないという。しかしパトリックは祖母はギャングを辞めたと
言っていたとし、鋭そうな人だったという。ギャングを抜けようとして
殺されたのかもと。友達がギャングかどうかだけでも聞きに行かないか
というパトリック。それか良心の呵責を軽くする為に・・と。
君もこの界隈で暴れていたのかと問うと、あの辺で車を盗んであそこ
にぶつけたと語る。タイの店にいくと、恰幅の良い男・ジョンジョン
は休みだと語る。チョウはデヴィッドの件で来た事を語ると、コイツ
はあのチョウだと語る。あだ名はアイスマンだとすると、ヤバイことを
やるときはチョウを呼べというところから付いたという。今でもそうだ
よというパトリック。
■概要
・チョウは恋人のエリースと仕事が終わってディナーデートに行こう
としていた所、突然オークランド警察の殺人課・クローリーから
連絡が入る。
・被害者のアジア系30代のギャングらしき男は、亡くなる前にチョウに
電話しているとのことだった。
・デートにも行かずに遺体の確認にいくというのでパトリックも
付いていく。彼は被害者を見てデーヴィッド・ソンだとし、
半年前に刑務所を出所した人物だと語る。彼は「エイボン・パーク・
プレイボーイズ(Avon Park Playboys)」の元メンバーでかつての
親友だという。チョウもかつてはギャングの一員だったが、有るとき
ギャングを抜けてチョウは軍隊に入り、警察官になった事を語る。
・チョウもこれ以上捜査はしないことにするが、デーヴィッドの祖母
のスアンヌが面会に来て、あの子は出所以降はギャングと関わらずに
普通に仕事をしていたのだという。清掃係をしていたということ。
・チョウは古巣のギャングのメンバーに逢い、タイやジョンジョンから
話を聞く。チョウはギャング時代に「アイスマン」というあだ名が
有ったことをパトリックは聞く。
■感想
色々と突っ込み処が多いな。
チョウがメインのエピソード。
彼がアイスマンだと云われるのは、怖い仕事でも引き受けるという
意味ではなく寧ろ無口だからそうなのかと思った(笑)
どうもアジア系が出てくるとアメリカ系のギャングと違い怖さがない。
体格がどうしても貧弱なところも有るんだろうけどね。
チョウに至ってもあんまり大きくないし、軍隊にいたという設定が
有ったとしても、体格に勝る必勝法ってあんまりない気がするんだよ
ね。
そして何よりもリグズビーは完全にパトリックのコインによって
虜にされた。リグズビーは完全に「ネコ」みたいな感じで、パトリック
に猫じゃらしを与えられてしまったリグズビーとしては、ずっと
そのコインの謎に取り憑かれるようにして、コインと戯れている姿。
それにしても今回はパトリックがチョウに密着していたね。
彼もチョウの性格を把握したいとか彼のことを知りたいところが
有ったのではないか。彼は表情だけではなかなか見破れないものね。
■怪しい人たち
今回は明らかにギャングによる犯行だと冒頭から繰り返し言い過ぎて
いたので違うのだろうなとは思っていた。
清掃業者が担当しているクライアントのシダークリーク証券では、
入口のところでいきなり秘書が鼻をすすっている姿が有り、麻薬に
興じているなと感じさせる。
・アダム・リード
アダム・リードをJon Sklaroffが演じているというのも怪しいけど、
仕事を持つ者が人を殺すようなことをするのかどうか。
アダムの傲慢さにパトリックが思わず
「あなた中間管理職でしょ。人は褒めた方が働く。それがビジネスの
原理だ。あなたはそれを学んでいない。」
・KS
なんかアジア系のヤクザに共通するものが有るのか、「仁義」という
言葉をやたらと使うよね。
ギャングを抜けたのでKSと組むなんてあり得ないとした際に、
「仁義に反する」として殺された可能性に言及された。
・ジョンジョン
パトリックによって君が食べることに固執するのはとても幼稚で常に
抱える不安への対処法だとされていた。今後の為にも転職するべき
だと云われていた。
■チョウと恋人が襲われる
チョウとの関係はこの事件で終わってしまうかな。
Sandrine Holtさん、「ラスベガス」のS2では、捜査官のジェニー・
チョウという役名だったけど、アジア系の血が入っているのかな。
出身はイギリスのロンドンの方みたいだけど。
※wikiでは調べると、中国系の血とフランス系の血が入っているみたい
だ。
■デーヴィッドの行動
KSとの関係は、先月突然5千ドル分のコカインを売ってくれと頼まれた
こと。しかしそのコカインが被害者の関係者周りからは出てこない。
KSの元に行きチョウは銃を使って脅すが、パトリックが変わりに銃を
突きつけられるという始末。しかしパトリックがまた心理的不安を
煽って「どんな命知らずだってデカを殺せばどうなるか知っている。
運が良くても死ぬまで刑務所だ」と語る。
この場でどうするのが一番かよく考えようとしてみんなにリラックス
させる。
しかし立ち去る際に、パトリックが懐に手を入れた瞬間にまた緊張が
走るところなど如何にもギャングの習性って感じなのか。
コカインを探す中、クリスタルがトイレで一服するところを
ヴァンペルトが覗くところが笑えた。
クリスタルによるとデーヴィッドがアダムのラップトップを盗もうと
して見つかり、アダムはコカインを手に入れれば見逃すと語っていた
こと。
■被害者が持っていた謎の数字の紙
アダムの顧客の中でも金持ちの口座のパスワードなどだったようだ。
当初アダムによる犯行かに思われたが、フランクが手袋をしている
ことが判明。手の傷からデーヴィッドの上司のフランクが殺していた
ことが判明する。ラップトップのデータを盗ませていたこと。
人生をやり直したいとしていた彼を脅していたこと。
もう一人の犯行は部下のトニー・ウェイドが関わっているという。
■その他
・オッカムのカミソリ
「多くの場合、一番単純な説明が正しい。」
結局パトリックのコイントリックは2枚使って表だけのコインと
普通のコインを持っていた。
ただマジシャンでコインを自由に操れる人は、コインを弾く力の調節
が出来て本当に訓練のたまもので表だけを出せる人が居たり、カード
マジックでも同様のことが出来る人が居る。
・チョウの罪悪感
かつてギャングを抜けた際に、銃をあげたのがデーヴィッドだった。
その彼が銃を使って事件を起こしたこと。
更正しているという彼を信用出来なかったこと。
そして助けを求めてきたのに助けられなかったこと。完全に見捨てて
しまった格好でチョウとしては罰が悪いけど、寧ろ残されたお婆さんが
可哀想だな。異国の地で一人。
■使用された曲
・
■出演者
パトリック・ジェーン (Simon Baker) 犯罪コンサルタント、CBI
テレサ・リズボン (Robin Tunney) CBIの捜査チーム・上級捜査官
キンブル・チョウ (Tim Kang) CBI捜査官・元軍人
ウェイン・リグズビー (Owain Yeoman) 放火事件のエキスパート
グレース・ヴァンペルト (Amanda Righetti) CBIの新人捜査官
フランク・ロドリゲス (David Barrera) 清掃会社”ASHLAND”
クリスタル・ハーグローブ (Alexandra Holden) アダムの秘書、麻薬
エリース・チャイ (Sandrine Holt) チョウの彼女
アダム・リード (Jon Sklaroff) シダークリーク証券
シャロン・フローリー (Brenda Bakke) オークランド警察・殺人課
スアンヌ・ソー (Alice Lo) デーヴィッドの祖母
KS (Bobby Nish) エイボン・パーク・プレイボーイズ
アラン・ニー (Joseph C. Phillips)
ジョンジョン (Atticus Todd) エイボン・パーク・プレイボーイズ、太い
タイ (Jerry Zatarain Jr.) エイボン・パーク・プレイボーイズ、店主
— (Sonny Kang) Gangster
— (Maria Russell) Medic
ローン (James Start)
— (Dawn Marie Anderson) Flirting Cocaine Woman
— (Evan Shafran) Executive Staff