[E] ナンバーズ 天才数学者の事件ファイル Numb3rs シーズン4 第18話 決断の時 When Worlds Collide

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第18話 決断の時 When Worlds Collide

脚本/Cheryl Heuton
Nicolas Falacci
監督/ John Behring

【ストーリー】

「オンライン文献783.350.200件、イネの遺伝子座41000、遺伝子操作
ウィルス112、行方不明2人」。

母・アーシャは娘のシャザに食事だからテーブルの用意を手伝ってと
語る。息子のハディにはいつまでゲームをしているのかと問う。
シャザは新しいパソコンが欲しいので母にパパに頼んで欲しいと頼む。
ハディは新しい携帯が欲しいという。私は勉強に使うんだから・・と
いう姉。そんな中カリームが帰宅するが、その途端に何者かによって
バンに乗せられ誘拐される。アーシャが助けに来るが、カリームは
来るなとして家に戻るよう告げる。

フィリップ・サンジラーニ博士はチャーリーに助かったと語る。
君の「代数統計研究」のお陰で論文を完成することが出来たという。
学会で発表するのかと問うと、夏のフィレンツェで遺伝し組み替え技術
のセミナーがあるので、チャーリーにも共同執筆者として発表しに来て
くれないかという。ラリーはどうも人間のニーズによって遺伝子を
組み替えることには難色を示す。人命が世界を脅かす意味でしょうと。
しかしDNAのテンポ合成をスピーディかつ安定して行う技術が更に発達
すれば多くの分野で素晴らしい成果を生むことを語る。
そんな中フレイリー特別捜査官は、チャーリーやフィリップ・サンジラ
ーニ博士の元にやってくる。そしてフィリップに同行を求める。
チャーリーはどういうことなのかとして、僕の兄はFBIだとするが
それは知っているという。

コルビーは男2人が拉致され消息が分からなくなっていると語る。
2人がメンバーになっていたパキスタン国際基金は前から過激派の
末端組織じゃないかと言われていたとし、テロ対策課によるとこの拉致
には何らかのテロ行為の前触れではないかということ。しかし何故
大学教授が事情聴取を受けるのか。そこのメンバーだって他にも10人
以上参考人として呼んでいることを語る。ワシントン本部は彼もテロ
リストだと考えているという。ドンがチャーリーに手を貸して欲しい
とやってくる。

カリーム・ラフィークは自宅前で覆面の一団に拉致され、ロナルド・
ジャマーリは昼休みに職場を出て戻らず、2人共パキスタン国際基金
という非営利団体メンバーだったという。貧しい農村向けに寄付を
集めているというが金がテロ集団に流れている恐れがあるとのこと。
デビッドは今回の拉致はテロの前兆なのかと問う。9.11以後、以前
の情報提供でテロを事前に防げたことが何度も有ったという。
コルビーはアルカイダ工作員は情報漏れを無くすようよう指示している
という。この二人は組織にとって危険な存在なのか?というドン。
だから私が長官命令でワシントンから飛んできたというフレイリー。
末端組織の実態を突き止める必要があるという。ただし容易ではない
こと。今までも数学を使い特定し、その隠れた構造を見つけ出してきた
というチャーリー。ドンは社会ネットワークとかなんとかを使うのだろ
うと問う。NSAにはその組織の通話を傍受した記録がデータベースと
してあるのでしょというチャーリーはそれなら「ビザンチン フォール
トトレランスに基づく分析」が出来るという。「コンピュータシステム
に於ける欠陥コンポーネントを見つける方法」だと。フレイリーは
コンピューターと組織にどんな関係があるのかと問うと、ボート選手
のことを引き合いに出し、みんなでオールを漕ぐ中で水の流れでどの
選手が妨害しているのかが特定出来るのだという。拉致された二人は
テロ組織に取って妨害者だと。十規定するだけじゃなくチームメイトを
教えてくれるという。しかしボートの行き先や、組織の狙いは何か
というデビッド。NSAの傍受データが十分有れば分かるかも知れないとの
こと。ドンたちは浚われた2人を追おうと語る。フィリップは確かに
メンバーかも知れないがテロリストじゃないというチャーリー。
だがアイツはパキスタン宛に生物兵器にカンする指示のeメールを送って
いたのだというと、チャーリーは知らなかったと語る。

アーシャから話を聞く。
ロスの自宅前で浚われたこと。8年前にカラチに行ったことやカシミール
の従兄弟に電話したことが有るがそれが問題なのか。メーガンはあらゆる
可能性を探っておきたいと語る。しかし頭からテロと決めつけている
というアリーシャ。パキスタン人でイスラム教徒だからだと。助けたい
なら質問に答えて欲しいという。ウチの人はこの国で暮らしてもう25年
にもなる。ビジネスマンであり過激派やテロリストでもないと語る。

■概要

・イスラム教徒、パキスタン国際基金のメンバーが2名拉致され、
その関係が理科大の博士で有りチャーリーとは同僚でも有る
フィリップ博士がフレイリー特別捜査官によって連行される。
・パキスタン国際基金に捜索のメスを入れようとするが、マザーリは
ウチの団体はチャリティ団体でありパキスタンとバングラデシュの
農村を支援しているだけで政治団体ではないと否定。
更にメンバー名簿、寄付の記録、電話やパソコンのデータの捜索には
非協力的態度を見せる。
・チャーリーはフィリップ博士が研究しているのは農業の品種改良だ
とし、アメリカ市民として8年も理科大で研究していることを訴えるが、
敵対側外国に研究の成果を送ることは禁止されているのだと言われ、
更に生物兵器に転用される恐れがあると言われる。

■感想

いよいよシーズン4のファイナル。
来週にはDlifeでシーズン5が始まるけど、取りあえず今回の展開を見る
限りでは、メーガンはニューヨークに行き大学でカウンセリングを学んで
刑務所で更正の為の仕事に就きつつ論文を書くということで、この
シーズンで終わり。
そして問題となるのは、今回のドラマを通して描いたチャーリーの
正義/違法行為によって、FBIの仕事に関わり合えなくなったという事実
とドンとの考え方の違いが顕著に表れて、ちょっとした歪み感が生まれた
ことか。

コルビーとデビッドは最後までなかなかメーガンから話が聞けずに
別れる暇もなかった感じだし、ドンは知っているとしながらも、先週
はあれだけオロオロしていたところが有ったからね。

ラリーと付き合っていた彼女だけど、結局別れるしかないのか。
ラリー本人は

「地上349kmの所に行ってきた男。僕らの関係は地理的な近さなんか
必要としていないハズ」

としていたけど、残念だね。

このドラマが放映している時に同時に見て居れば、チャーリーの気持ち
にも同情出来るところが有ったのだけど、最近はアメリカで生まれ
育ったから過激思想がないという論理は完全に無くなってしまって
いて、先日の2015年11月のパリ同時多発テロ事件や2016年3月ブリュッ
セルで起きた爆発テロ、バングラデシュで起きた外国人殺害テロを見ると、
決して貧困とか国籍だけが問題としてではなく、そういう思想を容易に
受け入れてしまう社会が形成されつつ有り、世界は益々混沌の時代を
進んでいることになっているな。

先入観、客観性を持って捜査官は捜査しなければならないけれど、
そうも言っていられないというのが厄介だ。

■捜査

結果として見ると今回はテロが起きるかどうかは分からなかったけど、
それだけの武器は用意されていた。
現場に落ちていたトリガーピンはRPGセブンというロシア製の強力な
ロケットランチャーで、そう簡単に入るものではない。

しかし本質的にはチャリティ団体に潜り込んだ男が、金の使い道に
疑問を持たれて発覚しそうになった為に、それに気がついたものたち
を殺したというのが顛末だったようで、犯人だった元IRAの武器証人が
イスラム過激派に便乗したというものだった。

不幸なのは現場に高校の図面が4枚/4カ所残されていた為に、そこが標的
にされるのではないかとする疑問が生まれてしまったこと。

更に疑惑が拡大して博士がメールした研究内容からは生物兵器が作れる
のではないかとして疑われて、ついには逮捕されるに至ること。

結果何でも無かった流れだけど、ドンは自分のした事は悪いことではな
いと考えていたし、博士の件でも外国への禁止されている論文の送信
に対する罪で逮捕されることになった。

正直不当逮捕に対する責任逃れに見えてしまうところも有ったけどね。

ドラマでは元IRAのマックスから話を聞き、デビッドが弁護士拉致未遂
の際に射殺した男がジョン・オースティンであることをキキ、
こいつの相棒・ショーン・オハナハンが武器証人としてIRA時代にも
リビア人やシリア人とも組んで金になることならば何でもしていたこと
を聞く。

■チャーリー先生

・ビザンチンフォールトトレランスに基づく分析

NSAが傍受したデータから誰が犯人で誰がそれを妨害しているのかと
いうことを選り分ける為に利用された。
しかし既存システムと相互に関連するコンポーネントを特定する
ことは出来ないとして、国際基金がテロ集団のプロファイルとは一致
しないことを語っていた。

ただ形は違うけど国際基金の金が流用されていた事実は有るので、
何か引っかかるところは無かったのだろうか?

・ビザンチン合意とセキュア通信モデルで分析

例のNSAが持っていた携帯通話記録から第三者の存在を掴んだとして、
2人が拉致される前に連絡を取っていた人物を特定。その人物の行動は
特徴的でネットワーク上で情報を集めて回っているが、ラフィークたち
の敵ではなく、寧ろ協力関係にあるとして弁護士の存在へと導く。

・知覚の体制化に於けるフィギュアグラウンド効果の典型的な例

各々持っている考え方。エッシャーの有名なだまし絵を例に出して
見方によって別の側面として捉えてしまうということ。
図面が落ちていたことも実は単なる偶然で陰謀はないとされていた。

■その他

・チャーリーとドンの意見の相違

気がつくとこのシーズンは後半はドンがチャーリー相手だけでなく
部下のコルビーやメーガン、そしてデビッドとも意見の相違が目立つ
シーンが多かった。

今回チャーリーはドンのした行為に対して
「証拠から結論を導いたものではなく証拠と仮説を合わせてしまった
んだ」
と語る。

何年間も協力出来ていたのが驚きだとしていた。
途中でチャリーは
「今の兄さんは僕たち学者の世界を知らないクセに土足で入り込んで
決めつけている」
と激怒していた。

間に入っているアランがどうしようもないって感じで、クリスピーピザ
と野球を食べるとして諦めている姿が有った。

・サンジラーニの意思を継ぐチャーリー

サンジラーニ研究ファイルと称してチャーリーはパキスタンの大学4つ
にメールしたこと。これは彼の同僚として科学者としての義務だという。

・メーガンのセリフ

メーガンは犯人がパキスタン人じゃないことを知り、こいつがパキスタン人
の過激派なら、私は日本人ギャルねと語る姿が有った。
是非メーガンさんのギャルファッションをお願いします。

■使用された曲

・Lolli Lolli (Pop that Body) by Three 6 Mafia

■出演者

ドン・エップス (Rob Morrow) FBI捜査官
チャーリー・エプッス (David Krumholtz) 数学者
アラン・エップス (Judd Hirsch) 父
デビッド・シンクレア (Alimi Ballard) FBI捜査官
ラリー・フラインハート (Peter MacNicol) 物理学者
アミタ・ラマヌジャン (Navi Rawat) 学生
メーガン・リーブス (Diane Farr) FBI捜査官
コルビー・グレンジャー (Dylan Bruno) FBI捜査官

ウィリアム・フレイリー (Zeljko Ivanek) FBI捜査官
フィリップ(フィル)・サンジャラーニ (Ravi Kapoor) 博士
シェーン・オハナハン (Shawn Doyle) オースティンの相棒、武器証人
アーシャ・ラフィーク (Meera Simhan) 母
シャザ・ラフィーク (Tiya Sircar) 長女
カリーム・ラフィーク (Roman Mitichyan) 拉致されたビジネスマン
マックス・フラハーティ (Paul Vincent O’Connor) 元IRA(アイルランド共和軍)
— (Kevin Symons) CIA Officer
ベンジャミン・ラジャー (Nick Jaine) PVY法律事務所、拉致未遂
— (Michael Balsley) 警察官
— (John Hawkinson) 弁護士
— (David Valcin) Sport Coat
ハマド・マザーリ (Barber Ali) 本物のマザーリ
— (Rico Devereaux) Hunter’s Bodyguard
— (Tiffany Pulvino) 看護師
ロナルド・ジャマーリ () 拉致された一人
ジョン・オースティン () 犯人の一人、デビッドが射殺
ボルティモア博士
アフズル・アッバス博士
アイマン・アルザワヒリ

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