第17話(17) 近すぎた二人 Identity
脚本/Christopher Murphey
監督/Michael Grossman
【ストーリー】
交通事故が発生。救命士たちは負傷者2名、運転者は21歳女性、
同乗者は車から逃げ出されたとし心肺停止だという。
ドナ・ワーリーは多発性外傷で死亡。同乗者はICUだというロマス医師。
普通は搬送係が来るのではないかという医師に対して、ミーガンは
早く検視に入れば早く無念を晴らせるという。早く運んでくれという
医師に対してやるべきことをしたら搬送すると語る。
病室の外にはドナの父だという男がミーガンに声を掛ける。
運転していたキャリーという子は酒を飲んでいましたかと問う。ドナ
に悪影響を与えていたのだという。するとそこにキャリーの父・
エリックが現れ娘が何だって言うのかと問う。キャリーは酒を飲んで
運転していたのだろうとすると、二人はとっくみあいのケンカになっ
てしまう。ミーガンは花瓶の水をかけてケンカを止めると、真相を
知りたいならば突き止めるまでは殺し合いは辞めてと語る。
ダニーに対して搬送するよう頼む。
ミーガンはエイデンと過ごしている最中に病院に来た為にまたしても
素敵な夜を壊したことに謝罪する。
ピーターは車両捜査官のフォンタナから話を聞く。
地形とスリップ痕からして事故の原因はマスタングだという。運転手
のサイフが車内に有り、同乗者と一緒に投げ出されたバッグが有った
という。シートベルトに不都合はと尋ねると何もないという。見せたい
のはこっちだとして、運転席のドアポケットに酒瓶が入っていた。
検視局。
ドナ・ワーリー(21歳)、車から投げ出されたこと。顔面に複数の裂傷
と両骨盤の骨折。フレイルチェストだというミーガン。イーサンは
足に古い傷跡があるという。ピーターはズボンに白い物質が付着している
とすると検査に出したという。ドナからはアルコールは検出されていな
いとすると、ピーターは飲んでいたのは友達の方だと語る。ドナは
助手席、外に酔った友達が飛ばしたが、ドナはなんでキャリーにハンドル
を握らせたのか。シートベルトが出来ない原因は何だったのかとして
背中を見ると銃創らしく跡を見つけるミーガン。
カーティスはドナの両親に現時点では複数の外傷で亡くなったのだと
語る。バドはお嬢さんは車に乗る前は何処に居たのかと問う。運転して
いた子は法的基準値を超えるアルコール量が検出されていると語る。
するとワーリー夫婦はキャリーはいつも無理にドナを連れ回していた
のだという。情報の裏が取れたらキャリーは逮捕すると語るサム。
キャリーのレントゲンで何が分かったと思うかというケイトに対して
銃弾かと告げるミーガン。銃弾が貫通した跡が有るとし、これは交通
事故ではなく殺人だというミーガン。
医者のロマスは弾は心臓の左室心尖部の後ろにあるという。
バドはいつ取り出せるのかと問うと、ミーガンが説明する。
弾を取るのが早すぎると心臓は破裂してしまうのだという。すると
キャリーの父・エリックは弾を出さないとし、医師は取り出さなく
ても問題なく回復するとしていたのだという。しかし弾は犯人を見つ
ける手がかりだと語る。ミーガンはエリックに対してキャリーと
逢わせて欲しいと許可をもらう。
彼女は長袖を着ていたのかと問うと分からないという。ミーガン
は服を借りたいと許可を得る。
ピーターの元にダニーがやってくる。
昼休みは居なかったねと語ると警報機が誤作動を起こしたので帰った
のだという。イーサンはミーガンから電話だとし、戻り次第ケイトと
共に検視室に着てくれとのことだと語る。
■概要
・交通事故で運ばれて来た二体の死傷者。
どちらも21歳の大学生で、ドナ・ワーリーとキャリー・グレイソン。
・互いの両親は互いの娘のことを非難して、キャリーが娘のドナを
悪の道に連れ込んだとして激怒。
・運転手のキャリーは酒を飲んでいたのではないかとする中、助手席
のドナ・ワーリーだけが生き残ったことで、互いの両親の溝は更に
深くなる。
・彼女たちは一体何処に行っていたのか。
・検視官として検視局として調べると、なんとドナには銃創が有り
銃弾が突き抜けていること。そしてその隣にいたキャリーの心臓の
近くで銃弾は停まっていた。事件解決にはその銃弾が必要だとされる
が父親は心臓の近くにある銃弾は手術で取らないとして許可しなかった。
■感想
今回も私生活はてんこ盛りだったかな。
ミーガンがエイデンとの関係を進めていくのかどうか。
それと同時に久しぶりに出て来た感じのする搬送係のダニーは
ピーターに同棲を迫るが話を聞くと、彼女は来月でアパートの再更新
が迫っている事情が有るので、未来を見据えた場合今でも同棲のような
形なので決断すべきではないかということ。
そしてカーティスが新局長になって前回初めて活躍したけど、今回は
彼の失態という訳でもないのに、責任を問われ、ミーガンに降りかかる
火の粉を振り払うために自ら犠牲となった結果、カーティスは降格し
再びケイトが局長の座を射止めるという少々安っぽい職場だなという
感じ。
そして何よりもレイシーに降りかかる糖尿病1型の事実は相当辛いもの
として存在することになった。ケトアシドーシスを起こしたという
際にエイデンはH型糖尿病だとして、弟がそうだと語っていた。
イーサンがスペイン語を習っていたり、軽い感じで接してくるシーンが
今回に限っては相当場違いでイラっとすることが多かった。
ただ取り違えの件でドナの親から訴えるとされた際に、イーサンは
カーティスに対して、オレじゃなくて良かったと語り、降格処分になった
カーティスもミーガンがフィラデルフィア医師会の功労賞の授与式を
すっぽかした件で、ケイトに対して同様のことを語っていたね。
■二つの家族、生存する被害者と亡くなった被害者
この二つの家族の間には、本当に天と地を分けるようなシチュエー
ションが待っている。当初はドナが亡くなったと思われていたが、
実際に亡くなったのはキャリーだった。
なかなか被害者同士背格好も似ていることや傷ついて負傷している顔
から判別が付かなかったこと。ただ両親も顔を見ているハズなので、
間違いを救命士や検視局にばかり責められるものでもないと思う
んだけどね。
先日のエピソードでミーガンは10代の男性が運転する車には乗らないで
とレイシーに語る姿が有ったけど、これを見ると車に乗る限りリスクと
いう面では至るところでありそうだな。
ただ少しずつ分かってみるとこれは車の事故というよりも、殺人犯・
ストーカーによって発砲したことによる犯行だということが判明する。
互いに非難し、逆のことを話していた二つの家族だけど、全く別の
立場というものを味わわせるという酷な展開であり、そしてそこで
■一発の銃弾
二人の人物に一つの弾が当たってしまうというのだから切ないね。
銃弾を取り上げないと誰だか分からないとしていたけど、取りあえず
関係者には発射残渣くらい検査しても良かったのではないか。
弾道検査から走行中の車で当てるのは難しいということになる。
結局どこで銃弾を発砲していたのか。
スージーが発砲した銃なら登録でもしてあるのではないのかな。
動機がまた最後に捻る為に、奨学金のことではなく、友達としてなれな
かったということが取り上げられた。
■被害者に付着していた物質
「二人が居たのはクリプトン星だ」というイーサン。
こういうのはTPOだけどこういう時に言われると凄く白ける。
彼がスペイン語を習っていた理由もイマイチ訳が分からず・・・
付着していた白い粉は、クリプトナイトではないが、最近セルビアの
鉱山でも使ってレアアースだったようだ。新種の鉱物でクリプトナイト
の成分と類似しているとして、「バットマン・リターンズ」でレックス・
ルーサーに盗まれたものだと語る。
ナトリウム、リチウム、ホウ素、ケイ酸塩、水酸化物・・。
ドナは地質学専攻で大学の博物館のインターンをしていて、博物館
が最近セルビアからサンプルを取り寄せていることが判明する。
その博物館で話を聞くとキャリーも写真を見つめていたことが判明。
しかし今までストーカーは男性だと思っていたんですかね。
■ミーガンの証言
ドナが嫌いなのは奨学金ではなく、病気をネタに同情を買おうと
していたこと。膠原病だったとのことだけど、膠原病だとしたら本当
に大変だよね。
しかしピーターが検査すると遺体はドナではなくキャリーだと分かる。
キャリーは心臓に炎症を抱えていたのをミーガンは見て居たからだった。
■服の検査を再検証
イーサンが服を改めて調べると、酢酸溶液と停止液が検出される。
フィルムなどを現像して定着する前に停止させる溶液のことで、
被害者がストーカー被害に遭っていたというところから、だいぶ容疑
者は絞り込めてきたかな。
キャリーのアパートはドアに鍵が4つ、窓には格子が有り、机には
催涙スプレーが有った。
研究室の写真からアーバスセンターのTシャツを着ていた男性による
仕業かと思ったけど、最後はスージーだと判明した。
しかしミーガンは犯人は分かっていたみたいだけど、まさか襲ってくる
とも思っていなかったのではないか。
■その他
・ミーガンはエイデンの職場へ
前回エイデンがミーガンの職場に仕事中に来た時には場違いな感じ
がしていたけど、今回は逆にミーガンが彼の職場を訪ねた。
造園業ということも有って、暑い中、裸で仕事中。こっちの職場で
遭った方が良いわとして目を輝かせていた。
・カビの謎
キャリーの遺留品の中にテープらしきものが有ったけど、あのカビを
調べた際に、なんでそのカビがスージーの左手の親指のものだという
ことが分かったんだろうか?
■使用された曲
・Body of Proof End Credits Theme
Composed by Daniel Licht
■出演者
ミーガン・ハント (Dana Delany) 検視官
ケイト・マーフィー (Jeri Ryan) フィラデルフィア医療センター・局長
バド・モリス (John Carroll Lynch) 刑事
ピーター・ダンロップ (Nicholas Bishop) 医療捜査官
サマンサ・ベーカー (Sonja Sohn) “サム”、刑事
イーサン・グロス (Geoffrey Arend) 医療センター・医者
カーティス・ブラムフィールド (Windell Middlebrooks) 医療センター・副局長
ダニー・アルヴァレス (Nathalie Kelley) 遺体の搬送係
レイシー・フレミング (Mary Mouser) ミーガンの娘
ジョーン・ハント (Joanna Cassidy) ミーガンの母、検事
エイデン・ウェルズ (Jamie Bamber) ミーガン家の元庭師
ベバリー・トラバース (Khandi Alexander) 長官
Mr.ワーリー (Matt Servitto) ドナの父親
ゲイル・ワーリー (Ann Cusack) ドナの母
ドナ・ワーリー / キャリー・グレイソン (Kelly Nyberg) 大学生21歳
エリック・グレイソン (Steven Culp) キャリーの父
スー・グレイソン (Dianne Curwick) キャリーの母
スージー・フォスター (Rebecca Field) キャリーの同級生
ロブ・マーティン (Scott MacArthur) 銃、召喚状の配達人
Dr.ロマス・ジャラスニス (Conrad Allan) 医者
ジェイク (Gregg Martin) 研究員
クロエ (Katie O’Connor) 研究員
メアリー (Anna Moon) 研究員
フォンタナ (Amy Vorpahl) 捜査員
— (Diane Sellers) Charge Nurse
— (Juan Alfonso) 救命士
— (Roderick McCarthy) 救命士
— (Pete Carboni) Lab Tech
— (Kim Estes) 大統領