[完] ボディ・オブ・プルーフ/死体の証言 Body of Proof シーズン3 第13話(13) 真実の鍵 Daddy Issues

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第13話(13) 真実の鍵 Daddy Issues

脚本/Corey Miller
監督/John Terlesky

【これまでのあらすじ】

トレントは専門は遺族のカウンセラーだという。トニーは二人が
敵討ちの形で殺されたこと。2つの事件の接点はあなた(トレント)
だと語る。トレントの元にいくミーガン。よく一人で来たねと
いうとあなたが殺すのは理由がある時だけだからという。ジョーン
からミーガンに渡された父親の遺書。自殺した父の遺書をトミー
に頼んでラボに回して欲しいという。遺書を信じていないから
だという。父は自殺ではないと。

S3-7より
https://dramatimez.sakura.ne.jp/blog/?p=5702

【ストーリー】

寝ているミーガンの元に物音がする。父のデヴィッドだった。
ミーガンに対して置いていってすまないな”パンプキン”と語る。
この世に私は合わないからとして自殺してしまう夢だった。

・遺体発見現場。
イーサンが先に来てミーガンを待つ中、ケイトがやってくる。
イーサンはミーガンのことを聞くがケイトの電話にも出ないの
だという。この街の検死官は自分一人しか居ないと思っている
人なのに・・とイーサン。ケイトはついにイーサンの出番ねと
語ると彼は張り切る。
被害者は男性で身元不明。顔面の損傷、身元が特定されない様
に両手首が切断されていること。動物に荒らされた痕跡から見て
少なくとも殺されてから2日は放置されているという。銃創が
1つ左胸上部にある。しかし飛沫血痕がないというイーサン。
つまり余所で殺されて運ばれたのだという。ケイトは上出来よ
というと、イーサンは試していたのかと気がつく。
トミーとアダムは?と問うとアダムは周囲は捜索しているがトミー
は見ていないという。ミーガンとトミーが2人とも居ないのか
とケイト。

トミーはミーガンに電話する。
今日裁判所でクライン裁判官に会ったという。父の遺体が掘り起
こせたら知らせようとしたか・・・ダン巡査と一緒に出て行くのを
見たんだなというトミー。俺の誘いを断ったのはミーガンだぞ
というと乗り換えが早すぎるという。
遺体が出たが調査に行かなくても良いのかとするとミーガンは
検死官は一人ではないという。父の事は自分で何とかするという。
9時には墓地で掘り起こす予定だとするとトミーは俺も立ち会うと
いう。

・デヴィッドの墓の前。
トミーは本当に良いのかと問う。抱いている父のイメージが崩れる
かも知れないことを告げるが、父が残した手がかりを知りたいのだ
という。しかし中を開けると何と遺体が無くなっていた。

ミーガンはジョーンの元にいく。
ジョーンは遺体発掘命令が出たそうねというと、ミーガンは棺の
中はカラだったという。ジョーンはそんなハズはないとしあの人
が埋葬されるのを見ていたのだからと。その後誰かが遺体を運び
出したのよというミーガン。真実を永遠に闇に葬る為だという。
自殺は偽装よとミーガン。

・フィラデルフィア署。
マーティンはトミーの元にやってくるとオフィスに呼ぶ。
捜査用のラボを個人的な理由で使ったと聞いたという。遺書の
真贋を確かめただけだという。しかしマーティンは勘に基づく
私的な捜査でしょと。警察の人材と資材を投じたという。デヴィ
ッドの墓を調べると遺体は何者から盗まれていたのだという。犯人
が証拠を隠したこと。事件性があると思うならば調べなさいと
いうマーティンだが逐一何か見つかれば連絡を取ることだと告げる。

ボーディはデヴィッドがこの大学にいたのか?というとミーガン
は医者としてねと。1977年5月、デヴィッドめハントが当時大学に
置いていったカルテを見たいのだという。
まるでコールドケースみたいですねというボーティ。
全て残っているというが、何故かデヴィッドが残したカルテは
軽かった。またしても中身がカラになっていた。

・フィラデルフィア州メディカルセンター/検視局
ケイトはアダムに被害者のことを説明する。
身元不明男性60代、両手に手首を切断、左胸上部に銃創一つ。
弾は姦通していること。アダムは弾を回収出来る見込みはないな
とすると撃たれた場所の特定さえ出来れば・・と。カーティスは
被害者のDNAをデータベースで検索しているが合致するものが無い
という。ケイトは手は無理だけど顔は再現出来るという。

ミーガンはVictor’s Cigars店の前を歩いていると突然トレント
が現れる。ここで会ったのは偶然なのかという彼女に対して
偶然だという。話を聞けることがあるかと思って来たとするが
ミーガンは人格障害者からのアドバイスを受ける気は無いという。
あなたも私のことをファザコン娘と思っているんでしょと。
父の死に囚われているのは確かだがあなたは人を殺したこと。
少なくとも二人だと。動機も分かっていてそれは「大義の為」だ
という。でも気に入らないと。胸の内を私は全てあなたに打ち明
けたのだとしあなたのお陰で思い出した事が有るという。
「何故人を信じないか・・人が裏切るからだ」とミーガンは一蹴
する。父に見捨てられたトラウマのせいだよというトレント。
だからこそ一人で生きる強さを得たのだという。トラウマも一人
で克服すると。

ミーガンは自宅に戻るとデヴィッドが吹き込んだレコーダーを
聞く。1970年4月10日。ミーガン・ハント4歳の頃に父親と会話
することが語られていた。父から大きくなったら何になりたいか
と問われたミーガンは「赤い鳥になって飛び続ける」と語る。
そんな中ライターのカラのオイルの中から鍵が見つかる。
トミーと共に父の遺体が見つかった場所に行きその鍵に合う場所
を探すと隠し場所にその鍵が使われて居る事が分かる。中には
女性(リンジー・プラット)のカルテが入っていることが分かる。

■感想

いよいよシーズン3かつこのドラマ全体の最終話。
全42話、パイロット版が2011年3月29日に始まり、2013年5月28日
を以て終了。

シーズン2で衝撃的な最後を迎えて新たに捜査官周りのキャスト
を一新しての内容だったけど、シナリオではミーガン「過去」
を集中的に父親の死がハント家の家族を壊したことに対して
その死の真相を改めて解明していくことで「過去」に向き合う
と共に35年間の月日を持って家族が再生されるということを
描いたものだった。

このドラマが始まった当初は仕事人間のミーガンが自動車事故で
手術するシーンから始まり手が震えて天性とされていた脳外科医
としての手技が見られなくなり、検死官に収まることになった。
脳外科医時代のスキルを利用して誰よりも優秀かつ洞察力の鋭い
観察眼をもって調査に挑んで来た。
仕事人間は母親で検察官だったジョーンの時代から存在していた
為に、当初はミーガンが仕事人間となったのも親からの愛情の
希薄さがあるのかなと思って見て居たけど、結果的に母にしても
娘にしても父親の死を乗り越える為に仕事人間にならざるを
得ないところが有ったのかも知れないね。

出来れば父親の死を母親と協力して解いていって欲しかった。
その為にも上手いこと二人が検察官や医療捜査官周りの検死官
になったという設定を利用し、共闘する立場で過去に立ち向かっ
てくれれば良かったけど、皮肉にもその役を演じたのは謎めいた
大義を果たす男・トレントが最後に良い所を持っていった。

残念なのはこのドラマが終了した2年後にカーティス役の
Windell Middlebrooksが36歳の若さで亡くなったこと。
このドラマの中で全エピソードに出演した4人(Megan、Kate、
Ethan、Curtis)の一人だっただけに残念だ。

また最終話にして娘のレイシーの登場がなかったこと。
この辺は父の死がレイシーが生まれていない頃の話で、ミーガン
とジョーンの問題だったということで意図的に外したところも
有ったのだろうか。
「FBI失踪者を追え!」(S3-7)がレイシー役のMary Mouserの
キャリアのスタートだけどあの時もお人形を持った幼い子だった
のにこのドラマでのレイシーもまだ幼さの残る可愛い子だったね。
今Dlifeで放送中の「コードブラック」(S1-13)にも出演予定なので
楽しみにしていよう。

■事件

公園で胸を撃たれた60代の男性の遺体が発見される。
普段の遺体発見現場はミーガンの独壇場だがそんな彼女の姿が
なく、ケイトはイーサンに検死官を任せる。
しかし遺体は身元が分からないようにする為に顔を一部潰され
て、そして手首を切り取られていたことから捜査は難航するか
に思われた。
一方のミーガンは父親の死の真相を巡り、裁判所命令が下りた
為に遺体を再検証する為に棺を掘り起こすが、なんと棺の中に
は遺体がなく、更に父親が過去に見たカルテが大学病院の保管庫
からは全て無くなっていることが判明する。明らかに自殺の
線はなくなり、事件を知られたくないものが行ったであろう
ことが濃厚となっていく。

■捜査/結論

35年前の事件か・・随分と前の事件ですね。

1970年にミーガンは5歳。
このシナリオが放送したのが2013年5月28日。
この時点でミーガン43歳の出来事だったのね。
トミーとは20年前に別れているとしていたけど、どの流れを
見ても随分と長いスパンで根気強い人たちが行動を起こしている。
もしもトミーとミーガンが結ばれていたとしたならばレイシー
って生まれていなかったんだよなと思うと別れて正解だったの
かも(笑)

ケイトが捜査している事件とミーガンの事件を結びつけてしまう
辺りは強引な感じがした気がするし、こう言っては何だけど
窒息死させられた1977年の4人の少女の中に1人を紛れ込ませてい
た様だけど、後ろから首を絞める(首の部分の頸静脈と頸動脈を
両側から圧迫)という方法論/手口が警察官によるものだとする
主張そのものがちょっと警察官を疑うには弱いものが有った。

大義の為の復讐ってことで、どうもここの所、「メンタリスト」
と同じ日に見ていることも有って、パトリックが復讐の為に
レッド・ジョンを殺害しようとしているのではないかとして
リズボンが見張っている構図があり、人の感情の怖さを感じる
けど、ミーガンの場合、背負うものが大きいからな。
レイシーが居るし母親も居る。そして今は仕事の大事な仲間だって
いるし確固とした居場所がある訳で、そんな無理な行動は抑制
出来そうだ。
しかし取り調べ室に於いて、元捜査官だったフィッツに問い詰め
る際に感情的な姿になっているところを見ると、ミーガンにとって
はまだまだ35年前から前に進んでいないところが有ったのね。

■マーティンとダン

シーズン3の途中から突然登場したのであんまり肩入れするもの
も無かったけれど、突然登場したので不自然な感じは有ったよね。
たったの4話の登場だけで超重要人物。
ダン巡査に関しては完全にミーガンの心を揺さぶる為の存在
だったけど、最後は何だか歯切れが悪い感じだけど、結局二人は
飲みに行っただけなのかな。

マーティンとしては35年前に愛した男をリンジーに奪われたことで
警告のつもりが殺してしまっていたこと。
アーサーとは家族ぐるみの付き合いだったとしていたけど、その
アーサーまでも自己保身のために殺してしまうというのだから
怖い人だ。アーサーが殺人を犯したマーティンのことを正しい道
に導いていればこんなことにはならなかったのか?
これまでの35年間にマーティンは罪を償うために心血を注いで
犯罪者と戦って来たとしていたけど、アーサーは罪をもみ消す方法
を教えてくれたが、被害者遺族の心の傷までもみ消す方法は
教えてくれなかったようだ。

マーティンに殺されそうになる時に、トミーではなくトレントが
現れては殺してくれた。ここで初めてミーガンはトレントの
した過去の2件の殺人に共感出来る心情が少しでも生まれたのか
どうか。

しかしマーティンは何処に遺体を隠したんだよ。

■その他

・ケイトは初心に戻る

みんな夢がある。
カーティスが仕事で遅くまで作業しているケイトのオフィスに
訪れて夢について話有っていた。ケイトは元々こういうことを
する為に来た事。カーティスもまた検死官の仕事をすることが
夢だったこと。
マーティンの中でも捜査官になるという夢が存在していたけど、
男女の縺れで延命しただけの状態だった。
もう35年も経てばそろそろ改心しても良さそうなのに、まだ
固執しているところがなんとも言えないね。

■使用された曲

・Body of Proof End Credits Theme
Composed by Daniel Licht

■出演者

ミーガン・ハント (Dana Delany) 検視官
ケイト・マーフィー (Jeri Ryan) フィラデルフィア医療センター・

局長
トミー・サリヴァン (Mark Valley) フィラデルフィア市警
イーサン・グロス (Geoffrey Arend) 医療センター・医者
カーティス・ブラムフィールド (Windell Middlebrooks) 医療センタ

ー・副局長

アダム・ルーカス (Elyes Gabel) フィラデルフィア市警
レイシー・フレミング (Mary Mouser) ミーガンの娘
ジョーン・ハント (Joanna Cassidy) ミーガンの母
デヴィッド・ハント (Larry Sullivan) ミーガンの父、医者

Dr.トレント・マーシュ (Henry Ian Cusick) 精神科医、殺人罪容疑
アンジェラ・マーティン (Lorraine Toussaint) 市警チーフ
グレン・フィッツ (Jonathan Banks) 当時のアール事件の捜査責任者
ボーディ・バッツ (Mark Saul) 大学病院カルテ保管所
アール・ブラウン (Kurtwood Smith) 1978年有罪の連続殺人鬼
若い頃のミーガン (Joy Mikols) 当時
— (Michael Ausiello) 墓堀人
— (Marguerite Henry) メイド
— (Richard Lawrence) 1970’s Cop
— (Martha Schad) Medico Legal Investigator

アーサー・ウィルコックス () フィッツの相棒、元捜査官
クライン裁判官 () 遺体発掘を許可
リンジー・プラット () デヴィッドの患者
テレサ () アールが1977年に殺害した
キャンディス () アールが1977年に殺害した
メアリー () アールが1977年に殺害した
ドナ () アールが1977年に殺害した

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